今週は先週に引き続き、10月1日・2日に、東京・新宿御苑で行われた『GTF グリーンチャレンジデー2016in新宿御苑』の模様をです。モデルでエシカルファッションプランナー・鎌田安里紗さんとの
トークセッションの続きをお届けします。

作る人、働く現場、素材が生まれる自然環境まで考えを巡らせて、着る服を選択する。エシカルファッションの考え方を広めようと活動する鎌田さん。今回のトークイベントでは、鎌田さんが出会ったエシカルファッションの実例も、色々と見せていただきました。

高橋:今日は実際にステージの上にお洋服がディスプレイされているんですが、これはどいういものか教えて頂いてもいいですか。
鎌田:これはオーバーオールになっていて、女性の服なんですが、これは全部土に還る素材でできているんですね。金具を全く使っていなくって、麻と、ボタンとか必要な留め具は木だったり貝殻だったり木の実だったり、そういうものを使って洋服を作ると、最終的に着れなくなったときに土に戻すことができる。これはタイの生産者さんがつくっていて、実際に7月にこれをつくってくれているタイの山岳民族の方たちにも会いに行ってきたんですが、そこで縫製をしていただいて、作ってくれた人は誰かということまでわかるお洋服になっています。これはAtelier fu*wariさんっていう、天然素材フェアトレードの物づくりをされているブランドさんのお洋服です。これはポーチと手袋なんですけど、

高橋:可愛いですね。グレーの手袋と白いポーチ。毛糸ですか?
鎌田:そうですね。ウールを使った編み物なんですけど、ネパールの生産者さんが全部手編みでつくっているんですね。実はこの色が、ここが黄色で、ここが赤なんですが、一点一点全部色が違うんですね。なぜかというと、編み手さんが自分の好きな色を選んで、この組み合わせを考えているので、編み手さんの好みが反映されているといいますか、やっぱりいま手編みの製品って少ないので、編んでいる人がいるんだよっていうメッセージを込めて編み手さんの好きな色を選んでもらう、そういうような商品になっています。ネパールの女性ってなかなか働く機会がなかったりするんですけど、手編みだとお家で子どもを育てながら、あるいは学校に行きながら、家に帰ったときに仕事ができる。そういう仕組みを作っているピープルツリーっていうブランドがあって、今日のワンピースもピープルツリーなんですけど、これは全部オーガニックコットンで、インドで作られているんですが、そういう作り手さんの働きやすさを考慮した製品ですね。
高橋:さっき本番前に女性スタッフと見ていて、みんな触ってみたくなる感じなんですよね。ついつい手に取りたくなる暖かさがあるというか。
鎌田:うれしいですね。やっぱり作るプロセスに思いがあるので、放っているオーラも温かいんだと思いますし、あとはデザインはかなりこだわって、本当に作るプロセスがいいからっていうだけでは買ってもらえないので、やっぱりかわいいと思えるもの、長く使えるような、飽きのこないデザインをデザイナーさんたちと考えながら商品に落とし込んでいくというような作業をしています。
高橋:そうですよね、やっぱり実際に手に取ってもらって、着てもらって使ってもらわないと意味がないですよね。
鎌田:そうなんですよね。思想がいいからって買っても、結局使わなかったら意味が無いので、100万回着るんだったら買ってねっていうコンセプトもそうなんですけど、自分が本当に気に入って、長く大切に、ボロボロになるまで着れるくらい着たいと思う服を選ぶということがまずはスタートだと思うので、まずはカワイイものをつくるということは心がけていますね。

