今週は、この番組が毎年かかわっている恒例イベント「GTFグリーンチャレンジデー」について、お伝えします。
例年ならば、東京・新宿御苑の緑の中で開催されるイベントなんですが、今年は新型コロナ感染予防のため、すべてがオンラインでの実施となります。
12月5、6日にオンライン配信でされますが、今日はその中からいのちの森のトークセッションの一部を先行してお届けします!
ゲストは、ご夫婦で田舎暮らしを続けるシャ乱Qのまことさん、同じくご夫婦で農業にチャレンジしているモデル・タレントの林マヤさん、女優の中島早貴さん。
それぞれ、環境省の森里川海アンバサダーを務めていたり、里山ムーブメントという里山暮らしをおしゃれに実践する活動にも取り組んでいて、環境をめぐる様々なエピソードを語ってくれました!


高橋:まずは「つなげよう、支えよう森里川海」をテーマにお話を伺っていきたいと思いますが、アンバサダーのまことさんは、最近はどういった活動されてますか?

まこと:自然環境を考えるために自分と自然環境を切り離して考えるのではなく、自分が自然環境の中の一部であるということを実感するために、ここ1ヶ月は富士山山麓の山荘で勉強しています。いろんな虫、鳥、植物がいまして、今日持ってきたこの微妙なもの…木の皮ですね。多分ダウンバーストで大きな木が折れたんでしょうね。絶妙に節なんかもあります。

林:遠くから見たら、木の切れっ端という感じだけど、近くから見ると皮がちゃんとついていて、コケがむしていて、

まこと:いい感じでしょう。裏を見ると木のピンク色の部分がグレーになってるという事は、たぶん折れて1年から2年、そのままにされているんですね。土とか大気に還るものですが、これを額に入れて飾ろうかなというアート作品。ちなみにこの木、寒いところにはえるシラビソという木なんです。これは炭素がぎっちり詰まっていてエネルギー源としても良いんです。アーティストの目線で森を観察して、今までみんなまたいで歩いていたものに脚光を当てて、それがアートになったりとか、今のコロナ禍で、あちこちで消毒、消毒で、ウィルスは殺してしまったけど大事な常在菌も減っていると思うので、1人で山の中で木に触ったり虫に触ったり土に触って、消毒では無い逆のことをして自分でバランスを取るというのも、自分は自然の環境の中であるという森里川海の大事なことですね。
高橋:やっぱり森の中に入ったりすると、整う感じもあったりするんですか?

まこと:僕的には都会はアンバランスで、目に入るもの聞こえるもの、匂いも、やっぱり人工的で、人間の匂いってこんなだったっけなとか思うんです。でも森に入った途端、落ち葉がいっぱい積もっていますけど、葉っぱの匂い、去年の葉っぱが腐葉土になって土になっていく匂い、獣のマーキングなのか、臭かったり、そういう本来のワイルドなものにいたほうが僕はバランスが取れます。

高橋:マヤさんも本当に自然に近い場所で暮らしをされているイメージなんですが、最近はどういった活動をされていますか?

林:茨城県に引っ越して12年目位になるんですけど、ダーリンと2人で2400平米の畑、農家さんの休耕地をお借りして、120種類位の変わった野菜ばかり作っているんです。これから大きくなってくるのが大根とかにんじんなんだけど、例えばにんじんでも紫色のにんじん、黄色の人参、白の人参、ピンポン玉みたいなまん丸のニンジンとかいろいろ作っていて、可愛いんです。

まこと:恵比寿とかのフレンチに行くと出てきそうな感じですね。

林:そんなところに将来おろせるようになったらいいなと思いました。今は自給自足。野菜は95%自給自足していますね。

まこと:残りの 5%はなんですか。

林: 5%はキノコですね。あれは難しいです。野菜を作るためにすごく今忙しく動きまわっていることがあって、今は新米の季節でしょう。お米を食べるときに精米しますよね。精米した後に残るものってなんですか。籾殻です。それって使ってますか。ちょっとゴミになりがちだったり、いらないもののイメージでしょう。でもこれが宝なんです。これを自分たちでボカシ肥料というものにするんです。口に入れても安心なものを使って籾殻とかぬかを中心にして、いろんなものを入れてあげて、発酵させて、自分たちの手作り肥料を作ってそれを畑に巻いてあげる。ふりかけみたいなもの。母なる大地の栄養になるふりかけを作ってあげる。そのために籾殻とか米ぬかを集めに行っているんですよ。

