Radio Disney「ADVENTURE OF SOUNDLAND」Radio Disney「ADVENTURE OF SOUNDLAND」
TOKYO FM Every Sunday 18:00-18:55 TOKYO FM
  • What's Program? この番組について
  • Story 物語のあらすじ
  • Cast おもな登場人物紹介
  • Now on air 最新放送内容

What's Program この番組について

Disney「ADVENTURE OF SOUNDLAND」

この番組は、2015年4月から9月の半年間に渡り、
TOKYO FMとウォルト・ディズニー・ジャパンがタッグを組み企画制作された、
ディズニーのオフィシャル放送ブランド“Radio Disney”公認のラジオプログラムです。

永遠の命を与えられた音楽が暮らす世界「サウンドランド」を舞台に、
世界中に存在する珠玉の名曲たちを、あたかも冒険アトラクションのように、
ファンタジーテイストで紹介していく、ドラマ仕立ての音楽番組です。

2015年に放送されたシリーズ全26話を再編集。
1日2話づつお届けするリメイク放送になります。

夏休みにご家族で、行楽帰りの車の中で、
のんびりした日曜日の夕方に、ファンタジーに溢れた音楽ドラマをお楽しみください。

What's Radio Disney レディオディズニーについて

Radio Disneyとは、
ウォルト・ディズニー・カンパニー傘下のラジオネットワークのことで、
1996年に開局しました。
コンテンポラリーミュージックを中心に幅広く質の高い音楽ラインアップを編成し放送しています。
ディズニーのラジオといえば、創業者のウォルト・ディズニーが1955年に
「The Magic Kingdom Radio」という名前のラジオ番組を始めています。
本人も出演することがあったというこの番組は、
カリフォルニア州アナハイムのディズニーランド・パークから放送をしていました。
その流れを現代にくむRadio Disneyは現在、系列局という形で、
北米だけでなく、ラテンアメリカ、ヨーロッパ、中東など世界各地で展開。
各地で人気のラジオ局となっています。
2002年からは「Radio Disney Music Awards」という音楽賞を主催し、
過去の受賞者には、ヒラリー・ダフ、マイリー・サイラス、セリーナ・ゴメス、
ワン・ダイレクション、テイラー・スウィフト、ジャスティン・ビーバーが名を連ねています。

Story 物語のあらすじ

この冒険物語の舞台は、世界中の「音楽たち」が暮らす国、その名もサウンドランド。
ここは、永遠の命を与えられた、素晴らしき音楽たちの楽園。

五線譜の川が流れ、レコード盤の形をした花々が咲き、
蓄音機のような切り株には、音符マークの鳥が翼を休めている、そんな音楽たちの世界。

物語の主人公は、音楽で生活する事を夢見るも、悩ましい日々を送っていたDJのショウ。
このお話は、しがないDJのショウが、ひょんなことから、この「サウンドランド」に
迷い込んでしまったことから始まります。

サウンドランドでは、名曲たちが、エリアごとに分かれて暮らしています。
カバー湖にはカバーの名曲が、ハイトーン山脈には高音が魅力の歌たちが、
ロックマウンテンには、伝説のロックナンバーの数々が、「音の番人」によって守られています。

ショウは冒険の中で、様々な「音の番人」と遭遇しながら、
“本当の音楽の素晴らしさ”に出会っていきます。

ショウと一緒に旅をするのは、数十年前に失踪した発明家のベクター博士と、
博士が創った人口知能の女の子、サラ。

車掌が太鼓を叩くと走る、ドラムバスに乗って、
驚きとワクワクが連続するサウンドランドの旅。

しかし、その一方で、このサウンドランドには、今だかつてない危機が迫っていました。
ショウはサウンドランドの女王「ミューズ」に無事会うことができるのか?
この世から音楽を消してしまう「サイレントランド」の存在とは?

ミューズを、そして音楽を守るため、今、冒険が始まる。

Cast おもな登場人物紹介

ショウ

ADVENTURE OF SOUNDLANDの主人公。
いつかDJで生計を立てることを夢見ている24歳。
いろいろなことに好奇心旺盛だが特に音楽が大好き。
興味を持ったものにはまっしぐらで、それが長所でもあり短所。
たまたま立ち寄った骨董品屋でもらった
真空管アンプの謎のボタンを押してしまい、
「サウンドランド」に入ってしまう。

内山昂輝(ウチヤマコウキ)

ベクター博士

大学で電気音響工学の教授をしていたのだが、
40年前に突如失踪。研究一筋だったため妻子も持たず、
身寄りのない状態での行方不明で、
もはや誰も気にかけなくなってしまっている。
実は「サウンドランド」に行く方法を独自で発見し、
長い間「サウンドランド」で悠々自適な生活を送っている。
音楽への造詣が深く、簡単に創られた音楽が大嫌い。
大のディズニーサウンドのファンでもある。

橋沢進一(ハシザワシンイチ)

Sara(サラ)

ベクター博士が開発したAI(人工知能)。
音楽をスキャンしただけで作曲者、発表年などの
データがわかる。その他にも優れた機能を多数搭載しており、
博士を強力にサポートする。見た目は若い女性だが、
その姿がSaraなのではなく、あくまでも人工知能の
システムがSaraである。彼女のエネルギーをチャージする
唯一の方法は、「ディズニーサウンドを聴くこと」。
これは大のディズニーファンの
博士が設定したプログラムである。

清水葉月(シミズハヅキ)

ボンゴ

サウンドランド内を移動する唯一の公共交通機関である
「ドラムバス」の運転手。
ドラムの名手で、そのリズミカルなサウンドがバスを走らせる。
のんびり屋で、多少のことには動じない。
赤い髪の毛とピエロのような口元が特徴。
口数が少なく、いつも相槌程度だが、
何か重要な情報を知っているような気配が?!

DJ LOVE(SEKAI NO OWARI)DJ LOVE

Now on air 最新放送内容

Episode 1 第一話

「真空管アンプの秘密」

音楽で生活する事を夢見るクラブDJのショウ。
まわりの友達はみんな就職して、スーツを着て頑張っているのに
自分はしがないDJのまま。
そんな毎日にため息を量産しながらトボトボと歩いていると、とある「骨董品屋」の
チラシを見つける。家に帰る理由もないので、興味本位で店のドアを開けると、
まるで蝋人形のような主人が座っていた。
店内で流れていたある名曲をきっかけに、店の主人から200万円もの値段がついた
「真空管アンプ」をタダで譲り受けることになったショウ。
帰宅後、父親からもらった古いレコードをかけ、いい音質に浸っていると、
ふと、アンプの裏側にある「DON’T TOUCH」と書かれた謎のボタンを発見する。
好奇心のままにそのボタンを押すと・・・
音と時空が歪み、真空管アンプの中に吸い込まれて、、。
次に目覚めると、そこは、見たことも聞いたこともない世界。
森には歌うように鳴く鳥が暮し、川にはメロディーを奏でる魚たちが泳いでる。
この世界こそ、“永遠の命を与えられた音楽たちが暮らす楽園”、「サウンドランド」だった。

一方、ずいぶんと前にこのサウンドランドにやってきていた謎の博士と、
その博士が創った人工知能の電脳少女Sara(サラ)。
五線譜の川でラフティングをしながら、遊んでいた二人が聞いたのは、
途方にくれるショウの叫び声だった。

サウンドランドの異変?と、自分以外の人間がサウンドランドにやってきた気配を
感じ取った博士とSaraは、まずはショウを探しに行くことに。

今日流れた曲は…
Sing / Carpenters
Born Slippy Nuxx / Underworld
You Made Me So Very Happy / Honey Cone
So Far Away / Carole King
星に願いを / Cliff Edwards
アリ王子のお通り / ウィル・スミス

ちなみに、人工知能をもった電脳少女Saraは、ディズニーサウンドを聴くことが
唯一のパワーチャージ方法。今回、Saraがチャージしたのはこの曲でした。


星に願いを / When You Wish Upon a Star

ピノキオ ― オリジナル・サウンドトラック (デジタル・リマスター盤)ピノキオ ― オリジナル・サウンドトラック (デジタル・リマスター盤)
サントラ (アーティスト, 演奏), ディッキー・ジョーンズ (アーティスト), & 2 その他

“世界で一番有名なディズニーソング”といえばこれ! 1940年の映画『ピノキオ』のオープニングで、コオロギのキャラクター《ジミニー・クリケット》が歌います。
ジミニーの声を演じたのは、シンガーでウクレレ奏者としても知られたクリフ・エドワーズ。 ディズニーは数え切れないほどのアカデミー賞を受賞していますが、初めて主題歌賞に輝いたのが、この「星に願いを」でした。以来、映画の枠を超えてさまざまなシーンで使われ、ディズニーを象徴する1曲に。“夢はきっと叶う”というメッセージと、クリフ・エドワーズの温かいボーカル、空高く舞い上がるように1オクターブ飛ぶメロディが心に残る、名曲中の名曲です。
(Saraのデータベースより)

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Episode 2 第二話

「旅立ちのゴスペル運河」

骨董品屋で譲り受けた「真空管アンプ」の謎のスイッチを押してしまったショウ。
時空が歪み、音に吸い込まれ…目が覚めるとそこは、音符のような形をした鳥が飛び、
CDのような花が咲き、蓄音機のような植物が茂る音の楽園「サウンドランド」だった。

今から40年も前に、サウンドランドの存在を発見し、
この世界に入れる装置=「真空管アンプ」で、
サウンドランドにやって来ていた「ベクター博士」と、博士がつくった
人工知能の電脳少「サラ」は、ト音記号のボートに乗って、
五線譜の川を下り、迷い込んだショウの声のする方へ。

久しぶりの人間との再会で大歓喜の博士は、
事態がのみこめていないショウにお構いなくハイテンション。
そして、困惑するショウに様々なことを告げはじめた。
あの真空管アンプは自分が発明したもので、サウンドランドへ空間移動できる装置であること。
人間より音楽が好き。『面倒』が大嫌いで、もう人間界には戻りたくないこと。
サウンドランドは時間の流れがスローなためお腹も空かず、睡眠もほぼいらないこと。
そして、サウンドランドそのもののこと…。

「サウンドランド」は、音楽の女神「女王ミューズ」によって統治されている、
素晴らしき音楽たちの楽園。ここにある音楽たちは、人間界でのヒット曲の概念とは一線を画した、
“永遠の命を与えられた音楽たち”で溢れている。
ミューズは、人間界で作られた様々な音楽の中から、素晴らしき音楽を選び出し、
永遠の命を与えて守っている。
そんな音楽たちは人間界では、「名曲」と呼ばれ、
いつまでも人々の心と記憶に残る音楽として愛され続けるのだ。
逆に言えば、サウンドランドで守られていない音楽は、
やがて人々の記憶から消えてしまう。
つまり音楽としての「寿命」を迎えてしまうのだ。

ショウが徐々に理解を始めた矢先!
一行は、ミューズの元従者、「サイモン」がその姿を変貌させ、
ゴスペル運河の名曲たちを轟音と恐ろしい風とともに奪い去るところを目撃する。
サイモンが名曲たちを奪っている?? この世界で名曲が消え去れば、
人間界の名曲たちも消えてしまう。博士は、サウンドランドが直面している危機のことを説明し、
その危機を乗り越えるために、ショウに協力を求める。
がしかし!それよりもやっぱり現実世界に帰りたいショウ!
しかし、帰る装置は作っていない事が判明し愕然とするショウに、
実は帰る方法がたった一つだけあることを博士から聞く。
それは、「ミューズに、心を震わせるメロディを聴かせ、
彼女が歌えばその歌声に乗って人間界に帰れる」という方法だった。
かなり高いハードルにショックを受けつつも、ならばまずはミューズに会わなければと、
ショウは、博士とSaraにもお供してもらい、ミューズが暮らしている城に行くことに。
そこに、サウンドランド唯一の交通機関、ドラムを叩くことで進む「ドラムバス」の
運転手「ボンゴ」が「お呼びですドラ〜?」と現れた。
こうして、ドラムバスに乗って、ミューズのいるお城を目指し、
ショウ、博士、サラ、そしてボンゴの冒険が始まった。

今日流れた曲は…
Orinoco Flow / Enya
Oh Happy Day / Edwin Hawkins Singers
Ain't No Mountain High Enough / Whoopi And The Cast
Mickey Mouse March / Jimmie Dodd

人工知能の電脳少女Saraの唯一のパワーチャージ方法は、
ディズニーサウンドを聴くこと。今回、Saraがチャージしたのはこの曲でした。


ミッキーマウス・マーチ / Mickey Mouse March

ミッキーマウス・マーチミッキーマウス・マーチ Maxi
ドミノ (アーティスト, 演奏), ジミー・ドッド (その他)

1950年代、ディズニーは新たな可能性を求めてテレビ界に進出。1955年には、子供向けのテレビシリーズ『ミッキーマウス・クラブ』の放送がスタートしました。そのテーマソングとして誕生したのが、「ミッキーマウス・マーチ」。番組の司会を務めた“歌のお兄さん”、ジミー・ドッドの作詞・作曲で、“マウスケティアーズ”と呼ばれた出演者の子供たちと一緒に歌っています。やがてこの曲は、ミッキーマウスのテーマソングとして、世界中で愛されるように。口ずさむだけで元気になれる魔法の曲です。
(Saraのデータベースより)

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Episode 3 第三話

「進め!ボンゴのドラムバス」

ひょんなことで、人間界から「サウンドランド」に迷い込んでしまった、
しがないクラブDJのショウ。

ベクター博士から、サウンドランドの異変についての調査を手伝って欲しいと
お願いされるも、“それよりも人間界に帰りたい!”とダダをこねるショウ。
しかし、ショウを人間界に帰すことができるのはサウンドランドの女王ミューズだけ。
サウンドランドの右も左も解らないショウは、博士とサラに同行を頼み込み、
ボンゴの運転するドラムバスに乗って、ミューズの住む城へと向かうことに。

道中、ショウは、サウンドランドのことを、また少しだけ教えてもらう。
ここは、エネルギー消費がほとんど無く、ゆえにお腹も空かず、さらには、
日が暮れることもないし、時間の流れもゆっくり。
つまり人間界では、もうとっくにショウが出演する予定だったDJイベントも
終ってしまったようだ。すっかり肩を落とすショウ。

そんな中、ドラムバスの車窓から見えたのは、すさまじく巨大な山。
それはまるで人間界における・・・ロッキー山脈? いや、それはサウンドランドの
ロックの総本山にして、ミューズによって永遠の命を授けられた多くのロックの
名曲たちが暮らす「ロック・マウンテン」だった。
レッド・ツェッペリン、ザ・ローリング・ストーンズ、オアシス、
ザ・ミッシェル・ガン・エレファント、プライマル・スクリーム・・・山の近くを通り
過ぎると、畳みかけるように、次々とロックの名曲たちが耳に飛び込んで来る。
一瞬、帰りたい気持ちを忘れそうになるほど、ショウのテンションが湧き上がる。

ひた走るドラムバスから、次にショウの目映ったのは、サウンドランドの壮大な名所の
ひとつ「クラシック・フォールズ」。
その荘厳な滝には、歴代のクラシックの名曲たちが暮らしていた。
しかし、子供の頃、親からイヤというほどクラシックを聴かされていたことを思い出し、
ショウは少し、気持ちを沈める。

しかし、次第にサウンドランドでの音楽の楽しみ方がわかってきたショウを見て、
博士はミューズの城に向かう道すがら、様々な音楽が、それぞれのエリアごとに
守られている「サウンドテリトリー」に立ち寄ってみないか?とショウに提案。

こうして、現在地からほど近いテリトリー、「デビュー曲の花畑」にドラムバスを
向かわせたのであった。

Rock and Roll / Led Zeppelin
Wonderwall / Oasis
Start Me Up / The Rolling Stones
バードメン / THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
Rocks / Primal Scream
交響曲 第5番《運命》第1楽章 / ベートーヴェン
交響曲 第9番《新世界より》第4楽章 / ドヴォルザーク
練習曲 第12番《革命》 / ショパン
ロックンロール / くるり
A Whole New World / Brad Caleb Kane & Lea Salonga

人工知能の電脳少女サラの唯一のパワーチャージ方法は、ディズニーサウンドを聴くこと。
今回、サラがチャージしたのはこの曲でした。


ホール・ニュー・ワールド / A Whole New World

アラジン(OST)日本語版アラジン(OST)日本語版
サントラ (アーティスト, 演奏), ピーボ・ブライソン&レジーナ・ベル (アーティスト)

今日、私のチャージに使われたのは、1992年のディズニー・アニメーション『アラジン』から、アカデミー主題歌賞に輝いた名曲「ホール・ニュー・ワールド」。主人公のアラジンとジャスミンがこの曲をデュエットしながら、魔法のじゅうたんに乗って大空を駆けめぐるシーンは、最高にロマンティック! 映画のエンドクレジットで、ピーボ・ブライソンとレジーナ・ベルが歌ったバージョンは、全米No.1ヒットになりました。
(Saraのデータベースより)

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Episode 4 第四話

ひとつ目のサウンドテリトリー「デビュー曲の花畑」

唯一、ショウを人間界に帰すことが出来るというサウンドランドの女王ミューズに会うため、
彼女の住む城へと向かう道中、次第にサウンドランドの楽しみ方がわかってきた
ショウを見て、博士はある提案をする。

「サウンドテリトリーに寄っていかんか?」

サウンドテリトリーとは、様々な名曲たちがカテゴリー別に守られているエリアのこと。
ドラムバスがまず最初に向かったのは、
珠玉のデビュー曲たちが守られているエリア、「デビュー曲の花畑」。

