今週は、1月23日東京と福島をつないでリモートで行われた収録会『次世代と考える放射線に関する情報発信』の模様をお届けします。
東日本大震災から10年。福島県では復興に向けた歩みが着実に進んでいます。しかし震災に対する人々の関心は薄れつつあり、また福島県から遠い場所ほど情報が伝わりにくい状況にあります。
そんな中行われたこの企画は、福島県内外の大学生たち、関連分野の専門家がこうした情報をどう伝えるか。そして、どうすれば伝わるのか。
ともに考える機会として行われました。
今日はその中から、昨日に引き続き、筑波大学大学院・人文社会系准教授
五十嵐泰正さんによる講義の模様です。
きのうは福島の魚の放射線検査をイベント化した“うみラボ”のお話でしたが
このイベントには、放射線の知識や情報が「伝わる」ための重要な要素があったと
五十嵐さんは話します。
未来授業4時間目。テーマは 「回路をこじあける方法」
◆五十嵐泰正(いがらし・やすまさ)
筑波大学 大学院 人文社会科学研究科
専門は都市社会学・国際移動論。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程単位取得退学。この間にバーミンガム大学大学院カルチュラル・スタディーズ学科へ留学。生まれてから暮らしてきた千葉県柏市で、音楽や手づくり市などのイベントをする「ストリート・ブレイカーズ(柏のまちづくりイベント集団)」に05年より参加(現在は代表)、まちづくりに実践的にかかわる。
編著に『労働再審2 ——越境する労働と〈移民〉』(大月書店2010年)『みんなで決めた「安心」のかたち——ポスト3.11の「地産地消」をさがした柏の1年』(亜紀書房2012年)『よくわかる都市社会学』(共編、ミネルヴァ書房2013年)『常磐線中心主義(ジョーバンセントリズム)』(共編、河出書房新社2015年)ほか。『エコノミスト』『POSSE』『現代思想』、ウェブサイト「シノドスジャーナル」などにも寄稿。