仕事に活かすミーハー精神
中村貞裕さん(TRANSIT GENERAL OFFICE代表)×クリス-ウェブ佳子さん(モデル、コラムニスト)
2018
08.17
時代の空気を読んで、次々とヒットを生み出す仕掛人、中村さんの仕事の根底にあるのが、”ミーハー精神”です。
次々とヒットを生み出す中村さん。猛スピードで移り変わるトレンドをキャッチしながら成功する仕事術を教えてくれました。
クリス-ウェブさんは、子どもと行く旅の素晴らしさを提案する旅ガイド『TRIP with KIDS こありっぷ -これが世界基準の新感覚 旅育本-』を講談社より発売されました。
- クリス-ウェブ佳子
- 基本、ミーハーですよね?
- 中村
- 僕ね「中村貞裕式 ミーハー仕事術」という本を出したぐらいなんで、本当にミーハーで小さい頃から、いろんなものに飛びついては飽きて、新しいものやって、BOOWYが流行ると、ギターを買って、スチャダラパーが流行ると、DJ セットを買ったり、サーフィンやるし、元々バスケをやっていたりと、大体半年ぐらいで、ちょこっとできると飽きて。
- クリス-ウェブ佳子
- サイクルが早いんですね。
- 中村
- 彼女ができると、料理を作ろうかなと思って、チョリソー入りオムライスを作って、それができたらもういいやみたいな、ありとあらゆるものに手を出して止めるんだけど、20歳ぐらいすぎると、それを続けている子たちが出てきて、あの時、続けていたら、これぐらいになったんじゃないかみたいな、だんだん続けない自分に対してコンプレックスが出てきた。でも25歳ぐらいになってくると「今度、デートに行くんだけど、どこのレストランがいい?」とか尊敬している上司から聞いてきて、広く浅く知ってる僕がトレンドに詳しいみたいなブランディングにいつの間にかなっていて、その時に気付いたのが、100というのが人の到達点だとしたら、僕みたい1の知識を100個持っている1×100と、ひとつ極めている人は、100×1だから、1×100も100×1も一緒で、そう思うと、コンプレックスがなくなって1×200とか300するが大得意で、でも100×1の人は、1×100にできないから、僕は1×100のスーパーミーハーになろうって決めてから何か吹っ切れて、今に至る。
- クリス-ウェブ佳子
- 今、多分これを聞いて、コンプレックスが解消された人がいるはず。私もそのひとり(笑)
- 中村
- だから僕、薄っぺらい知識をたくさん持っていて。
- クリス-ウェブ佳子
- あと、中村さんがすごいのは、その広く浅くなんだけど詳しい人を知っている。
- 中村
- そうそう。だから僕は1×100で100になって、100×1の人と組んで1万にしたり、
- クリス-ウェブ佳子
- ミーハー×おたくのコラボがうまいんですね。
- 中村
- そうそう。自分が、1×100とわかりさえすれば、あと1万にしたり、2万にしたりするのに1×100の人と組んで200にして、100×1の人組んで1万にしたりとか、足したりかけたりしてどんどん影響力を高めたりしている。
- クリス-ウェブ佳子
- すごい!それを25歳くらいで気付いた?
- 中村
- 25歳くらいから気付いて、30歳ぐらいからもうこれで行こうと思って、もうコンプレックスなくして。
- クリス-ウェブ佳子
- ミーハーいいことみたいな。でも最初がコンプレックスだったのはすごいですね。
情報のインプットよりもアウトプットが大切
次々とヒットを生み出す中村さん。猛スピードで移り変わるトレンドをキャッチしながら成功する仕事術を教えてくれました。
- 中村
- だいたい週に3回ぐらい TSUTAYA に寄って、かたっぱしからジャンル問わず読みまくって、永久保存版みたいなやつだけ買うんだけど、普通の雑誌はその場で真剣に読む。後は SNS でちょっと気になる人をフォローしたり、「VOGUEリビング」とか「コンデナストラベラー」など海外の雑誌のインスタをフォローしたり。あとは、ミーハー仲間と夜な夜な集まっては、「最近どこ面白い?」とか聞く。
- クリス-ウェブ佳子
- だいたいどのくらいの年齢層に聞くんですか?
- 中村
- まあ基本的には同じ年代が多いけど、ITの若手社長たちと会ったりするし、もちろん先輩たちと会って、「あの時代どうだったんですか?」ってヒアリングもするし。
- クリス-ウェブ佳子
- わたしも昔話を聞くの大好き。
- 中村
- 実は、ミーハー仕事術とか言って、さっきも1×100とインプットばっかしてるように見えるんだけど、トレンドを見つける僕の法則というか、うちのスタッフに言っているのは、インプットでなくてアウトプットが大切で、インプット力は後回しで、アウトプット力を高めることが僕は一番大切と言っていて、ようは、良い雑誌は、いい情報をたくさん出せば出すほど、いい情報が入ってくる。例えば SNS とかでも美味しいものばっかり上げている人は、あげてない人より絶対いい情報が入ってくる。アウトプットをするのは、結構毎日ジムに通うように、ちょっと気を抜くと、めんどくさくなっちゃうので、いい情報があればあるほどすぐ出すようなアウトプット力を高めることが情報オタクから目利きになるコツ。
- クリス-ウェブ佳子
- でも、ちゃんと中村さんがよしと思ったものだけをフィルターに通してアウトプットする?
- 中村
- もちろん。アウトプットし続けると、おのずと慣れてくるというか、インプットだけしているとその見極めができなくなっちゃうんで。
クリス-ウェブさんは、子どもと行く旅の素晴らしさを提案する旅ガイド『TRIP with KIDS こありっぷ -これが世界基準の新感覚 旅育本-』を講談社より発売されました。