仕事と育児のバランス
黒田知永子さん(モデル)×今尾朝子(雑誌「VERY」編集長)
2017
08.20
結婚後は、主婦業に専念していた黒田さんですが、復帰のきっかけとなったのが、雑誌「VERY」の創刊です。子育てをしながら仕事をこなし、そのスタイルも読者たちから共感を得ていました。一方、今尾さんは、3年前に出産。一児の母親として、ハードな仕事をこなしながらも育児にも手をぬかず両立されていらっしゃいます。
35歳で「VERY」の編集長に抜擢されてから、仕事ひとすじだった今尾さん。そんな彼女は、出産を経て、ママ編集長として職場復帰を果たします。出産前と後では、働き方は、どのように変わったのでしょうか。
チーム力で乗り越える!
35歳で「VERY」の編集長に抜擢されてから、仕事ひとすじだった今尾さん。そんな彼女は、出産を経て、ママ編集長として職場復帰を果たします。出産前と後では、働き方は、どのように変わったのでしょうか。
- 今尾
- 何が変わりました?と聞かれても、「何も変わっていないんですけどね」とつまらないことしか言えなくて、とにかく時間が半分くらいになったので、同じことをやろうとしても無理があるから、結果が出せないとか部下たちとちゃんと向き合えないとかできないことずくめですよね。あれだけの量を半分の時間でやるのは、どんな魔法を使えばできるんだろうという感じ。でもできないことも当たり前だから、もし結果がでなかったとしても、それがつまびらかになることは、次の人たちにとって大事ではないかな。人には限界があるし、できないだけでは悔しいから時間がない中でどうやっていくかということはチーム力で乗り越えたいなと思っています。
- 黒田
- 人に任せることも増えた?
- 今尾
- そうですね。すごく増えたと思いますね。
- 黒田
- 自分が好きでやっていると、なかなか任せられないこともあるけど、そういうのができるようになるのは、もうひとつステップがあがる感じするよね。
- 今尾
- そうですね。実際、産休や育休の時間もあったので、その間は私がいないわけですから部員たちが不在の中で「VERY」を引っ張っていってくれていたので、いなくても大丈夫なんだなって思いましたし。
- 黒田
- すごいね。
- 今尾
- 毎日、あっという間に5時半になってしまうので。
- 黒田
- そうなんだよね。
- 今尾
- びっくりですね。
- 黒田
- 私が、その当時やっていたことをなんとなく想像すると、よくやっていたなと思うし、若くて元気だったんだなと思った。
- 今尾
- そうなんですよね。チコさんうらやましい。私よりも子育て年齢は10歳くらい若いから今、欲しいのはその若さです。
- 黒田
- 夜はへとへとでバタンキューだったけど、元気だったのかなと思う時もあって、今思うとそんなことにこだわらなくてよかったことや、手をぬけばよかったなと思うけど、子供を育てている時は、自分が夢中になって責任感もいっぱい。あの一生懸命の時があったから今がある。たまに思い出すとなんとも言えないいい時間だったんだな。
- 今尾
- チコさんのほうが私よりももっと一生懸命子育てしていた気がする。
- 黒田
- そんなことないよ 同じ同じ。
- 今尾
- 私は、大人になってからの子供なので、できなくて当たり前というか、そこまで無理したら自分がだめになってしまうかなとか大人に考えられることがあるので。
- 黒田
- やっぱりこうしなきゃとか自分がもっていた夢とかあるじゃない、それができないことが辛くなってしまったりとかするからね。でもキラキラしていた時だったんだなと思う。
- 今尾
- そうですね。
- 黒田
- その時、全然そんなこと思っていなかったけど、今尾ちゃんももう何年か経って子供が大きくなって思い返すと違う思いがあると思う。
- 今尾
- そうですね。わたしは楽しんでいるんですけど、仕事は大変だけど、大変なのは当たり前だから、自分がやりたくてやっていることだし、この立場で結果をだしていきたいという強い気持ちがあるので。休みになったら休みになったらで週末はすごく楽しみで日頃は朝と夕方しか時間がないから、土日はおもいっきり遊んじゃうんですよ、もうヘトヘト。
- 黒田
- 公園とか行ってる?
- 今尾
- 真っ黒です!
シンプルな生活が、リフレッシュの鍵!
- 黒田
- 「VERY」や「STORY」をやっている頃は夜もごはんとか食べにいくこともできなかったから、何かの打ち上げがある時は、頼んで出て行ったりはしたけど。だから、今、友達とごはんを食べにいくとか、旅行に行くとかが楽しい。
- 今尾
- チコさんすぐ帰っていましたよね。
- 黒田
- 今はそういうことが自由になったからママ友も続いているし、学生の頃の友だちもみんな一段階おいて、会うようになったし。旅行も行けるようになったねって。親が具合悪いから今はいけない人もいて、人数がフルで揃うことはないけど。旅行行ったりするのは好きかな。それを楽しみに日々がんばるみたいな。
- 今尾
- 私も同じですね。今、子供を置いて出るシチュエーションはないけど昔の仲間とごはんいったり、友だちのおうちに行ったり、土日は、ママ友家族たちと出かけて、ただ公園でしゃべったりとか。
- 黒田
- 私も子供が小さい時は、子供が騒いでもいいファミレスでしゃべっているのがすごく楽しかったし、あとは子供連れて行けるからおうちだったね。ただそれだけのことが楽しかった。
- 今尾
- 昔と今で違うのは、イクメンパパが多いので週末一緒に家族ぐるみで遊んでもらうと子供と遊ぶのが上手なパパが必ずいて、そこでママたちは楽して、弾丸トークできるんです。
- 黒田
- そういう時間が貴重だよね。どこに行くわけでもなく、すごいことするわけではないけど、そこでごはんのネタを仕込んだりするのも楽しいもんね。
- 今尾
- ジムに通わないけど、子供と遊んでいればものすごい体力使いますし、それで陽をあびて、健康的に過ごして疲れて寝る、すごくシンプルな生活です。