高橋:鎌田さんはこうしたエシカルファッションに関する活動の一環として、家でも何かやってらっしゃると聞いたんですが?
鎌田:そうなんですよね。やっぱりつくる現場を、主に海外が多いんですけど、海外も国内も含めて、工場とか、オーガニックコットンの畑まで見に行かせてもらうと、なにかできるプロセスがすごく面白くて、じつは家でもコットンとか、野菜とかをこの春から育て始めたんですね。コットンはこれからのはずなんですけど、、、
高橋:コットンって、すごくないですか?私も畑にふわ~ってあるイメージですけど。
鎌田:うんうん、広い場所にね。やっぱりお洋服をつくろうとおもったら、本当にたくさんのコットンがいるので、すごい広い土地がいるんですね。なので、庭でとったコットンで何かを作るっていうのはできないんですが、やっぱり育つ過程をみたいなとおもって、いま植えているんですけど、もうすぐお花が咲きそうなんです。でもまだ咲かなくて、ちょっと遅めかなとは思いつつ、本当は秋に収穫ができるので、そのコットンの成長過程を毎日家で眺めているような感じですね。
高橋:でもそのコットンがお洋服の原料になるんですもんね。やっぱりそういうことって、そのコットンの花とお洋服が結びつかない人って実際に多くないですか?
鎌田:やっぱり本当にきらびやかな場所で、きれいに並べられている服から、土まで想像がいかないというか、でも服に限らず、アクセサリーでもなんでも私たちの目の前に存在するものは、絶対地球上の何かしらの資源をもってきて、そこに人の手が加わって、自分のところに来るので、そのプロセスがもっと見えるようになったら、単純におもしろいなって思っています。見えないからこそいろんな問題も起きてしまいますし、どんどんそのプロセスに興味を持つ人が増えたらいいなと思って、まずは自分がプロセスの観察を楽しむところからお家でやってみようと思って育てています。あと、コットンっていう表記を見たときに、普通にコットンって書いてある場合と、オーガニックコットンって書いてある場合があるんですね。そこにすごく大きな違いがあって、やっぱりコットンを育てる過程で、虫がついたりとか、収穫の時に取りづらかったりするので、殺虫剤を撒いたりとか、枯葉剤を撒いたりとか、いろんな農薬を使わないと育てにくい植物ではあるんですね。なので、ものすごい大量の農薬を使うのが、じつはコットンなので、それがどういう影響があるかというと、まずは土が汚れてしまうということと、とくにインドなんかの場合だと、農薬に対する正しい知識がない農家の人もいるので、そうするとかなり無防備な状態で農薬を撒いて、それを吸い込んでしまって、病気になってしまう。なので、できるだけ農薬を使わずに、有機で育てようっていうのがオーガニックコットンです。
あととくに安い服が増えたことによって、買うときの決断が軽くなってしまったっていうところがすごく問題だと思っていて、よく聞くのが、500円のTシャツ使えそうだから買っておこうかなっていうような感じで買ってきて、1回か2回しか着ないとか、飽きたら、まあ安かったからいいかといって捨ててしまうみたいな。その消費のサイクルがすごく早くなっていて、ゴミがたくさん増えてしまうということも問題だと思っているんですね。と同時に、そうやって本当に思い入れなく選んだものを着るときのテンションってそんなに上がらないと思うので、まずは自分の選択に慎重になるということは今日からできると思うんですね。何か欲しいと思ったときに、本当に長く大切にできるのかとか、自分の価値観をちゃんと探って、それにヒットするものを探る。それを選ぶ。そこにお金を払うということは今日からでもできると思うので、まずはその消費のサイクルを少しスピードダウンして、物を大事にしながら、自分も心地よく過ごせるんじゃないかなとは思います。
高橋:本当に私たち、ゴミはリサイクルとか、循環とか、食事も体にいいものを摂るとか、オーガニックっていうところまでは聞きますけど、洋服に関してはまだまだなんだなということがわかりました。
鎌田:そうですね。食は随分進みましたよね。やっぱり生産地が気になったり、農薬を使ってないか気になったりとか、オーガニックカフェもすごく増えましたし、これからは服も、そしてアクセサリーとかいろんなものがありますから、そういうもののプロセスが透明になっていって、プロセスに興味を持つ人が増えていったらいいなとは思いますね。


鎌田安里紗さんとのトークセッション、いかがだったでしょうか。
ポッドキャストでも詳しくご紹介していますので、こちらもぜひお聞きください!

