2月12日(日)の放送では、前回に引き続き、モデルでタレントのはなさんをゲストに迎え、仏像の魅力についてたっぷりと語っていただきました。
(左から)ホラン千秋、はなさん
前回は、仏像に興味を持ったきっかけ、そしてイケメン仏像を紹介してくれたはなさん。おすすめの仏像を聞いてみると、まずは奈良県奈良市にある「五劫院(ごこういん)」の五劫思惟阿弥陀如来坐像(ごこうしゆいあみだにょらいざぞう)を挙げます。この仏像の注目すべきは“髪型”。髪の毛がアフロヘアーのようにこんもりと盛り上がっていて、その姿にホランは「すごい!」と驚きます。
はなさんによると、この髪の毛は五劫思惟阿弥陀如来坐像が私たちのことを考えている“時間(とき)の流れ”を表しているそうで、「その結果、美容院に行く時間がなくて、髪の毛が伸びちゃったんです」と解説します。ちなみに“劫”とは非常に長い時間のことを表します。
また、「これは奈良の五劫院というお寺にいらっしゃって、実物にお会いすると本当にかわいらしくて。ちょっと肝っ玉母さんみたいな顔をしているんです。ちょっとほっぺが丸めで、ぽっちゃりしたお母さんのような姿」と語ると、ホランも「そんな感じありますね!」と納得します。
2つ目のおすすめ仏像は、奈良県桜井市にある「聖林寺(しょうりんじ)」の国宝・十一面観音。これは高さ2m以上ある大きな仏像で、早速ホランから「“十一面”というのは?」と名前に関する質問が。これにはなさんは「頭上に小さな仏像が10、真後ろに大笑いしている仏像のお顔があって、全部で11」と説明。
また、十一面ある理由については「あらゆる方向・方角を見て、私たちを救ってくださるという意味も込められています」と解説します。
また、この十一面観音様は東洋美術史の権威アーネスト・フェノロサが「ミロのヴィーナスのようだ!」とその美しさを絶賛した代物だそうで、はなさんは「海外の方が見ても、彫刻としても素晴らしい魅力やパワーが溢れる仏像なんです。これも本物にお会いしていただきたい!」と目を輝かせます。
最後に紹介するおすすめの仏像は、はなさんが「本当は紹介したくないんだけど……」とためらうほどの逸品。それは京都市にある「東寺(とうじ)」の帝釈天(たいしゃくてん)です。「これは20代のときに初めてお会いした瞬間からもう“仏像界のダーリン”と呼んでいるお方で、とにかくかっこいいんです!」と興奮気味に語るはなさん。
さらには「これは、弘法大師空海が演出した立体曼荼羅(りったいまんだら)にいらっしゃる仏像でして……ほとんどが不動明王のような明王系なんですが、帝釈天様だけは、めちゃくちゃクールなお顔をされて、スッとした表情で象に乗っているんです。また、すぐ横に扉があって、そこから差し込む午後の光が帝釈天様に当たると、やわらかな表情をされていて、さらにイケメン度がアップして……」とのろけまくり。
帝釈天を観たホランも「かっこいいです」と共感し、「多くを語らない武士みたいな感じで、戦いから帰ってきたら、何も言わずに抱きしめてくれると思う!」と妄想を膨らませます。その言葉に、はなさんが「でも、実は帝釈天様はワルなんですよ〜」と正体を明かすと、「やっぱり! 私、ワルに惹かれるのよ〜」とキュンキュンが止まらないホラン。
はなさんは、その後も「どこを切り取ってもかっこいい! でも、私は斜め45度、右側から見上げるのが一番好きな角度ですね。あとは、後ろ姿も拝見することができるので、独鈷杵(とっこしょ)という(密教)宝具を持った姿を後ろから肩越しに眺めるのもまたいいんです!」と“帝釈天愛”が止まりません。
すると、はなさんの熱が移ったのか、ホランの妄想が再び爆発。「(帝釈天の)背中を見て、『あの人、帰ってきてくれるかしら? でも、別れの言葉を言ってなかったの』って言いながら見送って、それから3年が経って『もう帰ってくるかわからないけど、私はあの方が帰ってくるのをずっと待ってます!』とか言っていたら、象に乗って静かに帰ってくると思う。そして、絶対に名前を呼ぶ前に抱きしめてくれそう! この妄想は好きだわ! この世界観いいわ〜!」と大興奮。
とにもかくにも、ホランのあまりのたかぶりに「いいですね〜、また新たなストーリーが生まれました(笑)」と大喜びのはなさんでした。