ボーダレスな人間関係

野村訓市さん(エディター、ライター)×村上虹郎(俳優)

2018

06.01

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野村さんは、20代の頃に世界86人のクリエイターをインタビューした「sputnik:whole life catalogueを発行。建築家、プロスケータ-、登山家、映画監督、グラフィティアーティスト、人類学者など、さまざまな人の生き方に迫りました。一方、俳優の村上淳さんと歌手のUAさんをご両親に持つ村上さんは、幼い頃から、日本各地や海外に移り住み、様々なカルチャーに触れてきました。

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出会いは、奇跡



野村
虹は若いわりにけっこう年の離れた友達とかいろんな友達がいるよね?

村上
そうだね。訓ちゃんしかりだけど。

野村
親父と同じ年だもんね、俺。

村上
親戚みたいな感覚だから、野村家。

野村
仲間は、全部同業者じゃないよね?

村上
もちろん。

野村
どうやってみんなと出会ってきたりしてきたの?

村上
全部巡り合わせだと思うし、ちょっとした奇跡だと思うね。一個一個が小さいけど、自分の知り合いと知り合いがそこで繋がっていたの?っていう、そういう繰り返しが多いと思うし、出会ったことが当たり前にも感じるし、わーへんだなっていうのが同時に混在しているけどね。

野村
虹は外に出て新しい人と出会いたいタイプ?中には決まった仲間がいればもう出なくていいというか、信用できる人が何人かいればいいっていう人もいると思うんだけど。

村上
時期による。もっと自分の知らない世界、それは東京だけでもいくらでもあると思うし、居心地がいいのと、ある意味、居心地が悪くてもおもしろい場所とか、その線引きはだんだんできてきたかなっていうのはある。

野村
これからどのくらい広がっていくのか楽しみなんだけど。俺とかちょっと広げすぎたところがあって。

村上
帝王だよね。

野村
昔は自分が虹のポジションにいて、ちょっと生意気そうだけど、人懐っこい、元気な子みたいな立ち位置で「あれやってこれやって」って人に頼んで、「しょうがねぇな」って言われる立場だった。それを自分でも自覚していてずるく、とことん使っていたんだけど、いつからか、年下ばかりになっちゃって、虹も年をとったら自分みたいな若い子に会ったら生意気だなと思わないでかわいいなって面倒みないと。

村上
意外と大丈夫だよ。

野村
かわいがっているの?年下。

村上
まだそんなにいないけどね、もちろん、でも現場行くといるよ。

野村
そういうところで何と呼ばれているの?

村上
年下でも虹郎って呼ぶ人もいる。

野村
虹もそれを許しているんでしょ?

村上
そうだね。訓市とは呼んでないけどね(笑)。


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野村流ネットワークの広げ方



野村
毎週、誰かしら海外から来るじゃない。もうさすがに、仕事があるから1日は一緒に入れないよね。だけどせめて一晩は飯食おうとか、一晩は酒飲もうってなるじゃない、酒ならいいよって結局朝の5時まで飲んじゃったりするでしょ。それが週に2人くらいいるから。そうするともう2晩つぶれてしまう、それ以外にも日本の友達ももちろんいるし、たまには仕事の打ち上げもしないといけない、そうすると結局、休肝日がない。

村上
訓ちゃん、それが仕事みたいなところあるじゃん。

野村
ってみんなが言うんだけど、実はまったく仕事と関係ない。

村上
笑。

野村
海外の友だちは、友だちだから。向こうで、酒をおごってくれたから、俺もおごるよとか、仲良しがせっかく来たからご飯食べたいとか、向こうの親友の親友が初めて東京に来るんだけど、せめて一晩でもどっか連れて行ってあげたいけど、お前にしか頼みたくないって言ったらさぁ、親友の親友だったらなんとかしちゃおうかなと思って、飯とかおごっていて、何の義理があったんだっけ?って。でもそうすると今度アメリカ行った時に一晩でいいからお礼をさせてくれみたいな、でもそれもまた時間がないから夜一杯飲もうかで、気付いたら5時とか。

村上
気付いたら5時シリーズね。

野村
5時シリーズだね。

村上
日本にいたら保育園にも行って。

野村
もう終わったけど、前は自転車乗って子供送っていたから坂道で酒臭い酒臭い、そのへんからサングラスが外せなくなってきた、目が真っ赤だったり(笑)

村上
それが理由!!

野村
それはけっこう大きいかもしれないね。

村上
野村訓市の謎。でもやっぱり、すごい。夜中まで遊んでも、絶対に子供はちゃんと朝送るのをなぜ、できる?とみんな不思議に思っていることだと思うんですけどね。

野村
みんな、疲れるから嫌だからそこまでして飲んだり、遊びたくないんだって、でも辛くても飲みたい、外にいて、友達としゃべって遊んでいるのが好きなんだよね。人好きというか結局ひとりで生きているわけではないから、人なしだと生きていけないし、もはやしょっちゅう海外に行くけど、できればもっと美術館に行ったりいろんなものを見に行きたいけど、時間が限られている中で絵を見に行くか、なかなか会えない友達に会うかだったら友達をとってしまうわけ。もう次いつ会えるかわからないし。人付き合いはすごく大事にしているからインドで会った25年前の友達たちとかまだすぐ連絡つくしどんどん年々増えていくわけ、自分がいろんなところにふらふら出かける度にまたバラバラの人と知り合いになって一回連絡とるようになったらたぶん死ぬまで取るから。

村上
どんどん

野村
今雪だるま式になっているから首がまわらないっていうのがある。


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