まこと:木の皮と一緒で、みんながゴミと思うものが人にとっては宝物という事ですね。

林:そのとおりです。この米ぬかはすごいパワーを持っていて、ミネラルもいっぱいあるんだけど、花を咲かせたりとか実をならせてくれるパワー、助けをいっぱい持っているんです。籾殻というのは、米ぬかをいろいろ肥料にするために、一緒に入れてあげると固まらずにパラパラになって、ふかふかの土になるんですよ。

まこと:人が見過ごしてしまうものにどんどん目をつけていけば、エコですよね。

林:捨てる前に違う使い方はないかなと思ってみると面白いなと思うんです。

高橋:中島さんは森里川海アンバサダーとして活動されていますが、どんなこと興味あったりしますか?

中島:スーパーに行った時に、お魚コーナーに海のエコラベルというシールが貼ってあるお魚が売っていたりするんですが、生態系に配慮した漁業でとれた魚にはそのマークがついているという、消費者に優しくアドバイスをしてくれているマークなんです。そのマークがついていたら絶対その魚を買いたいなと思ったり、毎日の洗濯とかもなるべく植物由来の洗剤を使ってみたり、そういうことを少しずつ始めていますね。

林:大事だよね。毎日の生活の中でできることってあるものね。

中島:毎日、それをしなきゃ生きていけないものが地球に優しいものをみんなが使ったら良くなるんじゃないかなとすごく思います。私が意識しているのは、洗濯も食器を洗う時も、排水溝のすぐ下に魚が住んでいると思って行動しています。だからなるべく油を流さないように新聞紙で拭き取ったりしてから洗い物したりとか。洗濯物もマイクロプラスチックが日々の選択でめちゃくちゃ放出されちゃうみたいなんですが、マイクロプラスチックを流さないための洗濯袋も開発されているので、そういうのを使ってみたりしています。



今週は12月5日、6日にオンライン開催されるGTFグリーンチャレンジデーの中から、「いのちの森×SATOYAMAトークショー」の一部を配信日に先駆けてお送りしました。

「GTFグリーンチャレンジデー2020 オンライン」。
https://www.gtfweb.com/gcd2020/
開催日は、12月5日(土)、6日(日)。
全ての企画がオンラインで行われます。こちらではきょうお届けしたトークショー、フルサイズでご覧になれます。

ぜひ12月5日、6日にチェックしてください!

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Something Just Like This - The Chainsmokers & Coldplay / The Chainsmokers
・ふるさとの夢 / BEYOOOOONDS

さて今週も、植物が秘めている「色」を取り出し、様々な生地を染めた作品を手掛ける作家さん、コノネンコ真紀子さんのお話です。
きょうのお話は、季節は秋から冬へと移り変わるこの時期に、真紀子さんが染料を取り出す「ある植物」が主役です。


今から季節がセイタカアワダチ草なのですが、セイタカアワダチ草って知ってますか?

~はい、この番組でも取り上げたことがあります。外来種で根からたくさん毒を出して、周りの植物を殺してどんどん自分の領地を広げていくんですよね。
そうです。もともとは明治時代に観賞用として入ってきました。観賞用としてはよかったんですが、東京オリンピックの時に木材がどんどん入ってきたときに、木材についていた種からいっぱい発芽してしまったと言われているんですね。ススキと同じ場所を好むんですね。お互い外来種どうし、同じ土壌が好きなんでしょうね。アレロパシーという毒を出して周りのススキを枯らしてしまうのですが、その毒で最終的に自分も発芽できなくなって衰えていくんです。そして今はだんだんススキがまた勢力を取り戻してきていますよ。見渡すとよくわかるんですけど、ススキとセイタカアワダチソウが一緒にいたところにだんだんススキが元気になってきている。そういうのって面白くないですか。人間界にも当てはまるなと。毒づいていた人たちが、みたいな。地道に頑張っていたものが最後に微笑む、みたいな(笑)