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Nobody But Me / Michael Buble
・トリセツ / 西野カナ

今回は、10月1日・2日にかけて、東京・新宿御苑で行われた『GTF グリーンチャレンジデー2016in新宿御苑』の模様をお届けします。
生物多様性を意識するための様々なチャレンジを応援する日、ということで行われたこのイベント。ステージでは番組の公開収録として、番組パーソナリティ高橋万里恵とモデルの鎌田安里紗さんとのトークショーが行われ、エシカルファッションについて色んなことを伺いました!


高橋:さっそくゲストの方をお招きしたいと思います。モデルで、エシカルファッションプランナーの鎌田安里紗さんです。鎌田さんよろしくお願いします。
鎌田:よろしくお願いします。
高橋:鎌田さんはファッション雑誌「Ranzuki」のモデルとしてご存じの方も多いかと思います。高校一年生からモデルとしてお仕事をされているということですが、ご出身は?
鎌田:四国の徳島です。高校に入るタイミングで東京に出ました。
高橋:高校に入るタイミングということは、中学卒業してすぐ?
鎌田:そうですね。当時15歳でした。
高橋:ご家族は心配されませんでした?
鎌田:心配してましたけど、まあ私の意志が強すぎて、最後は応援してくれましたけどね。

高橋:この番組は森のお話を聞いたりしてるんですが、徳島にいたときは、やっぱり自然の中で遊ぶ機会って多かったですか?
鎌田:毎年お正月に家族でやる恒例行事がありまして、年が明けて1月1日か2日に家の前にある、標高350mくらいの低い山なんですが、そこに家族で登って、途中に木苺ががいっぱい生えているので、それを摘みながら登って、下りてきたらその木苺を使ってケーキを作るっていうような遊びを毎年やってましたね。
高橋:なんかこう、赤毛のアンとかそういう世界のお話みたいですね。
鎌田:いい環境でしたね。だから、ぐりとぐらの絵本のなかで、森のなかで大きいホットケーキを焼くという話を読んだら、家族で森のなかでそれをやってみたりとか、小さいときから自然の中で遊ぶことが多かったですね。
高橋:ぜひそんな故郷の話も伺っていきたいんですが、改めて鎌田安里紗さんが「エシカルファッションプランナー」ということで、この「エシカル」って言葉は最近よく耳にするんですが、改めてエシカルってどんな意味か教えていただけますか?
鎌田:エシカルってまだまだ耳慣れない方もおおいですよね。直訳すると、「倫理的な」とか、「道徳的な」っていう意味になるんですが、私がやっているエシカルファッションというのは、服において倫理的とか道徳的という意味なんですね。もう少しわかりやすくいうと、作るプロセスでは絶対に人が関わっていますよね。その人たちに正当な給料が支払われているかとか、作られる過程で土や水を汚していないかとか、要は人と自然に優しいファッションのことをエシカルファッションってよんでいます。

