- 2020.06.28
「これならできる オリーブ栽培」山田典章 さんインタビュー2
先週に引き続き、香川県小豆島、山田オリーブ園の山田典章さんのインタビューをお届けします。
オリーブの木を枯らしてしまう天敵、オリーブアナアキゾウムシをただひたすら、自分の目で探して取り除く・・・という方法によって、日本初の、有機栽培のオリーブづくりに成功した山田オリーブ園。
いまも園主の山田さんは、日々、ゾウムシを見つけては取り除き、よりよいオリーブづくりのための研究を続けています。
そして今年6月。10年間で蓄積したノウハウを、山田さんは一冊の本にまとめました。きょうはこの本のお話です。

~山田さんの著書「これならできる オリーブ栽培: 有機栽培・自家搾油・直売」を出すきっかけはなんだったんでしょうか?
日本で発売されているオリーブの本は自宅の庭、ガーデニングとして植える園芸用しかなかったんですね。農家になったとき、楽しみとしてオリーブを育てるための参考にする本はあったが、オリーブ農家が収穫するために何をしたらいいかと言う本はありませんでした。僕も困ったし、多くの人が困っているのがオリーブを育てるのを、楽しむのではなく実を収穫するためには何をすればいいのかということなんです。これが正解かどうかわかりませんが、僕が10年間で経験したことを出してみようと思ったんです。いまは割と日本中でオリーブ農家が増えてきているので参考になるかなと思います。オリーブの実を収穫して、食べてみる、塩漬けにしてみる、オイルを絞ってみるというのは、農家では普通にありますが、ご自宅で育てている方はそこまでなかなかできていない方も多いと思うんですね。ただ農家が有機栽培、要するに無農薬で育てるのはでなかなか大変なんですが、実は、自宅で2本、3本育てているという方はそんなに大変ではありません。もし自宅で育てている方がいれば、ぜひ農薬を使うのではなく、何日かに1回、木の根元を見るだけでゾウムシから木を守ることができるので、お庭で育ててらっしゃるんだったら参考にしていただいて、ぜひ無農薬で育ててみたらどうかなというのもあります。
~自宅レベルでも頑張れば実はつくんですね。
この本にも書いたんですけれども、品種は2種類以上ないと受粉しないということがあるので、実がつきやすい2品種以上を植えて、しかも栽培方法や選定方法をきちんと間違わずにやると、オリーブは必ず実をつけます。ノウハウをわかった上で育てれば、ただ単に眺めるオリーブから食べるところまでできるオリーブになると思います。

