JFN38局を結んでお送りする『いのちの森 voice of forest』。
この番組は、「森の長城プロジェクト」をはじめ、
全国に広がる植林活動や、自然保護の取り組みにスポットを当てる
プログラムです。各分野の「森の賢人」たちの声に耳を傾け、
森と共存する生き方を考えていきます。

今回は、世界中の山を登ってきたアルピニスト野口健さんに、
お気に入りの「山」じゃなくて、「森」についてお伺いしました。

とっておきの場所・・・それはどこでしょう??

「日本中の山を見てきました。
日本の山はほんとうに美しい!!
ちなみに一番好きな山は白神山地です。」

ほほ~~、白神山地とは!!

野口さん、どんなところが好きなのですか?

「あんな美しい森はないですよ。
白神のブナの原生林は、木々が葉を落とすため腐葉土がすごいんです。
腐葉土がたまっていて、ふかふかのじゅうたんみたいです。

湧いてくる水が栄養素たっぷり!!
あちこちに湧き水があるんですが、森によって味が違うんです。
温度や甘み。

おれはあっちの水が好きだ、というマニアックな議論もおこるんですよ。」

そんな甘い水、飲んでみたい!!
白神山地のにおいはどんな感じなんでしょう?

「白神山地には色んな生き物がいます。
そしてニオイも豊富です。

ヒマラヤにはニオイがないのです。つまり生き物がいない。

ヒマラヤから帰ってきて白神にいくとほっとしますね。
年に何度かそこでぼーっとしたいなと思うくらい。

紅葉もきれいですよ~。秋に行ったら、一面紅葉。水が冷たい!!

夜にテントを張っていると白鳥が上空を通過するんです。
くわくわ、ざーっとくるのです。低空飛行で。

カモシカも、サンショウウオも、イワナもいるて、イワナなんて、本当に美味!

白神のイワナは寄生虫がいないのでタタキで食べられるですよ。

マタギがとってくれる、わさびをそのへんで引っこ抜いて、味噌、水菜を刻んでタタキにするとめちゃくちゃ美味しい!!

あとは熊が美味。白神の熊はブナの実しか食べていないから脂身たっぷり、くさみがないんです。

マムシも旨い。マムシがぱーんときたら、マタギがぽーんと潰して川をぴゃーんとむいて、串にさす。ジグザグに串をさして醤油を垂らして焼いて食べる。

うまいですよー。

ぱりぱりで!!

マタギと一緒に白神のものを食べる。

日本にはこんな美しい自然があると思うと、日本に生まれてよかった、誇りに思います」

スタッフ一同、絶対いつか白神山地にいきたい!って思いました。

是非、番組ポットキャストも聞いてくださいね。
     ポッドキャストを聴く  
今週、お話を伺うのはアルピニスト・野口健さん。

富士山の世界文化遺産 登録から1ヶ月。
夏山登山のシーズンです。

今回は、10年以上に渡り富士山の清掃登山を続けてきた野口さんが考える
富士山の現状とこれから、そして、
いま富士登山を考えている方へのメッセージをお届けします。

99年にエベレストの登頂に成功し、7大陸最高峰の最年少登頂記録を樹立。
その翌年からは、エベレストの登山者たちが捨てていったゴミを拾う
清掃登山をスタート、それと並行して富士山の清掃登山も続けています。

先月、その富士山は、世界文化遺産に登録され、
今年の夏の登山客も、大幅に増えていると言います。
10年以上に渡り、富士山の環境改善に取り組んできた野口さんは、
この件を、どう捉えているのでしょうか。

「なんのための世界遺産化が明確になっていればいいと思います。。
富士山を守るための世界遺産ならば、入山者観光客、
ゴミの問題について受け入れ体制として入山規制する、
入山料を獲るなどが先にあるべきなのに、
受け入れ体制が何一つ決まらないまま世界遺産だけが決まってしまった・

