センス溢れるインテリア選びのコツ
中村貞裕さん(TRANSIT GENERAL OFFICE代表)×クリス-ウェブ佳子さん(モデル、コラムニスト)
2018
08.31
ファッション、建築、音楽、デザイン、アート、食をコンテンツにした"遊び場"を創造することをモットーに、常に話題のスポットを手がけてこられた中村さん。行列ができるカフェやレストランで、キーとなるのは、トレンド感あふれるインテリアと心地良い空間です。そして、クリス-ウェブさんも大のインテリア好き!インスタグラムでは、アンティークとモダンをミックスしたセンス溢れる自宅の様子を見ることができ、また南青山にあるレストラン「アンドエクレ」では、家具・調度品のセレクトなどインテリアのディレクションも手がけています。
クリス-ウェブさんは、子どもと行く旅の素晴らしさを提案する旅ガイド『TRIP with KIDS こありっぷ -これが世界基準の新感覚 旅育本-』を講談社より発売されました。
アートを軸に考える
- 中村
- 今、部屋の模様替えしているんだけど、忙しくてなかなか家具が選べなくて気づいたらもう1年ぐらい経ってしまっていて。
- クリス-ウェブ佳子
- でも家具は、じっくりでいいですよ。うちも新しい家に引っ越した時、7ヶ月間、カーテンがなくて、まわりの友達からリビング丸見えだよって言われて、でもカーテンつけないことによって常に綺麗にしておかなくてはと、思うことが良くて、カーテンついてるけど結構あけっぱなし。どうぞ見てくださいって感じ!
- クリス-ウェブ佳子
- 引っ越したんですか?
- 中村
- 代官山に家があって、実は、村上隆さんと仲良しで、名古屋に去年、大きなレストランを作って、そこに、村上さんがかわいがっている、マッドサキ君というアーティストの絵を買いたくて。
- クリス-ウェブ佳子
- 大好き!
- 中村
- マッドサキのを買おうと思ったら納品が間に合わなくて、そうしたら村上さんが、村上さんとマッドサキのコラボ作品を作って貸してくれることになって、それが村上作品なんですよ。それでそれを返す時に、せっかくだから買わないかってことになったんですよ。村上さんが貸していた作品を。悩んだけど、縁じゃないですか。まあ僕も清水から飛び降りる勢いで買っちゃったんですよ。
- クリス-ウェブ佳子
- それがリビングに?
- 中村
- リビングに来るんだけど、それがあまりにもインパクトあって。
- クリス-ウェブ佳子
- 合わないんだ。
- 中村
- グラフティの黒い感じで、壁が全部それになってしまうから、それに合わせて家具を全部変えようかなと思って、アートありきでやっていたら、なかなか決まらないじゃないですか?
- クリス-ウェブ佳子
- サイズは?
- 中村
- 3m×1.5mくらいの横長。それを中心に家具を揃えて。
- クリス-ウェブ佳子
- 黒のレザーのソファは?
- 中村
- でももう買っちゃったんだけどね。
- クリス-ウェブ佳子
- ミニマルモダンな空間にする感じ?
- 中村
- 今まではあったかい木の感じだったのを全部、やめて、モダンな感じにがらっと変えてる最中で。
- クリス-ウェブ佳子
- いままでと真逆?
- 中村
- いままではものすごいカラフルなアートが飾ってあって、全部、木だったんで、そこに茶色のレザーのソファーだったり。
- クリス-ウェブ佳子
- それうちだ!
- 中村
- この前みて、スクリーンショットした。
- クリス-ウェブ佳子
- ありがとう。うちは、リビングをジャングルにしたくて。今、にはまっていて、先端が細くなってる中国とかの植物シュロチクにはまっていて、針葉植物は置かない主義だったね。そんな風水もこだわってないけど、広葉樹とか紅葉植物の方がいい気が迷い込んで来るって言うのがあるけど針葉樹も置き場所によってインスピレーションがシャープになったりとか、そういうのもあるから置いてもいいかなと思って。和洋折衷な感じが増す。うちはエクレクティックというのがテーマで、いろんなもののいいところを混ぜる感じで、家具の年代もバラバラだし一番古いものだと18世紀のものとか、でもIKEA もあったりとか、「HIKE」っていう中目黒の家具屋さんとかもあって、子供がやっぱ多感な頃だから、いかに家をごちゃごちゃさせるかが楽しい。でも多分振り切って、ミニマルに行くと思ってる。「ミノッティ」とかいつか欲しいもん。
- 中村
- 「ミノッティ」ぽいのを揃えてみた。
- クリス-ウェブ佳子
- いつか反動がくるんじゃないかなと思って。
- 中村
- 今回はそっちに振ってしまったんだよね。
- クリス-ウェブ佳子
- 羨ましい。家具の模様替えとか本当に贅沢!
インテリア選びが楽しくなるアドヴァイス
- クリス-ウェブ佳子
- インテリアはたくさん見た方がいい。グルメの人と一緒でいっぱい食べるからおいしいものがわかってくるんで、インテリアも家具もいろいろ触っていろいろ見て、やっぱちょっと勉強しなきゃいけない。わたし、木を見ただけでだいたいわかる。
- 中村
- お店をプロデュースできちゃうね。
- クリス-ウェブ佳子
- 家具大好き。
- 中村
- 僕、お店もホテルも海外に行くとリゾートは別として1泊ずつ変えるくらいで、ニューヨークとかパリで5泊あったら5個のホテルに泊まったりすると、たくさん見れば見るほどトレンドもわかるし。
- クリス-ウェブ佳子
- 目がこえてきますしね。
- 中村
- ちょっとこれ古い感じかなみたいな。
- クリス-ウェブ佳子
- 自分でインテリアをプロデュースする上で絶対にゆずれないのは?
- 中村
- お店の場合は多少トレンド、飽きっぽいから、ちょっと今まであったかい感じだったのが今回はモダンに変えてしまったので、アートを置くので家具に影響されてしまうので、何をメインに持ってくるかで変わるね。アートが中心になるお店が多いで。
- クリス-ウェブ佳子
- 「ワークス」も必ずアートの展覧会とかしていて、買えるし、あの空間は大好き。食べながらアート鑑賞して気に入ったら買って帰れる。わたしは、3年前にレストランのインテリアをプロデュースする仕事がいきなりきて、インテリア好きを公言してたから、いつかやりたかった仕事で、でもいざ居抜きの空間で、どんなインテリアにしようかなと思った時に何にも本当に浮かんでこなくて、その時に空間プロデューサーの谷川じゅんじさんにどうしたらあの真っ白な空間を埋められるんだろうって相談しに行ったら、順次さんが「明日その店が空き次第、工事が始まる前に行って、そこに座ってどういうお客さんがここに来てほしいのかをよく考えてそこに座って待ってごらん。そしたら浮かんでくる」って言ってくれて、それがすごい救われた。
- 中村
- お店の場合、やってて思うのはインテリアでは3割ぐらいで実際に来る人と働く人で完成するので、それをすごくイメージしますね。
- クリス-ウェブ佳子
- どういう人がここに来るかの前提で。
- 中村
- かかる音楽もそうだし、
- クリス-ウェブ佳子
- うちの家のインテリアは、来る人を想定して考えていて、一番日当たりの良い大きな窓の前にはソファーがあって、そこで友達がうたた寝とかしているとよし!って思うの。
クリス-ウェブさんは、子どもと行く旅の素晴らしさを提案する旅ガイド『TRIP with KIDS こありっぷ -これが世界基準の新感覚 旅育本-』を講談社より発売されました。