8月6日(日)の放送では、前回に引き続き、海や島を巡る旅を続けるライターの清水浩史(しみず・ひろし)さんが登場。冬の海のプールの魅力、オススメの海のプールについて語ってくれました。
(左から)ホラン千秋、清水浩史さん
海岸・波打ち際に作られた、海とつながっている“海のプール”。日本に約20ヵ所しかないものの、各自治体が管理しており“海・海岸は公共の物”との考えから基本的に無料で利用できます。
また、清水さんは「海水浴場だと(泳げる)期間が限られてしまうが、(海のプールは)夏の海水浴シーズンに行ってもいいし、季節外れに行っても泳げる機会が多い」とメリットを説明。なんと冬にウェットスーツを着て入ることもあるそうで「それはそれで楽しいですよ」とオススメします。
そこでホランが「何の目的で冬に入られるんですか?」と素朴な疑問をぶつけてみると、清水さんいわく、北欧では“冷水浴”なるものが流行していて「いい意味で(冷水に浸かることの)負荷が心身を健康にしてくれる」と言います。ちなみに、これまでも編集者として冷水浴に関する海外の翻訳書に多数関わってきたとか。さらに、夏に比べて透明感が高いことも魅力の1つだそう。
ただし、前回の放送で伝えた“魚と一緒に泳ぐ”という醍醐味は冬だと味わえないものの、逆に魚がいないため「冬はとても内省的なプールになる。そのため、いろいろと考えごとをしたり、あるいは瞑想で得られるような感覚の水泳ができる」と語ります。
とはいえ、当然寒さが厳しいものの「人間の体というのは負荷に抗うことで熱を帯び、だんだんそれがハイになってくるんですよね(笑)」と話します。
続いて、オススメの“海のプール”を紹介していただくことに。まず、清水さんが挙げたのは、鹿児島県・奄美大島の「あやまる岬 海水プール」です。写真を見たホランは「(プールの)底が白い! もしかして砂浜の砂? すごくきれい!“(海と)空と続いているんじゃないか”っていうぐらいキレイな淡いブルー」と驚きます。
ここは珊瑚礁の岩場を重機で掘ったプールで、奄美大島の海は水底の真っ白な砂浜が見えるほど透明度が高く、清水さんも「ここのプールは海との一体感だけじゃなく、空との一体感もある」と評します。
また、ここには魚もたくさん生息しており、小さな熱帯魚の群れに加え、50cm以上の大きな魚もいるとのことで、「美しさだけじゃなく“一緒に遊んでくれている?”って思うほど、小魚の大群が群がってくることもあったり、まるで水族館の水槽で泳いでいる感覚もあって、時間が経つのを忘れちゃう」と魅力を熱弁。
ちなみに、海のプールは海外にもあるそうで、特にオーストラリアは、シドニーに50ヵ所ほどあったり、なかには100年以上前に作られたものもあると言います。「地元の人がコミュニティで資金を出し合い、ボランティアで(海のプールを)作っている。海外でも海のプールはすごく大事にされている」と清水さん。
それだけに「日本でも海のプールがもう少し注目されて、願わくば“新しい海のプール”が増えていってほしい。今、人工的なプールは維持管理が難しくなって数も減ってきている。だったら、今こそクラシックな“海のプール”にもう一度光が当たってくれれば」と切望していました。