~セイタカアワダチソウというとちょっと黄色っぽい花ですよね。
黄色っぽい、三角っぽいお花で、ミモザみたいな感じですね。そして名前の通り背が高い。背が高くて泡が立つんです。毒を振りまくと言いましたが、土の栄養分を吸い取るのがすごく強いんです。デトックスですね。それが人間にも働くといわれていて、アレルギーとかアトピー、皮膚炎にも効果があると民間療法で使われていたりするんですけど、お風呂に入れるとめちゃくちゃ泡が立つんです。染めている間もぶくぶく泡が立ってくるんですね。海外の方の話なんですけど、農薬をまいた後にセイタカアワダチソウの中に入ると体が楽になると言う話もあったりして、デトックス効果が強いと言われているんですね。繁殖力が強いので嫌われていますよね。外来種なので駆除の対象にもなっていて、邪魔者扱いされるし、花粉症の原因なんじゃないかとも言われてます。でも花粉症の原因には彼らはならないんです。ブタクサと間違われちゃう。ブタクサは杉と同じで花粉が風で飛ぶんですが、セイタカアワダチソウは虫媒花、虫が花粉を運ぶんです。だから花粉症の原因にはなっていないのでぜひ花をじっと見てもらいたいですね。花自体にもすごく染める力があって、こんなふうに鮮やかに黄色が染まるんですね。

~すごいきれいな黄色ですね!流行のニュアンスカラーみたい。
植物で染めた色って、何色と言えないんですよね。セイタカアワダチソウの色なんです。2019年のセイタカアワダチソウの色です。

~泡を出して染めていくんですか。
泡だらけになって溢れちゃうので、すくって流しちゃうんですけど、染料がまっ黄色なのが出るので、そこに浸します。私なんかベッドシートを染めて、それにくるまっているんです。服用という言葉がありますよね。昔の人って薬がない時には植物の力を借りて、染めたものにくるまって病を癒すということがあって、それから服用といわれたんじゃないかと言われたりもしています。いろんな語源があると思うんですけど、私はそれを支持しています。

~デトックス効果ありそうですね。
そう思って寝るのも良いですね。お庭にあったらぜひ汚れたふきんでもいいのでやってみてもらいたいなと思います。染め直しと言う意味も含めてね。

~おうちでもできるんですか。
もちろんです。普通のお鍋でできます。セイタカアワダチソウを細かく鍋に入るようにハサミでチョキチョキして、お花の部分も茎も葉っぱも入れます。ひたひたになる位の水を入れて、20~30分茹でます。そうするといっぱい泡も出てくるんですが、色も出てきます。泡が溢れないようによく見ながら気をつけてもらって、色が出たらそこに染めたいものを入れます。ちょっとかきませて10分ぐらいおいて、そのままでも染まりますが、もっと定着させたいなら50度くらいに温めたお湯にミョウバンを小さじいっぱいくらい入れて、そこに浸してあげるともっと鮮やかな黄色になるので、浸してもう一回煮だした染料のほうに戻します。そうするともっと定着します。それで終わりです。そんなに手をかけなくても、昔から染めというのは身近に合ったもので、玉ねぎの皮とかコーヒーとかでも染められます。日本だと100年前位は自分たちで綿も育てて、糸を作って、自分たちで染めて着るものを作ったというところがあると思うんですけど、そういうのがなくなっちゃった。でも染めるという所だけだったら気軽にできると思うんですね。スパイスとかをこぼしてシミになっちゃったとかありますよね。それが全部なんだと思ってやってもらえれば。

~そしたら汚れが取れなくても捨てなくて済みますもんね。
そうなんです。ローレル、月桂樹でも染まるので、お家にあるスパイスでもできます。お肉の臭み消しとかに使われるやつですね。