到着するとそこは、歌うようにさえずる小鳥たち、ドーナツ盤やCDのような草花が
五線譜の中をすり抜けたようなメロディアスな風に揺られている。

博士のお気に入りのテリトリーでもある「デビュー曲の花畑」に一歩踏み入れると、
どこからともなく聞こえる声・・・

「やあ!ベクター博士、サラ、いらっしゃい!」
「バグ!久しぶりだな」

出迎えてくれたのは「デビュー曲の花畑」を守る、小さな音の番人、
てんとう虫の「バグ」だった。
博士からバグを紹介され、喋るてんとう虫に驚きつつも、次第に冷静さを取り戻してきたショウに、
バグが挨拶代りに珠玉のデビュー曲を次々に紹介してくれた。
マイケル、ユーミン、テイラー・スウィフト・・・。
音楽好きではあるものの、今はダンスミュージックに夢中で、王道の名曲はくわしくないショウは・・・
「え?マイケルのデビュー曲は♪スリラーじゃないの?」
「ユーミンのデビュー曲は、映画『風立ちぬ』の♪ひこうき雲だと思ってた!」
「テイラー・スイフトのデビュー曲・・・カントリー?全然テラスハウスっぽくないじゃん!」
と驚きの連続。

こうして、どんどんサウンドランドの魅力に引き込まれていくショウ。
サラも負けじと、データベースから、次々と情報を挟み込む・・・。
マイケルのデビュー当時、同時進行だったジャクソン5があまりの人気のためアニメ化
されたその番組のタイトルは『それいけ!ジャクソン5!』だったとか・・・
荒井由実のデビュー当時のキャッチコピーは
『シンガー&ソングライター界のスーパー・ヤング・レディー』で、
聞いてもいないのに大江千里のデビュー当時のキャッチコピーが
『私の玉子様、スーパースターがコトン』であったとか、
西野カナのデビュー曲の歌詞に『会いたい』というワードはありません!などという、
“ちなみに過ぎる情報”まで飛び出したり…。

バグに別れを告げ、和やかなムードで「デビュー曲の花畑」から次ぎのテリトリーへと
向かうことになったショウと博士たち。
次の行き先は、珠玉のカバー曲たちが暮らす『カバー湖』。

一方、ショウたちが出発してからしばらくすると「デビュー曲の花畑」に不穏な風が吹き荒れる。
番人のバグの前に現れたのは・・・ミューズの従者であるはずのサイモン。
すっかり姿が変わりはてたサイモンは、バグを押しのけ、デビュー曲の名曲たちを
奪い去って行ってしまった。いったいサイモンになにが・・・


「デビュー曲の花畑」より紹介した、素晴らしきデビュー曲たち

Got To Be There / Michael Jackson

兄弟グループ《ジャクソン5》のメンバーとして絶大な人気を誇っていたマイケル・ジャクソンが、1971年、初めてソロ名義で発表した曲が「Got To Be There」。当時13歳、変声期前のマイケルの声がとてもキュート! この曲は全米チャートで4位のヒットになり、翌年には同名のソロ・デビューアルバムがリリースされました。ソロとして幸先のいいスタートをきったマイケルですが、同時にジャクソン5の看板シンガーでもあったため、その後1980年代まで、グループとソロ活動を平行して行うことに。

返事はいらない / 荒井由実

日本が誇るスーパースター、ユーミンの記念すべきデビュー曲が、1972年の「返事はいらない」。《荒井由実》名義でのリリースで、発売時のキャッチ・コピーは、「★シンガー&ソング・ライター界のスーパー・ヤング・レディー!!」だったとか。かまやつひろしのプロデュースで、ユーミンが作詞・作曲・編曲・指揮・ピアノ・ハモンドオルガン・歌を担当していますが、シングル盤は当時300枚ぐらいしか売れなかった、という伝説が。翌年、この曲を含むデビューアルバム『ひこうき雲』がリリースされ、今では歴史的名盤と評されています。

Tim McGraw / Taylor Swift

かつてはカントリーシンガーだったテイラー・スウィフト。デビューは2006年、16歳のテイラーは、その才能と美貌で、またたく間に注目を浴びました。曲タイトルになっている「ティム・マグロウ」は、実在する人気シンガーの名前。別れた元カレに、「2人で一緒に踊ったティム・マグロウの曲がラジオから聞こえてきたら、私のことを思い出して」と歌っていますが、テイラーが高校時代に付き合っていた男の子を想って書いた曲だとか。音楽のスタイルが変化しても、自分の体験を歌にするところは、デビュー当時から変わりません。

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そして、人工知能の電脳少女サラの唯一のパワーチャージ方法は、
ディズニーサウンドを聴くこと。
今回、サラがチャージしたのはこの曲でした。


夢はひそかに(Duet version) / A Dream Is a Wish Your Heart Makes(高畑充希/城田優)

シンデレラ オリジナル・サウンドトラックシンデレラ オリジナル・サウンドトラック
Various Artists

今日、私のチャージに使われたのは、2015年3月に公開された映画『シンデレラ』の日本版エンドソング「夢はひそかに(Duet version)」。この映画は、1950年に製作されたディズニー・アニメーション『シンデレラ』を実写化した作品ですが、アニメーション版では印象の薄かった王子様のキャラクターが、実写版ではより深く掘り下げられ、誰もが共感できるラブストーリーに仕上がっています。そんなこともあって、アニメーション版ではシンデレラがソロで歌っていたこの曲を、新たにデュエットのラブソングに作り替えたのだとか。実写版の日本語吹き替えを担当した、シンデレラ役の高畑充希さんと、王子役の城田優さんが歌っています。
(サラのデータベースより)

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Episode 5 第五話

ふたつ目のサウンドテリトリー「カバーソングの湖」

「早く人間界に帰りたい!」
そう思っていたショウだったが、ミューズの城へ向かう途中、博士の提案で立ち寄ること
となった一つ目のサウンドテリトリー「デビュー曲の花畑」で
思いがけず楽しい時間を過ごし、徐々にサウンドランドの魅力に惹かれていく。
「デビュー曲の花畑」の番人、てんとう虫の「バグ」に別れを告げて、次なる目的地へ出発するショウたち。
「また来いよ〜!」と見送るバグの前に・・・何やら怪しい男が現れた。
いまサウンドランドで起きている「異変」の張本人、サイモンだ。
元々は立派な音の番人であり、ミューズの従者であるはずのサイモンが、
バグを押しのけ、デビュー曲の名曲たちを奪い去って行ってしまった。

一方、ショウたちは、次なる目的地、カバーソングの名曲が守られているサウンド
テリトリー「カバー湖」に向かっていた・・・。
ショウは、ドラムバスに揺られながら、ずっと疑問に思ってことを博士に質問する。
「博士、40年前にサウンドランドに来たのに、いつもサラちゃんのチャージで
使っている最新のプレイヤーは、どうやって持ってきたの?」
博士の答えにショウは、驚愕!・・・なんと博士は、人間界で誰もが持っているような
ポータブルミュージックプレイヤーを自分で作って、さらにサウンドランドの名曲たち
を星の数ほどインストールしていた。
「そんな技術があったら人間界で大金持ちになって遊んで暮らせるのに・・・」
そう言うと「博士は遊びなんかより、研究の方が好きなんですよ」とサラに諭される。

そうこうしているうちに「カバー湖」に到着。到着するやいなや聞こえて来たのは・・・
ホイットニー・ヒューストンの♪I will always love you
「え?なんで?この曲カバーじゃないでしょ?」と戸惑うショウに、
どんな曲でも即座にスキャンしてその情報を引き出せる人工知能のサラは、
この曲が1974年にDolly Partonという女性シンガーによって歌われたものがオリジナルであることを伝える。
博士はその原曲をプレイヤーで呼び出し、ショウに聞かせた。
「ホントだ・・・ホイットニーじゃない・・・」
カバー湖の湖畔で、カバー曲で盛り上がっていると、湖面にプクプクプク〜と泡が・・・
次第にその泡の大きさと量が増して・・・・・・ザッバ〜ン!
水中から突如現れたのは遅ればせながら登場のカバー湖の番人、のんびり屋のカバの
「アルバート」だった。アルバートは、「え?これってカバーだったの?」という珠玉の
カバー曲をいろいろショウに聴かせてくれた。
人間界では、CMでも使われて誰もが知っているパンクの名曲中の名曲、The Clashの
♪I Fought The Lowも実は1950年代のバンドThe Cricketsによるオールディーズナンバーが原曲だったり・・
恒例になりつつあるサラの豆知識クイズでも、世界で一番カバーされたとしてギネスブックに登録された曲が・・・
The Beatlesの♪Yesterdayであることが解ったりと、
ショウは、今まで知らなかった音楽の扉をまたひとつ開き、人間界へ帰りたいと
思いつつも、サウンドランドの魅力にさらに引き込まれていった・・・
「よーし!そろそろ出発するドラ〜!」
アルバートのカバー湖で夢中になっていたショウたちにドラムバスのボンゴが声をかけ、
次は、ボンゴがショウにオススメだというサウンドテリトリーに向かうことに。

アルバートは、ショウたちを見送ると・・・カバー湖に怪しい風が吹き、目の前には、
あの怪しげな男が立っていた・・・「サイモンか?」
でも、アルバートの知っているサイモンとは、似ても似つかないそのルックス・・・
まるでどこかの悪役キャラのよう・・・

「もう俺はサウンドランドの住人、サイモンではない。サイレントランドの使者…
 シモンズだ!」

「え?シモンズ? サイレントランド?」
混乱するアルバートの目の前で、サイモンいや、シモンズは、またもやカバー湖から
名曲たちを奪い去っていった。


「カバー湖」より紹介した素晴らしきカバーソングたち

I Will Always Love You / Whitney Houston

1992〜93年に全米シングルチャートで14週連続No.1に輝いた大ヒット曲「オールウェイズ・ラヴ・ユー」は、ホイットニー・ヒューストン主演の映画『ボディガード』の主題歌。“エンダァ〜〜〜♪”と歌うホイットニーの印象があまりにも強すぎて、とてもカバーとは思えませんが、実はカントリーミュージック界の大スター「ドリー・パートン」が1974年にリリースしたのがオリジナル。それをプロデューサーのデヴィッド・フォスターがR&Bバラードにアレンジし、ホイットニーがレコーディングしました。映画史に残る名曲にもかかわらず、アカデミー賞にノミネートされなかったのは、カバーだから。

I Fought The Law / The Clash

かつて車のCMにも使われていたザ・クラッシュの「アイ・フォウト・ザ・ロウ」。パンクの名曲かと思いきや、ロックンロール草創期のバンド、ザ・クリケッツが、1960年に発表したアルバム『In Style With the Crickets』に収録されたのがオリジナル。当時はまったく注目されなかったものの、1966年にボビー・フラー・フォーがカバーしたバージョンが全米トップ10ヒットになり、メロディが広く知られるように。以来、さまざまなアーティストがこの曲をカバー。2004年には、グリーンデイもレコーディングしています。

Yesterday / Marvin Gaye

2006年版のギネス世界記録で、“Most Recorded Song”(世界で一番レコーディングされた曲)として認定されたのが、「イエスタデイ」。オリジナルはもちろんビートルズ。ギネス世界記録によると、ビートルズがこの曲を発表した1965年8月から、1986年1月までのあいだに、1600種類ものカバー・バージョンが作られたとか。現在はどのくらいのカバーが存在するのか、もはや確認不可能。フランク・シナトラからボーイズⅡメンまで、さまざまなアーティストがレコーディングしていますが、番人のアルバートが紹介してくれたのは、マーヴィン・ゲイが歌うソウルフルなバージョン。

Fly Me to the Moon / Lyn Collins

こちらも多数のカバー・バージョンが存在する名曲。作曲家バート・ハワードが1954年に書いた曲で、最初にレコーディングしたのは女優のケイ・バラードですが、当時は「In Other Words」というタイトルでした。以来、アーティストがこぞって取り上げる人気の曲になりましたが、歌い出しの「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」という歌詞で記憶している人が多かったことから、1963年に曲タイトルを変更。宇多田ヒカルもカバーしていますし、有名なフランク・シナトラのバージョンもありますが、番人アルバートが聞かせてくれたリン・コリンズのパワフルなカバーは、目からウロコの1曲。

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そして、人工知能の電脳少女サラの唯一のパワーチャージ方法は、
ディズニーサウンドを聴くこと。
今回、サラがチャージしたのはこの曲でした。


アンダー・ザ・シー / Under the Sea (performed by Samuel E. Wright)

リトル・マーメイド グレイテスト・ヒッツリトル・マーメイド グレイテスト・ヒッツ
ヴァリアス・アーティスツ

今日、私のチャージに使われたのは、1989年に大ヒットを記録し、ディズニー・アニメーションの新たな黄金期の幕開けとなった映画『リトル・マーメイド』から、陽気なカニのセバスチャンが歌う「アンダー・ザ・シー」。人間の世界に憧れる人魚姫アリエルに対して、セバスチャンが海のすばらしさをアピールする歌ですが、セバスチャンはカリブ海出身という設定なので、カリブの音楽“カリプソ”が取り入れられています。
(サラのデータベースより)

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Episode 6 第六話

3つ目のサウンドテリトリー「ハイトーン山脈」

のんびり屋の番人、カバのアルバートと別れたショウたちは、
次のサウンドテリトリーへと向かった。
ボンゴが太鼓を叩くことで進む「ドラムバス」は、グングンと山道を登っている。
どうかと思うくらい登っている。
気付くと外の景色は完全に雪山。
森林限界の高山エリア。一面真っ白だった。
ん?鼻が人参?出っ歯?・・・変な雪だるまも歩いている。
とにかく空の青と、雪の白だけの世界が広がっていた。

あまりの寒さに、空気がキラキラと音をたてながらダイアモンドダストと化している。
っと、次の瞬間、ダイアモンドダストが1本の巨大な柱のように吹きあがり、
そして、その柱が音符の形にトランスフォーム!
キラキラとした音も次第に大きくなり、“とても高い声の名曲たち”を奏ではじめた。
そう!ここがサウンドランドで最も標高の高いテリトリー「ハイトーン山脈」。
ここには、永遠の命を与えられた音楽の中でも、高い声の名曲たちが守られている。

まず聞こえて来たのは、これぞハイトーン・ソング!「Kate Bushの♪嵐が丘」。
ショウが子供の頃、「から騒ぎ」ってどういう意味だろう?って思いながら見ていた
TV番組の妙に声の高い、あのテーマ曲だ。

「まもなく到着するドラ〜!」とボンゴ。「えー!降りるの!風邪ひくよ!」
とショウ。「大丈夫だ。サウンドランドに風邪のウイルスなどはいない!」と博士。

あまりの寒さに腰が引けていたショウだが、バスを降りて目の前に広がる景色に
大感動!テンションも上がりまくり。犬のように雪原を走り回る始末。
ここの雪の結晶も♪マークだ。

一方、曲の情報だけでなく、サウンドテリトリーのデータもスキャンできる人工知能の
電脳少女で博士の助手のサラは、この「ハイトーン山脈」の曲が以前より減っている
ことに気がつく。女王ミューズによって追加されることはあっても、減ることはない。
名曲が減っている・・・これは何かおかしい?
すると、遠くの方からさっきまではしゃいでいたショウの声が・・・
「わ〜!やめろ!痛い!痛い!俺、怪しいものじゃないっす〜!」
ショウを攻撃していたのは、普段は心優しく高貴な婦人、ハイトーン山脈の番人、
白鳥のバーン女史だった。

顔なじみのベクター博士が、取り乱しているバーン女史に事情を聞いてみると・・・
どうやら少し前にサイモンがやって来て、名曲を奪っていったので、
ショウもその仲間だと思って攻撃したという。
さらにサイモンは、「自分も人間界に行って、音楽を創ってみたい。」とミューズにお願いして、
人間界で音楽活動をしていた(ハズ)が、なぜかサウンドランドに戻ってきていて、
今は、形相もまるで悪魔のように変わり果て・・・シモンズと名乗っていることも明らかに。

シモンズは、バーンの目の前で・・・7オクターブの歌姫、Mariah Careyの
♪Dream Lover、ハイトーン・ハードロックのレジェンド、Guns‘N’Rosesの
Welcom To The Jungle、ジャパンメタルの金字塔、Xの紅、
そして、カウンターテナーの傑作、もののけ姫まで、数々のハイトーン名曲を奪い去って行った。

博士たちとの会話で落ち着きを取り戻してきたバーンは・・・
「まるで高級羽毛布団のようなこの羽で『つつみ込むように』守りましたわ〜!」と、
白鳥ギャグを交えながら・・・歌い出しの超ハイトーンが衝撃的なMisiaのデビュー曲、
「♪つつみ込むように...」や、MisiaもMariah Careyもリスペクトしているであろう
小鳥のようなハイトーンが魅力のMinnie Ripertonの「♪Lovin’ You」を聴かせてくれた。

サイモンがシモンズに・・・。
名曲が奪い去られている・・・。

「仕方ない。ローラー作戦だ!サウンドランド中のすべてのテリトリーを回るぞ!」

今、このサウンドラウンドにかつてないほどの危機が迫っていることを
確信した博士たちは、バーン女史に別れを告げて、サウンドランドを守るべく、
“シモンズ探しの旅”に出ることを決意した。


「ハイトーン山脈」より紹介した“高い声の名曲”たち

「嵐が丘」(Wuthering Heights) / Kate Bush

1978年に発表されたイギリスのシンガーソングライター、ケイト・ブッシュのデビュー曲「嵐が丘」。当時まだ19歳、浮き世離れしたハイトーンボイスで、エミリー・ブロンテの小説「嵐が丘」にインスパイアされた独特の世界観を歌うケイトは、音楽業界にセンセーションを巻き起こしました。この曲はUKチャートで4週連続No.1に輝き、いまも彼女の代表作のひとつに数えられています。

つつみ込むように… / MISIA

いまや日本を代表する女性ボーカリストになったMISIAが、1998年、19歳のときにリリースしたデビュー曲。ずば抜けた歌唱力と、5オクターブといわれる広い音域、さらに日本人離れしたグルーヴ感をもつMISIAは、またたく間に音楽ファンを魅了し、和製R&Bブームの火付け役に。ちなみに、この曲のミュージックビデオには、EXILEのMAKIDAIがバックダンサーとして参加しています。

Lovin’ You / Minnie Riperton

まるでハイトーンボイスのお手本のような「ラヴィン・ユー」は、アメリカのソウルシンガー、ミニー・リパートンによる1975年の全米No.1ヒット。リパートンは人並み外れた音域を持ち、あのマライア・キャリーにも影響を与えた歌姫。31歳の若さで他界しましたが、この1曲で、音楽ファンの記憶に永遠に刻まれることになりました。思わず惹きつけられる美しいメロディは、当時まだ赤ちゃんだった娘をあやすために作られたのだとか。

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そして、人工知能の電脳少女サラの唯一のパワーチャージ方法は、
ディズニーサウンドを聴くこと。
今回、サラがチャージしたのはこの曲でした。


ビビディ・バビディ・ブー / Bibbidi-Bobbidi-Boo (performed by Helena Bonham Carter)

シンデレラ オリジナル・サウンドトラック (2CD)シンデレラ オリジナル・サウンドトラック (2CD)
V.A.