高橋:洋服ってブランドとか見た目とかが買うときの判断のような感じがするんですが、そうじゃなくてその前の過程も大事ということなんですね。
鎌田:やっぱり洋服を買うときの判断基準って、デザインがかわいいかどうか、同じようなデザインだったらできるだけ安いほうを選びますよね。だけど、やっぱり安さの裏にはいろいろ理由があって、ファストファッションという言葉が最近よく聞かれるようになりましたが、1000円のTシャツとか不思議ですよね。なんで1000円でできるのか。そのためにはやっぱり安い染料を使っていたりですとか、安い化学繊維を使ったりですとか、作ってくれる人への給料がすごく少なかったりとか、必ずしも安いものすべてが悪いというわけではないんですが、問題が潜んでいる可能性があるということを色んな形で発信しているようなお仕事ですね。
高橋:エシカルファッションとか、作る過程に興味を持つきっかけってどんなことがあったんですか?
鎌田:中学三年生の14歳のときに家族でインドネシアのバリ島に行ったんですね。バリ島ってリゾートのイメージが強くて、きれいな海と観光地っていうイメージなんですが、実際に行ってみると、空港から一歩出たとたん、人がすごくたくさん集まってきて、私の手を引きながら、「お金をちょうだい」って言うんです。その中には小さい子どももいて、すごく衝撃を受けたんです。それで、国によって経済的な環境が違うんだということを知りました。
私はたまたま雑誌に出てモデルをやっていたり、あとお洋服の会社でも働いていたので、服というものがすごく身近だったんですね。じゃあ服の作られ方ってどうなっているんだろうということが気になって調べてみると、自然に配慮したり働いている人に配慮して素敵な物づくりをしてるブランドもあるということを知って、それが面白くてどんどんはまって、勉強して今に至るっていう感じですね。
高橋:そういった活動の中で、スリランカにいかれたって聞いたんですけど、スリランカには何をしにいったんですか?
鎌田:スリランカは8月の末から9月の頭にかけていっていたんですが、10代から20代前半の同世代のファンの女の子たちと一緒に洋服作りの現場に行って、自分たちが着ている服がどうやって作られているのかを見てみようということなんです。そういうツアーをもう何回か行っていて、今回の国がスリランカだったんですね。スリランカでお洋服をつくっているブンチラマイっていうブランドがあって、その方たちは染め物は全草木染めでやっていて、本当にその辺の山とか森に色を取りに行くんですね。そのとき一緒にツアーに参加した女の子たちとTシャツを染めたんですが、ピンクと黄色とグリーンの3色で、ピンクはアカネという植物の木から色を取るんですね。
高橋:花ですか?
鎌田:アカネは枝の部分から取れるんですね。それをお湯に入れて煮出していくと色が出てくるんです。黄色はジャックフルーツとターメリック。グリーンは藍染をしてからイエローのジャックフルーツを足すとグリーンになるという、本当に自然から色を取って洋服を作るという体験を女の子たちと一緒にしました。また別の会のときは、実際にコットンの畑に行って、それはカンボジアだったんですが、みんなでコットンを収穫して、綿から糸を紡いで、機織り機で布を織ってハンカチをつくってみました。
普段洋服って洋服として目の前に現れるじゃないですか。ですが、布になる前は糸なんだとか、糸になる前は植物なんだとか、そういうことが体験をすることでわかるんです。「服って植物だったんだ」って言ってくれた参加者の子もいて、そういう原点から服を見ていくというようなツアーを時々企画させてもらっています。
高橋:いまお話を聞いて、草木染めってグリーンとか茶色とかイメージできたんですが、ピンクがあるっていうのが驚きですね。
鎌田:すごいあざやかなピンクですごく可愛いんですよね。やっぱり鮮やかな色って化学染料からしかとれないイメージなんですが、自然からとったもので、どんな色でも実は作れる。昔はそうやって服を作っていたので、一回でもその現場を見ておくと、新宿とかファッションビルたくさんありますが、そこに並んでいる服を見たときに、素材に興味を持つかもしれないですし、なにか考えるきっかけを若いうちに持っておくといいんじゃないかと思います。旅は本当にいいきっかけになるので、スタディツアーっていう形でやってますね。


鎌田安里紗さんのお話いかがだったでしょうか。来週も続きをお届けします。

【今週の番組内でのオンエア曲】
・OLE!OH!/ 木村カエラ
・Get Myself Back / 安室奈美恵
今週も「モバイルボヘミアン」四角大輔さんのインタビューです。
一年の半分は世界中を旅している四角さん。
最後は四角さんが最近出した本「The Journey 自分の生き方をつくる原体験の旅」についてお話を伺います。


