- 2016.04.10
『鎮魂復興市民植樹祭』のレポート
今週は3月27日(日)に福島県南相馬市で行われた『鎮魂復興市民植樹祭』のレポートです。
番組では、東北沿岸部を中心に広がる森づくりの動き、各地の植樹祭をレポートしてきましたが、こちら南相馬市の植樹祭も、今回で3回目となります。
今回は市内、県内外からおよそ2000人が植樹に参加。震災がれきを利用したマウンドに、タブノキやシラカシ、アカガシなど16種類の広葉樹の苗木・およそ2万本が植樹されました。




そして南相馬市は2018年・平成30年に行われる「全国植樹祭」の会場になることも決まっています。会場でボランティアの方とともに植樹をしていた南相馬市・桜井市長に伺いました。

◆南相馬市 桜井勝延市長
毎回こうやってみなさんに一人ひとりに一本一本植えてもらうことで我々も前に一歩ずつ踏み出すことができます。ここは災害のがれきを使ってマウンドを作ってるところなんですね。私は以前から命の再生をするところだということを申し上げていますが、そういう作業に全国から多くの皆さんに来ていただけるということは南相馬の市民にとっても支えになるんじゃないかと思うので、非常にありがたいことですね。
全体からするとまだ30%弱くらいだとは思うんですけれども、県の方と力を合わせてますので県の方は県の方として整備を進めてくださってるので、少しずつ前にむかってきてるなと思いますし、2030年までには50%以上はいけると思うので毎日毎日の作業のくり返しですよね。
一方、地元の社会福祉協議会会長で、震災当時は避難所を運営するなど支援を続けていたという只野裕一さんは、森づくりの大切さについて、こんなお話をしてくれました。
◆社会福祉協議会 只野裕一会長
津波が襲ってきたのが福島県から岩手県ですよね。そこで夏に海から吹く冷たい風を「やませ」というのですが、その風のために米がとれなくなるということがこの地方にはあったんです。昔から7年に一度、凶作で米が採とれなくて辛い年を送ってたんです。そこで冷たい風を防ぐために、海岸地帯に大きな松の木を植えてたんです。それでようやく米がとれるようになったんです。
今、防潮堤をつくっていますけれども、防潮堤というのは1年か2年でできるんですよ。でも木が育つのには10年以上かかるんです。ですから、私は一番先に木を植えるべきだと思ってまして、こういう活動はもっとやって欲しいと思ってます。




◆参加者の声
[南相馬の高校生]
農業高校通ってるんですけど、学校で植樹祭のリーダーの募集をしていたので参加しました。震災のがれきが震災から人を守るものとして再利用されているって聞いた時、ちょっと感動しました。卒業してからも時間があればまた参加したいなと思いますし、将来森になったところもちょっと楽しみですね。見てみたいです。
[神奈川県からきた親子]
この子が保育園の時に震災があって、やっぱり関東の方でも計画停電とかありましたよね。そのときは自分たちの生活で必死になってた部分もあって、気にはなってるんだけど手を貸してというところまではいかなかったんです。でも何か自分の手で力を貸したいなっていうのは常々思っていたので参加しました。やっぱりこの子がどんどん大きくなるのと一緒に、ここも森がどんどんどんどん大きくなっていくっていうのは私も見たいですね。
「南相馬です。もう起きてしまったことは仕方がないので、これから新たにこういう風に未来を創造していく町づくりというか都市づくりをしていくんだなという、この更地がどんなふうに変化していくのかこの新しい未来をどういう風に作っていこうとしているのか楽しみですよね。
もう仕方がないですよね起きてしまったのでね。それよりかはそういう風に前向きに進めて行った方が亡くなられた方たちの思いに答えてあげることができるのかなという感じですね。」
[地元の参加者]
実家がちょうど、あの杉林のちょっと手前だったんですけど、みんなきれいに無くなってしまいました。姪っ子が流されてしまっているので、少しでも供養になって天国でみんなが幸せになれればいいかなって思っています。」
今は海がすぐ近くに見えますけど昔はそんなことはなくて、やっぱりおうちとか松林が広がってるような風景だったのに、本当に全部無くなってしまいました。こうやってみなさんのおかげでまた故郷の景観が元に戻れば嬉しいですね。
今回のお話いかがでしょうか。森の長城プロジェクトでは、今後も植樹祭はじめ、森づくりの様々なイベントが、各地で行われます。
・5/28 岩沼市・千年希望の丘植樹祭
・8/6 岩手県山田町植樹祭
そのほか、夏には草取りツアーがあったり、8月から11月にかけてはどんぐり拾いのイベントも予定しています。参加してみたいという方は、森の長城プロジェクトのウェブサイト、Facebookページをぜひご覧ください。
【今週の番組内でのオンエア曲】
・桜の森 / 星野源
・日々のあぶく/ フラワーカンパニーズ
番組では、東北沿岸部を中心に広がる森づくりの動き、各地の植樹祭をレポートしてきましたが、こちら南相馬市の植樹祭も、今回で3回目となります。
今回は市内、県内外からおよそ2000人が植樹に参加。震災がれきを利用したマウンドに、タブノキやシラカシ、アカガシなど16種類の広葉樹の苗木・およそ2万本が植樹されました。




