猫との暮らし
コムアイさん(水曜日のカンパネラ)×ひらのりょうさん(アニメーション作家)
2018
08.03
先日公開になった映画『猫は抱くもの』で猫役を演じているコムアイさんと、劇中アニメーションを担当されたひらのさんは、ともに、猫好き!おふたりの溢れる猫愛をたっぷり語っていただきました。
映画「猫は抱くもの」は、現在、新宿ピカデリー他、全国ロードショー中です。
猫は、知らない世界に連れて行ってくれる
- コムアイ
- にゃんこを飼っているそうですね?
- ひらの
- そうなんです。
- コムアイ
- ベージュっぽいにゃんこ?
- ひらの
- 長毛種でベージュの猫で、もともと野良猫で勝手に僕の部屋に忍び込んできて・・・。
- コムアイ
- きゃー夢のような!
- ひらの
- 本当に雪が降っている日の夜中に猫の鳴き声がして、元々家で飼っていたんで、うちの猫かと思って開けたら、長毛のでっかい、ベージュ色の猫がいきなり入ってきて、そのまま膝の上に乗って、雪だから明日まで置いてあげようと思ったらそのまま住み着いちゃって。
- コムアイ
- おもしろい!ほんとうにそういうのあるんですね。
- ひらの
- すごい人懐っこくて。
- コムアイ
- わたしは黒の長毛種のにゃんこを今、世話しはじめて、恋人が飼っていたのを預かっていて、急にステップマザー的な継母的な感じです。
- ひらの
- 懐きますか?
- コムアイ
- 一瞬で懐きました。けっこうやさしい子だったからかなぁ。
- ひらの
- 女の子で。
- コムアイ
- 絶対ひっかかれると思ってびびっていたんですけど。私も「猫は抱くもの」をやって、猫運がすごいアップしたというか、終わってからなんですけど、にゃんこのママになって、ちょーかわいい、みゃーとか泣いたりするけど、忙しい時は、基本待っててくれて、
- ひらの
- それはうらやましいなぁ。
- コムアイ
- ちょっと近づいて横で待ってるみたいな感じで、でもなんか寂しいから近くまで来るんですよね。傍でまだかなーみたいな感じで待っているんですよ。いい奥さんみたい。すごいスイートにゃんこだなと思っています。作っている時とか邪魔してきたりしませんか?
- ひらの
- 僕、今日、朝5時に起こされました。
- コムアイ
- 早いな。
- ひらの
- 叩かれて、散歩に連れて行けという。
- コムアイ
- 犬じゃん!
- ひらの
- 僕が猫を飼ってから明け方の世界を知るようになって、ちょっと異世界っぽいんですよね。
- コムアイ
- わかる。宙に浮いてる感じの時間帯ですよね。
- ひらの
- そういう世界に僕の猫は連れてってくれるからって、近所のちょっと早起きのおばちゃんが鳩に手を振っておはようって言ってるみたいな光景を見て、なんだこのピュアな世界は!と思いながら。全部が新鮮になって、葉っぱがめちゃくちゃ揺れてるけど、なんかかっこいいとか、雲がすごい良い形みたいな、自然な日常にあるものがすごく新鮮に感じてそれがなんかいいなって。猫の視点になってみることで、日常が違ってみえることがあるのかもしれません。
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- コムアイ
- 最近、顕微鏡がおもしろいかもと思っていて。持っていますか?
- ひらの
- 小学生の時に、「ちゃれんじ」をやっていまして
- コムアイ
- 私もやっていた!
- ひらの
- シールを集めると、グッズがもらえて、顕微鏡を手に入れましたね。
- コムアイ
- えーすごい!
- ひらの
- 田んぼの水を汲んではゾウリムシを見ていました。
- コムアイ
- 絶対意味ありますね。
- ひらの
- あったでしょうね。今考えると。
- コムアイ
- あれは、天文みたいのに近いから、全部一緒だなって思ってきません?こんなちっちゃいけど同じことやっていて、形は完全に違うけど、それはそれでなんかその人の動きとかに似ていたり・・・。
- ひらの
- それ「マトリョーシカ」っていう曲にまさに表現されていたことじゃないですか!水曜日のカンパネラの楽曲は、その感覚がすごい出てくるなって感じがするんですよね。
- コムアイ
- 最近、わりとトリッピーで、サイケデリックかもしれない。「マトリョーシカ」も完全にそうですけど、ミクロミクロミクロ、マクロマクロマクロ・・・。
- ひらの
- ミクロに行ったらマクロってことですよね?
- コムアイ
- そうそう。
- ひらの
- それ「ガラパゴス」に入っている「キイロの歌」もその感覚があって、劇中で見たときもすごいファーって宇宙に広がっていく感じがあって・・・
- コムアイ
- さすがーうれしい!
- ひらの
- めちゃくちゃエモかった。
- コムアイ
- うれしい。
- ひらの
- まさに顕微鏡っていいですね。
- コムアイ
- 「キイロの歌」を書いた時、顕微鏡みたいな感じでした。その景色が最初に浮かんでて、地球儀みたいにだんだん引いていって、日本、アジア、地球、星、銀河みたいな、宇宙まで引いていくっていう絵が自分の中で映像であって、それに合う音をつけようっていう感じで、書いていったんですよ。
- ひらの
- 聞いていてまさにそれでした。
- コムアイ
- それがまた映像に戻ってくる感じがしておもしろい!
- ひらの
- 今日、聞きながら来たんですけど気持ち良かったです。
- コムアイ
- ありがとうございます。
- ひらの
- 僕は、ゲームになってしまうんですけど、デヴィッド・オライリーというアニメーション作家さんがいまして
- コムアイ
- 彼氏です。
- ひらの
- え?
- コムアイ
- (笑)。さっきから言っていた恋人がデヴィッド・オライリーです。
- ひらの
- 最近、日本来て、
- コムアイ
- それで付き合いはじめたんです。
- ひらの
- マジで?!
- ふたり
- (笑)。
- ひらの
- デヴィッド・オライリーの「Everything」がまさにコムアイさんがおっしゃられた世界にあるいろんなキャラクターになれるんですよ。机とか動物とか岩とか山になれたりして!
- コムアイ
- やったほうがいいな。
- ひらの
- どんどん地球の内部に入っていくみたいな、まさに顕微鏡の世界を体感できる
- コムアイ
- バクテリアとかにもなれるんですよね?
- ひらの
- なれました。ずっとやっていたんで。衝撃的すぎるなぁ。
- コムアイ
- びっくりした。今度遊びましょう。
- ひらの
- オライリーとは映画祭とかで会っていたりしたから。
- コムアイ
- 遊ぼうね。
- ふたり
- (笑)。
映画「猫は抱くもの」は、現在、新宿ピカデリー他、全国ロードショー中です。