7月9日(日)の放送では、前回に引き続き、東京・渋谷で鰹節を主役にした“究極の朝ごはん”を提供する料理店「かつお食堂」の店主で、鰹節をこよなく愛する“かつおちゃん”こと永松真依(ながまつ・まい)さんが登場。鰹節&カツオのおいしい食べ方、さらには鰹節の魅力について語ってくれました。
ホラン千秋、永松真依さん
前々回の放送では鰹節にハマったきっかけについて、前回の放送は鰹節の種類などについて教えてくれた永松さん。今回は鰹節のおいしい食べ方について伺いました。
はじめに、鰹節は手で削るとさらにおいしさが倍増すると言います。「例えば、納豆に(手削りの)鰹節をかけるだけで、いつもの納豆が違う納豆になりますし、和洋などどの料理にも合うので、それだけで一品ができてしまうのが手削りのいいところ」とオススメします。
ホランは、よく市販の出汁パックの中身を出して使っているそうで、それがいいのかを伺うと、永松さんは「それもいいです。それに、出汁を取り終わった“出汁がら”も食べられます。むしろ、出汁をとった後も栄養素やアミノ酸は残ったままなので(食べないのは)もったいない」と解説。また、出汁を取る際に「鰹節の良さを引き出すには“お湯”が最適です。温かいお湯に入れることで初めて香りが出る」と説明します。
続いて、ホランの希望でカツオのおいしい食べ方についても教えていただきました。カツオは地域によっていろいろな食べ方があるそうで、そのなかでも永松さんが印象に残っている料理を紹介してくれました。
沖縄県では酢味噌を出汁で割ったスープのなかに、キュウリやトマト、豆腐、カツオの刺身を入れた料理を食べるそうで、「冷汁のような感じで、そのまま食べてもご飯にかけてもOK」と解説。
また、和歌山県・串本にあるカツオのお茶漬け出すお店では、ゴマだれに浸かったカツオが出てきたと言い、「そのまま食べても、そこにお出汁をかけてお茶漬けにしてもおいしかった」と回顧。また、マヨネーズやマスタードもカツオとの相性が良いそうで、これにホランは「洋風もいけるんですね!」と驚きの声を上げます。
そんなカツオですが1つ難点が。それは、鮮度が落ちるのが早いこと。しかし永松さんは、ちょっと鮮度が落ちてしまったカツオもおいしく食べられると言います。「お湯を沸かしてもらって(カツオを)茹でちゃえば、それだけでシーチキンになるんです。そこに、マヨネーズしょうゆを作って混ぜてしまえば、おかかのおむすびの具材にもなるし、納豆に混ぜてもおいしい」とオススメします。
なお、カツオの鮮度を見分けるには血合いの部分を見るのが一番だと話す永松さん。「鮮度がいいカツオは、血合いがきれいに赤く光っています。あと(スーパーなどで売っているカツオで)切った断面が虹色に光っているのは、(店頭に並んでから)時間が経って脂が浮いてきてしまっているんです。だから、少し生ぐさい」と解説。
ただ、その場合は、水で軽く洗ってキッチンペーパーで水分を拭き取るか、塩水のなかに軽く潜らせてキッチンペーパーで水分を拭き取ると生ぐささが取れるそうです。
永松さんは「鮮度が落ちたカツオでも活かし方があるので“生ぐさいから食べるのは嫌”って言うのではなく、ぜひそういうところも楽しんでもらえたら」と声を大にします。
3週にわたって鰹節の魅力を教えてくれた永松さんに、今後の活動について聞いてみると、「鰹節はなくならないと思うんですけど、昔ながらの鰹節がなくなっていくのが危惧されていて、手で削る人も減ってきていると思うので、そうしたところは受け継いでいかなければならないと思います」と語りました。
そして最後に、スタジオで実際に鰹節を削ってもらうことに。鰹節を削る音、そして次々に生まれてくる鰹節の美しい色合いに見入り、「いい香り!」と感動するホラン。この反応に永松さんも「本当に大事なのは“削りたて”。それだけで本物の味と幸せをゲットできるのは間違いないので、ぜひ、みなさんにも削ってもらえたらうれしいです」と改めて手削りの良さを伝えていました。