私たちは、どのように舌や唇を動かして声を発しているのか、その声はどのようにして聞き手の耳に届き、聞き手はその音をどのように解釈するのか。そのメカニズムを解き明かそうとする学問「音声学」。今週の講師、音声学者の川原繁人さんはこの分野で世界からも大きな注目を集めています。
その大きなきっかけとなったのが「ポケモン言語学」です。日本が生んだ世界的なゲーム「ポケットモンスター/ポケモン」を言語学・音声学のアプローチで分析したこの研究は、スタンフォード大学、カリフォルニア大学、シカゴ大学、シンガポール国立大学などの共同研究となり、国際学会まで開催されるほどの大きなプロジェクトに発展しています。
未来授業2時間目、テーマは「音声学で読み解くポケモンの進化」
◆川原繁人(かわはら・しげと)
慶應義塾大学言語文化研究所教授 音声学者・言語学者
プリキュア、ポケモン、ラップ、メイド、子ども言い間違いなどを切り口に音声学の本質に切り込む。主な著書『言語学者、外の世界へ羽ばたく~ラッパー・声優・歌手とのコラボからプリキュア・ポケモン名の分析まで~』『音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む 〜プリチュワからカピチュウ、おっけーぐるぐるまで〜』他