世界遺産に登録されたことで自然が悪化するケースは数多いんです。

屋久島などは世界遺産になって観光客が押し寄せ、森が踏み荒らされました。

富士山は30万人以上がのぼり、300万人が五合目にいく、
そんななか受け入れ体制を決めずに世界遺産になったので色んな問題がこの夏は起こると思います。

決まったものはしょうがないですが、大事なのはこれからどうするか。

通常世界遺産は6年後に環境面などの確認・見直しが行われるのですが、
今回は半分の3年後に確認するという異例の条件付き。

世界遺産に指定する側も、調査して、富士山の色んな問題を知っているため、受け入れ体制などの条件をつけたのです。

次のビッグニュースは「富士山、世界危機遺産いり」ということになりかねない。
世界遺産で喜んでいる日本人。
ある意味これは試されていると解釈したほうが良いと思います。

日本人が試されている・・・重い言葉です。
この、厳しい意見の背景にあるのは、
野口さんが長年向き合ってきた、富士山の現状があります。

この夏の登山シーズンを迎えるにあたり、
山梨・静岡両県の協議会では、登山客を対象とした『入山料』を
徴収する社会実験を実施することを決めています。
期間は、7月25日から、8月3日まで。
金額はひとり1000円。支払いは「任意」となっています。

野口さんは、積極的に富士山清掃登山とも関っています。
JFNグループと毎年行う、富士山清掃登山もその一つ。
今年2013年は、7月20日~21日にかけて行われます。

野口さんの富士清掃登山のスローガンは、
『富士山が変われば日本が変わる』。
最後に、富士山の自然を守る「意識」を養うのに、必要なものを伺いました。

「一番は教育です。
日本の環境教育の弱点は「頭から入る」。

今の子供たちはあまり自然に触れないで育っている。
木登りをしたがこれも自然体験。
細い枝にのぼるときに怖いと思う。生命のピンチを感じる。

これを経験すると、いざというときに役立つ。そうでないとフリーズする。

自然体験は生命力をつける。それを増やさないと、環境問題にはつながっていかない。
自然体験ありきの知識だと思う。」

来週は、野口健さんのインタビュー・後編。
日本各地、世界各国の山を巡ってきた野口さんが、
年に一度は必ずいくという、日本の「とっておきの森」を教えて頂きます。

どこなんでしょうね。。。楽しみです!

番組ポットキャストでもお楽しみくださいね!
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JFN38局を結んでお送りする『いのちの森 voice of forest』。
この番組は、「森の長城プロジェクト」をはじめ、
全国に広がる植林活動や、自然保護の取り組みにスポットを当てる
プログラムです。各分野の「森の賢人」たちの声に耳を傾け、
森と共存する生き方を考えていきます。

さて、今週は前回に引き続き「森は海の恋人」植樹祭からのレポートです。
宮城県・気仙沼市の牡蠣漁師、畠山重篤さんが中心となり、
25年にわたり、森作りを続けるNPO法人・森は海の恋人。
今回は、重篤さんとともに森作りを続ける、三男で副理事の畠山信(まこと)さんの
お話を中心にご紹介します。

養殖所に子どもたちを招き、子どもたちのための体験学習を続けているのが、
畠山重篤さんの三男で、森は海の恋人・副理事を務める信さんです。

信さんは子供たちに「食べる」ということを通じた環境教育を行っているそう。

「牡蠣は結局、人間の味がする!」
人と森と川と海のつながりを、「食べる」こと体感できる教育っていいですね。

ご自身も、子ども時代に、この地域に昔から伝わる営みの中で、
同じものを 感じ取ってきたと言います。

今年の秋、4年に一度の室根大祭が行われます。
1000年以上前から、この土地に生きる人々は、
森と海が繋がっているという考え方を、お祭りをすることで受け継いできた。
そしてこの考えは、気仙沼の漁師たちの森を育てる活動を通じて、
新しい形で次の世代へ受け継がれつつあります。

詳しくは番組ポットキャストをお聞きくださいね。
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JFN38局結んでお送りする『いのちの森 voice of forest』。
この番組は、「森の長城プロジェクト」をはじめ、全国に広がる植林活動や、自然保護の取り組みにスポットを当てるプログラムです。各分野の「森の賢人」たちの声に耳を傾け、森と共存する生き方を考えていきます。


今週は、先月行われた、『森は海の恋人・植樹祭』のレポートです。

宮城県・気仙沼市の牡蠣漁師・畠山重篤さんが中心となり、豊かな海を育てるための森作りを続ける団体・NPO法人「森は海の恋人」。彼らが主催する植樹祭は今年で25周年を迎えました。
今朝はその様子と、理事長・畠山さんのインタビューをご紹介します!