◆原体験の旅
 原体験って誰もが持っていて、大体幼少期とか若い頃なんですけど、例えば僕で言うと小さい頃に出逢ったある湖。それがもう衝撃的すぎて、気付いたらその湖を追い求めて46歳になってきたみたいな、そういう人生の中心に存在する原体験っていうのは誰もがあるはずなんですよ。周りの面白い生き方をしてる人たちにそれを聞くと、大半が旅って答えたんです。それでこれはテーマになるなと思ったんですね。僕自身の原体験の旅のことも書いてますし、14人のぶっとんだ、ものすごくおもしろい方に「あなたの原体験の旅はなんですか?」っていうことで原稿を頂いたり、対談させていただいたりとかして、一冊にまとめたのがこの本なんです。
 人には必ず、記憶というよりは体とか心に刻み込まれるような、体が震えるような、「この衝撃なんだ!」「この衝動なんだ!」みたいなものがいろんな場面であるはずなんですよね。それみんな忘れちゃうんですよ。この本は、特に旅でそれを得た人たちの話を集めた一冊なんですけど、例えばNHKでドキュメンタリー作ってる人とか、芸人さんとか起業家とかベストセラー作家とか、いろんな人に声を掛けさせて頂いてるんですけども、今やってることが全部原体験から繋がってるんですよね。それがすごいおもしろくて、そういうストーリーを紹介したかったんです。それに、原体験をちゃんと意識して生きてる人と完全に記憶の彼方に忘れ去ってしまって生きてる人って、人生が違うっていうことに気づいたんですよ。ぜひそれを思い返してほしい。もしそれを思い返した時に今自分がやっていることとか、今の自分の人生、ライフスタイルが違うと思ったら頑張って軌道修正を目指してほしいなっていうのが僕が伝えたいメッセージなんです。修正は何歳になっても僕はできると思ってます。ここに収録できなかったもっともっとたくさんのインタビューがあって、そのなかには年配の人たちもいるんですけども、間違いなく修正はできるって思っています。
 自分を変えたいって思う人がたくさんいると思うんですけど、よく言うのは自分を変える必要はなくて、本来の自分に戻ってほしいって言い方をするんです。本来の自分に戻る方法ってたくさんあると思うんですよ。それは本を読んだり映画を見たりいろんな方法があるんですが、旅が一番楽ですね。特に一人旅の方がより強烈な体験になりやすい。もし方法がわからなくて迷ってる人がいたらまず旅に出てみてくださいって言います。別に海外じゃなくても、世界一周じゃなくても、僕みたいに自転車で2時間かけて湖に通ったみたいなそんな旅でもいいので、まず100%非日常を味わえる旅に出てみてください。例えば地下鉄乗る時に必ず行先の終点の地名が出てるじゃないですか。多分ほとんどの人ってそこ行ったことないと思うんですよ。みなさんはそこ行かずに、手前の都心で降りて会社行かれると思うんですけど、いつも見るあの地名のところに週末行ってみるみたいな、それくらいでいいんですよね。もっと言うと家から駅までの間のいつも通る道をちょっと変えてみるとか。道路2本はずすだけで、見たことない住宅街があって、そこにはこんな庭があって、こんな木が生えていてとか、毎日同じ情報しか入ってなかった状態に、全く新しい非日常の刺激が飛び込んでくるので、そうすると自分の中で変化が起きるんですよ。その変化を自分の中で味わう、感じるっていうことに集中すると、自分の心と繋がれる状態になる。日常の中で本当に旅っていくらでもできるので、ちょっと意識してもらえたらいいなと思います。


~四角さんは人生の最後、どこで何をしていたいですか?
僕が今暮らす森の一番深いところに行って土に還りたいですね。いま、人間の体って添加物だらけで、例えば森に埋めちゃうとその周辺木々が生えなくなるらしいんですよ。汚染してしまうらしくて。僕がオーガニックの物を食べたりとか、なるべく自然と寄り添った暮らしをした理由っていうのは、自分の肉体の純度を上げたいんですよね。添加物をなるべく入れないとか、農薬をなるべく入れない。それは自分自身が健康になれるとか、パフォーマンスが上がるっていうのはあるんですけど、最後にこの大地から授かった肉体をちゃんと還したいっていう気持ちがあるんです。

四角大輔さんのお話いかがだったでしょうか。
今回のお話にも出てきた四角さんの本、『The Journy 自分の生き方をつくる原体験の旅』を5名の方にプレゼントします。ご希望の方は、このページの右側にある”MESSAGE”のところから「プレゼント希望」と書いて、10/19(水)までにご応募ください。ご住所、お名前も忘れずに!


