美しい女性とは?
中塚翠涛さん(書家)×神崎恵(美容家)
2018
06.15
幼い頃から書に親しみ、古典的な書法を習得。現在は、和紙と墨のみならず、陶器、ガラス、映像など幅広い手法で独自の表現を追求されている中塚さん。一方、神崎さんは、美容誌を中心に、数多くの雑誌、イベントなどで美に関するテクニックを提案したり、女性の魅力を引き出すアイテムのプロデュースを行うなど、多くの女性たちから絶大の支持を得ています。
神崎恵さんが手がけた初めての「生き方本」、「わたしを幸せにする41のルール」は、廣済堂出版より発売中です。
色を纏う
- 神崎
- こんにちは。
- 中塚
- こんにちは。
- 神崎
- お久しぶりです。
- 中塚
- お久しぶりです。あんまりお久しぶりな感じがしないんですけど、
- 神崎
- けっこうイベントとかでばったり会うこともあったりするけど、中塚さんに一番最初に会った時は、こんなに透明な大人な女性がいるのかとびっくりしました。
- 中塚
- よく言いますね(笑)。すっごい嬉しいけど。
- 神崎
- 透明感があるという噂は耳に届いていて、実際、大人になると透明感はなくしていくもので、でも、こんなに透明感を放っている人は、特別という鮮烈な第一印象だったのを覚えています。
- 中塚
- 光栄ですけど、わたしはそのままその言葉をお返ししたいという気持ちと神崎さんには、自分にない女子力の高さ、メイクとかも参考になるなというのを感じたのを覚えています。
- 神崎
- なんか照れますね(笑)。
- 中塚
- 改めて話すことはないもんね。
- 神崎
- わたしは、美容がとても好きで、色を顔の上に乗せたり、まつげを伸ばしたりするのは好きなんですけど、中塚さんに会うと色を使わなくても、きれいってすごいなって。あまり色を使わないでしょ?
- 中塚
- 爪くらいかな。ネイルだと、自分が唯一見える場所で制作の時もなかなか鏡を見ないから、紙に書く時に一番目に入るところなので、ネイルは唯一意識しているところなんですけど。
- 神崎
- 素敵なんですよ。それが全体を見るとそれほど鮮烈な色は纏っていない、だからこそ爪先に鮮やかな色があって、ギャップなんだと、勉強になったりします。いろいろ盗んでいます。
自分のスタイルを持つ
- 神崎
- 女性の美しさは、たくさんあって、ひとつではないと思っていて、数え上げるときりがないんですけど、自分の生き方に自信を持って進んでいる人はとても美しいなと思っていて、それが人の視点ではなくて、ちゃんと自分の中で選んで、一歩一歩生きている方は、外見がどう、顔のパーツがどうではなく、綺麗だなといつもお会いする度に思ったりしますね。
- 中塚
- そうですね。自分のスタイルがある方は魅力的だと思いますね。神崎さんにお会いした時も自分に自信を持っている道をみなさんに伝えていきたい、それに邁進している姿に魅力を感じ、美しい方だなと思いました。
- 神崎
- 自分に自信を持つのは、難しいですけど、楽しみながら努力しているのがとてもよくて、諦めて放り投げるよりは、みんな自分の中に嫌いなところもあったりとか100%満たされている方ってそんな多くないと思っていて、わたしもその一人なんですけど、だからこそ自分を好きになるためにとか、自分の生き方を求めて、がんばるというか、いろんな方法を見つけたりする人は、とてもキラキラしているなと思いますよね。美容をやっていると外見にとらわれてしまいがちですけど、そうではなくて、実際外見でない美しさのほうが強いのではと思う部分が生きているとたくさんあって、自信というのがとてもポイントになってくるような気がします。
- 中塚
- でも、その自信をつけるのが難しくないですか?
- 神崎
- 難しい!たぶん一番難しくて。
- 中塚
- 自分のスタイルがある方が素敵だなと思うんですけど、その自信はどうつけるの?と悩んだ時期があって。作品もいいもの作ろうとか、みんながいいものってなんだろうとか、うまい下手とか考えれば考えるほど終わりがなくて。海外とかに行って学んだことなんですけど、自分らしさとか、スタイルの見つけ方は、自分の愛着をもっているものだったり、例えば、おばあちゃんからいただいた古着を大切に自分なりに着こなしていたりとか流行りのものも自分流に着こなしている方法を見かけた時にみんなと同じでなくても自分の体型に合った自分の顔に合ったスタイルでいることを考えるようになってからいろんなことが豊かになるようになりましたね。
- 神崎
- たしかに。それはすごく思いますね。
- 中塚
- 自信を持つのは難しいですよね。
- 神崎
- 小さい時から右になられ、左にならえで、教えられてきたから、なかなかそれができなくて人の声が気になったり、雑音が耳に入ってきて、すごく心が痛んだりする中でわたしは今でもちょっとでも好きになるとか、自信を持てるようにはどうする?って自分の中で会議していて、いろいろと日々、それを探したりとかしています。褒められたことをちょっと頭の中において、そこを伸ばしてみようかなとか、そこを力に注いでみようかなと思ったりとか。鏡を見て今日はいいかなと思えたら、何がいいんだろうと思って、それがわかったら、それを日々取り込んでいけるようにしています。なるべく自分のことを観察したり、もらう声をストックしたりとかするようにして、この小さい自信の芽を大事に育ててあげるようにしています。
神崎恵さんが手がけた初めての「生き方本」、「わたしを幸せにする41のルール」は、廣済堂出版より発売中です。