取材日記

TOKYO FMが誇る報道スポーツチームが総力を挙げて取材します。
ラジオならではのハートフルなスポーツ報道をお送りします。

カーリング女子代表 カーママ頑張れ!!

今回は、オリンピック出場が決定した、
女子カーリングを紹介します!!

12月16日、オリンピック出場権の最後のひと枠を賭けたプレーオフ最終戦。
序盤はリードされたものの、1点を追う第8エンドに大量6点を奪って逆転。
更に1点を加えた第9エンドのあとにノルウェーがギブアップして、
日本が10対4で勝利したんです!!

カーリング女子の日本勢としては、5大会連続のオリンピック出場を決めました!
おめでとう!カーリング女子!!

さて、氷の上をゴシゴシゴシ・・・とブラシで擦っている姿が印象的ですが、
「氷上のチェス」あるいは「氷上のビリヤード」とも呼ばれています。
発祥の地は、16世紀スコットランドとされ、
フェアプレーの精神を大切にする、知的で奥の深いスポーツなんです。
ちょっと競技のルールを紹介して置きますと・・・。

カーリングの競技は、「スキップ(主将)」「リード」「セカンド」「サード」の
4人1チームで行います
滑っていくストーンの前を4人のうちの2人がブラシ(またはブルーム)で掃きます。
(これをスウィープするといいます。)
ゴシゴシゴシ・・・と、見る方にはユーモラスな光景ですが、

掃くほうにとってはとてもハードなスポーツなんですね。
微妙な力加減で「ストーン」の位置が変わってきますので、
ものすごーくチームワークが必要とされる競技なんです。

なので、まず日本代表を決めるときも、強い人を4人全国から集める、のではなく、
日本代表になるチームをまず決め、そのチームがオリンピック世界最終予選で戦い、
オリンピックに出る、世界の10枠を競う、という形になっているんですね。

だから、このカーリング女子の代表選手たちは、全員「北海道銀行」所属なんです。

いわば、北海道銀行のカーリング部がオリンピックに出場するという・・・
サラリーマンだったら、会社中が喜んじゃう感覚、わかりますよね?!

そして、代表になったこの北海道銀行「チームフォルティウス」。
中心メンバーの小笠原歩(おがさわらあゆみ)さん、船山弓枝(ふなやまふみえ)さんは、
オリンピック出場選手では珍しい、一児の母なんです!

実は小笠原さん、船山さん共に2002年のソルトレイク、2006年のトリノオリンピックに出場したチームメイト。
トリノの後に一旦は結婚して引退し、出産するも、2011年に結成された北海道銀行の
「チームフォルティウス」の一員として現役に復帰することを決意したんです。

小笠原選手は4歳の男の子のお母さん。
世界最終予選に出発するお母さんに対し、その4歳の息子さんは、
ウルトラマンに出てくる「ガッツ星人」の人形をプレゼントしてくれたそう。

ガッツ星人は、ウルトラマンセブンに出てくる怪獣で、
「いかなる戦いにも負けたことのない無敵のガッツ星人」と自称し、また実際に数多くの戦いにことごとく勝利してきた宇宙の実力者という設定の怪獣なんですが、
お母さん、負けないで、という4歳の息子さんの愛情に応えた小笠原選手。
会見の笑顔がとてもまぶしかったですね。

そして、小笠原選手と同じく1児の母の船山選手。
北海道銀行の「チームフォルティウス」を紹介するページには、
子供が保育園でもらってくる風邪に自分もかかってしまったり、
健康面のコントロールが難しいと語りつつも、
「背負うものがあるのが自分にとっていい状態です」と語っています。

さあ、ソチオリンピックで活躍するカーリング女子代表、
女子北海道銀行の「チームフォルティウス」の姿が今から楽しみですね!

ちなみに、カーリング男子はオリンピック出場枠に入ることが出来なかったので、
女子だけの出場になるソチオリンピックです。
男子の分もがんばってほしいですね!
  • 11:32

スマイルジャパン!近藤選手の笑顔の裏にある想いとは・・・。

「スマイルジャパン」という愛称がピッタリ!
その名の通り、笑顔溢れる女子チームなのですが、
その裏には16年間もの戦いがあったという・・・
今回取材をして、心から応援したい!と思いました。
長野オリンピック以来4大会ぶりの大舞台に挑む
女子アイスホッケーチーム!

