あなたは、自分の体のことを、どのくらい知っていますか?
誰もが持っている、自分の体との付き合い方は、やがて“その人らしさ”になっていきます。
今週の講師、伊藤亜紗さんは、視覚や麻痺、四肢切断など、さまざま障害とともに生きる人々のエピソードをもとに、体を通じた経験や知恵を考察、そこで得たものを『記憶する体』という1冊にまとめました。
この本は昨年、サントリー学芸賞を受賞しています。
そんな伊藤さんの専門は、美学。
そもそも美学とは、どんな学問なのか?
なぜ“体”が、そこに関係してくるのでしょうか?
未来授業1時間目、テーマは「機能を失っても、体は覚えている」
◆伊藤亜紗(いとう あさ)東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。マサチューセッツ工科大学(MIT)客員研究員。専門は美学、現代アート。もともと生物学者を目指していたが、大学3年次より文転。東京大学大学院人文社会系研究科美学芸術学専門分野博士課程修了(文学博士)。主な著作に『ヴァレリーの芸術哲学、あるいは身体の解剖』(水声社)、『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社)、『目の見えないアスリートの身体論』(潮出版社)、『どもる体』(医学書院)、『情報環世界』(共著、NTT出版)著書「記憶する体」(春秋社)を中心とした業績で第42回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)を受賞