~実がつきやすい品種を2品種以上というのがポイントなんですね。
1本だけ植えてもほぼ実はつきません。柑橘類と違って、自分のおしべとめしべでは受粉しません。品種が違うところに花粉が飛んでくると受粉するという性質を持っています。
~じゃぁ適当に買ってもだめですね。
ホームセンターでは品種が書いていないものが結構あります。あまり考えずに品種が書いていないものを2本を植えたとしても、同じ品種を植えている可能性があるので、それでは実がつきません。必ずラベルに品種が書いてあって違う品種を選ぶ。しかもその品種の名前は、日本で実績がある品種を選ばないとオリーブは眺めるだけで終わってしまいます。一番相性が良くて実績が良い品種は、ちょうど小豆島で栽培されているミッションとルッカです。これは日本で100年以上栽培されていて実績がある品種なので、実はつくし相性が良いこともわかっています。こういった品種を選ぶとまず間違いなく実がつきます。
~東京で育てていてもオリーブアナアキゾウムシはいるんですか?
います。オリーブアナアキゾウムシは、金木犀などモクセイ科の木につく虫なので、ほぼ全国的にいるようです。めったに飛んでこないのでいないと思っている方も多いんですが、忘れた頃に急にやってきて、どんどん集まって気づいたら枯れちゃっていることがあるので、いると思って育てた方がいいですね
~オリーブアナアキゾウムシを見つけやすいポイントはありますか?
一番単純なのは植える場所。根本が食べられたら枯れていくので、玄関の通り道の横にオリーブを植えておくと、必ず目が行くので、わざわざ見に行かなくていいですよね。人の目が届きやすい場所に植えること。それから植えたら、その木の根元に草花を一緒に育てないということ。そこだけは常に木肌が見えてくようにしておくとゾウムシも住みにくいし、しかもきたらすぐ気がつくので、よい環境を作ることがオリーブを守りやすいことになります。あまり普段行かないところに植えちゃうと見に行かないので、いつの間にかやられているところがあります。できるだけ目につくところに植えると何も意識しなくてもゾウムシが来たらすぐわかります。
~ゾウムシという存在も知っていないといけないですね。
これはゾウムシですか、これは害虫ですかと言われることがあるんですが、オリーブアナアキゾウムシじゃないものをおっしゃっていることが多いんですね。オリーブアナアキゾウムシは虫だという絵をみておかないと、関係ない虫に一喜一憂してしまいます。オリーブを枯らす虫は1種類だけなので、どういう虫なのかは写真で見ておく、知っておかないといけないですね。
~以前お話を伺ったとき、オリーブアナアキゾウムシには天敵がいないという事でしたが、その後の研究でも天敵はやっぱりいませんか?
天敵が少ない最大の理由は、あまり昼間は動かないということだと思います。夜動く虫なので、夜行性の虫じゃないと食べてくれない。大きなムカデとか、虫ではありませんがカエルとか、トカゲの仲間とか、そういったものも飼育箱に入れて食べないかなどを見てみましたが、結局殻が固くて美味しくないのか、固まって動かなくなるからなのかわからないですけれども、食べる虫は今のところ見つかっていません。
山田オリーブ園の山田典章さんのお話、いかがだったでしょうか。
山田さんの本「これならできる オリーブ栽培: 有機栽培・自家搾油・直売」は現在農山漁村文化協会から発売中です。ぜひチェックしてみてください!

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Rain On Me with Ariana Grande / Lady Gaga
・Nowhere Man / The Beatles
オリーブの木を枯らしてしまう天敵、オリーブアナアキゾウムシをただひたすら、自分の目で探して取り除く・・・という方法によって、日本初の、有機栽培のオリーブづくりに成功した山田オリーブ園。
いまも園主の山田さんは、日々、ゾウムシを見つけては取り除き、よりよいオリーブづくりのための研究を続けています。
そして今年6月。10年間で蓄積したノウハウを、山田さんは一冊の本にまとめました。きょうはこの本のお話です。

~山田さんの著書「これならできる オリーブ栽培: 有機栽培・自家搾油・直売」を出すきっかけはなんだったんでしょうか?
日本で発売されているオリーブの本は自宅の庭、ガーデニングとして植える園芸用しかなかったんですね。農家になったとき、楽しみとしてオリーブを育てるための参考にする本はあったが、オリーブ農家が収穫するために何をしたらいいかと言う本はありませんでした。僕も困ったし、多くの人が困っているのがオリーブを育てるのを、楽しむのではなく実を収穫するためには何をすればいいのかということなんです。これが正解かどうかわかりませんが、僕が10年間で経験したことを出してみようと思ったんです。いまは割と日本中でオリーブ農家が増えてきているので参考になるかなと思います。オリーブの実を収穫して、食べてみる、塩漬けにしてみる、オイルを絞ってみるというのは、農家では普通にありますが、ご自宅で育てている方はそこまでなかなかできていない方も多いと思うんですね。ただ農家が有機栽培、要するに無農薬で育てるのはでなかなか大変なんですが、実は、自宅で2本、3本育てているという方はそんなに大変ではありません。もし自宅で育てている方がいれば、ぜひ農薬を使うのではなく、何日かに1回、木の根元を見るだけでゾウムシから木を守ることができるので、お庭で育ててらっしゃるんだったら参考にしていただいて、ぜひ無農薬で育ててみたらどうかなというのもあります。
~自宅レベルでも頑張れば実はつくんですね。
この本にも書いたんですけれども、品種は2種類以上ないと受粉しないということがあるので、実がつきやすい2品種以上を植えて、しかも栽培方法や選定方法をきちんと間違わずにやると、オリーブは必ず実をつけます。ノウハウをわかった上で育てれば、ただ単に眺めるオリーブから食べるところまでできるオリーブになると思います。

