台所は、女性の城ではない!
室井滋さん(女優)×山内マリコさん(作家)
2017
04.23
山内さんは、2014年にご結婚され、まだまだ新婚。一方、室井さんは、籍を入れずに、長年、パートナーの方と一緒に生活をしていらっしゃいます。様々な結婚の形が存在する今、おふたり、それぞれ独自の結婚観に迫っていきました。
「結婚ってなんだろう?」という山内さんの思いはその後、結婚をめぐる男と女のギャップをコミカルに描いた小説「かわいい結婚」にも繋がりました。さらに先日、山内はご自身の体験を1冊のエッセイ「皿洗いするの、どっち? 目指せ、家庭内男女平等!」としても発表されました。
■室井滋さんの新刊「おばさんの金棒」は毎日新聞出版より発売中。
■CDアルバム「8つの宝箱〜いとしの毛玉ちゃん〜」発売記念し、しげちゃん一座のスペシャルライブが
5月28日(日)に東京・墨田区にあるYKK60ビルAZ1ホールで開催されます。
【しげちゃん一座 オフィシャルサイト | 日本コロムビア】
■山内マリコさんのエッセイ「皿洗いするの、どっち? 目指せ、家庭内男女平等!」はマガジンハウスから発売中。
「皿洗いするの、どっち? 目指せ、家庭内男女平等!」 - マガジンハウス公式ホームページ
結婚に対する猜疑心
- 山内
- 室井さんと違って、私は、20代後半に結婚したいと思っていて
- 室井
- なんでそうなっちゃったの?
- 山内
- 自分でもわからないくらい体内の細胞が叫び、暴れ出して
- 室井
- その時、お付き合いされていた人は?
- 山内
- 誰もいなかったです。3年くらいカレシどころか、お父さんとお兄ちゃん以外の男性とほぼ接触しなかったんです。
- 室井
- それは、なんで?
- 山内
- ニートみたいに家に引きこもって小説を書いていたんです。ひどい生活だったんですけど、その中で昭和30年代くらいの日本映画を観るようになって、そうしたら私が思っている様な結婚よりも男女の役割がはっきりしていて、男の人は外に勤めに行って、ちょっと威張っていて、女の人は妻であり、お母さんであるという属性しかなくて、映画によってはすごく虐げられて、酷い扱いを受けたりするというのを散々観ているうちに・・・。
- 室井
- なんで、そんなの観ていたの?
- 山内
- 結婚に対して、すごい猜疑心が湧いて、身体の中のホルモンは結婚したいのに、これは恐ろしい仕組みであると思ってしまって。
- 室井
- 頭でっかちになってしまったんだな。
- 山内
- そうなんです。そこから男女の平等とか男女の役割について難しくて考える時期になり、実際に目の前にいる男性であるカレシに対して、ひとりフェミニズム運動をしていました(笑)
目指せ、家庭内男女平等!
「結婚ってなんだろう?」という山内さんの思いはその後、結婚をめぐる男と女のギャップをコミカルに描いた小説「かわいい結婚」にも繋がりました。さらに先日、山内はご自身の体験を1冊のエッセイ「皿洗いするの、どっち? 目指せ、家庭内男女平等!」としても発表されました。
- 室井
- この本には、男の言い分として、必ず、ご主人のコメントがついているのが、おかしいよね。
- 山内
- 副題に「めざせ!家庭内男女平等」とあって、家事は、女の人がやるものと言われていたけど、私も働いているし、夫もやってよというところから家事の分担率5対5を目指して、小競り合いをしている話を書いたんです。
- 室井
- 同棲されていて、それから、ちゃんと結婚することになったんですよね?
- 山内
- そうですね。震災の後に東京でひとり暮らしは怖いと思って、一緒に住もうとなって、2年が過ぎて、なんとなくそろそろ結婚でもということで籍を入れました。
- 室井
- 同棲の時と正式に籍が入ってからだとだいぶ変わった?
- 山内
- あんまり何も変わっていない気もしますけど、われわれはチームなんだ、ワンセットなんだという意識は強くなったかな。
- 室井
- 家事をはっきり分担させたいの?
- 山内
- させたいし、してもらわないと困ります。私が家で仕事をしているので家事が私だけになると、私の仕事の時間がどんどん減ってしまって締め切りに追われて、原稿料がもらえなくて、食べられなくなるから、フィフティーフィフティーお金を稼いで生活するには家事もフィフティーフィフティーを目指しています。
- 室井
- 時間が欲しいのね。
- 山内
- 欲しいですね。どうですか?室井さんは?
- 室井
- うちは向こうが、ごはんを作るの。
- 山内
- 全部?
- 室井
- いつの間にかそうなってしまって、実は、私はごはん作るのが上手いんですよ。でも、いつの間、向こうはそんなことないと思っていて、それに作るのが好きなんですよ。おばさんみたいにニンジンと、はちみつを合わせたものとか、なんかの酢漬けとかへんなボトルがいっぱい並んでいる(笑)。
- 山内
- ビンにはいっているやつだ。
- 室井
- いらないわとか思うんだけど(笑)。だから、洗い物とか片付けは私ですね。
- 山内
- 私は、むしろ、そっちがしたかったんです。料理が苦手だし、センスもなくて今は無理やりやっているけど、夫が作ってくれて、自分が後片付けをするくらいでいいなとずっと思っていたんだけど、私が期待していたほど夫は料理をしない。料理をしないからお皿も洗ってよ!室井さんのところは、それで私も料理したいのに!となりません?
- 室井
- いや全然(笑)。私も時間がないので。唯一ちょっと困るなと思うのは、外食でいいやと思っているのに、食卓に魚がどーんとあると、これを片付けないといけない、そういう時はちょっと困りますけどね(笑)。
- 山内
- 男性がごはんを作ってくれても、くれなくてもまぁ大変だなぁ(笑)
■室井滋さんの新刊「おばさんの金棒」は毎日新聞出版より発売中。
■CDアルバム「8つの宝箱〜いとしの毛玉ちゃん〜」発売記念し、しげちゃん一座のスペシャルライブが
5月28日(日)に東京・墨田区にあるYKK60ビルAZ1ホールで開催されます。
【しげちゃん一座 オフィシャルサイト | 日本コロムビア】
■山内マリコさんのエッセイ「皿洗いするの、どっち? 目指せ、家庭内男女平等!」はマガジンハウスから発売中。
「皿洗いするの、どっち? 目指せ、家庭内男女平等!」 - マガジンハウス公式ホームページ