【番組内でのオンエア曲】
・All We Know ft. Phoebe Ryan / The Chainsmokers
・Love Someone / Jason Mraz
今週も、モバイルボヘミアン四角大輔さんのインタビューです。

ニュージーランドで半自給自足の「森の生活」を送る四角さん。実は、ニュージーランドにずっと留まっているわけではないんです。
なんと、NZを拠点にしながら、一年の半分は「旅」を続けているという、まさにボヘミアン・・・。
ということできょうは、四角さんの「旅」のお話です。

 僕は幼少期から釣りと登山とキャンプをずっとやってきて、ある意味その遊びの究極の形が今の森の生活であり、この冒険生活なんですけども、僕が一番好きなのは徒歩旅行ですね。人類にとって、最も原始的な旅の手法っていうのは歩行なんですよね。その次が海を渡るような古代カヤック、カヌーなんですけども、やっぱり人間としていちばん原始的な行為である「歩く」っていうことをやめたくないんですね。それと、毎年十数か国旅をするんですが、歩いてしかいけない場所から見る景色に勝るものはないんですよ。それをやめたくなくて続けてるっていうのはありますね。
 森の生活もそうなんですけども、例えば一週間、二週間、森の中や山をずっと歩くとか、まさに人間の最も原始的な部分を常に起動させておきたい、維持しておきたいっていうことなんですね。
 例えば北アルプスの南側から入って、いちばん北側に抜けるということを、二週間かけてテント担いで歩いたんですけども、北アルプスって携帯の電波が入るんですよ。それで、インスタグラムでも自分のiphoneで撮った写真をどんどんあげていたんですけども、多くのひとが「これ日本ですか?日本に本当にこんなに綺麗なところあるんですか?」って言うんです。つまり僕が中東やアジア、ヨーロッパ、北米とかに行ってアップする写真や、ニュージーランドでアップする写真も綺麗なんだけど、そんな写真よりも全然きれいですねということなんです。ここには飛行機でも車でも行けなくて、歩いてしか行けないんです。山の上にわざわざ自分の足だけで、5時間とか6時間とか、時には10時間かけて登って、その上で見る景色っていうのは、それまでの過程を経たっていう感動もありますけども、事実そこでしか見れない圧倒的な景色っていうのがある。写真でも言葉でも伝えきれないような感動があるんですよね。それが本当にやめられない一番の理由ですね。
 僕は基本一人で行くのがすごく好きなんです。まずひとつの理由は、全部自分のペースで行けるということ。誰にも気を遣わない、圧倒的な自由があるっていうのがひとつですね。誰か一人いると、その人に合わせてペースを変えなきゃいけないとか、自由度が下がってしまう。
 もう一つはすごくクリエイティブになれるんですよ。自分にものすごく向き合うことができる。どうしても東京にいてこういう仕事をしていると、外に外に意識がいってしまいます。スマホがあれば常にSNSとかLINEとかいろんなコミュニケーションツールがあるので、外に外に意識がいってしまうんですけど、一人で山に入ったり、森にいたりすると、ギューッて自分の中心部分に意識が戻って来るんですよね。そうすると、やりたかったことを思い出したりとか、例えばあるプロジェクトで企画案を考えなきゃいけないときでも、山の中で一人でいる時の方が圧倒的に良いアイディアが思い浮かぶんですよ。煮詰まった原稿とか、一ヶ月くらい寝かせてた原稿とかをハッと思い出して、iPhoneをパッと広げて原稿を取り出して、そこにチョチョチョっとメモを書き加えたりするんですけども、もうどうやっても出てこなかった発想とか生まれてくるんですよね。それが一番大きいですかね。誰かいるとなかなかそういう状態になりづらいですよね。