~すごいピンクみたいな。葉っぱが緑ですよね。でも染めるとこうなるんですね。
ミョウバンで焙煎するとこの色になりますね。



コノネンコ真紀子さんのお話、いかがだったでしょうか。ポッドキャストでも詳しくご紹介していますので、こちらもぜひお聞きください。

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【番組内でのオンエア曲】
・Stay (I Missed You) / Lisa Loeb
・やわらかくて きもちいい風 / 原田郁子
さて紅葉のシーズンです。緑だった葉っぱが赤や黄色に染まるシーズン。
どこからあの色が出てくるんだろう。なんて思ったことありませんか。
今週はそんな植物の「色」を魔法のように取り出すお仕事をしているある女性にスポットを当てます。
今回お話伺ったのは、コノネンコ真紀子さん。
宮城県七ヶ浜町にお住まいの女性です。
真紀子さんのお仕事は、自然の植物を使った染め物づくり。
わたしたちの周り、当たり前にある植物たちが、実はその中に秘めている「色」を取り出して、様々な作品を作っています。
その作品は地域のアンテナショップやネットで購入することができるということで今回は東松島にあるアンテナショップで、ご本人にお話伺いました。


~今日は染め物をいろいろ持ってきてくださったんですが、カラフルで可愛いですね。
これがまさか植物とか自然のものから取れたという感じがちょっとしないかもしれないですが、全部自然の色です。植物の蕾だったり枝だったり茎だったり土だったり。自然を見てきれいだなと感じるときの色に似ているのかなと思います。夕日とか日の移ろいとか草花の揺れる感じとか、ふとしたときの色に似ているのかなと思うんです。


~このちょっと濃いめのピンク紫というかこれも自然のものから取れた色ですか?
今日お召しの服と同じ色ですね。これは蘇芳と言う植物のチップを煮詰めて焙煎して染めた色なんです。こういう色は普通の白よりも体を温めるの力が5倍強いと言われていてます。きっと今日は寒いから高橋さんは無意識に暖かいものを求めてらしたのかなと思ってました。


~もともとは木ですか?
花を見たままの色で染まると皆さん想像されると思うんですけど、そのようには染まりません。大体くすんじゃったりとか、時間が経ったら黒くなっちゃったりということがあると思うんですけれども、大体は枝とか根っこなんかを使います。たとえば、桜の枝を切っている方にお願いして染めさせてもらったんですけど、桜が咲く前の枝と桜が咲いた後の枝では色味が違うんですね。煮詰めて染料を取るんですけど、桜が咲く前だと淡いピンクに染まるんです。桜が咲いた後は茶色くそまるんですね。花の中に色があるんじゃなくて、木の中に色が眠っているんだなというのがその時に発見したことで、植物ってすごいなと思いました。


~今見ているこの明るいピンクも、木を煮出すんですか?
ちょっとオレンジがかった赤になるんです。このまっ白なさらしをできた鍋に浸して、その色を定着させるためにアルミニウムとかミョウバンとか錆びた釘、鉄媒染と言うんですが、反応させて定着させるときに色がガラッと変わるんですね。定着させるのも、私は台所で仕事をしているんです。とにかく口に入っても危なくないもの、子供たちが触れても危なくないもの、排水に流しても安全なものというのを基準に選んでいます。ミョウバンもスーパーでも売られている食品添加物レベルのものをできるだけ使って染めています。植物から力をもらっているので、やっぱり自然を汚すようなものを使って染色するというのは私の中にないんです。負担のないもの、自分にも環境にもみんなに幸せになれるものをやりたいなと思ってやっているんですね。その分、定着が弱いので変化をしてしまうんです。このように色あせるというのがあります。でもこういうのって人間ができることじゃなくて自然に生まれちゃうもの。人のシワとかも私はすごくきれいだなと思うんですけど、こういうのが美しいなと思えると、別に歳をとっても良いじゃんという感じに思えてきたりとかもしますね。