昨日の久保選手に続き、今日は・・・
チームで唯一のオリンピック経験者である
ベテランのディフェンダー・近藤陽子選手をご紹介しました。
(写真一番左が近藤選手↓)



平均年齢24歳のスマイルジャパンの中で
最年長となる近藤選手は現在34歳!
わたくし、同学年です!笑
チーム最年少のフォワード・浮田選手とは
17歳の年齢差になります。
昼間はOLとして会社に勤め、
夜は学生たちとともに汗を流す生活。

近藤選手が長野オリンピックに臨んだのは18歳の時。
出場国の特別枠で、日本は争うことなくオリンピック出場権を獲得し
予選リーグ5試合中、3試合で2桁失点をするなどして全敗。
とんとん拍子で代表に入った近藤選手は
「オリンピックに出る重みも分かっていなかった」と語ります。
また「自分のミスで負けた」という強い後悔が
ずっと自分の中に残っていて、
その時の失点、失敗を克服するために、
ココまでの16年間はあった・・・とも話しているんです。

「オリンピックでの悔しさを晴らすのは
オリンピックでしかない!」
その思いから、バンクーバー後に多くの選手が
リンクを去る中で、それでも現役にこだわり続けてきた、
ということなんですね。

また、今から2年前に大けがをし、右ひざを手術した影響で、
2月のオリンピック最終予選を欠場。
そこから再度立ち上がり、16年越しのオリンピック出場権を
手にした近藤選手に今の心境を聴いてみました。

「まさか自分がここまでやるとは思っていなかった。
ただ「やり残したことがある」というのがまずあったし、
諦めるということはしなかった。やはりアイスホッケーが
大好きだったし、常に新しい自分を見出してくれるのも
アイスホッケーだったから、自然にソチまで頑張れた。
大事件といえば膝をケガしたこと。年齢的にも31歳で、
辞めようと思えば辞められたと思うけど、
やっぱりホッケーが好きで、
このケガは自分を成長させてくれるとも思った。
ソチの予選のメンバーに落ちたときも、
それでも諦め切れなかったのは、
五輪に出たかったというのがあったから。
メンバーに入れたのは、変な言い方だけど・・・
自分へのご褒美!
今もプレーさせてくれているのは
神様が仕組んだこと(ケガも含めて)かも。
アイスホッケーの神様に凄く感謝している!」

取材中、近藤選手の口からは、
「アイスホッケーが大好きで・・・」というコトバが、
何度も、何度も聴かれました!
本当に心からアイスホッケーを愛しているのが
伝わってきました。

また、この16年間で思い出されることは・・・
という質問に答えているうちに、
思いがあふれ出し、声を詰まられせる場面も。
16年間の思いですもんね・・・。
私たちには想像し得ないような色んな思いを抱えて
ソチに挑戦するんだと思います。

ちなみに、飯塚監督からは「他の大会とは違う「オリンピック」、
そこで戦う難しさを若手にアドバイスしてほしい」と
オリンピック経験者としての期待も寄せられています。
そんな若手に対しては、近藤選手曰く、
「皆が知っている有名人を知らない」と
ジェネレーションギャップを感じることもあるそうです(笑)。

18歳の冬、長野で止まった時計の針を再び動かすために、
雪辱の舞台に上がる近藤選手・・・応援したいですよね!

■柴田幸子
  • 17:25

スマイルジャパンの絶対エース!久保英恵選手

今回は、長野オリンピック以来4大会ぶりの大舞台に挑む、
アイスホッケー女子代表「スマイルジャパン」に注目します!



アイスホッケーといえば、
「氷上の格闘技」と呼ばれるほどの激しいスポーツ。
まずは、ルールをおさらいしましょう!

簡単に言えば、アイスホッケーとは、
『スティック』と呼ばれる長い棒を使って、
『パック』と呼ばれる黒い円盤を
相手のゴールに入れた回数を競う競技です。
1回のゴールで1点になるのは、
サッカーなど他の球技と変わりません。
20分のピリオドを、15分の休憩を挟みながら3回行い、
合計60分間での得点を競います。

面白いのは、選手の交代がスピーディーなこと!!
通常、氷上にいる選手は、
GK1人と、DF2人、FW3人のあわせて6人なんですが、
ほとんどの大会では、
22人までベンチ入りすることができるんです。
選手交代は何回でも出来ますし、
1分も滑るとヘトヘトになるということで、
選手はみんな1分以内で次々に交代していくんです。

またポジション編成に関してはチーム戦略に任されていて、
ゲームの終盤、逆転が必要になってくる時には、
ゴールキーパーを入れずに6人全員をフォワードで揃えて
「全員攻撃」をすることもできるんです!!

