世界でもユニークなフェス「KOYABU SONIC」

小籔千豊(芸人)×松田ゆう姫(アーティスト)

2019

08.23

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音楽と笑いの融合


小籔さんは、2008年から、「音楽と笑いの融合」をテーマにしたフェスティバル
「KOYABU SONIC」を主宰。日本を代表するミュージシャンと、お笑い芸人が多数出演しています。

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小籔
「コヤブソニック」というダサいフェスをやらせてもらってるんです。これが何年も続けてたら、ちょっと変わってきて、その昔1年目2年目ぐらいの時に雑誌で取材やってくれはる時に向こうのライターさんの人が笑ながら入ってくるんですね。でも最近になってきたら、真面目に言われるからすごい笑けてくるというか。

松田
すごい。はじめたきっかけは?

小籔
レイザーラモンと3人で「ビッグポルノ」という下ネタラップグループを組んでいまして、

松田
聞いたことあります。

小籔
新喜劇の下っ端時代、僕、セリフがなくて、それまでは、漫才師をやっていたからラジオのレギュラーとか単独イベントで発表する場があったんですが、新喜劇に入った瞬間、 「ありがとうって」と一行だけ渡されたらそれ以上言ってはいけない。もう発表できない苦しみを久しぶりに味わって、腹たつからイベントなんかやろうかな、好きな事やって発散せな心のバランス取られへん。新喜劇は、年寄りから子供まで、だから年寄りと子供が嫌がるそうなイベントやろう、なんとかポルノみたいなタイトルにして、えげつないユニットコントとかやろうと言っていたんですね。それで同期の2丁拳銃が音楽イベントをやるから15分だけ好きなのやってと言われたけど「ビッグポルノ」は全然お客さん入っていなかったから、受ける受けへんより寝て起きても覚えてることをしてお客さんを引っ張らなあかんとなったらやったことないけど、ラップ作ろうかとなって、自分らで歌詞書いて覚えて、練習して、やったんです。そしたら、800人くらいのお客さん、顔が素なんですよ、すべってるなと思ったけど、男の子8人くらいが腹抱えて笑っていたんですよ。あ、これ、いけるんかも、と。イベントで歌うようになった時に、ネタよりも曲のほうが多くなってきて音楽イベントみたいになってきたんですよ。僕はこれを広めたいと思ったからその時、「summer sonic」も知らなくて、HGに「出して」といったら「あかん」と言われたんで横でコヤソニやってサマソニ潰したろかとそれは悔しい漫談で、「ミュージシャンの知り合いいてはるからできるんちゃいます」となって、嫌われてもいいけど、真面目にお願いしてみようかなと悩みながら手汗書いて、長文メールを送ってみたら、ミュージシャンの方が、わりと短い文で「いいよ」みたいな。

松田
そんな感じありますよね。

小籔
こんな悩んで意味なかったなぁみたいな。それから続いていってる感じですね。「コヤブソニック」、そして新喜劇の座長をやらしてもらったら心の底からみなさんのおかげですと、思うようになりましたね。その時、俺も大人になったと思った、そんな思う日が来ると思わなかったですけどね。

松田
すごい。


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今年の「コヤブソニック」



松田
今年はどんな感じなんですか?

小籔
いつも、僕が好きな人、お世話になってる人、仲良しの人、生でライブ見てみたい人をお招きしてお声掛けさせてもらって、小籔が言うなら出たろかという人たちが出ていただいて、あとは芸人、先輩後輩でほんまおもろいなと思う人しかお声掛けしないんですけど、お笑いの人たちが同じ数出て、

松田
漫才とかコメントとかをどうやって組んでいくんですか?

小籔
例えば、トップバッターで、スチャダラさん、ソウルセットさん、カジヒデキさん、Perfumeさん、その後に、下降り明星、ダイアン、中川家、笑い飯、千鳥、でまたEGO-WRAPPIN'

松田
まじっすか?

小籔
ホフディラン。で、また、麒麟、矢野・兵動、シソンヌみたいなことになって、また誰かということになっていきます。

松田
おもしろそうですね。

小籔
それまでフェスに行ったことなかったんで、最初、なんのこっちゃわからなかったんです。オープニングでまず、挨拶して、バンドには転換があると、15分どうするの?といったらお客さんは、みんな待ってますって言うから、そんなアホなといって、トークでつないでいたんですよ。そしたら1回目終わった時にBOSEさんにこんなフェス見たことないと言われ、

松田
世界的に見てもコヤソニしかないですよね。

小籔
芸人の量が多いという部分においてですけどね、よそさんのフェスはミシュラン三ツ星、大型外食チェーンって感じですが、僕は商店街の地元の人しか集まらない居酒屋、でもルートがあるからミシュランと同じ食材だけ揃ってますみたいな、こんな汚い店で、スチャダラさんとか Perfumeさんみたいな仕入れているのおかしいやんってなるんですけど、港や市場に知り合いおるんですよってことで、食材は完璧なんですけど、お皿と店の汚い感じと包丁の汚さは一流店とは違うという感じですかね。




小籔さんが主宰する「音楽と笑いの融合」をテーマにしたフェスティバル「KOYABU SONIC」KOYABU SONIC。今年は、9月14日(土)、15(日)、16(月・祝)に、「インテックス大阪」にて開催されます。

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