~おうちの中でやるというのは何か考えがあってのことなんですか?
始めた頃って子供たちが小さかったので、あまり離れたくないというのもあったし、隣で私も好きなことをやっていたいというのがあったんです。それに特に布とかってすごく生活に密着しているものなので、自分が生活から離れてそういうものを作るというのがちょっとリアリティーがないんじゃないのかなと感じていたんです。子供が宿題やったり、ご飯のときとか、生活でガチャガチャうるさいんですけど、そういう音を聞きながらやることで言葉にはないものがこもるんじゃないのかなと思うんです。それでおうちでするようになりました。仕事も、夢も、好きなことも全部一直線上で考えていて、そうすると暮らしながらアイデアが浮かんだりとか、仕事をしながら子育てにつながっていると感じたりして、やってよかったと思うんです。

~ついつい仕事は仕事、おうちはおうちと考えてしまいますが、そうではなくて、延長線上にあるということなんですね。
お風呂に入りながら下染めしちゃうとか、シチューを煮込んでいる隣で松ぼっくりを煮込んでいたり、「今日はご飯何?」と鍋を子供たちが覗いたら、中に松ぼっくりがあってびっくりということもありましたね。「これ枝じゃん」とか。もうおうちが魔女の家みたいになっちゃってるんです。安全なのでお鍋は変えなくてい良いんですけど、量が違うので、私は変えてやっているんです、そんな感じでやっています。


今週は自然の草木を染料にした染め物づくりをする作家・コノネンコ真紀子さんのお話でした。
コノネンコ真紀子さんの作品は、インスタグラムやフェイスブックでも見ることができます。ぜひ見てみてください!
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【今週の番組内でのオンエア曲】
・Love Is All Around / LOVE PSYCHEDELICO
・恋のひとこと(SOMETHING STUPID) / 竹内まりや
哺乳動物学者・今泉忠明さんに、地球から絶滅してしまった生き物たち、そして絶滅どころか繁栄を勝ち取った生き物たちのストーリー、いろいろ伺ってきましたが、きょうでラストとなります。
今泉さんが監修された新しい本「も~っと わけあって絶滅しました」。


『も〜っと わけあって絶滅しました。』今泉 忠明 監修/丸山 貴史 著/ダイヤモンド社

この中には、過去、絶滅してしまった生き物たちのエピソードだけでなく、逆に、「わけあって繁栄した」いきものについても触れられています。
様々な理由で「繁栄」を勝ち取った生き物たち。
実は、わたしたちの生活に欠かせないあの生き物、そしてわたしたちの体の中にいるあの生き物も、どうやらそうらしいんです。
ということで、続きをお聞きください!

~ご本のなかでは牛も繁栄した生き物だと紹介されていますね。
肉をおいしいと言う人がいますからね、大繁栄するんですよ。人工授精ですからね。だからどんどん増えるわけですよ。でも小泉環境大臣がアメリカで「牛のゲップはどうするんだ」と新聞記者に聞かれて立ち往生してましたけど、つまり異常に増やすとやっぱりプラスとマイナスの面があるということですよね。牛のゲップの二酸化炭素で温暖化が進んでいるという説もあります。だからあまり多いのも良くないんです。


~じゃあ今の牛は家畜にならなかったら絶滅してましたか?
絶滅ですね。あれの元の牛はオーロックスというヨーロッパの森に住んでいた野生の牛なんです。それを家畜にしたんです。オーロックスはもう絶滅しましたから。みんな食べられちゃった。戦争のたびに食料不足になりますから、森に行って牛をとってこようということですね。だけど牛が一番進化した動物です。だって草を食べて牛乳を出すんだもんね。緑色の草を食べただけでタンパク質が出てくるんです。バクテリアがやってくれてるんですね。ですから牛は非常に人間にとって貴重な生き物なんです。これからもっと数が増えると思いますがゲップを回収して燃料にしようという研究もあるんですよ。メタンガスですから。

~あと繁栄した生き物でいうと「動物のお腹に住んで繁栄」という生き物もいるんですよね。
大腸菌はどんな人にもいて、体の中の防御、他の菌をやっつける働きをしているんです。これがいないと人間は不調になるんですね。大腸菌が大繁栄しているから人間は健康でいられるということですよね。ところが謎が多いんです。大腸菌は体の中にいる時は病気にならないんです。ところが、プールの中に大腸菌が入ってそれを飲むと病気になるんです。いっぱいお腹にいるくせに。だからまだよくわからないんですね。食べ物関係の会社では厳密にチェックをしているんですけれども消えないんです。