この「森は海の恋人」の取り組みは、いまでは小学校の全教科書に、中学校の国語の教科書にも掲載されています。そして今年の4月からは高校の英語の教科書にも森は海の恋人のことが掲載されることになりました。
森は海の恋人の英訳は、「The Sea is longing for the forest」
この英訳のヒントを与えてくれたのは、誰だかご存知でしょうか。

畠山さんによると、ヒントを与えてくださったのが皇后陛下美智子様なんだそうです。
「long forという熟語を使ったらどうですか」とご提言頂いたそう。

この「long for」という熟語は「愛している、好きだ」という意味もあるのですが、第一義的には「お慕い申し上げている」という言葉。森と海の関係は、森は海をお慕い申し上げているし、海は森をお慕い申し上げている、相思相愛の関係ですから、そういう想いもいだいて木を植えて欲しいと思っているとのことでした。


6月2日(日)の植樹祭、あつまった参加者はおよそ1400人。
気仙沼の湾に注ぐ「大川(おおかわ)」の上流にあるのが植樹会場。岩手県一関市の「ひこばえの森」です。

この日植樹されたのは、ミズナラ、トチ、ブナなど1500本。そしてこの25年間で植えられた広葉樹の数は およそ3万本。25年前に植樹された場所は、立派な森に育っています。

25年、四半世紀かけて3万本の広葉樹が植えられた森。その養分は川を伝い、気仙沼の海へそそぎ、海の生き物たちを育てています。

東日本大震災のあと、あっという間に海の生態系が戻ったことや、数年前から、川にウナギが戻ってきたことなどが、それを証明しているのではないでしょうか。
こうした結果を受け、昨年、国連から“森の英雄・フォレストヒーロー”にも選ばれた畠山さん。
植樹をはじめた当初は、こんな風に考えていたそうです。

◆木を植えるきっかけ
昭和30年、40年にかけて、気仙沼湾にいくと変な臭いがした。湾の奥になるほど水が赤くなる。夏は真っ赤。川の流域からもろもろが流れてきて海へ行く。養分過剰になり赤潮で赤くなっていた。牡蠣の養殖場で牡蠣がそれを吸い込む。・・・それを食べた牡蠣は蓄積して白い実が真っ赤になった。それに対して何ができるか。山の人が山に木を植えてもニュースにならないが、漁師が気を植えたらニュースになるのでは・・というイメージではじめた。科学的な裏付けは全くなかった。そしたら翌年に北大の先生と出会い、ちゃんとした根拠が明らかになってきた。とにかくやってみれば何かが起きる。行動してみないとわからないことがある


詳しくは、番組ポットキャストでお楽しみください!

   
JFN38局結んでお送りする『いのちの森 voice of forest』。

先週に引き続き、
「千年希望の丘」の森作りに賛同して、ゲスト出演した歌手の倉木麻衣さんと、
森の長城プロジェクト 理事長の細川護煕さんの対談の模様をお届けします。

6月9日(日)宮城県岩沼市で行われた『千年希望の森 植樹祭』を
きっかけに行われたこの対談。お2人の森や自然に対する考え方だけでなく、
普段あまり口にしない、細川さんの意外な「楽しみ」も伺えました。

岩沼市で行われた植樹を通じて、倉木さんは久しぶりに
「土に触れることができた」と言います。
植物が根をはり、雨水や養分を吸収するために欠かせない「土」。

倉木さんは、細川さんの創作活動、「陶芸」について伺ったところ、
陶芸は「土」と「燃やす木」と「温度」で色も艶もまったく違うものになる、
という細川さんの陶芸談義に耳を傾けていました。

11月頃に切った赤松が一番高い温度で燃えるそうです・・・。

今は湯河原で隠居生活をしているという細川さん。
この湯河原の家に、かまども、創作スペースも確保しているということ。

そして、寝室の前に来る鳥の鳴き声を楽しんだり、
時に珍しいなき声が聞こえる時は、その声を録音しようと庭にかけ出ることもあったりと、
そんな自然を楽しむ生活をされているそうですよ!

詳しくは、番組ポットキャストをお聞きくださいね。

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高橋万里恵
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