~実がつきやすい品種を2品種以上というのがポイントなんですね。
1本だけ植えてもほぼ実はつきません。柑橘類と違って、自分のおしべとめしべでは受粉しません。品種が違うところに花粉が飛んでくると受粉するという性質を持っています。
~じゃぁ適当に買ってもだめですね。
ホームセンターでは品種が書いていないものが結構あります。あまり考えずに品種が書いていないものを2本を植えたとしても、同じ品種を植えている可能性があるので、それでは実がつきません。必ずラベルに品種が書いてあって違う品種を選ぶ。しかもその品種の名前は、日本で実績がある品種を選ばないとオリーブは眺めるだけで終わってしまいます。一番相性が良くて実績が良い品種は、ちょうど小豆島で栽培されているミッションとルッカです。これは日本で100年以上栽培されていて実績がある品種なので、実はつくし相性が良いこともわかっています。こういった品種を選ぶとまず間違いなく実がつきます。
~東京で育てていてもオリーブアナアキゾウムシはいるんですか?
います。オリーブアナアキゾウムシは、金木犀などモクセイ科の木につく虫なので、ほぼ全国的にいるようです。めったに飛んでこないのでいないと思っている方も多いんですが、忘れた頃に急にやってきて、どんどん集まって気づいたら枯れちゃっていることがあるので、いると思って育てた方がいいですね
~オリーブアナアキゾウムシを見つけやすいポイントはありますか?
一番単純なのは植える場所。根本が食べられたら枯れていくので、玄関の通り道の横にオリーブを植えておくと、必ず目が行くので、わざわざ見に行かなくていいですよね。人の目が届きやすい場所に植えること。それから植えたら、その木の根元に草花を一緒に育てないということ。そこだけは常に木肌が見えてくようにしておくとゾウムシも住みにくいし、しかもきたらすぐ気がつくので、よい環境を作ることがオリーブを守りやすいことになります。あまり普段行かないところに植えちゃうと見に行かないので、いつの間にかやられているところがあります。できるだけ目につくところに植えると何も意識しなくてもゾウムシが来たらすぐわかります。
~ゾウムシという存在も知っていないといけないですね。
これはゾウムシですか、これは害虫ですかと言われることがあるんですが、オリーブアナアキゾウムシじゃないものをおっしゃっていることが多いんですね。オリーブアナアキゾウムシは虫だという絵をみておかないと、関係ない虫に一喜一憂してしまいます。オリーブを枯らす虫は1種類だけなので、どういう虫なのかは写真で見ておく、知っておかないといけないですね。
~以前お話を伺ったとき、オリーブアナアキゾウムシには天敵がいないという事でしたが、その後の研究でも天敵はやっぱりいませんか?
天敵が少ない最大の理由は、あまり昼間は動かないということだと思います。夜動く虫なので、夜行性の虫じゃないと食べてくれない。大きなムカデとか、虫ではありませんがカエルとか、トカゲの仲間とか、そういったものも飼育箱に入れて食べないかなどを見てみましたが、結局殻が固くて美味しくないのか、固まって動かなくなるからなのかわからないですけれども、食べる虫は今のところ見つかっていません。
山田オリーブ園の山田典章さんのお話、いかがだったでしょうか。
山田さんの本「これならできる オリーブ栽培: 有機栽培・自家搾油・直売」は現在農山漁村文化協会から発売中です。ぜひチェックしてみてください!

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Rain On Me with Ariana Grande / Lady Gaga
・Nowhere Man / The Beatles