流通ジャーナリスト金子哲雄さんが感謝していることとは?
まず毎日、生きるチャンスを頂いていることに感謝しています。
社会人となり1年目、阪神淡路大震災に遭遇、そして2004年、
取材中の新潟県六日町にて、新潟県中越地震に遭遇しました。
改めて、健康で、体を動かせること、人と出会えることに感謝しています。
震災を経験したことによって、食べ物のありがたみ、電気があることのありがたみ、
水があることのありがたみを実感しました。その結果、自分はモノの流れ、
すなわち生産者から消費者の食卓に並ぶ過程について、紹介しながら、つくった人の思い、
運んでいる人の思い、といったものを、消費者に伝えたいと思い、
流通ジャーナリストになりました。
阪神淡路大震災直後、被災者になったにも関わらず、
店をあけ続けたガソリンスタンドのみなさまに感謝しております。
当時、自分は石油会社の社員として、被災地の病院の自家発電機用の重油や
緊急車両向けのガソリンを優先的に配給する仕事をしていました。
ところが、一般消費者向けのガソリンは、後回しになるため、お客様からの抗議の声も、
殺到していました。そんななか、ガソリンスタンドさんに深夜、
ガソリンをデリバリーした後、
「金子さんも大変なのに、ありがとうございます」
と言われた時は、申し訳なく思うとともに、
なんとか、ガソリンを運べるようタンクローリーを確保しようと、
社内の先輩を頼って動きました。「困っている時に、当事者を責めない」、
そんなガソリンスタンド経営者のみなさまに、
その姿勢を学ばせて頂いたことに感謝しています。
まずは、ありがとうございますと申し上げたいです。
「休まない」ということの大切さを教えて下さったこと。
自分が困っていても、先に他人の困りごとを解決することに尽くすことの大切さ。
言葉をかけることの大切さ。その三つを教えて下さったことに、感謝しております。