クリエイターが感じたコロナウイルスとの向き合い方
藤原ヒロシ(音楽プロデューサー)×庄司夏子(シェフ)
2020
08.21
新型コロナウイルスで大きく変わった私たちの日常。世界を舞台に、クリエーションに携わるおふたりは、いまこの状況にどのように向き合っているのでしょうか。
今は新しいことを企てるタイミング
- 藤原
- 僕はお酒を飲まないし、外にも出ないので家にいることが多いからあまり変わってないですね。ただ海外に毎月行ってたのが、なくなって、それだけ変わったんですけども、海外も2泊とかで帰ってくるパターンだったので、実際あまり変わってないんですね。
- 庄司
- イベントは全部キャンセルになりましたね。
- 藤原
- それに代わる何かは、ありそうなんですか?
- 庄司
- 私はより個々のフォーカスになると思ってるんですよね。うちの店は、広く浅くではなくて、お客様一人一人の名前を把握して、その人のために作るような感じのスタイルでやっています。今、人がいっぱい集まることができない中で、コミュニケーションを深めてないとやっていけないんじゃないかなという感じはしてましたね。だからお客様との絆が強いブランドやお店はコロナでも関係なくコミュニケーションが取れていて、お客さんはそのブランドを支えようと思って、違った形でお金を落としたりすると思うので、“よりお客さんとの絆とを深めるタイミングなのかな” と思いました。あとコロナになって私は何か悪いことばかりじゃないなと思ったのが、世界で勝負してる人たちが今、日本にいるんですよね。私はそれにいち早く私気付いたんじゃないかなってぐらいで、それで連絡をして「今どうされてますか?うちは3蜜ではないので、私の料理をよかったら招待するので、来ていただけませんか」とお声がけさせていただいて、1組で1テーブルしかないので、お呼びして、私のクリエーションを見て頂いて、時間がある時に打ち合わせして、「新しい作品を何か一緒に作りませんか」と話しさせて頂いてたことがあって、今は発表はできないんですけど、このコロナの時に企てて、今、サンプルを作ってる段階に入ってるのが、何個かありますね。
- 藤原
- 僕も気が付かなかったけど、たしかに世界各国で国内の濃度が濃くなるかもね。
- 庄司
- 私も海外のシェフとのイベントが全部できなくなって落ち込んだりしたんですけど、逆に今日本が世界に誇るクリエイターの人たちがまだ外に出ずに日本にいるので、その人たち同士で協力したら、とんでもないものができるとすぐ思っていて、ここで沈んで新しいクリエーションを作ることをやめたら、コロナは必ず収束するって信じているし、その後に光をもたらすことを今我々が進めないと、日本が終わってしまうんじゃないですけど、こんなことで負けるかと奮起して、今前向きにいますね。
デイリーグルメの一押し!
- 藤原
- 家で自分用に料理するんですか?
- 庄司
- 全くしないです。自分の培った技術は、お客様のためのものなので、絶対自分には使えないと言うか。
- 藤原
- 卵焼きも作らないの?
- 庄司
- 作らないです。
- 藤原
- 家で何を食べるんですか?UberEatsとかするんですか?
- 庄司
- たまにしますし、普通にコンビニのファミチキとか好きです。
- 藤原
- 同類ですね。僕も料理は全くしないし。家は、2階がスタジオになってるんですけども、そこに行って、しっかりと立ち上げるのが面倒だったので、リビングのテーブルにMacとかキーボードとか楽器を運んだので、食卓で音楽を作る状態になってますね。キッチンスタジオみたいに。
- 庄司
- 曲を作る上でスタジオではないととか、聖なる場所でないと駄目っていうのはないんですか?
- 藤原
- ないですね。新幹線の中とか好きですし、移動中にする宿題とか好きですね。多分家よりも外のほうがはかどる感じなので。コロナももちろん気をつけることはいっぱいあると思うんですけど、そういう意味では外に出てますかね。その時に出来ることを出来る範囲で楽しんでるタイプなので、コロナ期はコロナ期で出来る事を、例えば深夜にスーパーに行って冷凍食品を買ったりとか。僕は東雲のイオンに行くんですけど、そこに「金太郎」という新潟のアイスクリームを見つけて、それがめっちゃ美味しくて、はまってます。あずきバーのガリガリ君みたいでおいしいです。
- 庄司
- 私はコンビニの中で一番セブンイレブンがすごい好きで、和菓子のクオリティが素晴らしいですね。金のシリーズとかお惣菜もあるんですけど、それのクオリティもすばらしいと思っていて、特に私が好きなのは和菓子で、水羊羹は本当にお勧めです。
藤原さんのニューアルバム「slumbers 2」は、2枚組デラックス盤として10月に発売になります。