今月ご乗船いただくのは、世界的に活躍する、能楽囃子大鼓奏者の大倉正之助さんです。

大鼓という伝統打楽器を通じて、国内外のアーティストとも次々にコラボレートを実現。
ローマ法王に招かれ、バチカン宮殿でも演奏の経験があります。

伝承文化である、能の奏者にして国際人である大倉さんに、色々な旅のお話をおうかがいしていきます。

ー 「調べ」というのは、その時にあるものを受け入れる事なんです ー


干場「室町時代から、能楽囃子を伝承してきた家にお生まれだそうですが、室町時代はどれくらい前になるのでしょうか?」

大倉「600年ほど前ですかね。うちの家は室町時代からと言われていますが、それ以前からの流れがあるという事は言われていますね」

干場「鼓というのは何種類くらいあるんですか?」

大倉「鼓には大小ありまして、「大鼓」「小鼓」という言い方で分けたり、もしくは小鼓を皆さん「鼓」と思ってらっしゃる方が多いので、呼び分けとして、大きい方を「大革」という言い方もしています。楽器の括り分けと考えたら、鼓は大きい鼓と小さい鼓、アプローチが違うんですね」

干場「材質はどんな材質になるんですか?」

大倉「胴が桜の樹をくり抜いていて、両面に馬の革をはっています」

干場「梅雨の時期などは、手入れも大変じゃないですか?」

大倉「楽屋では炭火を用意して、焙じるという言い方をするのですが、かなり乾燥をさせるんです。私の主張としては、音ではなく「調べ」なんです。「調べ」という概念は調和だから、空気と季節、旬の調べがあるわけです。「妙なる調べ」と言われるでしょ?これはヨーロッパにおいても、同じなんですね。向こうの古楽器には「調べ」の概念的なものがあったと思うんですよね。それが、近代化の中で、規格というものが出て来た。それは誰が選ぶのかというと、人間が選ぶわけです。それ以前は、自然から環境を与えられ、その中に人間が加わって戯れた。自然界からの賜り物とか調和というのは、一線を超えないという不文律があったんですよ。ところが、現代は人間が主になってますから、そんな人間が音も選んじゃうわけです。だから「調べ」という概念から、ある意味では外れてきてしまっているんですね」

干場「鼓の考え方だったり、そういった概念のお話を聞いて、びっくりしましたね」

大倉「現代文明が抱えている様々なエネルギー問題や環境問題、衣食にあたるすべて、様々な文明における諸問題の根底は、通底しているんです。人間の探究心とか向上心、それは良い部分でもあるんだけど、反作用する要素としてありますよね。様々なものを決めていく基準を、人間は自分に置いてるわけでしょ?音も、この音じゃないと納得しない。そうすると、梅雨時の湿度の高い時に、革をカリカリに乾燥させて、カチカチに締め上げて力任せに打つ。それは高い音が出るわけです。だけど、革にものすごい負担がかかるんですよね。そうすると、革の寿命を縮める事になっちゃうんです」

干場「なるほど、確かに負担が大きくなりますよね」

大倉「そこを人間が謙虚になって一歩引く。「調べ」という、素晴らしい言葉が残されてるわけですからね。「調べ」というのは、その時にあるものを受け入れる事なんです」



「世界で一番クルーズ人口が多い国はどこですか?また、日本は何番目でしょうか?」

保木「最近、クルーズは日本でも取り上げられてる事が多いのですが、日本のクルーズ人口は中々伸びていなくて、2011年くらいの資料によると、一番クルーズを楽しんでいるのはアメリカなんですよ。

何故アメリカなのかというと、アメリカはドルで、当時のヨーロッパは通貨が全部違ったじゃないですか。アメリカ人がドルで世界をまわる為にはどうしたらいいのか?という事から発生したのが船旅なんですね。アメリカならではの、合理的な考え方ですね」

「クルーズを楽しむ国は?」

「2番目がカナダ、3番目には意外にもプエルトリコ、日本は15番目なんですよ。どうして伸びないかというのは、日本は島国じゃないですか。海外は遠いイメージがあるし、日本船は料金が高いですよね。船旅というと、それなりの年齢になってから行くというイメージもありますね。

日本の方って勤勉で、お休みがとれないというのも、クルーズ人口が増えない一つの理由ですね。やっぱり海外って、マリンスポーツやビーチリゾートが一般的で、海が明るいイメージですよね。それに比べて日本の周りは海流がとてもきつくて、そういうイメージに結びつかないですよね。

どうしてもクルーズ人口は増えなかったけど、これからは増えて来ますね。去年はクルーズ元年と言われて、ついに私は来た様な気がします。日本船、外国船、色々チョイスが出来ますので、皆様に楽しんでいただきたいと思いますね」

クルーズ情報

「世界で一番クルーズ人口が多い国はどこですか?また、日本は何番目でしょうか?」

保木「最近、クルーズは日本でも取り上げられてる事が多いのですが、日本のクルーズ人口は中々伸びていなくて、2011年くらいの資料によると、一番クルーズを楽しんでいるのはアメリカなんですよ。

何故アメリカなのかというと、アメリカはドルで、当時のヨーロッパは通貨が全部違ったじゃないですか。アメリカ人がドルで世界をまわる為にはどうしたらいいのか?という事から発生したのが船旅なんですね。アメリカならではの、合理的な考え方ですね」

「クルーズを楽しむ国は?」

「2番目がカナダ、3番目には意外にもプエルトリコ、日本は15番目なんですよ。どうして伸びないかというのは、日本は島国じゃないですか。海外は遠いイメージがあるし、日本船は料金が高いですよね。船旅というと、それなりの年齢になってから行くというイメージもありますね。

日本の方って勤勉で、お休みがとれないというのも、クルーズ人口が増えない一つの理由ですね。やっぱり海外って、マリンスポーツやビーチリゾートが一般的で、海が明るいイメージですよね。それに比べて日本の周りは海流がとてもきつくて、そういうイメージに結びつかないですよね。

どうしてもクルーズ人口は増えなかったけど、これからは増えて来ますね。去年はクルーズ元年と言われて、ついに私は来た様な気がします。日本船、外国船、色々チョイスが出来ますので、皆様に楽しんでいただきたいと思いますね」