子どもの苦労は、親孝行!

コウケンテツ(料理研究家)×くわばたりえ(クワバタオハラ)

2021

02.26

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大変なことこそ思い出になる



くわばた
コウさんは、お子さんが3人ですよね。

コウ
10歳男の子、8歳3歳の女の子です。

くわばた
うちも似ているんですよ。10歳、7歳、5歳の男、男、女で。

コウ
ほぼ同じですよね。3人の大変さ、良さは、どうです?

くわばた
よく「3人大変ですね」と言われるんですけど、もちろん大変なんですけど1人目がとにかく大変だった。

コウ
やっぱり〜。

くわばた
まるで、近所のママ友と喋っているみたい!

コウ
2人目の時は、申し訳ないけど覚えてないんですよ。

くわばた
ほんとそれ。

コウ
スムーズすぎて。上の子、ほんま大変やったという話はいまだにするくらい。

くわばた
夜も寝なかったし。

コウ
寝ないですよね。赤ちゃんが寝ないという情報なかったですよ。

くわばた
私、1人目の時、傷ついたのは、「全然寝ない」と言ったら「ママの精神がピリピリしているから寝ない」って言われたの。でもね、私のせいなん?って。そういうこともあるかもしれへんけど、それ言わんといて欲しかったなあ。

コウ
そりゃ、ピリピリもするでしょ。

くわばた
でも育児で大変なことは覚えていて、だから10年前は、いい加減にしてと思ったけど、なんて親孝行してくれているんだ、育児の思い出を残してくれていると思ったら、最近はちょっと嫌なことがあっても、私今日のこと絶対に10年後も覚えてるんやわ、この子、親孝行してくれてるんやわと思えるような自分がいるんですよ。

コウ
その境地には、僕まだ辿り着いてないですね。

くわばた
例えば、大雪の日に仕事があって、保育園に預けないといけない時、いつもだったら30分で行けるところ、2時間前に家を出たんです。マンションの前に立ったら、大通りが真っ白で、とてもじゃないけど子供3人と一歩も動けないと思って私も泣きたいくらいだったのに、子供が走り回ったんですよ。良かった〜。とにかくこの走っているテンションのまま、とりあえず保育園に向かえと思って、それがもう5〜6年前ですけど昨日のことのように覚えているんです。かといって普通に全部、青信号でめっちゃ早く保育園に着いた日のことなんて一回も覚えてないでしょ。あの絶望感と子供の後ろ姿、雪を持っている笑顔はまだ覚えていて。だから赤ちゃんが泣き止まないというお母さんにもね、「10年後も覚えてんねん、今は大変やけど絶対にそれも親孝行してくれてんねん」て言えるようになったところもあるんですよね。

コウ
僕、喘息持ちで、子供もみんな喘息なんですよ。真ん中の子が12月のクリスマスイブの夜に発作が出て、そこから2週間入院したんですよ。クリスマスに入院ですよ。それ、いまだに嫁と話するんですよ。忘れもしない、これ親孝行なんですね(笑)。

くわばた
例えば、記念撮影する前日に子供が急に前髪切るんですよ。明日は写真館で予約して、めっちゃ可愛いお洋服を着て撮るのに坊主みたいな前髪。でも後で見たら「前の日にお母さんびっくりしたわ」という話ができるじゃないですか。失敗はもう全部親孝行!


お部屋スッキリ収納術



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コウ
子供がお互い3人ということで、子供の物で溢れかえるじゃないですか。くわばたさんは、整理収納アドバイザーを取得されているんですよね。僕、本当に整理ができないんですよ。

くわばた
アドバイザーの免許を取ろうと思ったけど、結局3級しか取れてないんですよ。何で取ろうかと思ったかと言うと、家があまりにも物で溢れかえっていて、片付けても片付けても部屋がどんどん狭くなるんです。物が増える度にカラーボックスを買っていたらカラーボックスで壁が占領されて、また狭なってるやん! これは、いけないということで整理収納を勉強してみようと思って、そしたら考え方が一気に変わって、今3段のカラーボックスを全部捨てました。部屋が広くなってきました。

コウ
物はどうされたのですか?

くわばた
本当に自分の必要なものだけを置いておけばいいのに、これ高かったから捨てんとこ、でも全然使わないんですよ。あと、シール何枚集めたらもらえるお皿あるんですけど、無料だから欲しい、ただ集めることが楽しかった。皿が増えていく、でも使わない。使わないものが多すぎる。例えばお料理道具でもお玉も3つあったけど、結局1個使わないのがあるんですよ。まだ使えると思っていたけど絶対使わないんです。逆にこれを置いていたスペースがもったいないと思って、そしたら、どんどんスペースが空いていった。

コウ
発想の転換。

くわばた
コウさんのキッチンはスッキリしているでしょ?

コウ
キッチンだけなのですよ。キッチンに関しては、整理整頓はできるんですよね。なぜかと言うと、しまう場所が全部全て決めてあるから。洗ってもグチャグチャになっても、お家に帰らすことができるのでなんとかできるんですけど、他の場所は、子供と同じで、グチャっとさせていつも怒られるんです。

くわばた
ちょっと嬉しい。コウさんはすごく完璧な人に思っていていたから、良かった。普通の人間やった。

コウ
子供のもので溢れかえって、どうしたらいいのかわからないですよ。

くわばた
それぞれのおもちゃゾーンを作って、この中に入るだけにしようってしたんですよ。あと、勝手に絶対におもちゃを捨てない。なんかのタイヤみたいなん出てくるんですよ。ただのゴミだけど、もしこれを勝手に捨てた時に、「あのタイヤどこ行った?ママ、捨てた?」となったらダメだから、「これ捨ててもいいの?」と確認取る。一回、全部出して、「これいる?」「これはいらない?」と、分けると、本当にちっちゃい紙切れに○を書いているだけのを「いる」って言うたんですよ。これゴミやんと思うけど、「じゃ、置いておこう」と言うと、ママは勝手に捨てないという信頼感が芽生える。

コウ
そこの信頼感ですよね。

くわばた
次に、いるものの中から、よく使うもんと、たまに使うもんで分けて、よく使うものはすぐに取り出せる位置に置いとくんですよ。たまに使うのはちょっと背伸びして届く場所。でもそれキッチンと同じですよね?

コウ
確かにそうですね。なんでキッチン用具はできるのに他のことはできないのかなぁ(笑)。


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