今日、私のチャージに使われたのは、“ザ・マジック・ソング”という別名を持つ魔法の歌「ビビディ・バビディ・ブー」。もともとは、1950年のディズニー・アニメーション『シンデレラ』のために作られました。フェアリー・ゴッドマザーがこの曲にのって、カボチャを馬車に、ネズミたちを馬に、そしてシンデレラを美しく変身させる瞬間は、歴史に残る名シーン!ウォルト・ディズニーの一番のお気に入りのシーンだったといわれています。
(サラのデータベースより)

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Episode 7 第七話

4つ目のサウンドテリトリー「スキャット海岸」

サウンドランドの優秀な従者だったはずのサイモンが、「シモンズ」と名前を変えて、
様々なサウンドテリトリーから名曲を奪っていることが発覚。
「何のために?」・・・そんな疑問を抱きつつ、人間界からサウンドランドに迷い込んだ
ショウと博士と、博士の作った人工知能の電脳少女・助手のサラたちは、シモンズを
探しにサウンドランドのテリトリーをしらみつぶしに回る旅に出ることとなった。

運転手のボンゴが太鼓を叩くことで進む「ドラムバス」で次のテリトリーに向かう途中・・・
車窓から外を見るショウの目に映るのは、
キラキラとメロディーを奏でながら流れる川で跳ねる“ヘ音記号の形した魚たち”、
美しき和音を響かせる“トライアングルの葉っぱ”や“ハンドベルの花”・・・。
とにもかくにも、早く人間界に帰りたい!と、
言っていたショウもどんどんサウンドランドの魅力に引き込まれはじめている。

進行方向を覗き込むと、“電子楽器たちのパレード”が通過していた。
「音符が歩いてる!楽器が踊ってる!」はじめて見るショウのテンションはまたしても
アップ!ちなみに、パレードで流れてきた曲は
Perrey & Kingsleyの♪Baroque Hoedown。(ペリー&キングスレイ「バロックホウダウン」)
実は、あのディスニーランドのエレクトリカルパレードで採用された曲で、
1967年に発表された電子楽器の曲としてはかなり古い曲だった。

パレードの通過を待つ間、ショウは過去の自分について、少し詳しくハナシはじめた。
ショウは、文系でも理系でもなく、なんと音楽大学出身。
しかも、博士も驚愕の名門中の名門である「グランデュール音楽大学」。専攻は「指揮科」。
父親は世界中を飛び回る有名な音楽家で、母親は音楽教師という音楽エリート一家。
子供の頃から英才教育でいろいろな楽器を習わされるが、親の押しつけで勉強している
感覚がぬぐえず、どれも中途半端だった。
親の見栄のためだけに名門音楽大学に入れられたと思い込んだショウはある時爆発。
大ゲンカの末、ついには大学を辞めてしまったという。

「クラシック三昧への反抗で、エレクトリック・ダンス・ミュージックとやらに傾倒する
 ようになったのか?」と博士がいやみをチクリ。
「反抗じゃねえよ!俺が、人生かけてやるのはこの音楽だって、俺が見つけたんだよ!」と大口を叩くも、
人間界に帰っても何をどうしたらいいのかわからない宙ぶらりんな状況であることもショウはわかっていた。

動き出したドラムバスは海岸線にさしかかる。
するとショウたちの耳に軽快な曲が飛び込んでくる。
そう、ここは、スキャットの名曲が守られている「スキャット海岸」。
寄せては返す波と一緒に、あの「スキャットマン・ジョン」の高速スキャットも寄せては返している。

そこに・・・「あー!くそ!ちくしょうニャー!」と息巻いて寄ってきたのは、
スキャット海岸の番人、猫の「デュカス」。

もしや!?既に、ここにもシモンズの悪の手が伸びていたのか?と博士がきくと・・・。
「聞いてくれよ、博士!この海岸、端から端までよくダッシュしてるんニャ。
いつも20本連続でやってるんニャけど、今やってみたら、18本目で膝が痛くなって
きた!ちくしょうニャー!俺の体ニャー!」
どうやら、シモンズはまだ来てないらしい。そして、この男が、かなりストイックな
アスリート気質であることがわかったところで、
番人デュカスのオススメするスキャットの名曲「フリッパーズ・ギターの♪恋とマシンガン」、
「Jamiroquaiの♪Blow Your Mind」を聞かせてもらった。
2曲紹介してもらったところで、デュカスの筋トレの時間になってしまったため、
一行は次のサウンド・テリトリーに向かうことに・・・。

ボンゴのドラムバスに乗り込み、スキャット海岸を後にするも・・・
ショウが「いや〜、スキャット奥が深いなあ。もっと聞いていたかったな」と言うと・・・?
心優しいボンゴが・・・「そうか。じゃあ、おいらがスキャットを披露するドラ!
♪ピ〜パパパラドラ、パッパパラドラ〜・・・(スキャットマン風)」と歌い出す。
どうしてもスキャットに「ドラ」が・・・みんなの反応は言うまでもない。

そして、地図を広げた博士が示した次の行き先は・・・「ブラザーシスター寺院」。
次のテリトリーではいったいどんな名曲たちに出会えるのか・・・?
そして謎の男シモンズはどこに?


「スキャット海岸」より紹介した“スキャット名曲”たち。

Part Time Lover / Stevie Wonder

いきなりイントロからスキャットで始まる名曲。スティーヴィー・ワンダーといえば、アメリカの音楽業界でもっともリスペクトされているアーティストのひとり。そんな彼が、浮気相手とのスリリングな恋愛について歌った意味深なナンバーが、「パートタイム・ラヴァー」。自分の体験から曲を書くというスティーヴィー、はたしてこれは実話なのか、気になるところ。ゲスト・ボーカリストとして今は亡きR&Bシンガー、ルーサー・ヴァンドロスも参加したこの曲は、1985年にリリースされ、全米No.1ヒットになりました。
この曲の終盤はスキャットしまくりです!

夜明けのスキャット / 由紀さおり

ワンコーラス目は歌詞がまったくなく、ル〜ル〜ルルル〜…♪というスキャットだけで歌われる「夜明けのスキャット」は、1969年に発表された由紀さおりのデビュー曲。
当時、日本でミリオンセラーになりました。さらに2011年、アメリカのジャズオーケストラPink Martiniと由紀さおりがコラボレートしたアルバム『1969』に、この曲の新バージョンが収録され、世界50か国以上でリリースされる快挙を達成。日本でも再評価につながりました。

Scatman (Ski-Ba-Bop-Ba-Dop-Bop) / Scatman John

“スキャットマン・ジョン”ことジョン・ポール・ラーキンは、1942年アメリカ生まれのアーティスト。吃音症(きつおんしょう)を克服するためにスキャットを始め、自分と同じように吃音に悩む人たちへのメッセージを込めて、1994年にこの曲を発表。
ダンスビートに乗せて繰り広げられる超絶スキャットが話題を呼び、世界各国で大ヒットを記録しました。日本でも、TVCMに出演するほど人気者だったスキャットマン・ジョンですが、1999年に他界。

恋とマシンガン / フリッパーズ・ギター

1989年にデビューし、たった2年で解散してしまった伝説のバンド、フリッパーズ・ギター。活動期間は短かったものの、“渋谷系”と呼ばれるムーヴメントを巻き起こし、日本の音楽シーンに大きな影響を与えました。「恋とマシンガン」は、そんな彼らが残したおしゃれサウンドの代表格で、ダバダダバダ…♪というスキャットが印象的。
解散後、メンバーだった小沢健二はソロで、小山田圭吾はCORNELIUS(コーネリアス)として活躍しています。

Blow Your Mind / Jamiroquai

1993年にリリースされたジャミロクワイのデビューアルバム『ジャミロクワイ』からの1曲。アルバムの原題は、『Emergency on Planet Earth』(地球の緊急事態)。
その名の通り、地球温暖化や貧因問題などをテーマにした、メッセージ性の強い曲が多く収録されていますが、この「Blow Your Mind」はストレートなラブソング。曲の後半、トランペットと一緒にスキャットする部分は圧巻の気持ちよさ!

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そして、人工知能の電脳少女サラの唯一のパワーチャージ方法は、
ディズニーサウンドを聴くこと。
今回、サラがチャージしたのはこの曲でした。


君のようになりたい / I Wanna Be Like You (performed by Louis Prima and Phil Harris)

ジャングル・ブック オリジナル・サウンドトラック デジタル・リマスター盤ジャングル・ブック オリジナル・サウンドトラック デジタル・リマスター盤
ジャングル・ブック

今日、私のチャージに使われたのは、ウォルト・ディズニーの遺作となった1967年の長編アニメーション『ジャングル・ブック』から、「君のようになりたい」。サルの王様《キング・ルーイ》が歌うナンバーで、スウィング・ジャズの全盛期に活躍した偉大なミュージシャン、ルイ・プリマが、キング・ルーイを演じています。曲の後半で、クマの《バルー》が歌に加わりますが、バルーを演じたのは、コメディ俳優としても人気を博したミュージシャンのフィル・ハリス。芸達者な2人が繰り広げる“スキャット合戦”が聴きどころです!
(サラのデータベースより)

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Episode 8 第八話

5つ目のサウンドテリトリー「ブラザーシスター寺院」
(兄弟姉妹ソングの寺院)

各地のサウンドテリトリーから名曲たちを、シモンズがさらっている。
このままじゃ人間の心から数々の名曲が消えてしまう!

ショウと博士、博士の助手のサラは、名曲を取り戻すべく、ボンゴのドラムバスに乗って
サウンドランド中のテリトリーをしまみつぶしに回ることに・・・。
一行がドラムバスを降りると、ひんやりとした風が木々を吹き抜け、厳かな雰囲気の
境内に「ゴ〜ン」と、鐘の音が響き渡る・・・。
到着したサウンドテリトリーは「ブラザーシスター寺院」。
和の雰囲気のお寺?っと、思いきやどこかオリエンタル?そこは、馴染みのあるお寺とは
何かが違うサウンドランドの寺院だった。

「でも狛犬はいるんだよな・・・」っとショウが参道の左右に構える石像に気を止めると・・・

狛犬:左「ただの狛犬じゃないぞ!」
狛犬:右「私たちはこの寺院の番人よ!」

「うわ〜!狛犬が喋った!」とショウが驚くやいなや、ピュッ〜!っと台座から
飛び降りてきた! もはや、狛犬ではなく、普通のイヌである。

「リュウです!ミュウです!双子です!」

彼らは、ブラザーシスター寺院で「兄弟・姉妹による名曲たち」を守っている番人だった。
「かわいい〜!俺、完全イヌ派!」と頭を激しくなでなでするショウに対して・・・
「狛犬はイヌじゃない!」「想像上の生き物なのよ!崇高なんだから!」と鼻息を荒げた。

そこに聞こえてきたのは・・・?
アメリカのガールズバンド、The Bangles(バングルス)の♪Walk Like an Egyptian
「お〜! ジョジョのエンディングだよね、これ!」と知っている曲にショウもご機嫌。

「バングルスはギターのヴィッキー・ピーターソンとドラムのデビー・ピーターソンが
 姉妹で、80年代に活躍したバンドです!」とサラが楽曲情報を伝えつつ・・・
 同じく80年代の『ラジオ・スターの悲劇』の大ヒットで知られるバンドは
 バグルスで・・・80年代の映画『炎のランナー』の音楽を担当したのは・・・
 ヴァンゲリスと・・・兄弟姉妹とは関係の無い、80年代の3大ややこしいアーティスト名
 講座もはじまって、ショウは、若干困惑・・・。

そして次に聞こえてきたのは、兄弟ゲンカが原因で解散したと言われている
イギリスのロックのバンドOasisの♪Morning Glory。

「音楽っていうのは、その演奏者の生き様ってのが出るもんだ、兄弟や姉妹だと
幼い頃から似たような環境で育つ、そうすると、価値観も近いものになり、
独創的な音楽はより独創的な方向へ進められ、音楽的な個性のパワーが二倍!」という
番人たちの説明に大きくうなずくショウに対して、博士もOasisについて「解散の原因は
リアムとノエルの兄弟の不仲だと言われているが、そういうカッとする性格が似ている
ことも、サウンドに影響して、バンドの成功に繋がったんじゃないか?」と持論を展開した。

ブラザーシスター寺院で兄弟姉妹サウンドを堪能していると・・・突如、境内に暗雲が
立ちこめ、禍々しい風が一気に吹き付ける・・・風を操り、空から降臨したのは・・・?
「久しぶりだな、ベクター博士」と、各地のサウンドテリトリーの名曲をさらっている
シモンズだった。

シモンズの本当の姿は、元サウンドランドの女王ミューズの従者で、
自ら音楽を作るために人間界にいったハズのサイモン・・・
「シモンズ!貴様の目的はなんだ!」と博士が問い詰めると・・・

「残念だが、いくら追いかけても、俺を捕まえることは出来んだろう。
 俺はある人物と取引をして、風を操るスキルを手に入れた。このようになぁ〜!」と、
 猛烈な風を吹き付けて攻撃、そして、こう続けた・・・
「いずれ分かる時が来る・・・音楽の価値なんて、虚構であると・・・
 ひとつだけ教えてやろう・・・俺がさらっていった曲ども、程なく・・・無音になるぞ!」
シモンズが猛風と共に名曲を連れ去って行ったあと、博士は、シモンズが言っていた
『無音』が、名曲たちをサイレントランドに持ち去っていることを意味すると気が付く。

「サイレントランドでは、すべての音はその意味を否定され、葬り去られる。
 別名、音楽の墓場…」と博士。
「やばいじゃん!早くサイレントランドに行こうよ!」とショウ。

しかし、博士は、その存在は知っていたものの、その実態や行き方は知らなかった。
しかし、図書館なら何かサイレントランドに関する文献があるかもしれない・・・と
ボンゴに一番近い図書館を聞いてみると・・・「文学ソング図書館ドラ!」

こうして、一行は、ブラザーシスター寺院の番人、リュウとミュウに
「名曲を必ず取り戻す!」と約束し、次なるテリトリー「文学ソング図書館」へ
向かったのであった。


「ブラザーシスター寺院」より紹介した兄弟姉妹ソングの名曲たち。

Walk Like an Egyptian / The Bangles

《バングルス》は、ギター担当のヴィッキーとドラム担当のデビーのピーターソン姉妹を含む4人組ガールズバンド。80年代に「マニック・マンデー」などのヒットを飛ばし、アイドル的な人気を博しますが、たびたびメンバー間の不仲が伝えられ、1989年に解散。その10年後に再結成し、今も活動を続けています。「エジプシャン」は、バングルスの1986年のヒット曲で、TVアニメ『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』のエンディングテーマとしてもおなじみ。

Morning Glory / Oasis

兄ノエルと弟リアムのギャラガー兄弟を中心とした、イギリスの国民的ロックバンド《オアシス》。その音楽性もさることながら、兄弟仲が悪いことでも有名でした。2009年、コンサートのバックステージで大ゲンカを繰り広げたすえにノエルが脱退し、バンドは解散。その後、兄弟は別々に活動していますが、仲の悪さはあいかわらず。この曲は1995年にリリースされ、世界で2300万枚を売り上げたオアシス最大のヒットアルバム『モーニング・グローリー』のタイトルナンバー。

Rising / 吉田兄弟

津軽三味線のかっこよさを教えてくれた《吉田兄弟》は、兄:良一郎と弟:健一の2人のユニット。1999年にデビューするや、そのイケメンぶりも手伝って、若い女性たちのあいだで津軽三味線ブームが巻き起こりました。2003年には全米デビューも果たし、兄弟ならではの息の合ったパフォーマンスで、ワールドワイドに活躍中。「RISING」は吉田兄弟が2005年にリリースしたシングルで、本人たちが出演したアルコール飲料のCMにも使われていました。

エイリアンズ / キリンジ

1996年の結成以来、堀込高樹と堀込泰行の兄弟バンドとして活動を続けてきた《キリンジ》。兄弟それぞれが優れたシンガーソングライターであり、ひと筋縄ではいかない複雑な楽曲と、兄弟ならではのハーモニーで支持を集めたものの、2013年に弟の泰行が脱退。その後は、兄の高樹がグループ名を引き継ぎ、新たに5人のメンバーを加え、新生《KIRINJI》として活動中。2000年に発表された「エイリアンズ」は、兄弟時代のキリンジを代表する美しいバラードナンバー。

