- 2022.02.27
フィールドワークで発見!三陸の植物を知るヒントって?_西野文貴さん_2
高橋:東北・東松島の森は、どんな植物によって形作られているのか。
「三陸の沿岸部に、本来根付く植物」は一体なんなのか。
東京農大の西野文貴さんとフィールドワークしてきました。
縄文時代から人が暮らしていたという高台の「タブノキ」を見た私達が
次に向かったのは、「宮戸島」の漁港にもほど近いところにある、神社です。
この神社の周辺にも、三陸の植物を知るヒントがいっぱいありました。

(八幡神社のタブノキ)
>>>>>>>>>>>>>>
西野:ここは津波を受けた神社、八幡神社です。震災の時に本殿はどうやら全壊を免れたんですが鳥居などいろんなものは流されてしまったとところ。背後も含めて周りにどんな植物が実際にあるのかを見ようと思って来ました。本殿の裏にお邪魔させてもらっていますが、いつも植えている木がやっぱり目の前にありました。植樹では、構成比率と言って高い木は何%、低い木は何%にしようというのがありますが、いま目の前にある木はちょっと低い低木で縁の下の力持ちの木。実はこれも、いつも植えている植樹の中にある種類でして。
高橋:大きい葉っぱですね。楓の葉っぱの超ビッグ版みたいな。?/font>
西野: これはヤツデといいます。
楓のように「八つに分かれる」から縁起が良いということで
庭なんかにも植えられるんですが、
数えてみると・・・葉は9枚。
実は学生の時に本当に八つなのかと思っていっぱい調べたんですけど
「9」が多かったんです。7もあります。
八つを見つけると幸福が訪れるということがあるかもしれません。
といっていたら八つのがありました。

(ヤツデ)
高橋:そう考えて8つのを見つけられるとハッピーになりますね。高さは1メートルもないですね
西野:これは植樹の時に植えられている木々の1つであって、
さらにその横にまた縁の下の力持ち。
これも植樹でいつも植えているトベラ。
高さ1メートルくらいですが、
大きさからしておそらく震災より前からある雰囲気。
津波を耐え抜いた種類だと思います。「
耐え抜いた」には2つの意味があって、
① 植物が実際に津波の引波で流されずに
根っこがちゃんと入って耐え抜いたと言う意味、
② ②津波の塩の影響、海水の影響からも耐え抜いた、
という2つを耐えたということです。
高橋:この場所である意味証明されているんですね
西野:いつも木を植えていただいていますが、そのタブノキは自然界ではどこにあるのかを見ていきたい思って。それで今日は話の冒頭で出た潜在自然植生みたいな話も織り交ぜつつ見ていこうかなと。
高橋:例えば浸水の潮の影響を耐え抜いた
というのはどういうことかと言うと、
当時東北沿岸で人工林や経済林として重要な杉林が
結構あったんですが、海水にちょっと浸っただけで、
3ヶ月か4ヶ月で葉っぱが茶色く変色して
最終的に枯れてしまったという報告がすごく多かったんです。
一方でこのヤツデやトベラはこういう風に
海水に近い場所でも生きていける種類。
他にもありますね、ここにはいろいろマルバシャリンバイだとか、
さっきも出たトベラ、マサキ、ヤブツバキ。
いままで植えた木々たち自生地として自然に。

