2022/12/18

「坂道を歩くと、400年前の江戸時代が蘇ってくる」山野勝が語る“坂道の魅力”に、ホラン千秋「坂道に対する思いが変わりました!」

DDP編集部

12月18日(日)の放送では、前回に引き続き、「日本坂道学会」会長の山野勝(やまの・まさる)さんをゲストに迎え、坂道の魅力についてたっぷり語っていただきました。

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(左から)ホラン千秋、山野勝さん

都内640の坂道を巡るコースを作成

多くの人に坂道の魅力を知ってもらうべく、現在4つのカルチャースクールを実施しているという山野さん。それぞれ月に1回ずつ開催しており、「(都内の)640坂・48コースを1ヵ所もダブらず歩けるように作成しました」と話します。

1回もダブることなく効率的に坂を巡るコースを48も組むのは、かなり大変だったそうですが、「そこは腕です(笑)」と力を込めます。1年で計12回のカルチャースクールを4年通うと、48コースを制覇できるプログラムに設定しているそうです。

カルチャースクールでは、古地図を持ちながら、山野さんが坂道の由来に加え、過去には、そこにどんな大名屋敷やお寺があったかなども解説。また、現代地図も持参するそうで、「すごく面白いのは、江戸時代のときに作られた道がほとんど残っていて、現代地図と古地図を重ねると、ピタッと合うんです。私のイメージだと75%は江戸の道。“坂道を歩くとお江戸が見える”というか、400年前の江戸時代が蘇ってくる」と語ります。

山野さんの熱弁に、ホランは、「私は東京で仕事をしているので、自分にとっては“働く街”のような感覚。だから、いつもは(坂があっても)ただ通り過ぎてしまったり、“どんな名前の坂なんだろう”と確認する余裕がなかったりするけど、改めて自分の足で周りを見ながら歩いたり、過去に思いを馳せてみたりすると、また違った景色が見えてきますよね」と感心しきり。

名前の由来を知るのも、坂道の魅力のひとつ

ここで“名前の由来が面白い坂道”を尋ねると、山野さんは「たくさんありすぎて、全部話すと何時間もかかっちゃう(笑)」と笑顔をのぞかせつつ、真っ先に挙げたのは、東京都千代田区にある「二合半坂(にごうはんざか)」です。

山野さんによると、そこから富士山と日光山が見えるそうで、「もちろん標高は全然違って、富士山を十合とすると日光山は五合ぐらいなんですけど、その場所からは日光山の半分しか見えないから、(五合の半分で)“二合半坂”と言うんです」と解説すると、「(坂から)見えている景色をそのまま名前にしたんですか!」と驚くホラン。

さらに、山野さんからはこんな豆知識も。昔、醬油やお酒などを量り売りする際、二合半のことを“こなから”と言っていたことから、二合半坂は別名「こなからざか」とも呼ばれていたそうです。

2週に渡る山野さんとの“坂道トーク”に、ホランは「坂道って、一つひとつに個性があって、思いが込められているんだなと感じました。この2週間で坂道に対する思いが変わりました!」と話すと、山野さんは「うれしいです。ホランさんはセンスがいい!」と話していました。


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