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そして、人工知能の電脳少女サラの唯一のパワーチャージ方法は、
ディズニーサウンドを聴くこと。
今回、サラがチャージしたのはこの曲でした。


小さな世界 / It’s a Small World (performed by The Disney Chorus)

Tokyo Disneyland it’s a Small World(CCCD)Tokyo Disneyland it’s a Small World(CCCD)
ディズニー

今日、私のチャージに使われた「小さな世界」は、おなじみのアトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」のテーマソング。「どんな国の言葉でも歌いやすく、繰り返し演奏できるシンプルな曲を」というウォルト・ディズニーからの要望にこたえて、シャーマン兄弟が書き下ろしました。兄ロバートと弟リチャードのシャーマン兄弟は、『メリー・ポピンズ』や『くまのプーさん』など数々の名曲を生んだソングライターチームですが、代表作といえばやっぱりこれ!
1964年に、ニューヨーク世界博覧会でデビューした「イッツ・ア・スモールワールド」のアトラクションは、その後カリフォルニアのディズニーランドに移され、今では世界各地のディズニーリゾートで愛されています。つまり1日24時間、365日、世界のどこかでこの曲が流れていることに。
(サラのデータベースより)

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Episode 9 第九話

これまでの物語をおさらい「冒険のあしあと」

ふと立ち寄った骨董品屋で、謎の真空管アンプを譲り受けたDJのショウ。
「DON’T TOUCH」と書かれたボタンを押すと、突然、時空がゆがみ、見知らぬ世界へ。
そこは音の楽園、サウンドランド。

あらためて!「サウンドランド」とは?
“人間界のヒット曲の概念とはまったく違う、永遠の命を与えられた音楽”にあふれたアナザーワールドのこと。
ショウがそこで出会ったのは、40年前に人間界から失踪した変わり者のベクター博士と、
彼が作ったAI(人工知能)のサラ。博士によると、サウンドランドにはたくさんのテリトリーがあり、
そこでは女王ミューズによって永遠の命を与えられた名曲たちが、それぞれの番人に守られているという。
音楽好きにはパラダイス———といわれても、人間界に帰りたいショウ。帰る方法はひとつだけ、
ミューズの心を震わせるメロディを聴かせて、彼女を歌わせること。
そこでショウは、博士&サラとともにミューズに会う旅へ出発!移動手段は、
ドラムを叩くことで進む“ドラムバス”。運転手のボンゴも旅の仲間に加わった。
まず訪れたテリトリーは、てんとう虫のバグが番人を務める《デビュー曲の花畑》と、
カバのアルバートがカバーソングの名曲を守る《カバー湖》。
ハイトーンボイスの名曲が集まる《ハイトーン山脈》では、
番人である白鳥のバーン女史が、いきなりショウを攻撃してきた。
どうやら、シモンズの仲間とカン違いしたらしい。でも、シモンズって…?
続いて立ち寄ったのは、猫のデュカスがスキャットの名曲を守る《スキャット海岸》。
そして《ブラザーシスター寺院》で、ついにシモンズと遭遇。
シモンズとは? 元ミューズの優秀な従者で、伝説的な番人だったサイモン。
姿も声もすっかり変わり果てたサイモンは、「シモンズ」と名乗り、サウンドランドの名曲たちを、
音楽の墓場サイレントランドへと連れ去っていた!———というのがこれまでのお話。
そのころサイレントランドでは、シモンズがさらってきた名曲たちを牢獄に放り込みながら、謎の声と話していた。
「音楽は、人間の遊び道具に過ぎない。
大量生産され、使い捨てられ、貧富の差を生み、争いごとを起こす火種へと成り下がった。
この世から絶やしてしまうのが、人間のためだ」と言い放つシモンズ。彼を止めることはできるのか———?


今回は、これまで紹介した名曲に加え、第5話「カバーソングの湖」で紹介しきれなかった名曲をご紹介

My First Kiss / Hi-Standard

日本のパンクロックバンド、“ハイスタ”ことHi-STANDARDは、カバーが得意なバンドとしてもおなじみ。どんな曲でもハイスタ流にアレンジしてしまうのが、さすが。この「My First Kiss」では、藤子・F・不二雄原作のTVアニメ『キテレツ大百科』の主題歌として知られる「はじめてのチュウ」を、英語でカバーしています。さまざまなアーティストに愛され、カバーされているこの曲。パンクロックにしてもハマるのは、やっぱり名曲の証!

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そして、人工知能の電脳少女サラの唯一のパワーチャージ方法は、
ディズニーサウンドを聴くこと。
今回、サラがチャージしたのはこの曲でした。


フレンド・ライク・ミー / Friend Like Me (performed by Robin Williams)

アラジン(OST)英語版アラジン(OST)英語版 / サントラ、 ピーボ・ブライソン&レジーナ・ベル

今日、私のチャージに使われたのは、ディズニーの大ヒット映画『アラジン』から、ランプの魔人ジーニーが歌う「フレンド・ライク・ミー」。『アラジン』といえば、人間界では、劇団四季のミュージカルが開幕しました。豪華絢爛な衣装とセットで、見応えたっぷり!という評判ですが、なかでも一番盛り上がるのが、この「フレンド・ライク・ミー」のシーン。ジーニーが歌って踊って、さらにマジックも披露する圧巻のエンターテイナーぶりを見せてくれます。映画には登場しなかったキャラクターや曲も加えられ、ミュージカルならではの楽しさが味わえますよ。
(サラのデータベースより)

「Episode9 第九話」は総集編放送のため、
この再放送ではスキップとなります。ご了承ください。


Episode 10 第十話

古文書の謎 part1 「文学ソング図書館」

サウンドランドの名曲たちが、“音楽の墓場”と呼ばれるもうひとつの世界、
サイレントランドに連れ去られているらしい。なんとか食い止めなくては。
でもサイレントランドとは、どんな世界なのか? どうやったら行けるのか?

ショウたちは手掛かりを探すため、《文学ソング図書館》へ。それは夜のエリアにあった。
サウンドランドでは、人間界のように昼と夜を繰り返すことはない。
ずっと昼の場所もあれば、ずっと夜の場所もある。

文学ソング図書館は、暗闇の中にひっそりと佇んでいた。
司書を務めるのは、名曲の番人も兼ねているフクロウのモルペウス。
そもそも文学ソングとは、歌詞の内容や世界観が完成されていて、
目の前に情景が浮かび上がり、文学といっても過言ではない曲のこと。
そこにある本を開くと、文学ソングの名曲が次々と飛び出してきた!

博士が“音楽の墓場”サイレントランドについて尋ねると、
モルペウスからは、「誰も足を踏み入れたことはないし、
その存在も言い伝えでしか聞いたことがない」と、心もとない答えしか返ってこない。
「俺もそこに行くの?行っても何もできないよ?」と、不安に駆られるショウ。
「お前は自分の能力を過小評価している。わしにはお前の使いどころがわかっておる」
———博士はそう言うと、文献を探しに、図書館の地下にある書庫へと下りていった。

ショウとサラが文学ソングの名曲を楽しんでいると、ほどなくして博士が戻ってきた。
手にしていたのは、謎の古文書。サイレントランドへの行き方が記されているのだが、
暗号のようで意味がサッパリわからない。はたして、この謎を解くことはできるのか…?

そのころサイレントランドでは、シモンズがさらってきた名曲たちを牢獄に放り込みながら、謎の声と話していた。
「音楽は、人間の遊び道具に過ぎない。大量生産され、使い捨てられ、貧富の差を生み、争いごとを起こす火種へと成り下がった。この世から絶やしてしまうのが、人間のためだ」と言い放つシモンズ。
彼を止めることはできるのか———?


《文学ソング図書館》より紹介した文学ソングの名曲たち

自問自答 / ZAZEN BOYS

カリスマ的な人気を誇るミュージシャン、向井秀徳を中心に結成されたZAZEN BOYS。「自問自答」は、2004年に発表されたファーストアルバム『ZAZEN BOYS』からの1曲で、たたみかけられる言葉のパワーに、ただ圧倒されるばかり。まさに文学ソングのお手本のようなナンバー。塩田明彦監督の映画『カナリア』のエンディングテーマにも使われました。

芝生 / HALCALI

自然体のキュートなラップが魅力の女子2人組ヒップホップ・ユニット、HALCALI。「芝生 feat.谷川俊太郎」は、2004年のアルバム『音樂ノススメ』の収録曲で、日本を代表する詩人の谷川俊太郎が参加。詩集『夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった』のなかから「芝生」という詩の一節を、谷川氏本人が朗読している味わい深い1曲です。年の差およそ60歳の異色コラボ!

風をあつめて / はっぴいえんど

はっぴいえんどは、日本語ロックの草分け的存在だった伝説のバンド。メンバーは細野晴臣/大瀧詠一/松本隆/鈴木茂の4人で、活動期間は1969〜72年と短かったものの、日本の音楽シーンに与えた影響は大きかった。「風をあつめて」は、そんな彼らの代表曲。ソフィア・コッポラ監督の映画『ロスト・イン・トランスレーション』の挿入歌にもなりました。松本隆の詞の世界に、魅了されること間違いなし。

声に出して歌いたい日本文学〈Medley〉 / 桑田佳祐

2009年に発表された桑田佳祐のソロ作品。もともとテレビ番組の企画から生まれた曲で、日本の有名な文学作品にメロディをつけ、メドレーにしています。使用されているのは、太宰治「人間失格」、与謝野晶子「みだれ髪」、芥川龍之介「蜘蛛の糸」、夏目漱石「吾輩は猫である」、宮澤賢治「銀河鉄道の夜」など、教科書に出てくるような名作ばかり。演奏時間18分を超える、聴き応えたっぷりの文学ソング。

風に吹かれて / ボブ・ディラン

御年74歳になった今も、バリバリの現役で活躍中。“現代の吟遊詩人”と称されるシンガーソングライターのボブ・ディラン。その卓越した作詞力と、人々に与えた影響から、2008年にピューリッツァー賞特別賞を受賞。ノーベル文学賞の候補にもなったことがあるほど。「風に吹かれて」は、1963年のアルバム『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』に収録され、アメリカ公民権運動のアンセムになりました。

Grapefruit Moon / トム・ウェイツ

しわがれ声と独特の節回しで、人生の機微を歌うトム・ウェイツは、“酔いどれ詩人”という異名を持つアメリカのシンガーソングライター。チャートを賑わすようなヒット曲はないものの、ミュージシャン仲間からは多大なリスペクトを受けている“ミュージシャンズ・ミュージシャン”。「グレープフルーツ・ムーン」は、1973年のデビューアルバム『クロージング・タイム』に収録されていた詩的な1曲。

K / BUMP OF CHICKEN

幼稚園からの幼なじみ4人が中学で再会し、1994年にバンドを結成。かれこれ21年間の歴史を持つBUMP OF CHICKEN。ほぼ全曲の作詞作曲を担当しているのが、ボーカル&ギターの藤原基央。「K」はインディーズ時代に発表されたアルバム『THE LIVING DEAD』の収録曲で、ストーリー性のある歌詞は、まるで短編小説のよう。「歌詞の持つ力ってすごい!」と、ショウも感動しきり。

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そして、人工知能の電脳少女サラの唯一のパワーチャージ方法は、ディズニーサウンドを聴くこと。
今回、サラがチャージしたのはこの曲でした。


美女と野獣 Beauty and the Beast (performed by Angela Lansbury)

Beauty & the BeastBeauty & the Beast / Alan Menken

今日、私のチャージに使われたのは、1991年の映画『美女と野獣』から、タイトルソングの「美女と野獣」。アニメーション史上初めてアカデミー作品賞にノミネートされた名作中の名作で、この曲はアカデミー主題歌賞に輝きました。物語のヒロイン、ベルは本を読むのが大好き。そんなベルのために、野獣が図書館いっぱいの本をプレゼントするというステキなシーンがあります。見た目ではなく、心で惹かれあっていく2人の姿が胸を打つ、珠玉のラブストーリーです。
(サラのデータベースより)

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Episode 11 第十一話

古文書の謎 「文学ソング図書館」 part2

連れ去られた名曲たちを救うため、“音楽の墓場”といわれるサイレントランドへの行き方を調べていたショウと博士、サラは、《文学ソング図書館》の地下にある書庫で、手掛かりらしき古文書を発見!そこにはこう書かれていた。

静寂の世界へ行かんとする者
鐘楼の悪魔は無名の墓のために
暗い迷路をさまよい 罪もなく 奴隷の身に耐え すべては苦しみの中に
祈りが言葉に変わる頃 帰り道をなくした悪戯道化師は 陽炎となる
すべては夜の道しるべへと繋がるだろう

…なんのことやらサッパリわからない。早々にあきらめ、謎解きを博士にまかせて、
文学ソングを聴き始めるショウ。サラもそれに同調した。
どうやらサラは、自分を造った博士よりも、ショウと一緒にいたいらしい。
この不思議な図書館では、本を開くと、文学の香り漂う名曲が流れてくる。
ショウが手に取った1冊の本からは、スピッツの「楓」が聞こえてきた。
ショウはふと、人間界で想いを寄せていたアンナちゃんのことを思い出し、涙目に。

そうこうしているうちに、閉館時間がやってきた。
ショウ、博士、サラは、文学ソングの番人であるフクロウのモルペウスに別れを告げ、
図書館をあとにするが、いまだ謎は解けない。
すると、サラが何やらいいアイデアを思いついた。
それは人間界のネットワークにアクセスして、多くの人々の知恵を借りることだった!


《文学ソング図書館》より紹介した文学ソングの名曲たち part2

拝啓、ジョン・レノン / 真心ブラザーズ

1989年、桜井秀俊と“YO-KING”こと倉持陽一が結成した真心ブラザーズ。昨年デビュー25周年を迎えたのを機に、自身のレーベルDo Thing Recordingsを設立し、精力的に活動中。「拝啓、ジョン・レノン」は、1996年に発売された14枚目のシングル。一見、元ビートルズのジョン・レノンに辛らつな言葉を投げかけているようだけど、じつは愛情とリスペクトにあふれた1曲。

文学のススメ / The SALOVERS

高校の同級生4人が結成したロックバンド、The SALOVERS(ザ・サラバーズ)。2012年にメジャーデビューしたものの、今年3月をもって、無期限の活動休止に。“文学、文学、純文学〜♪”と歌う「文学のススメ」は、2013年のシングルで、森鴎外の「舞姫」や三島由紀夫の「金閣寺」など、日本の有名な文学作品のタイトルが散りばめられています。

楓 / スピッツ

1998年に発売されたスピッツ19枚目のシングルで、数多くのアーティストがカバーしているラブソングの名曲。「楓の葉は季節によってさまざまに色を変え、その木からは甘い樹液がとれる。恋人と過ごした甘い時間、多くの季節にたくさんの表情を見た、そんな思いがタイトルに込められている」というのが、《文学ソング図書館》の番人モルペウスの解釈。

ワイルド・サイドを歩け / ルー・リード

60年代にヴェルヴェット・アンダーグラウンドのフロントマンとして名を馳せ、その後はソロで、独自の道を歩み続けたルー・リード。ボブ・ディランと並ぶ偉大な“ロック詩人”であり、またエドガー・アラン・ポーなどの文学にインスパイアされた楽曲も残しています。「ワイルド・サイドを歩け」は、1972年のアルバム『トランスフォーマー』に収録された彼の代表曲。

罪と罰 / 椎名林檎

ロシアの文豪、ドストエフスキーの有名な小説と同名のタイトルを持つ「罪と罰」は、椎名林檎の2000年のヒット曲。とはいえ、歌詞はドストエフスキーとは関係なく、過密スケジュールで倒れ、療養生活を余儀なくされた椎名林檎が、そのときに受けたインスピレーションを元に書いたのだとか。かっこいいギターは、当時BLANKEY JET CITYのメンバーだった浅井健一が弾いています。

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そして、人工知能の電脳少女サラの唯一のパワーチャージ方法は、ディズニーサウンドを聴くこと。
今回、サラがチャージしたのはこの曲でした。


輝く未来 I See the Light (performed by Mandy Moore and Zachary Levi)

塔の上のラプンツェル オリジナル・サウンドトラック塔の上のラプンツェル オリジナル・サウンドトラック / オリジナル・サウンドトラック

今日、私のチャージに使われたのは、2010年の映画『塔の上のラプンツェル』から、「輝く未来」。高い塔に閉じ込められ、外の世界を知らずに育ったヒロインのラプンツェルは、お尋ね者の大泥棒フリンと一緒に、生まれて初めての大冒険に乗り出します。やがて恋に落ちた2人が、夜空に浮かぶ無数のランタンを眺めながら歌うのが、この「輝く未来」で、とびきりロマンティックなラブバラード! ラプンツェルを演じた女優兼シンガー、マンディ・ムーアの透き通った声と、アコースティック・ギターの優しい音色に癒やされます。
(サラのデータベースより)

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Episode 12 第十ニ話

情報の宝庫 「FMサウンドランド」

悪の手先、シモンズに連れ去られた名曲たちを救うため、
“音の墓場”サイレントランドを目指すショウと博士、サラ。
道しるべとなる古文書を見つけたものの、難しすぎて解読できない。
途方に暮れた一行は、ボンゴの運転するドラムバスに乗って、とりあえず出発。
するとカーラジオから、軽快なおしゃべりが聞こえてきた。

実は、ショウたちがいる“音の楽園”サウンドランドには、
《FMサウンドランド》というラジオ放送があったのだ!
MCを務めるのは、野ウサギのウーリー。サウンドランドのさまざまなテリトリーを猛ダッシュで高速移動しながら、
ノンストップで名曲と最新情報を流してくれる。ショウがリクエストを送ると、
ウーリーはすぐさま《4ビート洞窟》にダッシュして、アヴィーチーの曲をかけてくれた。

《FMサウンドランド》には、ニュースや天気予報、お悩み相談コーナーもある。
この日よせられたのは、「“デ”から始まる決めゼリフを考えてほしい」というリスナーからの相談。
ショウは「何だそれ?」と思いつつ、適当に“デ”のつく言葉を送ってみた。

そうこうしているうちに、博士がシモンズの姿を発見。またもや名曲を連れ去ろうとしている。
あわてて追いかけるも、シモンズは「デモ〜ンストレ〜ショ〜ン!」と、意味不明な言葉を残して逃げてしまった。
それを聞いてハッとするショウ。なぜならそれは、
ラジオのお悩み相談コーナーで募集していた“デ”のつく言葉に、ショウが送ったものだったからだ!

