ことし1月、第168回直木賞を受賞した『地図と拳』は、日本野心によって生まれた、満州国を舞台にする長編小説です。
明治維新以降、急速に近代化をすすめた日本は、当時の清やロシアといった、列強とされる国との戦争に、勝利をおさめました。
当時の人々がその先に見据えていたものは何だったのか?
それは時代を超え、人間という生き物が持つ“業”のようなものかもしれません。
未来授業2時間目、テーマは『ウクライナで起きていることを、どう捉えるか?』。
◆小川哲(おがわさとし)1986年千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学。2015年に『ユートロニカのこちら側』で第3回ハヤカワSFコンテスト〈大賞〉を受賞しデビュー。『ゲームの王国』(2017年)が第38回日本SF大賞、第31回山本周五郎賞を受賞。『地図と拳』(2022年)で第168回直木賞、第13回山田風太郎賞を受賞