- 2013.11.10
「阿寒の森」。

さて、冬到来ということで今週は、北国・北海道の静かな森にみなさんをご案内します。
お話を伺ったのは、写真家の小寺卓矢さん。
大学卒業後、カナダ、アラスカへ渡り、帰国後に北海道へ移住。
写真家として活動を続けている方です。
案内して頂いたのは、アイヌの聖地と呼ばれる湖のほとりにある「阿寒の森」。
冬の北海道の森を、ぜひ感じて頂きたいと思います。




「阿寒の森」。
場所は北海道東部。地図で見ると、ひし形をした北海道の右側。
雌阿寒岳(めあかんだけ)の麓にある、「オンネトー」という青い湖のほとりに広がる森です。

小寺さんは、阿寒の森をゆっくりゆっくり歩きながら、写真を撮り続けています。
それらの写真は「写真絵本」という形で発表されているのですが、
いま、そのいくつかが手元にあります。
こちらは2006年初版の『森のいのち』という写真絵本。
その中に、写真とともにこんな文章がありました。
◆森のいのち
倒木の上に、エゾマツの芽を見つけた。
まだ小指の先ほどの、小さな芽生えだ。
風に運ばれた種が、偶然ここに落ち、根を下ろしたのだろう。
日当たりのよい倒木の上で、コケにしっとりと抱かれて
芽生えは、ゆっくりのびてゆく。
『森のいのち』をはじめ、小寺さんの写真絵本では、
森の中で一生を終え、朽ちた木の上に
新たに生まれた小さな木の芽やキノコ、小さな虫たちにも、
カメラのレンズが寄せられ、数多く紹介されています。
小寺さんが、森を歩き、そこで撮影した写真は、
小寺さんのウェブサイトでもご覧になれます。
また、小寺さんの写真絵本『森の いのち』はアリス館から発売されています。
他にも何冊か出ていますので、ぜひ一度お手に取ってみてください。
番組ポットキャストでは、小寺さんインタビューの模様も紹介しています。
来週も小寺さんのインタビューをお届けします!どうぞお楽しみに!
■小寺卓也 Webサイト
※写真は番組スタッフ撮影によるものです。