シモンズはラジオを聞いている———でも、それが彼を探す手掛かりになるのだろうか?
そのときラジオは、《サンプリングバレー》から名曲が消えたというニュースを伝えていた…


《FMサウンドランド》から聞こえてきた名曲たち

シンク / アレサ・フランクリン

MCウーリーが《ゴスペル運河》からセレクトしたのがこちら!“ソウルの女王”ことアレサ・フランクリン1968年のヒット曲。当時の夫だったテッド・ホワイトとの共作で、“フリーダム=自由”を高らかに歌い上げるこの曲は、フェミニストの賛歌として、多くの女性たちに支持されました。1980年の映画『ブルース・ブラザース』のなかでも、アレサがこの曲を歌うシーンがあります。

ウェイク・ミー・アップ / アヴィーチー

ショウが《FMサウンドランド》にリクエストした1曲。ショウと同年代にもかかわらず、いまや世界を席巻する人気DJ/プロデューサーになったアヴィーチー。「Wake Me Up」は彼が2013年に発表したシングルで、ソウルシンガーのアロー・ブラックをフィーチャー。カントリー調のギターを取り入れた印象的なメロディを持つこの曲は、EDM界に革命を起こしました。

サボタージュ / ビースティ・ボーイズ

ビースティ・ボーイズは、アダム・ホロヴィッツ、マイク・ダイヤモンド、(故)アダム・ヤウクの3人組で、白人ヒップホップの草分け的存在。ヒップホップとパンクやハードロックを融合し、独自の路線を突き進みました。「Sabotage」は、1994年のアルバム『イル・コミュニケーション』からのシングルカット。映画監督スパイク・ジョーンズによるミュージックビデオも話題に。

SUN / 星野源

星野源、通算8枚目のシングル「SUN」は、阿部サダヲ主演のTVドラマ『心がポキっとね』の主題歌。曲について源さんは、「壊れそうになりながらも必死に生きる人々が、すべてを忘れて楽しく踊りまくる姿を想像しながら作りました」とコメントしています。人間界で2015年5月にリリースされ、さっそくミューズの耳に留まって、永遠の命を与えられた最新の名曲。

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そして、電脳少女サラの唯一のパワーチャージ方法は、ディズニーサウンドを聴くこと!


Story (English Version) (performed by AI)

ベイマックス オリジナル・サウンドトラックベイマックス オリジナル・サウンドトラック / V.A.

今日、私のチャージに使われたのは、2014年に公開された3Dコンピュータアニメーション映画『ベイマックス』から、R&BシンガーのAIが歌う「Story (English Version)」。 優しすぎるロボットのベイマックスと、少年ヒロの絆を描いた感動のアドベンチャー作品です。「Story」はもともと、AIが日本語で歌って2005年にヒットした曲ですが、未発表の英語バージョンがあった!しかも、「人は誰かとつながっている。決してひとりじゃない」というメッセージが、この映画にぴったり!ということで、日本版エンドソングに採用されました。
(サラのデータベースより)

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Episode 13 第十三話

冒険の谷 「サンプリングバレー」 part 1

《サンプリングバレー》から名曲が消えた!
カーラジオから聞こえてきた《FMサウンドランド》の放送で、
そのニュースを知ったショウ/博士/サラは、大急ぎで現地へ向かった。

《サンプリングバレー》は、“音楽の楽園”サウンドランドにあるテリトリーのひとつ。
巨大な渓谷に、サンプリングの名曲たちが暮らしている。
サンプリングとは、過去の曲の一部を引用して、新たな曲を作る表現方法のこと。
《サンプリングバレー》には、サンプリングによって作られた曲と、
元ネタになった曲の両方がいるため、国立公園なみの広大なテリトリーになっているのだが…
ショウたちが到着してみると、やはり名曲が減っているようだ。
これは悪の手先、シモンズの仕業に違いない。

すると《サンプリングバレー》の番人、粋なコヨーテのリッキーがやって来た。
彼によれば、サウンドランドの別のテリトリーで暮らしていた名曲が、
自分と似ている曲に惹かれて、いつのまにかここに集まってくるそうだ。
サンプリング曲と元ネタは、いわば血を分けた兄弟のようなもので、
切っても切れない関係にある。

そんな名曲たちを、風に乗って現れたシモンズが、あっというまにさらっていったという。
ショウたちは、まだ残っているサンプリングの名曲を楽しみつつ、
《サンプリングバレー》を探検して、被害を確認することに———。


《サンプリングバレー》で出会ったサンプリングの名曲たち

ハード・ノック・ライフ / ジェイ・Z
イッツ・ザ・ハード・ノック・ライフ (ブロードウェイ・ミュージカル『アニー』より)

「Hard Knock Life(Ghetto Anthem)」は、ジェイ・Zが1998年に発表したサードアルバム『Vol. 2... Hard Knock Life』の収録曲。ガチガチのヒップホップだけど、意外にもおなじみのブロードウェイ・ミュージカル『アニー』で、孤児院の子供たちが歌う「It's the Hard-Knock Life」をサンプリングしています。同じくサンプリングの名曲、エミネムの「スタン」を手掛けたThe 45 Kingのプロデュース。

ライト・ヒア(ヒューマン・ネイチャー・リミックス) / SWV
ヒューマン・ネイチャー / マイケル・ジャクソン

「Right Here」は、90年代に人気を博した女性3人組ボーカルグループ、SWVのデビュー曲。92年のリリース当時は、それほどのヒットには至らなかったものの、翌年、マイケル・ジャクソンのアルバム『スリラー』に収録されていた「Human Nature」をサンプリングしたリミックス・バージョンを発表したところ、これが全米2位の大ヒットに。リミックスを手掛けたのは、プロデューサーのテディ・ライリー。

サマージャム’95 / スチャダラパー
モンタラ / ボビー・ハッチャーソン

毎年夏になると聞きたくなるのが、スチャダラパーの「サマージャム’95」。等身大のユル〜いリリックと、脱力系ラップが魅力ですが、じつはかなりハイセンスなサンプリングで作られたトラックも聞きどころ。元ネタはヴィブラフォン奏者、ボビー・ハッチャーソンが1975年に発表した「Montara」という曲で、「初夏の様子をインストゥルメンタルで表現した秀逸な作品!」と、ベクター博士も大絶賛。

ユー・ドント・ノウ・マイ・ネーム / アリシア・キーズ
レット・ミー・プルーブ・マイ・ラブ・トゥー・ユー / メイン・イングリーディエント

アリシア・キーズのセカンドアルバム『The Diary Of Alicia Keys』からの先行シングルとして2003年に発表されたのが、カニエ・ウェストのプロデュースによる「You Don't Know My Name」。NYハーレム出身のボーカルトリオ、メイン・イングリーディエントによる1975年の曲「Let Me Prove My Love to You」をサンプリングしていますが、元ネタがそれほど有名ではないので、サンプリングと気づく人は少ないかも?

ラブリー / 小沢健二
クリーン・アップ・ウーマン / ベティ・ライト

「ラブリー」は、当時“渋谷系の王子様”と呼ばれた小沢健二が、1994年に発表したご機嫌なラブソング。ギターリフは、ベティ・ライトの1971年のヒット曲「Clean Up Woman」を引用しているけれど、これをサンプリングと言うのかどうか? 《サンプリングバレー》の番人リッキーにも判断がつかない微妙なライン。それでも似ている曲同士、惹かれあって《サンプリングバレー》に集まってきます。

Viva La Revolution / Dragon Ash
Viva / ティンスター

「Viva La Revolution」は、Dragon Ashが1999年にリリースしたサードアルバムのタイトルソング。今は解散してしまったイギリスのエレクトロニック・バンド、ティンスターのデビューアルバム『The Thrill Kisser』に収録されていた「Viva」という曲を元ネタにした、これまたマニアックなサンプリング。ちなみにアルバムジャケットは、ドラクロワの有名な絵「民衆を導く自由の女神」にオマージュを捧げたもの。

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君はともだち / ランディ・ニューマン

トイ・ストーリー サントラトイ・ストーリー サントラ / ディズニー (アーティスト), DIAMOND☆YUKAI (アーティスト), & 2 その他

今日、私のチャージに使われたのは、ディズニー/ピクサー映画『トイ・ストーリー』の主題歌、「君はともだち」。 1995年、世界初の長編フルCGアニメーションとして公開され、映画の歴史を変えた『トイ・ストーリー』。 当時最先端の目を見張るような映像は、世界に衝撃を与えました。でも主題歌は、意外にもほのぼの系。 曲を作ったランディ・ニューマンが、自ら歌っています。
(サラのデータベースより)

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Episode 14 第十四話

古文書に隠されたヒント「サンプリングバレー」 part 2

サウンドランドのテリトリーのひとつ《サンプリングバレー》の名曲たちが、
悪の手先シモンズに連れ去られた!
現場に駆けつけたショウ、博士、サラは、
このテリトリーの番人である粋なコヨーテのリッキーとともに、
被害の状況を調べることに。

サンプリングの名曲たちが暮らす巨大な渓谷《サンプリングバレー》には、
まだ興味深い曲が残っていた。が、さらわれてしまった名曲も多い。
なんとしても取り戻さねば。
そのためには、シモンズが名曲たちを捕らえている
“音楽の墓場”サイレントランドへの行きかたを示した
謎の古文書を解読しなければならないのだ。
これがやたら難しくて、さすがの博士もお手上げ状態。
サラは人間界にも協力をあおいだが、今のところ有力な手掛かりは得られていない。
しかし、ショウだけは解読の手掛かりをつかんでいた!

ショウによれば、古文書に記された
「鐘楼の悪魔は無名の墓のために…」という文章は、クラシックの曲名を示しているという。
じつは音大出身のショウ、学生時代にクラシック音楽の勉強をしていたのだ。
一行は、ボンゴの運転する“ドラムバス”に乗って、
クラシック音楽が集まるテリトリー《クラシックフォールズ》を目指す———。


《サンプリングバレー》で出会ったサンプリングの名曲たち

ウォーク・ディス・ウェイ / Run-D.M.C.
ウォーク・ディス・ウェイ / エアロスミス

エアロスミスが70年代にヒットさせた「Walk This Way」を、80年代にRun-D.M.C.がリメイク。正確にいえば、サンプリングというよりカバーだけど、固いことは言いっこナシ。Run-D.M.C.が作ったニューバージョンには、エアロスミスのスティーヴン・タイラー(Vo)とジョー・ペリー(G)が参加。当時は珍しかったロックとヒップホップの夢のコラボが実現しました。“ラップ・ロック”という言葉は、ここから生まれたと言われています。

サムワン・トゥ・コール・マイ・ラヴァー / ジャネット・ジャクソン
ヴェンチュラ・ハイウェイ / アメリカ

「Someone to Call My Lover」は、2001年に全米チャート3位まで上昇したジャネット・ジャクソンのヒット曲。イントロの爽やかなギターリフは、1972年にロックバンドのアメリカが発表した「Ventura Highway」をサンプリングしています。しばらく活動を休止していたジャネットですが、ようやく復活! 年内にニューアルバムをリリースし、ツアーを行うことを発表しています。

楽園ベイベー / RIP SLYME
ブリッジズ / ミルトン・ナシメント

夏になると聞きたくなるジャパニーズ・ヒップホップの名曲、「楽園ベイベー」。RIP SLYMEの5枚目のシングルとして2002年にリリースされ、大ヒットしました。ブラジルの大物シンガー、ミルトン・ナシメントの1967年の曲「Bridges (Travessia)」をサンプリングしたトラックは、夏感たっぷり。この「Bridges (Travessia)」、トニー・ベネットやサラ・ヴォーン、セルジオ・メンデスもレコーディングしています。

ぼくらが旅に出る理由 / 小沢健二
コール・ミー・アル / ポール・サイモン
追憶の夜 / ポール・サイモン

前回の《サンプリングバレーpart1》で紹介した「ラブリー」に続き、またもやオザケンの曲に遭遇。今回は1996年に発表した「ぼくらが旅に出る理由」。サンプリングと言えるかどうかは微妙だけれど、イントロ部分は「You Can Call Me Al」、間奏部分は「Late in the Evening」というポール・サイモンの2曲を引用しています。よほどポール・サイモンにハマっていたんでしょうね。

スタン / エミネム
サンキュー / ダイド

2000年に大ヒットを記録したエミネムの曲「スタン」。イギリスのシンガーソングライター、ダイドのちょっとアンニュイなラブソングをサンプリングして、エミネムの熱狂的なファンが恐ろしい事件を引き起こす曲を作っちゃうところがスゴい。知る人ぞ知る存在だったダイドが、エミネムにサンプリングされたおかげで一躍有名に。その後2人は、ライブでも共演しました。

アグレッシ部 / KREVA
オール・シングス・ハプン・フォー・ア・リーズン / シリータ&G.C.キャメロン

「All Things Happen For A Reason」は、モータウンの歌姫でスティーヴィー・ワンダーの元妻だったシリータ・ライトと、ソウルシンガーのG.C.キャメロンとのコラボ曲。1977年に発表されたこの曲を、ラッパーのKREVAがサンプリングし、2007年に「アグレッシ部」として蘇らせました。このキャッチーなフックには元ネタがあったのね!とショウもびっくり。

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そして、電脳少女サラの唯一のパワーチャージ方法は、ディズニーサウンドを聴くこと!


愛しのライリー / DREAMS COME TRUE

インサイド・ヘッド オリジナル・サウンドトラックインサイド・ヘッド オリジナル・サウンドトラック / V.A

今日、私のチャージに使われたのは、2015年に公開されたディズニー/ピクサーの映画『インサイド・ヘッド』から、DREAMS COME TRUEが歌う主題歌「愛しのライリー」。 『インサイド・ヘッド』は、11歳の女の子ライリーの“頭の中”で繰り広げられる、独創的な物語。 頭の中では、ヨロコビやカナシミなどの“感情たち”が、ライリーを幸せにするため、日々奮闘しているんです。この曲は、そんな感情たちの視点から書き下ろされた、ディズニー/ピクサー史上初の日本オリジナル主題歌となりました。
(サラのデータベースより)

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Episode 15 第十五話

古文書の謎が明らかに 「クラシックフォールズ」

謎の古文書を手に、“音楽の墓場”サイレントランドの入り口を探すショウ、博士、サラ、ボンゴ。
そこに記された意味不明な言葉は、クラシックの曲名では?
というショウのひらめきによって、一行は《クラシックフォールズ》へと向かった。

《クラシックフォールズ》は、いくつものサウンドテリトリーからなる巨大エリア。
クラシックの名曲が滝となって流れ落ちているのだが、その大きさは、
幅1万メートル、最大落差1200メートル、滝壺の深さ2000メートル・・・
そんな超ド級の滝が500ほど集まっている。

すると、滝の上でタクトを振っている生き物が。
指揮者のようなタキシード姿で、バッハの髪型をしたコオロギのプルルスだった。
サウンドランドの女王ミューズの命を受け、《クラシックフォールズ》の案内役を務めているという。

プルルスに古文書を見せたところ、やはりクラシックの曲名が散りばめられていた。
「鐘楼の悪魔」「無名の墓のために」はドビュッシー、
「暗い迷路をさまよい」「罪もなく、奴隷の身に耐え」「すべての苦しみの中に」はベートーヴェンの作品。
だが、それに続く「祈りが言葉に変わる頃」「帰り路をなくして」「悪戯道化師」「陽炎」は・・・?
人間界に助けを求めていたサラによると、クラシックではなく、鬼束ちひろの作品と判明した。

ドビュッシー、ベートーヴェン、鬼束ちひろ。この3人には共通する曲名がある———それは月光(月の光)!
この答えは、いったい何を意味しているのだろうか?


