それぞれの子育て
田丸麻紀(モデル、タレント)×松浦美穂(へアサロン「ツイギー」オーナースタイリスト)
2019
10.11
原点に帰る教育
松浦さんは、日頃からナチュラルライフを実践し、有機の米づくりも行っています。
- 田丸
- 12年前に、なんでお米作りをはじめようと思ったのですか?
- 松浦
- 教育ですね。偉そうに言えないけど自分自身も知らなかったし、お米の作り方ももちろん、体験させたいという気持ちはあったのと、うちの旦那さんの実家が秋田だったから、お婆ちゃんに会えるって言うふたつのダブルミーニングで。田植えが一番いい時期なので、5月に裸足で水の中、土の中に入るっていうのはいいなって。
- 田丸
- そういうことだったんですね。松浦さんの教育で思うことは、自分の悩みのひとつでもあるのが、これからの子どもたちの社会のこと。自分の子供時代と全く違う景色が今存在していて多分このスピードはもっともっと早まって、あと数年後にはまた違う景色がそこにあると思うんですよね。自分と子供に共通の言語がないようなことも増えてくるんだろうなと思った時に、どんな風にすれば、私たちの子供とリンクし続けられるんだろうって思う部分もありますよね。
- 松浦
- 時代とともに私たちもよく考えるのは、いつか、美容室の仕事でも、シャンプーはロボットできる、床を掃くのも受付できる。そう思ったら人間しかできないこと、人間の勘みたいなものはロボットにどうやって入力していけばいいんだって思うようなことを美容師として大事する。お米作りも AI がやると思うんですよ、ただあの時に感じた水の温度とか土の中に手を入れた時に冷たいと思ったら土の中は暑かったとか、その感覚を今のうちにやっておく。だからもっと原点に帰る、地球の子にしちゃう。
- 田丸
- 勘の経験の多い子は、すごい大事かもしれない。
- 松浦
- でも最終的には時代はそこで止まってないから、絶対に先に先に行くので、最終的に進んだとしても、原点を忘れない。この前、広島のおばあちゃまが、「原爆が落ちたことを伝えるのは私が最後の人とかな」って言ってて、最後の人でいいから伝えてくださいみたいな気持ちになるよね。
- 田丸
- そういう人から伝えられたことを真ん中のわたしたちがどんな風に伝えられるかで、未来は変わりますもんね。
- 松浦
- 絶対変わると思う。
- 田丸
- 責任ありますよね。
心がけている家庭のルール
- 田丸
- 24時間は短かいというのは子供できてから思って。
- 松浦
- ご主人も子育て手伝ってくれてるんでしょ?
- 田丸
- 非常に手伝ってくれて感謝はしてるんですけど、それでも手が足りないのが現実で、うちの家のルールでは子供とこうしてます、毎朝一緒にご飯食べてますみたいなことがなかなかできなくて、やっぱりフレキシブルで食べられる時は必ず一緒に食べる、でも食べられない日もある。臨機応変にまず自分の隙間は子供との会話を大事する、それを24時間のどこでもよくて、できるだけ5歳の子供ともいろんな話しし彼のことも聞くし、そして、まだ1歳で「はー?」みたいな顔して聞いてますけど、その子にも。会話の循環をすごい大事にしていきたいなと思ってるんで。
- 松浦
- それしかないよね。やっぱり背中見てもらうしかないし、それは会話だし、言動と言うか家の中でのこと、表で見せる田丸麻紀という姿ではなくて、家の中にいる姿を子供が見て育つんだもんね。やっぱり大事なのは、親が仕事しているか、していないかとかいうよりも、夫婦の形が、オリジナリティでもいいから、本物かどうかっていうことなんじゃないかなって思うんですよね、
- 田丸
- よく子供の前では喧嘩を見せてはいけないって言われるじゃないですか、
- 松浦
- 見せなきゃ。絶対見せなきゃ。
- 田丸
- 喧嘩は見せないように気をつけてはいるんですけど
- 松浦
- いや、逆だと思う。相手を憎んでいるような喧嘩は醜いので、絶対人間として人に見せたくないし子供には見せてほしくなし、だけど、育ってきた環境が男と女違えば他人同士が一つの家の中に入るから、絶対違うじゃないですか。本当は心底信頼しあっていて、ひとつ屋根の下にいるんだったら喧嘩も討論を全部見せなきゃダメだと思う。うちは、あからさまですよ。もうあと裸族だし、みんなで裸で歩いたりしてるし(笑)。
- 松浦
- うちでは、私は裸族なんですね。でも主人は、裸族ではないから、もう冷ややかな目で、またそんな格好でうろちょろしているの、それを聞く長男はお母さん恥ずかしいと一緒になって言うようになって最近は、向こうの人数のほうが増えてきたので、着たほうがいいかなって思うようになっているんですけど(笑)
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