木村拓哉 Flow supported by Spotify - TOKYO FM 80.0MHz - 木村拓哉

木村拓哉 Flow supported by Spotify - TOKYO FM 80.0MHz - 木村拓哉

2023年03月12日Flow 第二百四十一回目「拓哉キャプテン × DA PUMP ISSA」Part2

3月のマンスリーゲストは、DA PUMPのISSAさんです。
ここでしか聴けないTALK、お楽しみに!


木村:沖縄のアクターズスクール出身の皆はISSAの影響が多分大だと思うんだけど、「どんなに激しいパフォーマンスしてても歌えよ、ちゃんと」っていう所ない?

ISSA:それこそ一番すぐの後輩が三浦大知っていうんですけど、大知とかも多分そうだし。あいつもあいつで確立したじゃないですか、自分のジャンルというか。そういうイズムみたいなものはあったかもしれないですね。

木村:それこそケガもあったし、いろんな対応をISSAなりにしてきたと思うんだけど。「ヴォイストレーニングもやりましたよ」って、さっきチラッと話してくれたんだけど、あのパフォーマンスをしながら あれだけ歌い続けるっていうのは、何かトレーニングはやってるの?

ISSA:(よく)聞かれるんですけど、特に何かをやってるわけではなくて、それしか知らないっていうだけなんですよ。

木村:(笑)。

ISSA:だから、止まって歌ったことがない。バラードとかっていうのはありますけど。でも全く止まって歌えないので、動かないと歌えないというか。だからバラードでも多少動きながらっていうのはあるんですけど。歌いながら踊って、踊りながら歌うって事をずっとやってたからだと思うんですよね。それを何で(出来るの)かって自分で考えたときに、マスクだなと思って。

木村:苦しいじゃん。

ISSA:苦しいじゃないですか。だから、リハの時にマスクで歌って踊ってたりすると、自ずと酸素が少ない状態でやってるわけじゃないですか。で、マスク取った時の息の吸える量が全然違うんで。

木村:やってる事、 ドラゴンボールじゃん!

ISSA:(笑)。もう、なんか修行みたいな話なんですけど、「あれ、これやってたら本番楽だな!」みたいな。

木村:じゃぁ、リハは結構マスクしてるの?

ISSA:マスクずっとしてます、僕。

木村:マジ?

ISSA:はい。汗かいてピタってなって息吸えない状態のまんまやったりとかしてると…。

木村:危険を感じないの?

ISSA:あ、たまにありますよ。「おっ!」っていう時はあるんですけど…。

木村:いや、おっ!ですむの?

ISSA:そしたらパッて広げて、いっぱい吸って。

木村:そうだけど(笑)。え〜っ!

ISSA:今みたいにマスクになる前からずっとマスクを結構使ってたので。

木村:へー。コロナ禍に陥る前からマスクしてリハーサルして、酸素量の少ない状態で、あえて踊って歌ってたって事?

ISSA:それを酸素量が少ないとも分かってないままです。

木村:(笑)。

ISSA:とりあえず喉に変なものを入れたくないからマスクしてるみたいな所から、スタジオって乾燥もするじゃないですか。そういうのから守るだけのことが、「これ、汗で息吸えないじゃん!」みたいな。

木村:いやいや、危険だって。俺、ホントにヤバいって思ったもん。それこそコロナ禍でリハーサルもしなきゃいけない、リハやるってなっても一応バンドも来てくれてるし。パフォーマンスしてくれてるダンサーさんもいるし、一人でマスク外してってそれはちょっと違うだろって思いながら自分もマスクしてやってたんだけど倒れるかと思ったもん。それこそ汗かいてきてマスクがくっつくのよ。くっついた時の「あ¨っ!」っていう、吸おうと思った時の全部が張り付いて何も吸えない瞬間。それを前々からやってるんだよね。

ISSA:そうですね。昔は走ったりとか、走りながら歌うとか、ランニングしながら普通に歌えるようにみたいな事は自分なりの考えで。あと逆立ちしながらずっと歌ってるとか。

木村:逆立ちは何で?