(トベラ)
高橋:おそらく津波の時もここにあって耐えた子たちもいるということですよね
西野:それで一番大事なのは自分たちで
また種を落として自己修復していく。
これがものすごく大事なことなんじゃないかなと。
植物は何百年も生きるので、
彼らからすると津波自体が織り込み済みだと
思っているんじゃないか。
そういう生存戦略をとっているんじゃないかと。
高橋:海から近くてこんなに低い土地にいるということは植物の歴史から見たら津波が来ることも想定している?
西野:そうなんですね。
我々がみんなで一緒に植樹をしているというのは、
そういうことを踏まえて、
何とか持続可能なこれからの社会の人と
自然が両方うまく生きていけるような
植樹方法なんじゃないかなと改めて思いましたね。
いまは縁の下の力持ちの木を見ていただきましたけれども、
ちょっと上を見上げて高い木はどんなものがあるか見てみると・・・。
高橋:上のほうに高い木がありますよ。あれ、もしかして?
西野:タブノキ!そうなんですよ。
そう考えるといつも植樹をしているタブノキは
自生地として全然彼らとしては問題ないと言うことなんです。
高橋:もちろんあのタブノキも震災前からですよね?
西野:そうです。
そういう視点で本殿の周りを歩いてみましょう。
見ていると一番多く赤ちゃんが出ているのは
葉っぱの裏が白いシロダモ。
これもおそらく震災の後、こうやって出てきたんですけど
震災前から大きな、このシロダモが震災の時に耐
え抜いたものかもしれないですね。
実際僕も他の場所で調査をした時は
シロダモは津波にも耐えて生き残った樹種のひとつです。
いま探しているのはタブノキの実生、
次の世代が出ているのかなというのを見ています。
そう思って見ていたら頭上にやっぱり
タブノキの2メートルくらいの大きさのがある。
やっぱりちゃんと更新しているんですよね。
おそらく上の母樹から種が落ちて次の世代がスタンバイしている。
東北の海岸沿いにおいては宮脇先生が
おっしゃっていたようにタブノキが重要なものだと言うのは
間違いないかなと。植物から歴史や地域にも信頼されている、
関わりがあるというのがわかったと思うんですが、
植物学的にもちゃんと自生しているんだというのが
今回こうやって現場に足を運ぶことで
見てわかってきたかなと言うことですよね。
高橋:規模は違うと思うんですがわたしたちが植樹した場所は、こんな感じになっていくんだろうというのが想像できますよね
西野:これは良い体験になるんじゃないかなと思いますね。
高橋:低い木も高い木も見られる。自分たちが植えた木も、いつかこういう姿になるって思ったら凄くないですか。
西野:ワクワクしますよね。植える時もまたさらに
>>>>>>>>>>>>>>
高橋:東京農業大学の林学博士、西野文貴さんと行く、
東松島の潜在自然植生をめぐるフィールドワーク
レポートをお届けしました。
【今週の番組内でのオンエア曲】
・忘れられないの/サカナクション
・Fingers Crossed/Lauren Spencer-Smith
「三陸の沿岸部に、本来根付く植物」は一体なんなのか。
東京農大の西野文貴さんとフィールドワークしてきました。
縄文時代から人が暮らしていたという高台の「タブノキ」を見た私達が
次に向かったのは、「宮戸島」の漁港にもほど近いところにある、神社です。
この神社の周辺にも、三陸の植物を知るヒントがいっぱいありました。

(八幡神社のタブノキ)
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西野:ここは津波を受けた神社、八幡神社です。震災の時に本殿はどうやら全壊を免れたんですが鳥居などいろんなものは流されてしまったとところ。背後も含めて周りにどんな植物が実際にあるのかを見ようと思って来ました。本殿の裏にお邪魔させてもらっていますが、いつも植えている木がやっぱり目の前にありました。植樹では、構成比率と言って高い木は何%、低い木は何%にしようというのがありますが、いま目の前にある木はちょっと低い低木で縁の下の力持ちの木。実はこれも、いつも植えている植樹の中にある種類でして。
高橋:大きい葉っぱですね。楓の葉っぱの超ビッグ版みたいな。?/font>
西野: これはヤツデといいます。
楓のように「八つに分かれる」から縁起が良いということで
庭なんかにも植えられるんですが、
数えてみると・・・葉は9枚。
実は学生の時に本当に八つなのかと思っていっぱい調べたんですけど
「9」が多かったんです。7もあります。
八つを見つけると幸福が訪れるということがあるかもしれません。
といっていたら八つのがありました。