~今まで森の中で見た一番印象的な光景って教えていただけますか?
 ニュージーランドに、どこから行っても二日から三日かかる原始林があるんですね。原生林っていうのは人が一切手を加えていない森のことなんですが、それでも自然災害で壊れたり破壊されたことがある森なんですよ。原始林というのは、生まれてから一度も人間の手は加わっていなくて、自然災害でも一度も壊れたこともない森なんですよ。これは日本にもあって、たとえば熊本の南阿蘇にもあるんですね。東北にもあって、北海道にも屋久島にもあるんですが、本当に点みたいな形でわずかしか残ってないんです。
世界中探しても本当わずかしか残ってないんですが、そのニュージーランドでも割と古い森の真ん中辺りに原始林のエリアがあって、そこで見た景色が忘れられません。全てグリーンで、木の表面も土も全部グリーン。苔とか地衣類が覆いかぶさっていて、その状態っていうのが共生状態なんですよ。寄生じゃないんですよ。例えば木の表面に何か別の植物が巻き付いていたり、貼りついていたりするっていうのは通常寄生していて、宿主を殺しちゃうんですけども、その原始林では、お互い与えあっていて完璧な状態なんですよね。すべての生き物が、微生物だったり、そこに生息する鳥類だったり、植物すべてが完全に共生していて、森の中の命の神殿みたいなんです。


Shotaro Kato


四角さんのお話は来週もお届けします。

『The Journy 自分の生き方をつくる原体験の旅』いろは出版
四角大輔さんのサイト→四角大輔のすべて|Daisuke YOSUMI Official Media.

【今週の番組内でのオンエア曲】
・赤黄色の金木犀 / フジファブリック
・Out Of The Woods / Taylor Swift
先週に引き続き、モバイルボヘミアン四角大輔さんのインタビュー、お届けします。
旅人で半自給自足の生活者で、冒険家で、仕事と遊びの境のない暮らし。
これをモバイルボヘミアンと呼び、日々を生きる四角さん。
その始まりは、幼少期に出会ったフライフィッシングでした。湖でそれをしているときが、一番「自分が自分らしくいられる瞬間」で、なによりも気持ちいい時間だと子供時代に気づいてしまった・・・と言います。
その後、大人になり、音楽プロデューサーとして多忙な日々を送る中でも、「10年後には、湖のほとりで釣りをして、半自給自足の生活をする」と考え続けていたのだそうです。
そして現在、四角さんは本当にそういう暮らしをニュージーランドで実現しています。果たして、その日常はどんなものなのでしょうか。

◆ニュージーランドでの自給自足のくらし
 僕が学生時代に「ニュージーランドに移住して、湖のほとりで森の生活を送りたい」という夢を抱いたとき、仕事に関して全くイメージつかなかったんですよ。食は自分で畑をやって、魚を釣って…というイメージが持てました。実際にそういうことを学生時代もやっていましたから。「衣」に関しても、服はありあまってる。あと、「住」を確保するにはお金が必要だなと思って、それもあって10年頑張って働こうって決めたんです。結果的には15年になったんですが。
 そして向こうで300~400件くらいの物件をみて、奇跡的な場所に建つ中古の一軒家を見つけたんです。イギリスの老夫婦が建てて持ってらっしゃったんですけど、その湖畔に建つ、自給自足ができる家を買いまして、そこの庭をどんどん畑のスペースを自分で増やして、より自給自足ができるシステムに7年くらいかけて改造してきたって感じですね。
湖の周りは原生林に囲まれてまして、そのなかにちっちゃい集落があるんですね。その集落の中に建つ一軒家なんです。家の周りは森で、庭が湖という環境です。

 その家には電話線と電線は来ているんですけど、水道は来ていないんです。でも湖の水が飲める。原生林って本当にすごく土が良いので、森に降り注いだ雨がろ過されて湖に湧き出てるんです。その水を電機のポンプで汲み上げて家庭用水として使っているんです。だから、アトピーの人はみんなこの家で生活すると治っちゃうんですよね。それはいちばん大きな森からの贈り物です。それに果物とかきのことか山菜とかハーブとか、無数に森の中にあります。庭に農薬のオーガニック菜園と、小さな果樹園があるんですけども、森は巨大な天然の畑みたいな感じですね。
 ニュージーランドの森は常緑樹なんですよ。つまり一年中グリーンで、葉っぱが赤になったりとか黄色になったりはしないですし、葉っぱを落とさないですよね。だから冬でもグリーンなんです。僕は日本の紅葉も大好きです。でも常にグリーンなニュージーランドの森、命溢れるあの感じがすごく大好きですね。

