- 2020.10.25
「も~っとわけあって絶滅しました。」今泉忠明さんインタビュー1
今週は動物をめぐる、けっこう大きなテーマのお話です。
そのテーマとは「絶滅」。
この地球上では、これまで数えきれない種類の生物が絶滅してしまったことはなんとなく私たちも知っていますが、どんな生き物がどんな理由で、と聞かれても・・・
実は最近、これをお子さんでもわかるように説明した本が人気です。
ということで今日は、その本を監修した方。「残念な生き物辞典」でも有名な哺乳動物学者・今泉忠明さんに伺います。
~大ベストセラー「ざんねんないきもの辞典」の監修でもおなじみの今泉さんが新たに監修をつとめた「も~っとわけあって絶滅しました。」。シリーズ3冊目ということで、とても人気だそうですが、どんな本なんでしょうか。
これはですね、今まで絶滅してきた動物、絶滅したと思われていてもどっこい生きていたやつとか、この状況の中で繁栄している動物、そういったものをよく見て、それを人人間が反省する材料にしたらどうかねという事ですね。
~例えば「骨ばかり食べていたら絶滅」これはどういった生き物ですか。
これはエピキオンという化石動物ですね。イヌ科動物で生活はハイエナ。ハイエナということは動物の死体を片付ける役ですね。骨まで食べるという生活ぶり、北アメリカに住んでいたんですがラクダ、馬、ロングホーンといった大型草食動物が消滅したんですね。そのあおりを食ってこのエピキオンも滅んだと言う事ですね。

~大型動物を食べていて絶滅してしまったんですか。
獲物がいなくなったんです。だから獲物に特化して生きているとその獲物がいなくなった途端に自分も消えてしまう。そういうパターンですね。だから片方が減れば自分も減る。生物と言うのはそういう関係にあるわけですよね。ですからもしそれが絶滅すればドミノ倒しじゃないですけど、連動して絶滅するということですよね。生き物とは必ず関わり合って生きているから、片方が滅びれば絶対にそちらも影響受けると言う事ですね。
~「草原ブームに乗り損ねて絶滅」これはどういうことですか。
これは絶滅したカロバティップスという古いタイプの馬。馬はもともと犬くらいのサイズだったんです。それが森の中で進化してきて中くらいの大きさになった。三趾馬といって3本指だったんですね。今の馬は1本。5本から3本になって、1本になった。進化によって指の数が減ってきたんです。走ることに適応するために。まだ森の中にいる時はそんなに速く走らないから3本でよかった。これが中新世、20万年前に草原が地球にでき始めた。地球が乾燥してきて森が消えて草原ができた。その草原に出遅れたという感じかな。一方、草原にいち早く行ったのが今の馬のルーツです。ところが森にとどまってそこでモタモタしていたために、結局絶滅してしまったということですね。

~森に残ったらなんで死んじゃうんですか。
森の中に競争相手、牛の仲間がどんどん出てくるんですね。例えば猪、オカピなんかもそうですけど、森の中で牛のなかまは効率が良いので、胃袋が4つに分かれていて、消化力が良いんですね。馬の仲間は盲腸だけですから効率が悪いんです。そういう差が長い間に出たんですね。
~草原に出てきたのが今の馬なんですね。
そうです。そのかわり1本指。ただし折れやすいというマイナスもあるんだけれども、どっちが得か、ですね。
~その分かれ道ってわからないですよね。もし森がそのまま繁栄して、草原が廃れていたら逆だったかもしれないですもんね。
出たほうが負け。ただ、草原に出たものの方が進化する確率は高いんですね。人間もそうです。森から草原に追い出された、それで二足歩行するようになった。
~そうか、人間は森にいた時は4足歩行だったんですね。
チンパンジー並みの暮らしですね。それが草原に追い出されて、それで肉を食べるようになったんですよ。
~人間は肉食じゃなかったんですね。
違いますよ。ただ、草原に出た直後は何でも食うしかない。草しか草原には無いから。果物は無い、そうすると何でも食べたというのが人間の祖先ですけどね。その時以来の遺伝子が残っているんですよ、肉好きな人は。ただ肉食動物は、ライオンでもシマウマの内臓まで食べるんです。内臓には植物がいっぱい詰まっているんです。だから案外植物も取っているんです。猫も見ていると猫草を食べまよね。あれは一説にはビタミンをとっているんだという説もあるんですけど、結構食べているんです。
今泉先生のお話、いかがだったでしょうか。ポッドキャストでも詳しくご紹介していますので、こちらもぜひお聞きください。