さらに選手同士が激しくぶつかり合い、
危険なスポーツでもあるアイスホッケーは
ルールが厳しく設定されていて、反則も多くの種類があります。
反則を取られた場合は一時的に退場になるんですが、
反則の重さによって退場時間の長さが設定されているんです。
代わりの選手が出場することが認められない場合もあって、
その時には人数差がある状態で試合が続いていくんですよ。

そんなスピーディーでハードなアイスホッケー競技を戦っている
「スマイルジャパン」ですが、今月4日、他の競技に先駆けて
ソチオリンピックの代表選手21人を発表しました。

17歳から34歳までの代表メンバーの中で、
エースとしてチームを引っ張るのが、久保英恵選手です。

31歳の久保選手は、
2010年春に一度引退したあと
1年9ヶ月のブランクを乗り越えて現役復帰し、
今回オリンピック代表に選出されました。
3度目の挑戦で、ようやく手に入れたオリンピックへの切符。
久保選手は、今の心境をこんな風に話されています。

「オリンピック出場を諦めきれず、ここまできたので
 メンバーに入れてほっとしていますし、
 良いパフォーマンスができるように
 レベルアップしたいと思います。
 オリンピックに出場するだけではなくて、
 チームとしての目標であるメダルを獲得できるように
 チーム一丸となって頑張っていきたいと思います。」

前回引退を決意したときには
アイスホッケーを好きだという気持ちも
失いかけていたという久保選手。

そんな久保選手が復帰を決意するきっかけの一つとなったのが、
おととし7月ワールドカップで、
サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」が初優勝したこと。

なかでも、チームの絶対的エース澤穂希選手の活躍に
大きく励まされたそうです。
久保選手は、澤選手についてこんな風に話しています。

「大きな舞台で入れなきゃいけない選手が入れたということに、
 すごく感動しました。
 私もベテランで点数を求められているので、共感しましたし、
 自分もあんな大きな舞台に立ってみたいと思いました。」

ワールドカップでの澤選手の活躍は記憶に新しいですが、
久保選手も、ソチオリンピックの最終予選では
3試合で2得点、3アシストをマークしてMVPを受賞しています。

ソチオリンピックでは是非、澤選手にも勝る活躍で、
スマイルジャパンのメダル獲得を実現させてほしいですね!!

■中村亜裕美
  • 15:20

世界新記録をマーク!!−羽生結弦選手

先日、福岡で行われた、フィギュアスケート・グランプリファイナル。
実にレベルの高い滑りをみることができ、
ソチオリンピックでのメダル獲得が、
よりはっきりしてきた気がします。

フィギュアスケートは、このグランプリシリーズと、
全日本選手権などを経てオリンピック代表が決まります。
今回のグランプリファイナルで、初優勝したのが羽生結弦選手。
中性的な顔立ちで情熱的な演技をする、
次世代のプリンスとして注目されている19歳です。

羽生選手は、世界歴代2位の得点で優勝し、
ソチ代表にむけて大きく前進しました!
ショートプログラムでは、4回転ジャンプをすべて成功させ、
スピード、高さ、キレもあるほぼ完璧な滑りをみせ、
出たスコアは世界新記録!!!
本人は「驚きしか出てこない」と話し、
オーサー・コーチも「WOW!」を連発するほどのハイスコアでした!

そして、迎えたフリーでは、自己ベストのスコアで1位に!
「ロミオとジュリエット」の旋律で4分強の演技を見事にやりきりました。

今回のグランプリファイナルで、
羽生選手は、「自分に集中する!」というテーマのもと、
自分と向き合いました。
そして、意識し続けているという、
「世界王者」と呼ばれるカナダのパトリック・チャン選手を破って、
グランプリ・ファイナル初優勝を達成したのです。

その羽生選手は、グランプリファイナルでの得点について、
「期待点として受け取る」と厳しい自己評価をしていて、
決して優勝に満足した様子がないのが頼もしいところです。

ところで、
ファイナルを制し、オリンピック代表をぐっと引き寄せた羽生選手は、
12月7日が誕生日でした。
グランプリファイナルの期間中に、
羽生選手は、18歳最後の日を迎えたそうで、
いいかたちで、このトシをしめくくったと言えますね。
そして、19歳になった羽生選手にも注目です!

フィギュアスケートの
男女のソチオリンピック代表の最終選考会は、
12月21日に埼玉で開幕する全日本選手権です。
この大会に向け、主な代表候補は調整を続けます。
いったい誰がオリンピック選手となるのか、追い続けますっ!!


■鈴木晶久
  • 23:15

華麗なるフィギュア衣装の世界☆

今回は、「フィギュアスケート」の
華麗なる衣装の世界をピックアップします!

