この番組は、東日本大震災で発生した震災ガレキを“活かして”
津波から命を守る「防潮林を作ろう」という取り組み
「森の長城プロジェクト」の活動を追いかけています。

今週も引き続き、森の長城プロジェクトのメンバーのお一人、
東京大学教授で、日本文学者のロバート・キャンベルさんの
インタビューをお送りします。



前回は、アメリカの児童文学、
「ハックルベリーフィンの冒険」や「トムソーヤの冒険」に出てくる
「森」のお話でした。30代以上の方は、懐かしがっていたみたいですねー。

今日は、アメリカと比較して、ヨーロッパの「森」をテーマに
お話伺います。

アメリカと比べて、ヨーロッパ文学の中で、
「森」や「自然」はどのように描かれてきたのでしょうか。
そこには、歴史や宗教観、様々な考え方が影響していたようです。

森の長城プロジェクトではおなじみの、植物生態学者の宮脇昭先生によると、
ヨーロッパではメソポタミア時代までは多神教で、自然や森に対して畏敬の念を持っていたそのことですが、人類文明の発展と共に、絶大な権力をもった王が、森の神様を成敗する、というようになってきたそう。

それに対してキャンベルさんは、

「文学の畑から見ても、同じようなことが考えられます。
ヨーロッパの文学では、森とは暗くて、森に潜む怖いものが多く描かれていました。

例えば16世紀。ダンテの「神曲」。最初の地獄編では、その地獄に入る前に森が描かれていました。

その森から地獄に入っていく。それから物語に入っていく。

まっすぐな道が見出せない、正道が見つけられない。
森というのは、天国など、正しいところへ行く道を隠してしまう存在、と描かれるのです。

森がいけないというか、悪ではない。シンボルとして、
人々をその正しい道から惑わせる、そのような存在として物語の中に存在するのです」

アメリカ文学の森は「守るべき場所」でヨーロッパだと「彷徨える場所」
として描かれていることが多いというのは、
宗教観の差なのかもしれませんね。

詳しくは、番組ポットキャストをお聞きくださいね!





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高橋万里恵
高橋万里恵

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