『も〜っと わけあって絶滅しました。』今泉 忠明 監修/丸山 貴史 著/ダイヤモンド社
【今週の番組内でのオンエア曲】
・Don't Wanna Know - Feat. Kendrick Lamar / Maroon 5
・Holy ft. Chance The Rapper / Justin Bieber
そのテーマとは「絶滅」。
この地球上では、これまで数えきれない種類の生物が絶滅してしまったことはなんとなく私たちも知っていますが、どんな生き物がどんな理由で、と聞かれても・・・
実は最近、これをお子さんでもわかるように説明した本が人気です。
ということで今日は、その本を監修した方。「残念な生き物辞典」でも有名な哺乳動物学者・今泉忠明さんに伺います。
~大ベストセラー「ざんねんないきもの辞典」の監修でもおなじみの今泉さんが新たに監修をつとめた「も~っとわけあって絶滅しました。」。シリーズ3冊目ということで、とても人気だそうですが、どんな本なんでしょうか。
これはですね、今まで絶滅してきた動物、絶滅したと思われていてもどっこい生きていたやつとか、この状況の中で繁栄している動物、そういったものをよく見て、それを人人間が反省する材料にしたらどうかねという事ですね。
~例えば「骨ばかり食べていたら絶滅」これはどういった生き物ですか。
これはエピキオンという化石動物ですね。イヌ科動物で生活はハイエナ。ハイエナということは動物の死体を片付ける役ですね。骨まで食べるという生活ぶり、北アメリカに住んでいたんですがラクダ、馬、ロングホーンといった大型草食動物が消滅したんですね。そのあおりを食ってこのエピキオンも滅んだと言う事ですね。

~大型動物を食べていて絶滅してしまったんですか。
獲物がいなくなったんです。だから獲物に特化して生きているとその獲物がいなくなった途端に自分も消えてしまう。そういうパターンですね。だから片方が減れば自分も減る。生物と言うのはそういう関係にあるわけですよね。ですからもしそれが絶滅すればドミノ倒しじゃないですけど、連動して絶滅するということですよね。生き物とは必ず関わり合って生きているから、片方が滅びれば絶対にそちらも影響受けると言う事ですね。
~「草原ブームに乗り損ねて絶滅」これはどういうことですか。
これは絶滅したカロバティップスという古いタイプの馬。馬はもともと犬くらいのサイズだったんです。それが森の中で進化してきて中くらいの大きさになった。三趾馬といって3本指だったんですね。今の馬は1本。5本から3本になって、1本になった。進化によって指の数が減ってきたんです。走ることに適応するために。まだ森の中にいる時はそんなに速く走らないから3本でよかった。これが中新世、20万年前に草原が地球にでき始めた。地球が乾燥してきて森が消えて草原ができた。その草原に出遅れたという感じかな。一方、草原にいち早く行ったのが今の馬のルーツです。ところが森にとどまってそこでモタモタしていたために、結局絶滅してしまったということですね。

~森に残ったらなんで死んじゃうんですか。
森の中に競争相手、牛の仲間がどんどん出てくるんですね。例えば猪、オカピなんかもそうですけど、森の中で牛のなかまは効率が良いので、胃袋が4つに分かれていて、消化力が良いんですね。馬の仲間は盲腸だけですから効率が悪いんです。そういう差が長い間に出たんですね。
~草原に出てきたのが今の馬なんですね。
そうです。そのかわり1本指。ただし折れやすいというマイナスもあるんだけれども、どっちが得か、ですね。
~その分かれ道ってわからないですよね。もし森がそのまま繁栄して、草原が廃れていたら逆だったかもしれないですもんね。
出たほうが負け。ただ、草原に出たものの方が進化する確率は高いんですね。人間もそうです。森から草原に追い出された、それで二足歩行するようになった。
~そうか、人間は森にいた時は4足歩行だったんですね。
チンパンジー並みの暮らしですね。それが草原に追い出されて、それで肉を食べるようになったんですよ。
~人間は肉食じゃなかったんですね。
違いますよ。ただ、草原に出た直後は何でも食うしかない。草しか草原には無いから。果物は無い、そうすると何でも食べたというのが人間の祖先ですけどね。その時以来の遺伝子が残っているんですよ、肉好きな人は。ただ肉食動物は、ライオンでもシマウマの内臓まで食べるんです。内臓には植物がいっぱい詰まっているんです。だから案外植物も取っているんです。猫も見ていると猫草を食べまよね。あれは一説にはビタミンをとっているんだという説もあるんですけど、結構食べているんです。
今泉先生のお話、いかがだったでしょうか。ポッドキャストでも詳しくご紹介していますので、こちらもぜひお聞きください。

『も〜っと わけあって絶滅しました。』今泉 忠明 監修/丸山 貴史 著/ダイヤモンド社
【今週の番組内でのオンエア曲】
・Don't Wanna Know - Feat. Kendrick Lamar / Maroon 5
・Holy ft. Chance The Rapper / Justin Bieber