新時代の女性リーダーの姿

林真理子(作家)×柴田陽子(ブランドプロデューサー)

2021

08.27

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コピーライターを経て作家活動を始め、1982年にエッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』が大ベストセラーに。その後も、直木賞など数々の賞に輝いてきた林さん。幅広い年齢層から支持を受ける人気女流作家として活躍され、常に社会のフロントランナーとして、その発言には注目が集まる存在です。

一方、ブランドプロデューサーとして、店舗プロデュースや、商品開発など多岐にわたるコンサルティング業務を請け負っている柴田さん。2015年ミラノ国際博覧会における日本館レストランや「パレスホテル東京」、ローソン「Uchi café Sweets」などのブランディングに携わりました。

20年越しの初対面が実現



柴田
林さん、どうぞよろしくお願いいたします。

お願いします。今日、お目にかかるのを楽しみにしてきました。さっき、偶然共通の知人がいて、ものすごく話が弾んでしまって、

柴田
私はご存じだろうなと思っていたんですけど、実は義理の母と林さんが昔から知っていらっしゃって。

存じ上げています。

柴田
強烈なお義母さんですけど。

個性的ですごいですよね。

柴田
林さんには20年前からずっとお会いしたかったんですけど、

ありがとうございます。

柴田
その義理の母が林さんと繋がっているのは、分かってはいたんですけれども、どこの線から林さんにお会いするのが一番印象がいいかなと待ってたら20年も経ってしまいました。今日は、ラジオにお声いただいたので、林さんに対談をオファーさせていただきました。


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対等で仕事をする



柴田さんは現在、柴田陽子事務所、通称シバジムの代表取締役を務め、いまだに日本では数少ない女性経営者として、社員と共にクライアントの挑戦や課題解決に取り組んでいます。また、家庭では2児の母でもあります。
柴田さんのご著書「勝者の思考回路」の中では「どんなときも陽のあたる道の真ん中を堂々と歩きたい」というスローガンを掲げて仕事に臨んできたと語っています。

昔は、男の人に媚びたり、おきゃんして、ずけずけと懐に入っていく感じで、いろんなテクニックがあるんだけど、柴田さんは、普通に話をしている。例えば、クライアントと仕事をもらう女性という関係でなくて、本当に対等に普通に話しているから、こういう時代だなと思って非常に感動しましたね。

柴田
その昔、秘書をしていたことがあったんですけれど、私は自分でアイデアも浮かぶし、いろんなものも作りたいし、社会にも貢献したいけど、大きいお金を借りて何百人もの社員を持つのは無理だと思って、だから志の高い経営者のことが本当に好きなんですよ。その方たちのチャレンジで後ろに振り返れば成功の影にシバジムがいるシチュエーションがすごく似合っているみたいで、会社には女の子20人いますが、みんな硬派で女石原軍団みたいと言われ、経営者の夢にコミットをして、成功と言われるその日まで、仕事の量が1倍から10倍に増えても頑張るみたいな感じですよね。対等だと下とか上とかよりも、相談をしてくださったことが嬉しい、期待をしてくださった方にはやっぱり、その目には間違いがなかったと言って欲しい。

そこが本当に陽なたの道をまっすぐに歩いている感じだなと思って。こういう女の人が出てきたと思って嬉しかったです。

柴田
私は不特定多数の人に主義とか自分の考えを述べる時間があったら、私を指名してお仕事をくださったクライアントの現場に行くのが正しい行動だとずっと思っていて、本の出版も講演活動もずっとお断りしてきたんですけど、ママは頑張り屋さんぐらいは残るかと思って、「プロフェッショナル 仕事の流儀」への出演をお受けしたら、NHKさんも驚くくらいの反響だったらしいです。私が嬉しかったのは、男性たちが妻の仕事をもっと応援しようと思ったとか、働いている女の人をもっと仲間としてやってこうと思うみたいな話が多くて、私が20年やってきて説得力があるのであれば、次の時代のためにお役に立てることがあればと思って、この2年、講演をしたり、本を出したりしています。


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