~絶滅してしまった生き物たちから私たち人間はどんなことを学ぶべきだと思いますか。
まずひとつ目は絶滅させたらもう二度と絶対に戻ってこられないという事ですね。そしてその原因をよく調べて二度とそういうことがないようにしないと今の人間に返ってくるよということでしょうね。しっぺ返しということがないようにしないと。

~直近でこの生き物が絶滅しそう、でも食い止められると言うものはありますか?
それはよくあります。もう駄目だったというのがニホンカワウソ。ジャイアントパンダはかろうじて増えてきた。コアラは危ない。そういうギリギリの動物が結構いますね。アホウドリとかね。大丈夫だろうと言われていますけどあの島が噴火で消えれば終わりですよね。鳥島と言う伊豆諸島の島です。あそこも一度噴火したことがあって、気象庁の観測所があってその人たちが観察していました。もういなくなったと思っていたらまだ何羽かいたよというのが見つかって、それを増やしたんですよね。だからギリギリのところ。イリオモテヤマネコもそうですけど、野生動物と言うのは1000頭を切ったら少ないんです。1000ってかなり多く感じる人もいるんですが、イリオモテヤマネコは50頭。ツシマヤマネコも50頭ぐらいだろうと言われています。だからギリギリですよね。


~前回この番組に来ていただいた時に、奥多摩のイノシシの牙かけ、たぬきのためフン、クマの熊棚とかいろいろ伺ったんですが、奥多摩の森でも、絶滅とか繁栄って森の中で起こっていますか?
ひとつはアライグマが現れました。初めて現れたのが7年前。僕らがぶらぶら歩いていたら柿の木にいたんですよ。それを写真撮って地元の人に見せたらびっくりして、「ついにきたか!」と言っていたんです。本来は北アメリカにいる外来種です。あらいぐまラスカルというアニメを日本でやって、一気に増えたんです。ところが小さい時はものすごい可愛いんですが、大きくなると噛み付いたり怖いんですよ。それで捨てたんです。ラスカルも最後は捨てたんですよね。お父さんに離してこいと言われて。だけどあそこは北アメリカだから放してもいいんですよ。でも日本では外来種だから、ついに奥多摩もやられるかと。そして8年後はいっぱいですよ。ひょいひょい歩いてますね。かわいいですけどね。

~生態系も変わるんですか。
変わるでしょうね。利口ですから。ゴミ箱のふたを開けますからね。しかも開けっ放しじゃなくて閉めていくから非常に賢いよね。チンパンジーだって逃げるときにドアを開けっぱなしにしてくから係員がすぐわかる。閉めておけば半日以上はわからないよね。だからアライグマは賢いんですよ。

哺乳動物学者・今泉忠明さんのお話、いかがだったでしょうか。ポッドキャストでもご紹介していますので、こちらもぜひお聞きください!

【番組内でのオンエア曲】
・Come On Eileen / Dexy's Midnight Runners
・情熱の薔薇 / THE BLUE HEARTS
今週は先週に引き続き哺乳動物学者・今泉忠明さんのお話です。
今泉さんが最近監修された新しい本『も~っと わけあって絶滅しました』でも紹介されている、過去から現在までの、地球から絶滅してしまった生き物たち、そして絶滅どころか繁栄を勝ち取った生き物たちのストーリー、教えて頂きます!


~『も~っと わけあって絶滅しました』では絶滅しそうな生き物の説明もありますが、例えば冷蔵庫の性能が良くなって絶滅しそうとうものもあるんですね。
これは主に魚関係で、一番はクロマグロです。クロマグロは泳ぎ続けていないと死んじゃう魚なんです。そして体温が高い。魚では珍しいんです。体温が高いということは釣り上げるとじきに腐る、痛む。これを冷蔵庫で保管するようになって、急速冷凍を漁船に積んでいるわけです。そうするといくらとっても大丈夫なわけです。前は一本釣りでやっていたんです。保存が効かないから一本釣れたらもう市場に行っていた。今は冷凍庫に投げ込んで行けばいくらでも保存できるので、獲れるだけ獲る。だから絶滅が心配されているんですね。