(ヤツデ)
高橋:そう考えて8つのを見つけられるとハッピーになりますね。高さは1メートルもないですね
西野:これは植樹の時に植えられている木々の1つであって、
さらにその横にまた縁の下の力持ち。
これも植樹でいつも植えているトベラ。
高さ1メートルくらいですが、
大きさからしておそらく震災より前からある雰囲気。
津波を耐え抜いた種類だと思います。「
耐え抜いた」には2つの意味があって、
① 植物が実際に津波の引波で流されずに
根っこがちゃんと入って耐え抜いたと言う意味、
② ②津波の塩の影響、海水の影響からも耐え抜いた、
という2つを耐えたということです。
高橋:この場所である意味証明されているんですね
西野:いつも木を植えていただいていますが、そのタブノキは自然界ではどこにあるのかを見ていきたい思って。それで今日は話の冒頭で出た潜在自然植生みたいな話も織り交ぜつつ見ていこうかなと。
高橋:例えば浸水の潮の影響を耐え抜いた
というのはどういうことかと言うと、
当時東北沿岸で人工林や経済林として重要な杉林が
結構あったんですが、海水にちょっと浸っただけで、
3ヶ月か4ヶ月で葉っぱが茶色く変色して
最終的に枯れてしまったという報告がすごく多かったんです。
一方でこのヤツデやトベラはこういう風に
海水に近い場所でも生きていける種類。
他にもありますね、ここにはいろいろマルバシャリンバイだとか、
さっきも出たトベラ、マサキ、ヤブツバキ。
いままで植えた木々たち自生地として自然に。

(トベラ)
高橋:おそらく津波の時もここにあって耐えた子たちもいるということですよね
西野:それで一番大事なのは自分たちで
また種を落として自己修復していく。
これがものすごく大事なことなんじゃないかなと。
植物は何百年も生きるので、
彼らからすると津波自体が織り込み済みだと
思っているんじゃないか。
そういう生存戦略をとっているんじゃないかと。
高橋:海から近くてこんなに低い土地にいるということは植物の歴史から見たら津波が来ることも想定している?
西野:そうなんですね。
我々がみんなで一緒に植樹をしているというのは、
そういうことを踏まえて、
何とか持続可能なこれからの社会の人と
自然が両方うまく生きていけるような
植樹方法なんじゃないかなと改めて思いましたね。
いまは縁の下の力持ちの木を見ていただきましたけれども、
ちょっと上を見上げて高い木はどんなものがあるか見てみると・・・。
高橋:上のほうに高い木がありますよ。あれ、もしかして?
西野:タブノキ!そうなんですよ。
そう考えるといつも植樹をしているタブノキは
自生地として全然彼らとしては問題ないと言うことなんです。
高橋:もちろんあのタブノキも震災前からですよね?
西野:そうです。
そういう視点で本殿の周りを歩いてみましょう。
見ていると一番多く赤ちゃんが出ているのは
葉っぱの裏が白いシロダモ。
これもおそらく震災の後、こうやって出てきたんですけど
震災前から大きな、このシロダモが震災の時に耐
え抜いたものかもしれないですね。
実際僕も他の場所で調査をした時は
シロダモは津波にも耐えて生き残った樹種のひとつです。
いま探しているのはタブノキの実生、
次の世代が出ているのかなというのを見ています。
そう思って見ていたら頭上にやっぱり
タブノキの2メートルくらいの大きさのがある。
やっぱりちゃんと更新しているんですよね。
おそらく上の母樹から種が落ちて次の世代がスタンバイしている。
東北の海岸沿いにおいては宮脇先生が
おっしゃっていたようにタブノキが重要なものだと言うのは
間違いないかなと。植物から歴史や地域にも信頼されている、
関わりがあるというのがわかったと思うんですが、
植物学的にもちゃんと自生しているんだというのが
今回こうやって現場に足を運ぶことで
見てわかってきたかなと言うことですよね。
高橋:規模は違うと思うんですがわたしたちが植樹した場所は、こんな感じになっていくんだろうというのが想像できますよね
西野:これは良い体験になるんじゃないかなと思いますね。
高橋:低い木も高い木も見られる。自分たちが植えた木も、いつかこういう姿になるって思ったら凄くないですか。
西野:ワクワクしますよね。植える時もまたさらに
>>>>>>>>>>>>>>
高橋:東京農業大学の林学博士、西野文貴さんと行く、
東松島の潜在自然植生をめぐるフィールドワーク
レポートをお届けしました。
【今週の番組内でのオンエア曲】
・忘れられないの/サカナクション
・Fingers Crossed/Lauren Spencer-Smith