社会と繋がって分かったこと
MEGUMIさん(女優・タレント)×濱田マサルさん(ヘアメイクアップアーティスト)
2017
03.26
MEGUMIさんと、濱田さんの共通点は、お互いに自分のお店を経営しているということ。MEGUMIさんは、昨年、金沢に「cafe 多聞」をオープン。濱田さんは、オリジナル化粧品ブランド「blanche etoile」を手がけ、現在は東京・大阪・名古屋・福岡に店舗も構えています。
MEGUMIさんご出演舞台
「COASTER2017」
日程:3/30(木)〜4/9(日)
場所:【紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA】
濱田マサルさんの書籍『鱗塾』は、宝島社より発売中です
自分の居場所を得るためにお店を持つ
- 濱田
- 先日、MEGUMIちゃんが金沢にオープンした「多聞」さんに行きましたよ。
- MEGUMI
- 来ていただいて。
- 濱田
- すごくステキな場所で、全てが完璧でした。カフェをオープンしてどうですか?
- MEGUMI
- 嬉しいですね。やっと。1年半くらい前に、私のお知り合い、人生の師匠みたいな方が金沢にお店を出されて、金沢にはまってしまい、いいなと思っていたら、その方が「お店やったら」っておっしゃったんです。もともとWEBでお店を持っていたり、いろいろやっていたので、実店舗が欲しいなと6年くらい前から思っていて、雑貨とカフェがいいと漠然と思っていたんですけど、その方の言葉で東京でなくていいんだと気づき、その日に不動産屋さんに行って、物件を見た時に今のお店の前を通ったら、ここ、開いてるの?となって見つけたのが今のお店だったんです。
- 濱田
- 神社の真ん前なんですよね。
- MEGUMI
- そう!
- 濱田
- 金沢の街全体の雰囲気と全てがマッチングしていて運命ですよね。
- MEGUMI
- 一目惚れですよ。ひがし茶街という京都の祇園みたいな古い街並なんですけど、県外からお店をやっている人がひとりもいなくて、地元を守っていらっしゃるおじいちゃまたちにOKをもらわないと物件も借りられなかったんですけど、通って、通って、通ってお願いに行き、1年半かけてやっとオープンできたんです。
- 濱田
- お店のオープンで1年半は、けっこうかかりすぎていますからね。
- MEGUMI
- そう。だからその間に濱田さんにもう無理かも、どうしようとか相談にのっていただいて。濱田さんもヘアメイクだけをやっていればいいのに、私もタレント、女優、そして、母ちゃんやっていればいいのに、なんでやるんだろうね。
- 濱田
- 僕は何に導かれるように大阪で物件を探し出して・・・
- MEGUMI
- やっぱりそうなんだね。
- 濱田
- それで今、心斎橋にお店があって、本当は梅田に出したかったんだけど、物件がまったくなくて、心斎橋に行き着いた。最後の最後に「物件が1個ありますよ。でも、あそこはないかな」と言われたところが今のお店なの。エレベーターもないし、古いビルの4階。
- MEGUMI
- 路面じゃないんだ。
- 濱田
- しかも、びっくりするくらいの古いビルだから、いまだにみんな前を素通りして場所どこですか?と電話かかってくる。
- MEGUMI
- よくそこに決めたね。
- 濱田
- ここだったらいいかなと思ってしまった。
- MEGUMI
- なんで私たちお店をやったんだろうね。
- 濱田
- 僕は、居場所。自分の居場所が欲しかった。すごく仕事にこだわってしまうので、正直できる仕事がほぼなくなってきてしまったの。雑誌もタレントさんのお仕事もコマーシャルのお仕事も自分が納得しないとイヤとなってしまって。その時に僕が人に迷惑をかけないで出来ることは、なんだろうと思った時に、自分でメイクレッスンをしたり、商品を作ることだったので。人に迷惑かけていたのが分かっていたから。
- MEGUMI
- 分かっていても収まらなかったんだ。
- 濱田
- もう周りが大変だったと思う。言わなくてもいいいうことを口に出したり、でも結果がよくなればいいと思いだったんだけど、社会はそんな熱さや正義だけでは、やっていけないんだなと思ったので、そのエネルギーを自分のこと、ブランドや空間、お店に費やして1個の作品を作ろうと思ったんだよね。
敢えてチャレンジする
- MEGUMI
- お店を持って良かったと思うのは社会と繋がった感ではないですか?
- 濱田
- そう。はじめて繋がった。
- MEGUMI
- 私もそう思う。
- 濱田
- 芸能界とかヘアメイクの世界は、一般的な社会とは違うから。
- MEGUMI
- 特殊よ。
- 濱田
- 僕もはじめて社会の一員になれた感じがすごくしています。僕は、19歳からヘアメイクのアシスタントをして、ずっとこの業界にいたから、これが、当たり前で普通だと思っていた。でも、会社を経営したり、スタッフと向かい合った時にすごく襟元を立たされたというか、社会を知った。あと、感謝することが自然に出来るようになった。
- MEGUMI
- よかったわ。
- 濱田
- 20代の頃、マネージャーに怒られた時に「感謝って何なんですか?」と言ったりして、尖り過ぎていた。
- MEGUMI
- もう痛いね。
- 濱田
- だけど、そこから地獄を何度も味わって、感謝はしなくてはいけないものではなくて、自然に芽生えるもので、とっても大事。今は、”ありがとう”と思えたりする日々の環境にありがとうだなと思っていて。毎日トライ&エラーを繰り返して、日々成長して引き出しを増やしていくことが、大事なのかなって気がしますね 僕はまだまだ進化したい。
- MEGUMI
- そういう意味で濱田さんも私も自分の場所があるんですけど、さらにお店をやったり、化粧品ブランドを立ち上げたり、私も年に一度は、舞台をやると事務所に宣言したりとかするんでしょうね。
- 濱田
- 挑戦は日々、自分次第で出来るので、大きい小さいに関わらず、挑戦が毎日あるといいのかなって。
- MEGUMI
- やってみる。
- 濱田
- MEGUMIちゃんの場合、表に出る人と経営は、真逆な気がするのね
- MEGUMI
- そうね。
- 濱田
- すごく大変だよね。
- MEGUMI
- でもそんな人いないし、自分の性分がやりたいんだというのを5年くらい前に受け入れて。
- 濱田
- 20代後半の時?
- MEGUMI
- そう。マネージャーさんに全部委ねることが苦手で、それはそれですべて性分というか、自分がどういう人間かというのが分かってくるから、自分が一番気持ちいいように生きて行くのが、いいなと思うんだけど、自分はやりたがりだったんだよね。
MEGUMIさんご出演舞台
「COASTER2017」
日程:3/30(木)〜4/9(日)
場所:【紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA】
濱田マサルさんの書籍『鱗塾』は、宝島社より発売中です