~私たちは美味しく1年中食べられると思っていますが、それが絶滅につながってしまうんですね。
日本人は魚はあまり野生動物と思わない節があるんですが、やはり魚も海の中の生態系の一員です。マグロは生態系ピラミッドの上のほうにいるんです。他の魚を食べる。自分はシャチとかに食べられる、そういう立場にいます。それを取っちゃうと、やっぱりそこが崩れてくるんです。だからクロマグロの養殖をしているんですね、完全養殖。人間はそういう養殖した、つまりクロマグロの家畜を食べて満足するしかないんだろうなと思います。これは日本だけの問題じゃなく、海はつながっているので、隣の国とも協力して守っていかないといけないでしょうね。日本だけ取らなくても他所から取りに来るとそういう魚が減りますよね。エチゼンクラゲが大量に発生したことがあって、漁網に入っちゃってちゃって大変だったんですが、ああいうことが起こってくるということですね。クラゲを小さいうちに食べる魚がいたんですが、それがいなくなったために起きたことなんです。

~じゃあもう、現に人間に影響も出てきているんですね。自分たちでしてしまったことですけど。
そうですね。だからこれを正しく判断、判定する、よく見る。今年だけというのではなくて、もしかすると来年も来るかもしれない、狂っているのかもしれないと謙虚に考えないといけないですよね。

~また「死体の発見が早すぎて絶滅しそう」というのもあるんですか。
これはカリフォルニアコンドルという、動物の死肉を片付ける役を果たしているコンドル、鷲ですよね。これははるか1500メートル上から地上のネズミが見える視力を持っています。コンドルの仲間は嗅覚も発達していて、上からだから見つけるのが早いんです。コヨーテや狼もその獲物を探しているわけですが、上から見ている方が早い。でもその死肉は、鹿、野生の羊といったものを人間が散弾銃とかライフル銃で打つわけですね。その時に使う弾が鉛玉なんです。そうすると体に鉛が入ると徐々に溶けて鉛中毒になる。動物をいち早く食べるカリフォルニアコンドルは、コヨーテなんかよりも先に食べちゃうから被害者になっちゃったということですね。4羽くらいまで減ったんじゃないですか。それで一生懸命保護していま回復しています。


~また、絶滅ではなくて、その正反対、繁栄した生き物も取り上げていてますが、例えばカラス。「好奇心が強くて繁栄」ということなんですね。
カラスは好奇心が非常に強くて、発見もするんですね。例えば硬い木の実、硬い貝殻、これは車にひかせればいいやとかね。非常に好奇心が強くてそれを、自分の食べ物に関してですけど、ちゃんと割らせる能力があるんですね。だからカラスは大繁栄。これは人間のマナーのバロメーターですよね。ゴミ出しのね。

~本を見るとカラスが滑り台を滑っている?
そう。滑り台やります。鉄棒で大車輪もやるカラスもいます。遊びです。だから一般に知能の高い動物は燈明の火のついたろうそくを持って飛んでいくんですよ。山火事が起こったこともあるんです。火がついたまま持っていって熱いから落として山火事になったことがあるんです。それから保育園の石鹸。網に入っているやつをもっていく奴がいると。誰だとカメラをしかけといたらカラスが犯人だったとか。見て覚えるんですね。それで人がいなくなるとやるんです。カラスは見ていて面白いですよ。巣を作るためにハンガーも使いますよね。ワイシャツか何かかけてあるとそれを外していくんですよ。外して針金だけもっていくんですよ。もうちょっと経ったら他のにかけ替えてもっていくかもしれないね。

今泉忠明さんのお話、いかがだったでしょうか。
ダイヤモンド社から出ている、今泉さん監修の本「も~っと わけあって絶滅しました」でさらに詳しく楽しめます。気になる方はぜひチェックを!


『も〜っと わけあって絶滅しました。』今泉 忠明 監修/丸山 貴史 著/ダイヤモンド社

【今週の番組内でのオンエア曲】
・転がる岩、君に朝が降る / ASIAN KUNG-FU GENERATION
・Bull Rider / Norah Jones
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