自分の好きを極める
向井太一(シンガーソングライター)×小泉智貴(ファッションブランド「tomo koizumi」デザイナー)
2021
05.21
世界を舞台に活躍
- 小泉
- 向井くんは、アジアでライヴ活動の経験もあると聞いたんですが。
- 向井
- ワンマンツアーをやったんですよ。
- 小泉
- すごい。
- 向井
- アジアツアーは、中国、台湾、フェス含めて韓国とか、フランスのフェスにも出たことがあって、元々アジアを含めて海外のインスタのフォロワーも結構いたんですよ。最初は、上海のワンマンライブをきっかけに、いろんな都市でやらせて頂いて、大合唱が起きて、びっくりしました。日本のライブでもなかなか大合唱は、起きないんですけど、自分自身は世界基準でやっているとかは、あまり意識したことがなくて、日本語で歌っているのもあるし、そういうボーダーとかなしに届いているんだという喜びは、その時にすごく強く感じましたね。
- 小泉
- オリジナリティを極めようとトライしているから、求められると思うんですよね。向井くんでしか作れない音とか声とかパフォーマンスとか、そういうユニークさ、オリジナリティがあるからファンになって、聞いてくれているのかなと思うし、それを求めているから結局は世界で通用するようになる感じかな。
- 向井
- tomoさんが、ドレスを作る時、世界共通で自分を知ってもらうために意識してやっていることはありますか?
- 小泉
- なんかのコピーとか、日本でだけで通用するみたいなのはちょっと嫌だなと思うから、オリジナリティを常に求めようとはしていて、だからこそ、ヨーロッパとかアメリカで今でも着てもらえているのかなと思う。もちろんフリルのテクニックは誰でもできる、フリルの付いている服はどこにでもある。ただユニークさは、それをやりまくった点。だから目立ったのかな。でもそれも一つのオリジナリティの出し方。例えば、ファッションとかマーケティングがあって、かぶらないようにこの路線でいく、自分はそういうのができないから、自分の好きなものの強みをひたすらやる。それだけですね。時代の空気感にそれが合ったのは、ラッキーですね。
変化するファッション業界
長期化する新型コロナの影響を受けているファッション業界ですが、今は、業界自体も変革の時にいるようです。
- 向井
- ずっとやり続ける体力も結構大変ですよね。
- 小泉
- でも続けないと意味ないですよね。続けるからこそ繋がれる人たちとか、続けるからこそ出てくるもの、世界観ができるのはある。自分は持久力を保って、あんまりストレスがかからないようにしていますね。自分はブランドとして1年に1回だけコレクションを発表して、プラス、その他に展示やコラボとかスペシャルプロジェクトをやっているのが今のサイクル。普通、流通の関係で、年2回、だいたい春夏と秋冬は発表する、でもそれにとらわれずに、やっていて、それがベストで自分のペースが保てている。
- 向井
- 他のブランドはどうですか?毎回コレクションを発表するよりかは年に1回だけしかやらないような。
- 小泉
- 最近は、ファッションウィークに関係ないタイミングで、出している人も多いし、もう、パリに行けないから、日本でやるけどパリのファッションウィークのスケジュールに合わせるとか、言ったもん勝ち、やったもん勝ち。結局、人が欲しければ買う。多分シンプルな構造になっているのかな。
- 向井
- ネットの普及も大きいですよね?
- 小泉
- 絶対そう。だって欲しかったら直接メール、直接 DM して直接、購入できる。以前、クエートの方にも作って、売ったことありますよ。
- 向井
- いい時代ですね。