 ニュージーランドは、陸上には哺乳類が元々いなかったんですよ。鳥類しかいなかったので、独自の進化をして、飛べない鳥のキーウィなんかがいるわけです。ヨーロッパの人が一部うさぎとか持ち込んでしまって、今はちょっといるんですけど、基本的には鳥類しかいません。なので、友達が鳥みたいな感じですね。なので、自分がどんどん人間じゃなくなっていくんじゃないかっていう感覚になるんですけど。野鳥は本当に美しい鳴き声で、向こうではそれが一番の音楽ですね。

 僕がこういう自給自足の話をすると、すごいですねって言われるんです。ですが、ラッキーなことに、森って腐葉土なんです。畑をやる場合は、腐葉土を作るためにものすごく苦労するんですが、それがすでにあるわけです。また、虫が大量発生して作物がやられるって話をよく聞くと思うんですけど、あれは人間がたくさん暮らしていて、自然のサイクルが壊された町中とか郊外で畑をやってるとそういうことが起きるんです。ですが、僕は森の中の壊れてない循環の中に畑を持っているので、そういうような、虫が異常発生するということがないんです。だから完全無農薬で、無化学肥料で、ほぼ自然栽培の状態でやってるんですが、いわゆる一般的に畑をされてる方が直面する苦労っていうのがあんまりないんです。

 魚に関していうと目の前の湖で大きなマスが釣れますし、一時間ほどで海に行けるので、そこで多種多様な魚を釣って食べてるんですが、そういうオーガニックで安全な食べ物を日々体に入れてるっていうことと、森からきれいな水とかきれいな空気とか、いろんなものを受け取って生きているので、とにかく病気にならず、体調が良い。僕はいま46歳なんですけど、20代の時よりも山を歩いてますし、今の方が体力があるんですよ。若返るっていうとちょっと大げさですが、なんか体調がいいとか健康であるっていうことも超越した状態に自分がどんどんなってくるんですよ。その感覚が気持ちよくてこの生活がやめられないっていうのはありますね。

 いま向こうはちょうど冬が終わって春の兆しを感じる時期です。庭にはもう無数の花が咲き始めて、森もたくさんの花が咲き始めています。この時期にちょうど夏野菜の仕込みを始めます。土の温度が低すぎると、種とか苗を植えても上手くいかないことが多いので、土の温度が上がってくるこの頃から仕込みをします。
 家の庭には桜の木が一本生えていて、日本のソメイヨシノそっくりなんですけども、花だけではなく、さくらんぼを毎年実らせてくれるんですよ。これは家宝ですね。ものすごくおいしいんですよ!ご近所さんに人気なので、みんなに配って、いつも僕食べる分あんまり残らないんです。でも、僕が普段本当にお世話になってる人達に、これで恩返ししようと思っていつも配り切ってしまうんですが、それが楽しみですね。その集落ではいつも物々交換、もしくは物技交換が行われています。例えばパイプ詰まったとかっていうときは、近所のそういうことが得意な人が無料で修理してくれるんですね。その代わりに僕が釣った魚をお渡しするとか、さくらんぼがなったときには、たくさんその方に差し上げるとか、そういうやりとりがなされています。
 僕は森の生活、自然が大好きでここにいるんですけど、周りの仲間たちっていうのがひとつの財産で、それもあってこの暮らしやめられないっていうのはありますね。


四隅さんのお話いかがだったでしょうか。
四角さんは先日、ご自身のライフスタイルを形作る大きなキーワード「旅」をテーマにした新刊を発表しています。
『The Journy 自分の生き方をつくる原体験の旅』いろは出版
読んだら、四角さんのような暮らしが、もっと羨ましくなるかもしれませんよ。

来週も引き続き四角大輔さんのお話をお届けします。
四角大輔さんのサイト→四角大輔のすべて|Daisuke YOSUMI Official Media.

【今週の番組内でのオンエア曲】
・LOVE MYSELF / HAILEE STEINFELD
・family feat.YeYe / 古川本舗
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高橋万里恵
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