お話を伺ったのは、
ダンス用品の総合メーカーである、チャコット株式会社で
デザイナーを務めていらっしゃる佐桐 結鼓さんです。


佐桐さんは、男子フィギュアの織田信成選手の衣装を
今季を含めて4シーズン担当されているんです!
そこで、今回は織田選手のエピソードを交えながら
フィギュア衣装の世界について学んでいきましょう!!

まず気になるのは、
フィギュア選手のあの煌びやかな衣装は
いったい誰がデザインして、
どんな工程で作られているの??ということですよね。

佐桐さんによると、衣装のデザイン担当者は選手によって様々で
1)コーチや振付師がデザインする場合、
2)本人がデザインする場合、
3)デザイナーが担当する場合の、
大きく3つのパターンがあるそうです。

ちなみに織田選手は3番目のパターン。
毎年夏ごろに次のシーズンで使用する曲について
織田選手から連絡があり
そこからデザイン画と素材を、数パターン提案するそうです。

デザインが決まったあとも、
プログラムの振り付けが仕上がってくる段階で
振り付けの変更などに合わせて手直ししていきます。
選手から、実際に滑ったみての感想や要望をうけて
修正していくこともあります。



大抵は、大きな大会の前に
一度試してみるパターンが多いのですが
大きい大会で一度着て、その感触をみて、
シーズン途中にもう1着つくるというパターンもあるそうですよ。

こんな風に、最後の最後まで修正を重ねながら
ベストな衣装を目指していくんですが
さまざまな部分に選手のこだわりがあらわれるそう!

そのひとつが、個性の出し方。

フィギュアに大切なのは、トレンドよりも個性なんです!
フィギュア衣装は、
基本的に曲のプログラムのイメージを持って仕上げるので
大きな流行はありません。
それよりも「個性」をアピールする選手のほうが多いんです。

たとえば、女子選手のスカートの裾は
ジャンプなどの演技でひらひら舞うので、
なるべく軽い素材で仕上げるのが原則なんですが、
「これだけ裾についていても私は滑ることが出来るのよ」
というアピールの気持ちから、
スカートにも、フリンジやストーンをつける選手もいるそうです。

また時には「ライバル選手と衣装が似通っている」という理由で、
シーズン中に衣装を変更したりすることもあるそう。

そして選手たちは、
最高の演技を実現するために素材にもこだわります!

フィギュアの衣装は、
体をねじったり回転したりする選手の動きに対応するため
主に「2ウェイ」と呼ばれる、
縦にも横にも伸びる伸縮性のある素材を使います。

ただ時には、「2ウェイ」の素材にはない
風合いや色味を表現するために、
「1ウェイ」とよばれる
一方向だけに伸びる素材などを使うこともあるとのこと。

実は、今シーズンの織田選手の
ショートプログラムの衣装の素材選びをめぐって、
こんなエピソードがあったそうです。

今シーズンの織田選手のショートプログラムは、
映画「コットンクラブ」からの選曲。
そこで佐桐さんは、当初かっちりしたイメージの
「ワンウェイ」素材のパンツをつくったそうなんですが、
仮縫いが終わって完成したときに、
織田さんが「これでドーナツスピン、大丈夫かな。。」と一言。
そこで、急遽2ウェイ素材で作り直したそうなんです。

「美しさ」と「機能性」という、
相反する二つをどこまで融合させられるか、という所が
衣装制作のポイントになってくるんですね!!

そうして完成したのが、先日のNHK杯でも着ていたこちらの衣装。



佐桐さんは衣装制作にあたってのこだわりを、こんな風に話されています。

「織田選手からは、
 映画の『スーツを脱いで踊る』楽しい雰囲気を出したいので
 あまり堅苦しくなく、でも多少カチっとした部分も欲しいと
 リクエストいただいたので
 シンプルに織田選手のボディラインが見えるように
 タイトめに作らせて頂きました。」

さて、これだけ選手とデザイナーのこだわりが詰まった衣装ですが、
やっぱり『お値段』も気になりますよね。

佐桐さんによりますと、
メーカーでつくる衣装は10万円台から、
スワロフスキーがたくさん付いた、
煌びやかな衣装になると60〜70万円するそうです!

やっぱりお高いですけれど
繊細なフィギュア衣装に間近に触れると、
そのお値段にも納得してしまいます。





選手たちが身につけているのは
美しさと機能性のバランスをこだわりぬいた究極の衣装。

これからフィギュア観戦する際には、
是非衣装にも注目してくださいね!

■中村亜裕美
  • 17:26
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