2023/06/25

“夜遊び大好き女子”がなぜ鰹節の世界に!?“かつおちゃん”こと永松真依の行動力にホラン千秋もビックリ!

DDP編集部

6月25日(日)の放送では、「かつお食堂」の店主で鰹節をこよなく愛する“かつおちゃん”こと永松真依(ながまつ・まい)さんが登場。カツオ・鰹節にハマったきっかけ、そしてお店を出すまでの経緯を語ってくれました。

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ホラン千秋、永松真依さん

知れば知るほど鰹節が好きに…

東京都・渋谷区で鰹節定食の専門店「かつお食堂」を営む永松さん。そもそも鰹節というと一般的に、ビニール袋に小分けにされたものをイメージしますが、原型はまったく異なり、見た目は“木”のようなものでとても硬く、「袋に入っているのはフワッと薄く削られていると思うんですけど、鰹節は“世界一硬い食品”とも言われています」と解説します。

永松さんによると、鰹節がビニールで袋詰めされて販売されるようになったのは昭和中期からで、それまでは1家に1台は鰹節削り器があり、「祖母からは『鰹節は日本の文化であり、かつて鰹節を削るのは子どもの仕事だった』と聞いた覚えがあります」と振り返ります。

そんな鰹節にハマった経緯を聞いてみると、「私はもともと夜遊びが大好きで……」と意外な言葉が。当時、何もやりたいことがなくてフラフラと夜遊びばかりしていたという永松さんですが、25歳のときに転機が訪れます。

福岡県の祖母の家に遊びに行った際、亡くなった祖父が結婚したときにくれたという鰹節削り器を祖母が戸棚から取り出し、いきなり鰹節を削り始めたそう。すると、その所作に圧倒されてただ見入ってしまい、「おばあちゃんが鰹節を削る姿がめちゃくちゃかっこよくて“こんな女性になりたい!”と。それで、私もやってみたいと思って」と振り返ります。

この話にホランは「味とかよりもまず(祖母の)姿、ライフスタイル、生き様に憧れたんですね」と感心しきり。その言葉に永松さんも、「女性の品格じゃないですけど、(祖母のように)軸を持って一生懸命に向き合っている姿にすごく心打たれて、自分も歳を重ねておばあちゃんになったときに“こういうふうに鰹節を削っていたいな”と思って……それから11年が経ちました」と語ります。

最初は驚かれたものの…今では希望の光に

鰹節と出会った永松さんは、その後“鰹節がどうやって作られているのかを見に行きたい!”と思い立ち、鰹節作りの現場を巡る旅を始めます。最初に訪れたのは、静岡県西伊豆・田子。そこは夕日がとてもきれいで「日本の夕陽百選」にも選ばれているところですが、鰹節を作っている場所はコンビニもないような場所で、先方には事前に伺う約束を取り付けていたものの「若い女の子が鰹節に興味を持ってこんなところまで来るのか?」とすごくビックリされたとか。

その後も約3年半、北は宮城県の気仙沼から沖縄県の宮古島まで鰹節作りの現場や、カツオが獲れる港町を巡り歩き、どこの現場も永松さんを快く迎え入れてくれたと言い、「カツオが好きでカツオだけを追いかけている人って、世界でも(私が)初めてだったと思うんですよ。なので、漁師さんたちも今、若手が不足しているなかで、すごく喜んでくれていると思います。たぶん(漁師さんたちの)“希望の光”になっているのかなって」と話します。そして、鰹節のことを知れば知るほど鰹節が好きになっていったと言います。

夜遊び時代の人脈が自分の夢の糧に!?

ここでホランが、「“好き”を仕事にしたきっかけはあったんですか?」と聞いてみると、永松さんは「私は今でも仕事という感覚があまりないんです。やっぱり好きなことなので」と言いつつ、「きっかけは、友達から『かつおちゃんが削る鰹節が食べたい!』って声があったんです」と明かし、当初は鰹節や鰹節削り機などをネットで販売していたところ、次第に「実店舗はありますか?」との問い合わせが来るようになったそう。

そのときに、「私のことを誰かに紹介してもらうときに『この子はカツオのおたくで…』とか、自分の立ち位置が中途半端なことに気付いて、それがすごく悔しかったんです。いろんな(鰹節の)現場を見てきたなかで、自分のなかで伝えたいこともあるのに、社会ではちゃんとした形がなければ認めてもらえなかった」と話します。

そこで永松さんは、鰹節のことをもっと知ってもらうために飲食店を始めることを決心しますが、経験がなかったため、飲食店を経営している先輩や夜遊び時代の先輩などに相談したそう。そして、渋谷でバーを始めた先輩に相談したところ、「ウチは(バーの営業が)夜だけだから、朝(お店を)使ってみる?」と間借りの提案があったそうです。

この話に、「すごい! 夜遊びに繰り出すのも行動力。ただ楽しいだけじゃなくて、いろいろな人とコミュニケーション力を駆使して人脈を作り、さらに自分の遊べる場所を作っていく……その行動力が才能ですよね。夜の街に繰り出すのも才能だし、情熱って大事ですよね!」と感服するホランでした。


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