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東京都・やっひーくん(25歳・学生)
僕は今、福岡の実家に帰省しています。
とは言っても、今年の夏は
実家に僕が一人だけです。
僕の家は母子家庭でした。
そして母が今年の春にガンで亡くなりました。
辛いことも多かっただろうに、
そんな顔は一切見せず、女手一つで
僕をここまで育ててくれた強く優しい母でした。
昨年の夏、帰省していた時のことです。
僕は夏バテを起こしてました。
夏バテして食欲のない自分を気遣い、母は
「そうめん作っちゃろうか?
それくらいなら食べられるやろ?」
と、そうめんを作ってくれました。
扇風機の風を感じながら小さなちゃぶ台で、
二人でそうめんを食べるのが、
僕と母の夏の恒例行事でした。
今は実家で、遺品整理をしています。
扇風機とちゃぶ台を見て
「もう母さんのそうめんはもう食べられないんだな…」
切ない気持ちになりました。
ところが、台所の収納棚を整理していた時のことです。
ひとつ段ボールを見つけました。
開けてみると中には、
そうめんと麺つゆが入っていました。
そして添えられていた手紙。
母の字でした。
「今年の夏も暑かろ?
夏バテしとらんね?
母さんは作れんけど、
そうめんと麺つゆは買ってきたけん、
自分で作りなさい。」
抗がん剤のキツイ副作用の中、
買い出しに行ってくれてたんだなぁと思いながら
自分で作り、泣きながら食べました。
たしかに紛れもなく「母の味」でした。
最後の最後まで僕を気遣ってくれた優しい母。
僕はあなたの息子に生まれたことを
誇りに思います。
生まれ変わってもあなたの息子になりたい。
ありがとう。僕は大丈夫ですよ。
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