子育てと仕事の両立
五明祐子さん(モデル)×福田麻琴さん(スタイリスト)
2019
05.31
ファッションの世界において第一線で働くおふたりは、ともに母親でもあります。もう成人したお子さんを持つ五明さんと、今年小学生に入学した6歳の息子さんを持つ福田さん。母親なら誰もが悩む子育てと仕事の両立。プロフェッショナルに仕事に生きる女性としておふたりは、どのようにその現実に立ち向かってきたのでしょうか。
実はパリジェンヌたちも努力している?!
- 福田
- 五明さんの「LEE」での記事を読ませて頂いた時にちょっとほろりと涙が出たんです。
- 五明
- 何年か前だよね。子育てのインタビューのみたいのがあって、子育てについて語ったのはたぶん初めてくらいかな。今は現場に子供を連れてきたりとか、オープンだけど、私は「non-no」という雑誌をやっていて、子供を産んだ時も「non-no」をやってたから、私のイメージと子育てのイメージが結びつかなくて、あえて言わなくてもいいと言われていて、だから現場では知ってる人は知ってたけど別にお母さんであることを知らないで仕事をしてるみたいな、それで今まで子育てについて語ったことがなくて。
- 福田
- すごい新鮮というか、衝撃というか五明さんにも、こういう時期があったんだみたいな、知らなかったので。今でこそ子供がインフルエンザでとかそういう話が現場でできたりするじゃないですか、ちょっと熱があるから連れて行っていい?とか、助け合いながら子育てをしているけど、先輩の話を聞いていると、やっぱりそうではない時もきっとあったんだと思うと、時代の流れというか、それを切り開いてきた人たちが無しを有りにしてきたわけですから、今もうお子さんも大きいですし、うちは6歳なんですけど、きっと今のほうがもっともっと生きやすいと言ったら変ですけど。
- 五明
- 大変だったけど、本当に母もそうだし、周りの人とかお友達もそうだし地域の人たちみんなに助けてもらった。可愛がってくれる人はみんな可愛がってくださいみたいな。自分だけで頑張らずに、有料のものもありとあらゆる手を使ってみました。まこっちゃんもお子さんが小さい時は、お母さんに来てもらったりしていたでしょ?
- 福田
- 2人のおばあちゃんがいなかったら多分この仕事は続けてられなかったかも。やっぱり一人では子育てできないなと思いますね。
- 五明
- お母さんが子供と一緒にいたほうがいいのはそうなんだけど、働く女性の友達とかも結構苦しむっていうか悩んだりするよね。
- 福田
- 心が痛んだりね。
- 五明
- でも、本当にいろんな人に可愛がってもらうと子どもも楽しかったりするから、わたしいろんな人に預けたんですよね。わたしの子供もいろんな家でご飯食べたりとかを小さい頃からやっていたから、今もお友達が多かったりして、それはそれで自分だけで頑張んなきゃいけないっていうのではなくて、みんなに助けてもらって、みんなに育ててもらうのは、それはそれですごいことだと思う。
- 福田
- 遅くなったお迎えの時とかに、ごめんねという気持ちが出そうになるんだけど、そこを一生懸命飲んで、「ありがとね。ママのことを待っててくれて、すごいじゃん」とか、言うようにしてる。ママもすごい楽しい仕事してんだよと、ポジティブなほうに、それは、これから子供が大きくなって女の人が仕事をすることは楽しいことだと思って欲しいなと思うから、お仕事は楽しいというのを見せたいと思いますね。
- 五明
- ごめんね、ごめんねと言っていると子供もね。
- 福田
- きっと悲しいことをされてるのかと思ってしまうので、工夫しながらですね。
親子留学のすすめ
- 五明
- 親子留学に行ってたんですよね?
- 福田
- 行きましたね。今、フルタイムで仕事をしてるので、夜一緒に子どもとご飯を食べれる時もあれば食べられない時もあるし、朝もロケが早朝だったりすると見送れない日もあるから、そういうのをぎゅっとカバーしたい、子どもに対してもそうだし自分も子どもとの時間を補いたい気持ちがあって。仕事し始めてから留学以外ではじめてかも、2週間の休みが取れて、ふたりで親子留学に行ったんですけど、すごくやっぱりと濃いというか、
- 五明
- 親子留学に行こうって言ったら、息子さんはどうだった?
- 福田
- 嫌だって言ってました(笑)。
- 五明
- そうでしょ。
- 福田
- フィリピンのセブ島に行ったんですけど、行きたくないと言ってて・・・ジンベイザメいるらしいよと言ったら、行きたいかもみたいになって。
- 五明
- ちょっとポジティブな誘い文句を!
- 福田
- ビーチがきれいらしいよ、蟹とか魚とか見えるらしいよ、それで、行きたいとなっていって、最初はだましだましだったかなって感じがしますけど、もう学校に行ってる間も英語でお互いに違う部屋でマンツーマンで授業を受けるクラスで、やっぱり何言ってるか全然わかんないんだけどとか、フィリピンの人はすごく明るくて、子供にもすごいフレンドリーで、歌とか音楽とかと iPad とかそういうのを使いながら英語のレッスンをしてくれるので、だんだん楽しくなってきて、その後は授業が終わったら、ビーチやプールに一緒に行ったりとかしてるとだんだんセブ島はすごく楽しいみたいな思い出に変換されたみたいです。英語の勉強をしてるというよりはあの英語の島って楽しいねと帰りは言ってましたけど。
- 五明
- よかったね。いい思い出になって。
- 福田
- でもたぶん出産以来、あんなに2人きりで2週間べったりと過ごしたから、すごく成長も見られるんですよ、こんな優しいところあるんだなとか、これ前、嫌いだったのに食べられるようになってるとか、でも、この性格、どうにかした方がいいわとかもあるし、お互い様なんですけど、ちょっと喧嘩したり、仲直りしたりとかしながら過ごしたかなと思うと、濃密な時間で、私も楽しかったのでまた行きたいなと思います。