ISSA:どんな状況でも歌えないとっていう。

木村:それ完全にドラゴンボールだぜ、やってる事が(笑)。

ISSA:宙づりとか、逆さになっても歌えなきゃいけないんだろうなっていう。

木村:いや、宙づりで歌を歌わなきゃいけないのは、多分ジャニーズだけだと思うよ(笑)。

ISSA:(笑)。でも、そんな事ばっかやってましたね。

木村:すっげー!

ISSA:お手本があるわけでもないので、自分なりにキツイ場所に追い込むというか。

木村:どういう状況が来ても対応できるように、練習の舞台をとんでもない状況を作って歌ってたってことだ(笑)。

ISSA:そうですね〜。

木村:すっげーな!

ISSA:だから、「(どうしたら)出来るんですか?」って言われても教えようがなくて。

木村:そうだよね。ISSAと一緒に「同じことをやってみて!」って言って、やってみるしかないよね。

ISSA:そうなんですよね。俺はどうやってたかな?って考えると、そういう事だったんでですよね。

木村:まずはマスクを付けて…。

ISSA:マスクは一番手っ取り早く話せるかなっていうのがあるんですけど。酸素が吸えない状況を作って、その中で思いっきりやるっていう。

木村:あとさ、イヤモニを基本つけないってホントなの?

ISSA:そうですね。これは意地ですね。自分の意地というか、古き良き昭和の時代の先輩たちって、マイクも良くない音の環境も良くない中であんな歌とかを歌ってたっていう苦労すごいなって思ってて。ああいうのを残したいって思ったんですよ。昭和イズムを。

木村:でもさイヤモニをされてない方たちって演歌の方とかじゃない?

ISSA:そうですね。あとは、だから意地ですね。俺はどんな状況でも歌うぜっていう。

木村:へー。でも実際さ、武道館とかでやったりすると反響でビートが遅れて返ってきたりとかするじゃん。それでも、俺はいらないって感じ?

ISSA:オンステージはいいんですよ。花道とかで出て行ったりするじゃないですか。(そうすると)ステージから返ってくる音、会場から返ってくる音がめちゃくちゃになるんですけど。それこそステージ上と同じラインでセンターステージとかを作る場合は付けないですね。なんかその、ズレてる体感をちょっと早めに歌うとか。

木村:マジで?

ISSA:はい。だからアナログなんですよ、めっちゃ。

木村:そこまでしてイヤモニを付けないの?

ISSA:さすがにセンターステージが上に上がったりすると、ころがしも何もないので全く聴こえなくなるので、そういう時はスタッフの方に「お願いだから付けてください」って言われて。

木村:そりゃそうだよね。

ISSA:「反対はいいです」って片耳1個だけ付けて。外の音と反対の耳でリズムとかを聴きながら…。

木村:ズレズレの状況で?

ISSA:そうです。

木村:へー。

ISSA:あとはもうバンドさんがいたら遠くからドラムの叩く動きとか。

木村:スネアのキックとかスネアを叩く、それで…。

ISSA:それがオンのリズムなんで(笑)。そういうのを見たりしながらっていうのは、野外とかでも結構やってましたね。

木村:でも光とさ、音の早さって違うじゃん。

ISSA:そうなんですよねー。

木村:だからパンっていうこの、確かに離れたところからバンドのドラムの人がドンドンターンって左手がスネアを叩くのを見ながらリズムを取って歌うっていうのは分からないでもないんだけど、音の方が遅れてくるもんね。

ISSA:そうですねー。だから、ちょっとだけ早く歌って。

木村:何?その、ちょっとだけ早く歌うって。

ISSA:ちょっと突っ込み気味に…。

木村:いやいやいや、そうだけどさ。全部突っ込んで歌うって。

ISSA:モニターの人に聞くんですよ。「俺はだいたい、このぐらいの感じで早く歌ってるといいと思うんですけど、どうですか?あってますか?」って聞いたら、「じゃ、これぐらいで歌ってください」っていう。「あー、じゃー分かりましたー!」ってなんとなく自分の中で覚えといてっていうのはありますね。めんどくさいのかもしれないですね。

木村:いや、めんどくさいっていうより、なんだろうなー、かたくなだよね。

ISSA:まぁ、まぁ、そうですね。こだわりというか。

木村:じゃー、まだ両耳イヤモニを入れてパフォーマンスしたことはないんだ?

ISSA:あるんですけど、孤立するじゃないですか。頭の中と耳の中だけの世界の音になってしまうのが…。

木村:あぁ、会場の空間の音がないって事?