《クラシックフォールズ》で出会ったクラシックの名曲たち

交響曲第9番 / ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

世界でその名を知らない人はいない、ドイツが生んだ偉大な作曲家ベートーヴェン。作品だけでなく、聴覚を失いながらも作曲活動を続けたことや、もじゃもじゃの髪型でもおなじみ。ベートーヴェンが残した最後の交響曲が、日本では“第九”の愛称で親しまれている「交響曲第9番」。年末になると各地で演奏される定番の楽曲ですが、発表直後はあまり評価されず、駄作といわれていたのは驚き。

交響曲第5番 / ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

こちらもベートーヴェンの代表作。日本では“運命”として知られ、クラシック音楽における最重要曲のひとつ。じつは音楽一家に生まれたエリート音大出身のショウ、「この曲を“運命”って呼ぶのは、素人くさいんだよね。ベートーヴェンが付けたわけじゃなくて、弟子との会話のなかで出てきた言葉なんだ・・・」と、ここぞとばかりにウンチクを語ってみたものの、相手にされず。

ワルキューレの騎行 / リヒャルト・ワーグナー

15歳のころベートーヴェンに感動し、音楽家を志したというのが、同じくドイツ出身のワーグナー。ロマン派を代表する作曲家です。彼が作った楽劇『ワルキューレ』は、もともと『ニーベルングの指環』という壮大な楽劇の一部で、初演は1870年。なかでも有名なのが、「ワルキューレの騎行」として知られる第3幕の前奏部分。フランシス・フォード・コッポラ監督の映画『地獄の黙示録』にも使われました。

木星 / グスターヴ・ホルスト

イギリスの作曲家ホルストが発表した組曲『惑星』は、日本でも人気の高い管弦楽曲。全部で7つの楽章で構成され、それぞれ「火星」「金星」・・・といった惑星の名前がつけられています。なかでももっとも有名なのが、第4楽章にあたる「木星—快楽をもたらすもの」。ラグビーワールドカップのテーマ曲「World In Union」は、この「木星」の中間部分に英語の歌詞を付けたもの。平原綾香のデビュー曲「Jupiter」は、同じく中間部分に日本語の歌詞を付けたものです。

スムーズ・クリミナル / 2CELLOS

スロヴェニア出身のルカ・スーリッチと、クロアチア出身のステファン・ハウザーというイケメン・チェロ奏者2人組。2011年、2本のチェロだけでマイケル・ジャクソンの「スムーズ・クリミナル」を演奏した映像を、YouTube にアップ。その超絶パフォーマンスで世界中の注目を浴び、レコードデビューに至りました。ロックやポップスだけでなく、やメタルの楽曲もチェロでカバーしちゃうのがすごい。

情熱大陸 / 葉加瀬太郎

サウンドランドの“ハカセ”といえば、もちろんベクター博士ですが、こちらは日本を代表するヴァイオリニストの葉加瀬太郎。クラシック畑の出身ですが、かつてクライズラー&カンパニーの中心メンバーだったころ(1990〜96年)から、ジャンルを越えた音楽活動をしていました。「情熱大陸」は彼の代表作で、もともと同名のテレビ番組のテーマ曲として作られたもの。まさしく情熱的な1曲です。

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威風堂々 / エドワード・エルガー

Fantasia / 2000Fantasia / 2000 / V.A.

今日私のチャージに使われたのは、エドワード・エルガー作曲の「威風堂々」。 なぜこれがディズニーサウンドなのかというと…じつは、映画『ファンタジア2000』に使われているから。 1940年に公開された『ファンタジア』の続編で、クラシック音楽とアニメーションを融合させた芸術性の高い作品です。クラシックの名曲が全部で8曲登場しますが、そのひとつが“イギリス第二の国歌”といわれる「威風堂々」。この曲にのせて、ドナルドダックとデイジーダックのとてもキュートなエピソードが繰り広げられます。 指揮はジェームズ・レヴァイン、演奏はシカゴ交響楽団。
(サラのデータベースより)

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Episode 16 第十六話

夏だ!ロックだ!「熱狂のマウンテンフェス」

ついに突き止めた、古文書の謎!
人間界からの助けを借りて、難解な古文書を読み解いたショウ、博士、サラ、ボンゴ。
答えは“月光(月の光)”だった。
これが、悪の手先シモンズによって連れ去られた名曲たちを救い出す
手掛かりとなるはずなのだが… このあと、どうすればいい!?

次の一手がわからないショウたちは、ひとまず《ロックマウンテン》へ。
ここは、50以上のテリトリーが集まる巨大な山岳地帯。
山頂付近のテリトリーを守っている“イーグル一族”なら、なにか知っているかも?
そう考えた一行は、《ロックマウンテン》の登山口へと向かったが、
自力で登るのはかなりキツそうだ。するとそこへ、ゴロゴロと転がる巨大な岩が!

“転がる岩”の名前はデグラッソ。見た目はゴツいが、いいヤツらしい。
普段は山の上でじっとしているが、今だけ警備についているという。
なんで警備が必要かというと… 年の一度のロックの祭典、
「FMサウンドランド presents ロックマウンテン・フェスティバル」が開催されていたのだ。

デグラッソに乗せてもらって、急な山道を登っていくと、フェス会場が見えてきた。
ショウはテンション上がりまくり!
しかし、ここへ来た目的は情報収集だったことを思い出し、
ロックフェスを楽しみつつ、イーグル一族を探すことに———。


《ロックマウンテン》で出会ったロックな名曲たち

インスタントラジオ / 世界の終わり

今月(2015年7月)は、日本最大規模の日産スタジアムで、初の2 daysワンマンライブに加え、映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』の主題歌となる「ANTI-HERO」をリリースするなど、勢いが止まらないSEKAI NO OWARI。彼らがインディーズ時代の2010年に、期間限定で発表したデビューシングル「幻の命」のカップリング曲が、この「インスタントラジオ」でした。サウンドランドをめぐるドラムバスの運転手、ボンゴのお気に入りの1曲。ボンゴの本職って、いったい…?

アー・ユー・ゴナ・ビー・マイ・ガール / ジェット

2001年に結成され、2012年に惜しまれつつ解散したオーストラリアのガレージ・ロックバンド、Jet。彼らの代表曲といえば、2003年に発表した「Are You Gonna Be My Girl」。iPodのCMや、映画『ホリデイ』『ベガスの恋に勝つルール』などのサントラに使用されたほか、2006年には日本のお笑いコンビ、ダイノジのメンバー大地洋輔が、エアギターの世界選手権でこの曲を弾きまくり、見事世界一になったことでもおなじみ。

サティスファクション / ザ・ローリング・ストーンズ

“転がる石”といえばローリング・ストーンズ! メンバー4人の平均年齢が71歳を超えたいまもバリバリの現役で、ロック界の頂点に君臨し続けるモンスター・バンド。「(I Can't Get No) Satisfaction」は、1965年のアルバム『Out Of Our Heads』の収録曲で、ストーンズにとって初の全米No.1シングル&初のミリオンセラーになりました。ミック・ジャガー曰く、「この曲がストーンズを、単なるロックバンドから巨大なモンスター・バンドに変えたんだ」。キャッチーなギターリフは永久不滅!

ライク・ア・ローリング・ストーン / ボブ・ディラン

《ロックマウンテン》には、もうひとつの有名な“転がる石”が。それはボブ・ディランが1965年に発表し、その後のロックミュージックに大きな影響を与えた「Like a Rolling Stone」。上流階級から転落した女性を歌ったこの曲は、ディランにとって最大のヒットになりました。昨年、本人の直筆によるこの曲のオリジナル歌詞原稿が、オークションにかけられ、2億円以上で競り落とされたというニュースも。

アイ・ウォント・レット・ユー・ダウン / OK Go

アメリカ・シカゴ出身の4人組ロックバンド、OK Go。1999年の結成以来、ポップセンスあふれるサウンドと、アイデア勝負のアートなミュージックビデオを発表し続けています。「I Won't Let You Down」のビデオは、日本人クリエイターとコラボして、日本で制作されたもの。Hondaの協力のもと、未来の乗り物“UNI-CUB”と傘を使ったマスゲーム的なダンスを披露していますが、CGには頼らず、全編をワンカットで撮影しているというから驚き。冒頭にチラッとPerfumeが登場するのも、お見逃しなく。

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そして、電脳少女サラの唯一のパワーチャージ方法は、ディズニーサウンドを聴くこと!


In Memories / レトブ

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン-オリジナル・サウンドトラックアベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン-オリジナル・サウンドトラック / サントラ

今日私のチャージに使われたのは、2015年公開の映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』から、イメージソングの「In Memories」。 アイアンマンを始め、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルクなど、おなじみのヒーローたちが活躍する人気シリーズ第2弾。「In Memories」は日本オリジナルのイメージソングで、最強チーム《アベンジャーズ》の愛のための闘いを、スウェーデンのシンガー、レトブが歌い上げる壮大なバラードです。
(サラのデータベースより)

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Episode 17 第十七話

博士も激萌え!「熱狂のマウンテンフェス ②」

さらわれた名曲たちを救うために、“音楽の墓場”サイレントランドへ行かなくては。
その道しるべとなる古文書から、“月の光”というヒントを導き出したショウ、博士、サラ、ボンゴは、
さらなる情報収集のため、イーグル一族が番人を務める《ロックマウンテン》へと足を踏み入れた。
そこは、年に一度のロックマウンテン・フェスティバルのまっ最中!
ショウは、「やべー!フェスやべー!!」と興奮しっぱなし。

一行は、派手な装飾にハート型のステージがある“ガールズステージ”へと向かった。
ステージを仕切っているのは、イーグル一族の末娘、イーグル・ランディ。
その名のとおり“ワシ”なのだが、革ジャンにミニスカ、網タイツ姿のランディちゃんに、博士は激萌え。

ノリノリでガールズロックを楽しんでいると、突然、ツンツン頭のワシが乱入し、ステージを壊し始めた!
パンクロックをこよなく愛するイーグル一族の三男、イーグル・ジョーだ。
このハプニングも、毎年お約束の演出らしい。

終演後、ショウたちが楽屋を訪ねると、実際には仲のいいジョーとランディの兄妹が。
サイレントランドや月の光について聞いてみたものの、なにも知らないという。
一族の父であるイーグル・ドンなら、なにか知っているかも?
ただし、ドンは結構やばい感じの人、いや、ワシのようなのだが…


《ロックマウンテン》で出会ったロックな名曲たち ②

ガールフレンド / アヴリル・ラヴィーン

16歳で大手レコード会社と契約し、17歳でデビューしたアヴリル・ラヴィーンも、いまや30歳。でも、やんちゃでパンクなロック少女のイメージは永遠に不滅! 昨年は体調を崩していたけれど、徐々に回復し、活動を再開しているので、ファンの方はご安心を。「Girlfriend」は、2007年に全米No.1に輝いたアヴリル最大のヒット曲。サビの部分を、日本語で歌うバージョンも作られました。

アナーキー・イン・ザ・U.K. / セックス・ピストルズ

70年代後半、ロンドンで巻き起こったパンクロック・ムーブメントを代表するバンドといえば、セックス・ピストルズ。王室や政府、有名企業を名指しで攻撃する、その反社会性こそがパンクロック魂! そんな彼らのデビュー曲にして代表曲が、1976年の「Anarchy in the U.K.」で、ロック史上に残る名曲として知られています。名曲をさらっている悪の手先、サイモンの決めゼリフ「デストロ〜イ!」は、この曲が元祖…かも?

人にやさしく / THE BLUE HEARTS

「リンダリンダ〜♪」などのヒット曲で知られ、1995年に惜しまれつつ解散した、日本が誇るパンクロック・バンド、THE BLUE HEARTS。彼らがメジャーデビュー前の1987年に、インディーズでリリースしたシングルが、この「人にやさしく」でした。CMや映画の挿入歌に使われたほか、同名のテレビドラマのテーマソングにも採用されました。「ガンバレ!」という歌詞に元気をもらえます。

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クリスマスって? / ダニー・エルフマン

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス・スペシャル・エディション・オリジナル・サウンドトラックナイトメアー・ビフォア・クリスマス・スペシャル・エディション・オリジナル・サウンドトラック / サントラ

今日私のチャージに使われたのは、1993年の映画『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』から、「What's This?」(クリスマスって?)という曲。 この映画の音楽を手掛け、みずから主人公ジャック・スケリントンの歌声を担当したのは、作曲家のダニー・エルフマン。 『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の初期の原案は、ティム・バートンがディズニーのアニメーターとして働いていた頃に書かれたものなんだとか。
(サラのデータベースより)

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Episode 18 第十八話

さまざまなロックを満喫!「熱狂のマウンテンフェス ③」

“音楽の楽園”サウンドランドにあるテリトリーのひとつ《ロックマウンテン》で、
年に一度のフェスティバルを楽しみつつ、
“音楽の墓場”サイレントランドの入口を探すショウ、博士、サラ、ボンゴ。

ガールズステージで盛り上がった一行は、続いてオルタナティヴステージを目指すが、
途中で薄暗い物置のようなステージを発見。そこはイーグル一族の次男で、
ちょっとヒネくれたイーグル・ティモシーが仕切るプログレステージだった。

しかし、プログレにあまり興味のないショウは早々に切り上げ、オルタナティヴステージへ。
ここを仕切るのはイーグル一族の長男で、しっかり者という評判のイーグル・グレン。
聞こえてきたレッチリの曲に、ショウのテンションは再びアップ!
でもボンゴは、屋台の食べ歩きに夢中になっていた。

ショウたちがオルタナティヴロックの名曲で盛り上がっていると、
イーグル一族の母、イーグル・シャロンが声をかけてきた。
博士が、サイレントランドへの手掛かりとなる古文書から導き出した言葉、
“月の光”について何か知らないか?とシャロンに尋ねると、
彼女の夫で一族の大黒柱であるイーグル・ドンが、かつて空を飛んでいるとき、
自分の“下”に月を見るという不思議な体験をしたことを話してくれた。

やはり鍵を握るのは、イーグル・ドンだ!
一行は、フェス会場の一番奥にあるグランドステージで、
“レジェンドロックライブ”を仕切っているというドンに会いに行くことに。
シャロンは「手土産となる名曲を持っていった方がいい」、というのだが…?


《ロックマウンテン》で出会ったロックな名曲たち ③

ラウンドアバウト / イエス

1969年にデビュー、メンバーを変えながら今も活動を続けているイギリスの大御所プログレッシヴ・ロックバンド、イエス。「Roundabout」は1971年のアルバム『Fragile』(こわれもの)からシングルカットされた、彼らの代表曲のひとつ。フルで聞くと8分半もあるのだけれど、プログレの世界では、この程度の長尺は当たり前。テレビアニメ『ジョジョの奇妙な冒険』のエンディングテーマに使用されたことで、プログレ・ファン以外にも知られるようになりました。

ダニー・カリフォルニア / レッド・ホット・チリ・ペッパーズ

ショウが思わず「デスノートだ〜!」と叫んでしまったこの曲は、“レッチリ”ことレッド・ホット・チリ・ペッパーズの2006年のアルバム『Stadium Arcadium』からのシングル。同年公開の映画『デスノート』の主題歌に採用されました。バンドメンバーが、エルヴィス/ビートルズ/ジミヘン/デヴィッド・ボウイ/セックス・ピストルズ/ニルヴァーナなどのアーティストに扮し、ロックの変遷をたどったミュージックビデオは必見! 大笑いしながら、ロックのお勉強ができます。

トゥディ / スマッシング・パンプキンズ

1988年にアメリカ・シカゴで結成され、90年代のオルタナティヴロック・ブームを牽引したスマパン。2000年にいったん解散するも、2006年に新メンバーで再結成。今やボーカルを務めるビリー・コーガンのワンマンバンドと化しているけれど、この「Today」は、黄金メンバーで制作された1993年のアルバム『サイアミーズ・ドリーム』からのシングル。明るくソフトな曲調ながら、歌詞の内容はかなりダーク。ドラゴンアッシュ「Grateful Days」の元ネタにもなっています。

ウィル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロー / キャロル・キング

サウンドランドには、人間界にはない“マザーズロック”というジャンルがあります。母性を感じさせる、あったかいロックのことで、その代表格といえるのがキャロル・キング。「Will You Love Me Tomorrow」は、彼女が1971年に発表し、グラミー賞最優秀アルバム賞にも輝いた名盤中の名盤『つづれおり』の収録曲。キャロルの盟友で、70年代を代表するシンガー・ソングライターのジョニ・ミッチェルとジェームス・テイラーが、バックコーラスで参加している贅沢な1曲です。

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パート・オブ・ユア・ワールド / カーリー・レイ・ジェプセン

リトル・マーメイド ダイヤモンド・コレクション MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]リトル・マーメイド ダイヤモンド・コレクション MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray] / ディズニー

今日私のチャージに使われたのは、映画『リトル・マーメイド』から「パート・オブ・ユア・ワールド」。 映画のなかで人魚姫アリエルが歌うナンバーを、カナダの歌姫カーリー・レイ・ジェプセンがカバーしています。 海の世界をファンタジックに描いた『リトル・マーメイド』は、ディズニーのプリンセス・ストーリーのなかでも、特に人気の高い作品です。
(サラのデータベースより)

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Episode 19 第十九話

伝説のロックで盛り上がる「熱狂のマウンテンフェス ④」

悪の手先シモンズに連れ去られた名曲たちを救い出すため、
はるばる《ロックマウンテン》へとやって来たショウ、博士、サラ、ボンゴ。
おりしも年に一度のロック・フェスティバルが開催されていて、ショウはテンション上がりまくり!

フェス会場をめぐりながら、手掛かりとなる“月の光”について聞き込みをしたところ、
何かを知っていそうな人物(…といってもワシ)が浮かび上がってきた。
それは、《ロックマウンテン》の番人を務めるイーグル一族の父、イーグル・ドン。
この会場でもっとも大きなグランドステージで、“レジェンドロックライブ”を仕切っている。

ステージに姿を見せたドンは、羽を広げたら10メートルはありそうな巨大ワシだった!
恐ろしげな外見に反してトークは軽く、いい人そうだ…が、
ロックを聴くとつい興奮して、我を忘れてしまうクセがあるらしい。
そんなドンの軽快なMCで、ドアーズ、T・レックス、ジミヘンなど、
ロックの歴史を変えた偉大なアーティストの名曲が、次々と演奏されていく。

楽屋を訪ねたショウは、手土産として用意したニルヴァーナの名曲をドンに聞かせた。
ドンの好きそうな曲をかけて、“月の光”に関する情報を得ようと考えたのだ。
しかし、曲を聞いたドンは、これがショウの人生を形づくった曲ではないことを、いとも簡単に見破った。
このままでは、“月の光”について教えることはできないという。どうする、ショウ?


