桜もあっという間に満開となり、すでに散り始めている東京。駆け足で通り過ぎた桜前線ですが、日本全国、どんどん外に出たくなる季節となりました。そんな中、今週も先週に引き続き、特別特派員としてシジュウカラの言葉を研究されている鈴木俊貴さん(京都大学白眉センター特定助教)をお迎えして、鳥の生態系についてお話を伺いました。
種を超えてコミュニケーションをとる鳥たち
鈴木さんが研究されているシジュウカラは、種を超えてヤマガラ、コガラ、エナガなどと言葉で交流をはかり、混群という形で冬を乗り越えるんだとか。葉が落ちて鷹に襲われやすい冬場には、言葉で危険を知らせ合い生きているといいます。
そんな鳥の言葉がわかる鈴木さん、普段はその鳥の言葉を使わないようにしているそうで、遊びで鳴き真似をしてしまうと鳥を混乱させることになると考えているそう。ですが、鳥の鳴き声の意味がわかり、何を考えているかわかることが楽しいそうで、人の会話より、シジュウカラの会話に耳を奪われてしまうこともあるとか。
人と鳥が交流し合う文化がある!
モザンビークでは、鳥に耳を傾けて生活している人々がいるそうで、この土地に生息する「ミツオシエ」という鳥は人間にミツバチの巣の場所を教えてくれるのだとか。独特の鳴き方でミツバチの巣の場所を人間に教え、人間がミツオサエの道案内に遅れをとった時には、人間も独特の声で居場所を教えたりと言葉が通じ合っているそう。そして、蜜をとった人間はその一部をミツオシエに与え交流しながら生活しているのだとか。
まだまだ話し足りないことが山ほどあるという鈴木さん。ぜひまた更に奥深い鳥の言葉の世界、伺いたいものです。