8月も終わり新学期に突入。朝晩はすっかり涼しくなりましたが、夏が名残惜しいDDP編集部。8月最後の特集は「妖怪」をテーマにお届けしました。
北海道在住ということで、リモートでお話を伺ったのは、作家で怪異妖怪愛好家の朝里樹さん。様々な興味深い「妖怪」のお話から、背筋が凍るお話まで、色々な「妖怪」をご紹介いただきました。
「おばけ」でもなく「モンスター」でもなく、不思議な現象や未確認生物、不思議な動物など、生活の中で都市伝説のように生まれるものから、作家によって生まれたものもあるという「妖怪」。その定義は、日本、中国、インドなど東アジアにおいて、科学的な知識で証明できない存在などを指すとしています。
河童やお岩さんといった昔ばなしから、地方に伝わるもの。そしてツチノコなども一時妖怪のように扱われた時期もあったそうですが、実在していることが見つかった時点で妖怪ではなくなるのがポイント。
ちなみに妖怪の種類は、水木しげるさんによると2000種類ぐらいと言われているそうです。
ご自身は、「ゲゲゲの鬼太郎」が大好きでやがて高校生の頃から文献を調べるようになり、妖怪の専門家となった朝里さん。妖怪好きと知り合うのは実世界では少なく、ネット上が多いそうですが、最近はネットの世界で生まれる妖怪も。
現代の妖怪は、ハサミ、包丁といった身近なものを使ったり、憑依型など色々混在していることから分類も行っているそうですが、「集める」だけで、「作る」ことはしないという朝里さんによれば、作家・柳田國男が遠野地方における妖怪について本でまとめたことから、東北特に遠野には妖怪にまつわる伝説が多く残されているのだとか。
「日本怪異妖怪事典」、「日本現代怪異事典」、「日本異界図典」など、様々な妖怪にまつわる本を執筆されている朝里さん。日本各地に伝わる不思議な世界、ぜひチェックしてみてください。