《ロックマウンテン》で出会ったロックな名曲たち ④

ハートに火をつけて / ドアーズ

オルガンによるイントロが印象的な「ハートに火をつけて」(原題:Light My Fire)は、アメリカの伝説的ロックバンド、ドアーズの代表曲。1965年に結成、67年にレコードデビューしたドアーズは、2枚目のシングルとなったこの曲が全米No.1に輝き、一躍有名に。陶酔的なサウンドと挑発的なパフォーマンスで人気を博したものの、1971年に、ボーカルのジム・モリソンが27歳の若さで他界。彼の半生は、のちに映画にもなりました。

20センチュリー・ボーイ / T・レックス

1970年代初頭に“グラムロック”と呼ばれるムーブメントを巻き起こし、一世を風靡したイギリスの伝説的バンド、T・レックス。「20th Century Boy」は1973年にリリースされたシングルで、T・レックスがその前年に日本武道館で公演を行った際、日本でレコーディングしたのだとか。浦沢直樹の大ヒット・コミック「20世紀少年」は、この曲にちなんで名づけられたため、コミックをもとにした実写映画版では、主題歌に採用されました。

いとしのレイラ / デレク・アンド・ザ・ドミノス

デレク・アンド・ザ・ドミノスは、“ギターの神様”と称されるあのエリック・クラプトンが、1970年に結成したブルース・ロックバンド。活動期間は1年と短く、アルバムは1枚しか発表していないものの、歴史に残る名曲「Layla」を生み出しました。叶わぬ恋に身を焦がす心情を歌ったこの曲は、当時クラプトンが、親友だったジョージ・ハリスンの妻パティに恋をしたことから生まれたラブソング。のちにクラプトンは、パティと結婚しています。

星条旗(アメリカ国歌) / ジミ・ヘンドリックス

ロック・フェスティバルの元祖といえば、1969年夏に、ニューヨーク郊外の農場で開催された「ウッドストック・フェスティバル」。ザ・フーやスライ&ザ・ファミリー・ストーンなど、30組以上のアーティストが名演を披露しましたが、なかでも語り草になっているのが、ジミ・ヘンドリックスによるアメリカ国歌「The Star-Spangled Banner」の斬新な演奏でした。ギターを歯や背中で弾いたり、燃やしたりするパフォーマンスで知られていたジミヘン、いまはサウンドランドでその姿を見られるらしい…?

スメルズ・ライク・ティーン・スピリット / ニルヴァーナ

ショウが、イーグル・ドンへの手土産として用意した名曲がこれ、ニルヴァーナの1991年のヒット曲「Smells Like Teen Spirit」。ニルヴァーナの名前を世界中に知らしめただけでなく、この曲から“グランジ”と呼ばれるジャンルが誕生したと言えるかも。カッコ良すぎるギターリフ、静と動のダイナミックな対比、カート・コバーンのカリスマ的なボーカル! また、すり切れたネルシャツなど、当時のロックの基準から大きく外れるファッションも、一大ブームを巻き起こしました。

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ハートブレイク・ホテル / エルヴィス・プレスリー

リロ・アンド・スティッチ オリジナル・サウンドトラック (CCCD)ロ・アンド・スティッチ オリジナル・サウンドトラック (CCCD) / サントラ

今日私のチャージに使われたのは、2002年の映画『リロ・アンド・スティッチ』から、“キング・オブ・ロックンロール”ことエルヴィス・プレスリーが歌う「ハートブレイク・ホテル」。主人公のリロは、5歳の女の子なのにエルヴィスが大好き!という設定で、劇中にエルヴィスの名曲が散りばめられているんです。
(サラのデータベースより)

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Episode 20 第二十話

「雨のエリア」を抜けて、北の果てを目指せ!

《ロックマウンテン》で開催されていたフェスで、思いのほか盛り上がってしまったショウ。
だが、ここへ来た目的は、“音楽の墓場”サイレントランドの入口を見つけ、
捕らわれた名曲たちを救うためだ。
その情報を持っているのは、イーグル一族の父、イーグル・ドン。

ドンは、その人がどんな音楽を好むかで、人格を見極めるらしい。
ショウは、ドンにウケそうなニルヴァーナの曲を聞かせるが、
「それはあなたの人生を形づくった音楽ではない」と一蹴されてしまった。
このままでは情報を得られそうにない。

俺を形づくった音楽ってことは、EDMか? だって俺、DJだし…
そんなショウに、博士は「もっと自分の人生に向き合え。過去から目をそらすな」と迫る。
実はショウには、無理やり音楽の英才教育を受けさせられ、
そこから逃げ出し、反動でクラブDJになったという辛い過去があったのだ。

苦悩のすえに、自分のルーツがクラシック音楽にあることに気づいたショウ。
あらためてイーグル・ドンを訪ね、バッハの「無伴奏チェロ組曲」を聞かせると、
ドンは納得し、サイレントランドを見つける有力な情報を教えてくれた!

ドンによれば、ある日上空を飛んでいるとき、大きな湖に満月が反射して
まばゆい光を発する場所を見つけたという。
思わず見とれていると、月光のまんなかがスッと開いて道が現れ、
悪魔のような容貌をした人物が、そのなかに入っていったというのだ。
名曲をさらった悪の手先、シモンズに違いない!
ショウたちは、北の果てにある湖を目指して旅立った。

途中、雨のエリアを通ると、雨音がまるで音階のよう。
ショウは雨にまつわる名曲を楽しみつつも、シモンズとの対決に思いをめぐらせ、
「なんでこんなことに?」とタメ息をつく。
そんな彼を、「お前は1人じゃない」と励ます博士。ボンゴとサラも応援してくれる。
そうだ、勇気を出して行こう!…と思ったそのとき、ボンゴが道を間違え、
一行を乗せたドラムバスが真逆に向かっていたことが発覚。本当に大丈夫なのか?


今回の旅の途中で出会った名曲たち

パーティー・ロック・アンセム / LMFAO

LMFAOは伯父のレッドフーと、甥のスカイブルーからなるEDMデュオ。実はモータウンの創始者ベリー・ゴーディの息子と孫という、音楽界のサラブレッドなのです。ちなみにグループ名は、“大爆笑”という意味のインターネットスラング。2011年に発表した「Party Rock Anthem」は、超アゲアゲ系のダンスナンバーで、おバカなミュージックビデオとともに世界中で大ヒット! ショウがちょうどDJになりたての頃に流行った、思い出の曲なのだとか。

無伴奏チェロ組曲第一番ト長調 作品1007より前奏曲 / ヨハン・セバスティアン・バッハ

ショウが己のルーツをたどって行き着いたのがこちら、バロック音楽の巨匠バッハの「無伴奏チェロ組曲」。チェロの独奏用に書かれた曲で、チェリストにとっての“バイブル”と言われています。TVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の劇中でも、主人公シンジがこの曲を弾くシーンがありました。今回はそのエヴァンゲリオンにちなんで、アルバム『エヴァンゲリオン交響曲』から、新日本フィルハーモニー交響楽団の演奏によるバージョンを。

雨にぬれても / B.J.トーマス

1960年代〜70年代にかけて、数多くの名曲を生み出した作詞作曲家コンビ、ハル・デヴィッド&バート・バカラック。彼らが1969年の映画『明日に向って撃て!』の挿入歌として作ったのが、この「Raindrops keep falling on my head」で、日本では「雨にぬれても」のタイトルでおなじみ。第42回アカデミー賞で主題歌賞に輝きました。デパートなどの商業施設では、雨が降ってきたことを知らせるBGMとして、よく使われます。

BEAUTIFUL RAIN / Little Tempo feat. Eddi Reader

日本のレゲエ・ダブ・バンドLittle Tempoが、シンガーソングライターのエディ・リーダーをフィーチャーして作った曲。1999年に発売されたマキシ・シングル『USUAL THINGS』に収録されました。エディ・リーダーはイギリスのバンド、フェアーグラウンド・アトラクションのボーカリストとして人気を博したのち、現在はソロで活動中。彼女のメロウなボーカルと、カリブ海の風を感じさせるスティールパンの音色が心地いいナンバーです。

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4月の雨 / ディズニー・コーラス

ディズニードリーム・ミュージック・アルバム デラックス(3CD)ディズニードリーム・ミュージック・アルバム デラックス(3CD) / ディズニー

今日私のチャージに使われたのは、ディズニーアニメーションの基本中の基本、1942年の長編アニメーション映画『バンビ』から「4月の雨」という曲。動物を主人公にした『バンビ』は、セリフがとても少ない作品。その代わり、オーケストラが奏でる音楽とコーラスで、大自然の営みを表現しているんです。この曲では、ポツポツと降り出した雨が、やがて嵐となって吹き荒れたあと、雨が上がるまでの様子が、美しく描き出されています。まさに芸術!
(サラのデータベースより)

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Episode 21 第二十一話

ホットな音楽にあふれた「灼熱の熱帯雨林」

「湖に映った満月のなかに、悪魔のような容貌をした人物が入っていった」−−−
そいつは名曲をさらったシモンズ、
その湖が“音楽の墓場”サイレントランドの入口に違いない!
重大な証言を得たショウ、博士、サラ、ボンゴは、北の果てにある湖を目指して旅立った。

それにしても、北に向かっているはずなのに、めちゃくちゃ暑い。
一行を乗せたドラムバスは、ジャングルのような《ヒートアップ密林地帯》に突入していた。
運転手のボンゴによれば、ここを通るのが一番の近道なのだとか。

《ヒートアップ密林地帯》には、すさまじいエネルギーで
灼熱さえもエンターテインメントに変えてしまうような、パワフルな名曲たちが暮らしている。
番人を務めるのは、コロンという名前の超ものぐさなカメレオン。

コロンの案内で、ホットな名曲の数々を楽しんでいると、
突風が吹き荒れ、またもや名曲がさらわれていく。シモンズだ!
「ついに《ムーンライトレイク》の存在に気づいたようだな」−−−
不敵な笑いを浮かべて余裕を見せるシモンズ。
しかも「サラは未来の俺の嫁だ」と、ワケのわからんことをほざいて去って行った。

ショウたちは、名曲を奪われて涙目のコロンに、「かならず取り戻す」と約束し、
満月の映る湖《ムーンライトレイク》へと急ぐ!


今回の旅の途中で出会った名曲たち

ラ・コパ・デ・ラ・ヴィダ(カップ・オブ・ライフ) / リッキー・マーティン

ラテンの貴公子リッキー・マーティンが歌う「La Copa de la Vida」(The Cup of Life)は、1998年に開催されたFIFAワールドカップ・フランス大会の公式テーマソング。スペイン語圏ではすでにスーパースターだった彼が、この曲で国際的に大ブレイク。ラテン・ポップ・ブームの熱波が、世界中を覆い尽くしました。サラお得意のウンチクによれば、サビの部分の“アレアレアレ〜♪”は、フランス語で“行け行け行け〜♪”という意味だそう。

勝手にシンドバッド / サザンオールスターズ

1978年にリリースされた、サザンオールスターズの記念すべきデビューシングル。インパクト抜群の曲タイトルは、当時ヒットしていた沢田研二の「勝手にしやがれ」と、ピンク・レディーの「渚のシンドバッド」の2曲を合体させたものだとか。ハチャメチャだけどかっこいいラテン乗りのサウンドに、早口で日本語なのか英語なのかよく分からない桑田佳祐の歌い方・・・日本の国民的スーパーバンドの原点がここに。

熱帯夜 / RIP SLYME

ヴィンテージな電子ピアノとピコピコ・サウンドのミックスが、熱く怪しい雰囲気をかもし出す「熱帯夜」は、2007年にリリースされたRIP SLYME13枚目のシングル。同じRIPの「楽園ベイベー」が、真昼のビーチで繰り広げられる男と女の駆け引きなのに対して、この「熱帯夜」は、夜の大人のラヴ・アフェア。きわどい水着を着た美女たちが、RIPのメンバーと絡むミュージックビデオも話題を呼びました。

恋はメキ・メキ / トム・ジョーンズ

イントロのシャウトを聞いただけで、体感温度が3度上がるこの曲は、1994年に発表されたトム・ジョーンズの「If I Only Knew」。テレビ番組『出没!アド街ック天国』でもおなじみ。謎の邦題がついた理由は、サビの部分の歌詞“make you, make you love me♪”が、“メキ・メキ”と聞こえるから。1970年代を中心に、セックスシンボルとしてものすごい人気を誇ったトム・ジョーンズ。御年75歳の今も、バリバリの現役!

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君はともだち(スペイン語バージョン) / ジプシー・キングス

トイ・ストーリー・フェイバリッツトイ・ストーリー・フェイバリッツ

今日私のチャージに使われたのは、ディズニー/ピクサー作品のなかでも最大のヒットになった2010年の映画『トイ・ストーリー3』から、「君はともだち」(スペイン語バージョン)。この主題歌は、シリーズ3作品を通して使われていますが、それぞれアレンジが異なるのがポイント。『トイ・ストーリー3』では、フラメンコをベースに独自の音楽を展開するジプシー・キングスの演奏で、情熱的に生まれ変わりました。映画のエンドクレジットではこの曲にのせて、トイ・ストーリーのキャラクター、バズとジェシーが華麗なラテンダンスを披露してくれますよ。
(サラのデータベースより)

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Episode 22 第二十二話

ショウたちの旅に追いつけ! 総集編「旅のあしあと」

名曲たちを救うため、満月の映る湖《ムーンライトレイク》を目指す
ショウ、博士、サラ、ボンゴ。なぜこうなったのか、
ここまでのストーリーを振り返ってみると———

フツーに暮らしていたDJのショウが、“音楽の楽園”サウンドランドにやって来たのは、
人間界の時間で4ヶ月ほど前のこと。骨董品屋でもらった真空管アンプをいじっていると、
とつぜん時空がゆがみ、気がついたらそこは… レコード盤の形をした花や、蓄音機みたいな木が生い茂る不思議な世界。
ここには、女王ミューズによって永遠の命を与えられた名曲たちが暮らしている。

そのサウンドランドで、変わり者のベクター博士とAI(人工知能)のサラ、
唯一の移動手段である“ドラムバス”の運転手ボンゴに出会ったショウは、
人間界に戻してもらうため、ミューズに会いに行くことに。
ミューズに心を震わせるメロディを聴かせ、彼女が歌えば戻れるのだ。

旅の途中で、サウンドランドのさまざまなテリトリーを通過。
《カバー湖》、《ハイトーンボイス山脈》、《スキャット海岸》…
それぞれのテリトリーに住む名曲を、個性豊かな番人たちが守っていた。

しかし!兄弟バンドの曲が集まる《ブラザーシスター寺院》で、シモンズという名前の悪魔に遭遇。
やつは名曲たちを、“音楽の墓場”といわれるサイレントランドへと連れ去っていた。
さらわれた名曲はいずれ無音にされ、人々の記憶からも消えてしまう。
ショウは人間界へ戻るのを後回しにして、名曲を取り戻すことを決意する。

とはいえ、サイレントランドがどこにあるのかも分からない。
ショウたちは図書館で見つけた古文書から、リスナーのみなさんの力も借りて、
“月の光”というヒントを導き出した。
月の光に関する情報を持っていたのは、ロックをこよなく愛するイーグル一族のドン。
彼の証言によれば、月の光のテリトリーには満月の映る湖があり、
そこにシモンズらしき人物が入っていったというのだ!

———というわけで、《ムーンライトレイク》に向かっているものの、
ショウがシンデレラ城によく似たお城を発見!ちょっと寄ってみることに。


今回の旅の途中で出会った名曲たち

AGAIN & AGAIN / ザ・バード・アンド・ザ・ビー

サウンドランドをさまよっていたショウが、《クリアボイス密林地帯》で聞いた曲がこれ。「AGAIN & AGAIN」のタイトル通りクセになるこの曲は、LA出身の男女2人組、ザ・バード・アンド・ザ・ビーが2006年に発表したもの。歌っているのは女性ボーカルのイナラ・ジョージですが、彼女の父親は、桑田佳祐など日本のミュージシャンにも影響を与えたアメリカのロックバンド、リトル・フィートのリーダーで、スライドギターの名手だった故ローウェル・ジョージ。ザ・バード・アンド・ザ・ビーは現在もマイペースで活動中。

ドント・ルック・バック・イン・アンガー / オアシス

2009年にオアシスが解散してから、はや6年。ファンは今も、再結成のニュースを待っています。「Don't Look Back In Anger」は、1995年にリリースされた大ヒット・アルバム『(What's the Story) Morning Glory?』に収録された、オアシスの代表曲の1つ。ギャラガー兄弟の兄ノエルが、初めてリードボーカルをとった曲ですが、当初はどちらが歌うかで弟リアムともめ、お約束の兄弟ゲンカが勃発したとか。現在はノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズとして活動しているノエル、ライブでは今もたびたびこの曲を披露しています。

ありがとう / 井上陽水奥田民生

井上陽水奥田民生はその名のとおり、日本を代表するシンガーソングライター2人によって結成された、夢のようなユニット。1997年に初のシングルをリリース、それがビールのCMにも使われた「ありがとう」でした。感謝の気持ちがぎっしり詰まった、心があったかくなる1曲。普段なかなか口に出せない「ありがとう」の言葉も、歌を通せば素直に伝えられるかも。そろそろまた、このユニットとして活動を再開して欲しいけれど…。

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あこがれの夏 / ジョシュ・ギャッド

アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック「英語版」アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック「英語版」

今日私のチャージに使われたのは、2013年(日本は2014年)に公開され、アニメーション史上の記録を塗り替える大ヒットになった映画『アナと雪の女王』から、「あこがれの夏」。雪だるまのオラフが、まだ経験したことのない夏に憧れて歌う、ナンセンスでコミカルなナンバーです。歌っているのは、オラフ役を演じた俳優のジョシュ・ギャッド。無邪気でハッピー、ちょっとトボけたオラフの魅力が、ぎゅっと詰まった1曲です。
(サラのデータベースより)

「Episode22 第二十二話」は総集編放送のため、
この再放送ではスキップとなります。ご了承ください。


Episode 23 第二十三話

シンデレラ城!?と思ったら…「女王ミューズの城」

旅の途中で、シンデレラ城によく似たお城を発見したショウ。
それはサウンドランドをつかさどる女王、ミューズの城だった!
ミューズは、ショウを人間界へ戻すことができる唯一の人物だ。
やった!これで帰れる…とショウが喜んだのもつかの間、
その前に“音楽の墓場”といわれるサイレントランドへ行き、
囚われた名曲たちを救うのが先決だと、博士からクギをさされてしまう。

お城に近づいていくと、ミューズの美しさを讃える曲が聞こえてきた。
城下町には、ピアノの鍵盤のような家やクラリネットに似た塔が建ち並び、
普段と変わらぬにぎわい。しかし博士とボンゴは、かすかな異変を感じとっていた。

城下町にある“音楽のデパート”を通りかかると、そこに意外な人物が。
名曲をさらっている悪の手先シモンズが、デパートでヘッドホンを購入していた!
博士が「この街の異変はお前の仕業か?」と問いただすと、シモンズは否定。
さすがに警備の厳しいミューズの城近辺では、シモンズも手出しできないらしい。
そうこうしているうちに、シモンズは風に乗って去ってしまった。

間近で見るお城は、思った以上に大きく豪華だった。
しかし、博士が門を開けようとしたそのとき、兵士長のリックに止められた。
リックは上半身が人間、下半身が馬のケンタウロスだ。
彼によると、ミューズは病気のため会えないという。どうも何かがおかしい。

ミューズとの面会は叶わなかったものの、サイレントランドへ向かっていることを伝えると、
リックが同行してくれることに。心強い助っ人を得て、旅はいよいよクライマックスへ!