ISSA:空間の音が聴こえなくなっちゃうのがダメで、あんまりやらなくなりましたね。

木村:すごいわ、信じられないわ。
現在、DA PUMPは2008年に9人、2014年から7人で活動して、現在は6人体制でやってるという。

ISSA:そうですね。

木村:ショッピングモールとかをさ、無料LIVEでやってた時期あるじゃん。あれは何で無料でやってたの?

ISSA:メンバーを替えたりとかして、いい方向に行くように考えて行動はしてたんですけど、そうも行かない事もたくさんあって。メディアの露出もどんどん減ったりとか色んなことが重なって、LIVEも出来ない、CDも出せないみたいな状況がずっと続いてた時に、元の4人は一回この華やかな世界を見てるんですけど、新しく入った子たちって入った時から低い所の状態だったので。そういう所から皆で必死になって色々考えながら、どうにか人前でパフォーマンスできる場所を探してた時に、ショッピングモールとかだと無料で結構広い場所があって、そこにスピーカーとか持ち込んで平場でそのままやる形なんですけど、「そういう所から始めてもいいんじゃないのかな」っていう意見があって。

木村:それはメンバーからあったの?

ISSA:そうですね、今の入ってくれたメンバーから。どうしてもやる場所を探したいという所から「こんなのがあります!」っていう事で。

木村:でもISSA的にはさ、それこそ武道館LIVEもやったし紅白にも出てたし。新しいメンバーが「ショッピングモールでいけますけど、どうですか?」っていうのに対して、そこはISSAはスムーズにOKは出せたの?

ISSA:メンバーが変わって当初のメンバーが僕しかいなくなった時点で、“また0から始めるような気持ちでいてもいいのかな”って、今のメンバーとディスカッションする中で、その提案があった時に「じゃー、やろうか!」って素直になれて。

木村:それがすごいと思うんだよな。0だった人が1を経験するってステップアップだから相当刺激にもなるし興味もあるだろうし、情熱もモチベーションも高く行けると思うんだけど。100を経験した人がメンバーが言ってきたことに対して「OK。じゃー、やってみようか!」って、1をやり直すっていうのが、なかなか。要は勇気がないと出来なくないかなって。
自分なんかも思うのが、それこそすごく広い会場でやらせてもらったりしてた時にすごくありがたいんだけど、それってオーディエンスのみんなが一堂に会してくれたから余計盛り上がる要素っていうか。群集心理じゃないけど何万とか何千っていう人が一堂に会してくれて、そこにバンっていう音きっかけで照明が変わっていきなり人が現れてっていう。「うわー!」っていう周りにも同じ驚きを感じた人たちがいてくれるから、その驚きが何倍にもなって会場がすげー空気になるっていうのを経験した後に、「振り返ってくれるのか?見てくれるのか?聴いてくれるのか?」っていう所でパフォーマンスをするっていうのは、相当な覚悟がないとできないだろうなって俺は思うんだけど。

ISSA:でも今振り返ってもやって良かったなって思えるのは、多分1人だったら出来てなかったと思うんですよね。そんな勇気は1人では無いので。でもメンバーの事を考えて、“今このメンバーで振り出しから”って思えたからだと思うんですよね。それはメンバーのおかげでもあって。じゃなかったら、そういう風に自分もできなかったと思いますし。あのメンバーがいたから、こいつらだったら一緒にやっても恥ずかしいとか何もなく、逆に面白そうだなと思って。

木村:すっげーな!

ISSA:それこそ皆で(車に)ギューギューになりながら乗って、いろんな地方回ったりとかもしましたし。

木村:へー。

ISSA:面白かったですよ、結構。

木村:それを面白かったって言えるのもすごいし、『U.S.A』という、あの曲が大ヒットして、その年の紅白歌合戦にも出演してたし、翌年には武道館の2Daysを出来てるから、逆に「あー、結構面白かったですね!」って言えちゃうのがすごいよね。

[OA曲]
U.S.A./DA PUMP

[後TM]
M. Yellow Summer/Kenichiro Nishihara 
レーベル:IntroDuCing! / 規格品番:FAMC-091

NEW

ARCHIVE

LINK

    TOKYO FM

top_back