そして南相馬市は2018年・平成30年に行われる「全国植樹祭」の会場になることも決まっています。会場でボランティアの方とともに植樹をしていた南相馬市・桜井市長に伺いました。

◆南相馬市 桜井勝延市長
毎回こうやってみなさんに一人ひとりに一本一本植えてもらうことで我々も前に一歩ずつ踏み出すことができます。ここは災害のがれきを使ってマウンドを作ってるところなんですね。私は以前から命の再生をするところだということを申し上げていますが、そういう作業に全国から多くの皆さんに来ていただけるということは南相馬の市民にとっても支えになるんじゃないかと思うので、非常にありがたいことですね。
全体からするとまだ30%弱くらいだとは思うんですけれども、県の方と力を合わせてますので県の方は県の方として整備を進めてくださってるので、少しずつ前にむかってきてるなと思いますし、2030年までには50%以上はいけると思うので毎日毎日の作業のくり返しですよね。
一方、地元の社会福祉協議会会長で、震災当時は避難所を運営するなど支援を続けていたという只野裕一さんは、森づくりの大切さについて、こんなお話をしてくれました。
◆社会福祉協議会 只野裕一会長
津波が襲ってきたのが福島県から岩手県ですよね。そこで夏に海から吹く冷たい風を「やませ」というのですが、その風のために米がとれなくなるということがこの地方にはあったんです。昔から7年に一度、凶作で米が採とれなくて辛い年を送ってたんです。そこで冷たい風を防ぐために、海岸地帯に大きな松の木を植えてたんです。それでようやく米がとれるようになったんです。
今、防潮堤をつくっていますけれども、防潮堤というのは1年か2年でできるんですよ。でも木が育つのには10年以上かかるんです。ですから、私は一番先に木を植えるべきだと思ってまして、こういう活動はもっとやって欲しいと思ってます。




◆参加者の声
[南相馬の高校生]
農業高校通ってるんですけど、学校で植樹祭のリーダーの募集をしていたので参加しました。震災のがれきが震災から人を守るものとして再利用されているって聞いた時、ちょっと感動しました。卒業してからも時間があればまた参加したいなと思いますし、将来森になったところもちょっと楽しみですね。見てみたいです。
[神奈川県からきた親子]
この子が保育園の時に震災があって、やっぱり関東の方でも計画停電とかありましたよね。そのときは自分たちの生活で必死になってた部分もあって、気にはなってるんだけど手を貸してというところまではいかなかったんです。でも何か自分の手で力を貸したいなっていうのは常々思っていたので参加しました。やっぱりこの子がどんどん大きくなるのと一緒に、ここも森がどんどんどんどん大きくなっていくっていうのは私も見たいですね。
「南相馬です。もう起きてしまったことは仕方がないので、これから新たにこういう風に未来を創造していく町づくりというか都市づくりをしていくんだなという、この更地がどんなふうに変化していくのかこの新しい未来をどういう風に作っていこうとしているのか楽しみですよね。
もう仕方がないですよね起きてしまったのでね。それよりかはそういう風に前向きに進めて行った方が亡くなられた方たちの思いに答えてあげることができるのかなという感じですね。」
[地元の参加者]
実家がちょうど、あの杉林のちょっと手前だったんですけど、みんなきれいに無くなってしまいました。姪っ子が流されてしまっているので、少しでも供養になって天国でみんなが幸せになれればいいかなって思っています。」
今は海がすぐ近くに見えますけど昔はそんなことはなくて、やっぱりおうちとか松林が広がってるような風景だったのに、本当に全部無くなってしまいました。こうやってみなさんのおかげでまた故郷の景観が元に戻れば嬉しいですね。
今回のお話いかがでしょうか。森の長城プロジェクトでは、今後も植樹祭はじめ、森づくりの様々なイベントが、各地で行われます。
・5/28 岩沼市・千年希望の丘植樹祭
・8/6 岩手県山田町植樹祭
そのほか、夏には草取りツアーがあったり、8月から11月にかけてはどんぐり拾いのイベントも予定しています。参加してみたいという方は、森の長城プロジェクトのウェブサイト、Facebookページをぜひご覧ください。
【今週の番組内でのオンエア曲】
・桜の森 / 星野源
・日々のあぶく/ フラワーカンパニーズ