今回の旅の途中で出会った名曲たち

ユア・ビューティフル / ジェームス・ブラント

お城の周りには、女王ミューズの美しさを讃える曲がいっぱい!これもそのひとつ。元カノが新しい恋人を連れているのを街で見かけたジェームス・ブラントが、未練をたっぷり込めて書いた曲だとか。メロディの美しさと歌詞の切なさが人々の心を捉え、2005年に世界各地で大ヒットを記録しました。が、ラジオなどであまりにかかりすぎたため、地元イギリスでは“史上もっともウザい曲”に選ばれるハメに。裏を返せば、それも名曲の証!?

レディオ・ガ・ガ / クイーン

こちらは女王=クイーンつながり。ボーカルのフレディ・マーキュリーが健在だった1984年のクイーンのヒット曲。MTVが世界を席巻していた時代に、ラジオへの愛情を込めた歌を作り、多くの人々の共感を呼びました。ライブでめちゃめちゃ盛り上がる曲なので、1985年に行われた伝説の「ライヴエイド」の映像を、ぜひ一度チェックしてみて。ちなみに“gaga”=“熱狂的な”という意味の言葉で、レディー・ガガはこの曲から芸名をつけたそう。

トゥ・ラヴ・ユー・モア / セリーヌ・ディオン

ミューズのお城には、こんな曲が暮らしています。先ごろ活動を再開した歌姫セリーヌ・ディオンが、1995年に発表した「To Love You More」。日本のTVドラマの主題歌用に書き下ろされた曲で、当時ミリオンセラーの大ヒットに。レコーディングには、葉加瀬太郎ひきいるクライズラー&カンパニーが参加。これが縁で、葉加瀬太郎はセリーヌのワールドツアーにも同行しました。今も彼女のライブでは定番曲のひとつになっています。

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夢はひそかに / リリー・ジェームズ

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今日私のチャージに使われたのは、実写版『シンデレラ』から、「夢はひそかに」。この映画で主演をつとめた女優リリー・ジェームズが歌っています。リリーはオーディションを受けて、ディズニーを象徴するプリンセス役を射止めた文字どおりのシンデレラガール。強さと優しさを兼ね備えた現代的なヒロインを、フレッシュな魅力で演じています。シンデレラの変身シーンや舞踏会のシーンは、圧倒的な美しさ!王子さまとのドキドキするようなラブストーリーを、お見逃しなく。
(サラのデータベースより)

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Episode 24 第二十四話

いよいよクライマックス!「満月の映る湖」へ

ボンゴの運転するドラムバスに乗って、
満月の映る湖《ムーンライトレイク》を目指すショウ、博士、サラ、
そして助っ人のリック。半人半獣のケンタウロスであるリックは、
女王ミューズの城の兵士長をつとめているだけあって、めちゃくちゃ強いらしい。
そのリックが、バスのなかで興味深い話をしてくれた。

サウンドランドにはたくさんの名曲が暮らしているが、
それらはすべて人間界で作られたもの。サウンドランドの住人は音楽を作ることができない。
しかし、音楽を愛し守り続けている番人のなかには、
自分の手で音楽を作ってみたいと考える者がいた。
そこでミューズは、忠実に職務をはたした褒美として、
数名の番人を人間界に送りこみ、アーティストとして活動するチャンスを与えたのだ。
チンパンジーのマイケル、メガネザルのジョン、ライオンのボブ…
彼らは人間に姿を変えて精力的に活動し、数々の名曲を生み出した。

実は、いまや悪の手先になり下がったシモンズも、その1人だった。
かつてはサイモンという名で、人間界でアーティスト活動をしていたものの、
売り上げ至上主義の音楽業界に嫌気がさし、
やがて、音楽そのものを恨むようになってしまったという。

そんな話をしていると、ボンゴが急ブレーキをかけた。
この先は道が細くて、バスは入れない。
悪路を歩いて林を抜けると…そこは水辺、《ムーンライトレイク》だ!

すると、つむじ風に乗ってシモンズがやって来た。
彼がなにやら語りかけると、湖に映った月が2つに割れ、階段が現れた。
そこへシモンズが入っていく。あとを追わなくては!
怪力のリックとボンゴが大木を引っこ抜き、
一行はそれをボート代わりにして、月の階段へと向かう−−−。


今回の旅の途中で出会った名曲たち

ロング・ドライヴ / ジェイソン・ムラーズ

「I’m Yours」の大ヒットで知られるジェイソン・ムラーズは、アコースティック・ギターを片手に、心地いい音楽を作り続けているシンガー・ソングライター。この曲が収録された2014年のアルバム『Yes!』では、女性4人組フォークバンド、レイニング・ジェーンと全面的にコラボレート。彼女たちが曲作りに参加し、コーラスや演奏をつとめたことで、より優しいアコースティック・サウンドに仕上がっています。

ターン・ユア・ライツ・ダウン・ロウ / ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ

サウンドランドの《トワイライト海岸》で聞こえてきたのは、「Turn Your Lights Down Low」。“レゲエの神様”といわれるボブ・マーリーを中心に結成されたバンド、ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの曲です。名盤として知られる1977年のアルバム『エクソダス』の収録曲でしたが、1999年にローリン・ヒルがカバー。故ボブ・マーリーとローリンとの夢のデュエットが実現し、ふたたび脚光を浴びました。

ANTI-HERO / SEKAI NO OWARI

謎の多いドラムバスの運転手、ボンゴとつながりがありそうな曲。大ヒットコミックを実写化した映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』の主題歌で、“悪役のラブソング”をテーマに書き下ろされました。レコーディングには、ゴリラズやカサビアンを手掛けたプロデューサーのダン・ジ・オートメーターが参加。この映画は2部作で、後篇の『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』がまもなく公開。その主題歌「SOS」もセカオワが担当。「ANTI-HERO」と対になる曲です。

月光 / 鬼束ちひろ

鬼束ちひろが2000年に発表した「月光」は、ショウたちを《ムーンライトレイク》へと導くヒントになった曲のひとつ。テレビドラマ『トリック』のエンディングテーマとして大ヒットし、シリーズ完結編となった2014年の映画『トリック劇場版 ラストステージ』でも、主題歌に採用されました。ピアノとストリングスが奏でる美しいメロディに、鋭い言葉でつづった歌詞を乗せ、独特の世界観を作り上げています。

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哀れな人々 / パット・キャロル

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今日私のチャージに使われたのは、映画『リトル・マーメイド』から「哀れな人々」。悪役である海の魔女アースラが、迫力たっぷりに歌います。
(サラのデータベースより)

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Episode 25 第二十五話

シモンズの謎が明らかに! 「静寂の世界」

満月の映る《ムーンライトレイク》の湖面にぽっかりと空いた穴−−−。
ついに“音楽の墓場”といわれるサイレントランドへの入口を見つけた
ショウ、博士、サラ、ボンゴ、そして助っ人のリック。
穴のなかには下へ降りる階段があり、その先は真っ暗だが、
意を決して入っていくと、背後で扉が音を立てて閉まった。

無機質な岩の壁が延々とつづく道を進むと、その先にあったのは、おびただしい数の牢屋!
そこには、連れ去られた名曲たちが閉じ込められていた。
言い伝えによれば、サイレントランドの奥には音楽の焼却炉があり、
放り込まれた曲はこの世から消滅する。つまり、人々の記憶からも消えてしまうのだ。その前に救い出さなくては。

牢屋の鍵を開けようとしていると、そこへ名曲をさらった張本人のシモンズが!
かつて音楽を守る番人だった彼は、その働きぶりを認められ、
サウンドランドの女王ミューズから、人間界でアーティスト活動をするという
褒美を与えられた。が、チャートや売り上げ至上主義の音楽業界に、
心をむしばまれてしまったのだ。

「…そのとき、デストーン様の声が聞こえた」と語るシモンズ。
デストーンとは、サイレントランドをつかさどるエネルギーのような存在。
シモンズは悟った−−−すべての音楽を消し、ゼロに戻すのが自分の使命だと。

「お前も曲を作ったんだろ?それはどうしたんだよ?」というショウの問いかけに、
シモンズは「もう捨てた」と答えたが、サラがスキャンしてみると、
囚われた曲のなかに、当時“サイモン”と名乗っていたシモンズの作った曲があった。
その曲を聞いたショウは、思わず涙を流す。
いったいどんな曲なのか?そして、名曲たちを救うことはできるのだろうか?


今回の旅の途中で出会った名曲たち
(…といっても、今回の舞台は音楽のないサイレントランドなので、
雰囲気に合わせた曲をお届けしました!)

ヒドゥン・プレイス / ビョーク

先鋭的なサウンドと独創的なライブ・パフォーマンスで、唯一無二の音楽活動を展開するアイスランドの歌姫、ビョーク。“真のアーティスト”と呼べる存在です。「Hidden Place」は、2001年のアルバム『ヴェスパタイン』からのリードシングル。当時ビョークは、女優としてラース・フォン・トリアー監督の映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』に出演。難航した撮影から逃避するために作られたアルバムで、ストリングスやハープ、オルゴールの音色が美しい癒し系作品に仕上がっています。

浸食 ~lose control~ / L'Arc~en~Ciel

9月21日・22日に大阪の夢洲(ゆめしま)野外特設会場で、合計10万人を動員するワンマンライブを開催することが話題のL'Arc~en~Ciel。夢洲は大阪湾に浮かぶ人工島で、ここでコンサートを行うのはL'Arc-en-Cielが初。しかも、日本全国および海外の映画館でライヴビューイングが実施されるというからスゴイ。「浸食 ~lose control~」はラルクが1998年に発表したシングルで、サビ部分のドラマティックな変貌ぶりと、難解な歌詞が魅力。

サウンド・オブ・サイレンス / サイモン&ガーファンクル

伝説のフォーク・デュオ、サイモン&ガーファンクルの代表曲として知られる「The Sound of Silence」ですが、1964年にこの曲を含むデビューアルバムをリリースしたところ、たった3000枚しか売れず、デュオは解散。しかしプロデューサーのトム・ウィルソンが、本人たちに無断でエレクトリックギターやベース、ドラムなどをオーバーダビングして発売したところ、全米1位の大ヒットに。その結果、サイモン&ガーファンクルが復活した…という数奇なエピソードを持つ曲です。

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いつか夢で / ラナ・デル・レイ

マレフィセント オリジナル・サウンドトラックマレフィセント オリジナル・サウンドトラック

今日私のチャージに使われたのは、アンジェリーナ・ジョリー主演の映画『マレフィセント』から、ラナ・デル・レイが歌う主題歌「いつか夢で」。『眠れる森の美女』を悪役の視点から描き直した作品です。
(サラのデータベースより)

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Episode 26 第二十六話

名曲の救出、そして新たな旅へ…

“音楽の墓場”サイレントランドで、
ついにシモンズと対決したショウ、博士、サラ、ボンゴ、そして助っ人のリック。
シモンズは誘拐した名曲を牢屋に閉じ込めていたが、そのなかには
彼が“サイモン”と名乗り、人間界で音楽活動をしていたころに作った曲があった。
それがたったの300枚しか売れず、彼の心はすさんでしまったのだ。

その曲を聞いたショウは思わず涙ぐみ、こう語った。
「評価は売れた枚数じゃない。300人はお前の曲に出会ってるんだ。その1人が俺なんだよ」。
高校時代、望まない音大受験を義務づけられ、進むべき道に迷っていたショウは、
中古レコード屋で出会ったこの曲に救われたという。

自分の曲が1人の青年を救っていた−−−その瞬間、悪魔のようなシモンズの顔にヒビが入り、
かつての音楽を愛するサイモンに戻った。
さぁ、名曲たちを開放して、一緒に“音楽の楽園”サウンドランドへ帰ろう。

・・・と思ったそのとき、不気味な謎の声が。
静寂をつかさどるサイレントランドの王、デストーンだ!
ショウたちは名曲を連れて、サウンドランドへ通じる扉へと逃げるが、
飢えたデストーンは、すべての音楽粒子を消し去るマグマを
触手のように伸ばして迫ってくる。このままサウンドランドごと飲み込むつもりだ。

一行はなんとか扉の外に出たが、(シモンズ改め)サイモンによると、
この扉は外側から操作できない。閉めるためには、誰かが中に残らなくては。
自分が残ると言い張ったのは、勇敢な兵士長のリック。

別れ際に、リックは衝撃の事実を告げる。
「サウンドランドの女王ミューズが行方不明だ。私に代わってミューズ様を見つけてくれ」。
リックはショウに願いを託すと、扉のなかに飛び込み、内側から鍵をかけた。

扉の外のサウンドランドは、ここへ来たときと同じ美しい月夜だった。
何ひとつ変わらないように見えたが、ショウのなかでは何かが変わった。
ミューズを探す、新たな旅が始まったのだ−−−


今回の旅の途中で出会った名曲たち
(先週に続き、舞台は音楽のないサイレントランドなので、雰囲気に合わせた曲をお送りしています)

ロック・イズ・デッド / マリリン・マンソン

シモンズの怒りを代弁するこの曲は、今年のサマーソニックにも参戦し、圧倒的な存在感を放ったカリスマ的ロックバンド、マリリン・マンソンの「Rock Is Dead」。全米No.1に輝いた1998年のアルバム『メカニカル・アニマルズ』からのシングルです。バンドメンバーたちが楽器を破壊しまくる“デストロ〜イ”なミュージックビデオにも注目。過激でダークなマリマンですが、ああ見えて実はディズニー好きって知ってました?

明日に架ける橋 / サイモン&ガーファンクル

第25話で紹介した「サウンド・オブ・サイレンス」とならぶ、サイモン&ガーファンクルの代表曲。ポール・サイモンがゴスペルに影響されて書いたというこの曲は、1970年にリリースされ、翌年のグラミー賞で最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞を受賞しました。エルヴィス・プレスリーやアレサ・フランクリンをはじめ、数多くのシンガーにもカバーされた名曲中の名曲。困難に直面した人を応援する、力強い希望の歌です。

DEATH DISCO / SEKAI NO OWARI

サイレントランドからの脱出シーンに使われたのは、SEKAI NO OWARIの2013年のシングル「DEATH DISCO」。謎解き映画『マダム・マーマレードの異常な謎』の主題歌として書き下ろされたドラマティックな曲で、歌詞にはたくさんの“クエスチョン”が散りばめられています。2013年秋に開催された大規模な野外ワンマンフェス【炎と森のカーニバル】で初演奏され、大反響があったため、急きょ配信限定でリリースされたという経緯が。

ムーン・リバー / ヘンリー・マンシーニ

1961年のオードリー・ヘップバーン主演作『ティファニーで朝食を』の主題歌。アカデミー主題歌賞、グラミー最優秀レコード賞/最優秀楽曲賞など、輝かしい受賞歴を誇る名曲です。映画のなかではアパートの部屋の窓辺に腰掛けたオードリーが、ギターを抱えて歌っていて、甘く切ない曲調とオードリーの表情がなんとも魅力的。今回お送りしたのは、作曲者であるヘンリー・マンシーニのオーケストラとコーラスによるバージョンです。

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愛を感じて / エルトン・ジョン

The Lion King: Original Motion Picture SoundtrackThe Lion King: Original Motion Picture Soundtrack / オリジナル・サウンドトラック

今日私のチャージに使われたのは、1994年に公開されたディズニー・アニメーションの金字塔『ライオン・キング』から、アカデミー主題歌賞に輝いた「愛を感じて」。作曲はポピュラーミュージック界の大御所、エルトン・ジョン。この作品でディズニーと初タッグを組みました。作詞は演劇界の大御所、ティム・ライス。一生に一度は見ておきたい作品です。
(サラのデータベースより)

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