華麗なるフィギュア衣装の世界☆
今回は、「フィギュアスケート」の
華麗なる衣装の世界をピックアップします!
お話を伺ったのは、
ダンス用品の総合メーカーである、チャコット株式会社で
デザイナーを務めていらっしゃる佐桐 結鼓さんです。
佐桐さんは、男子フィギュアの織田信成選手の衣装を
今季を含めて4シーズン担当されているんです!
そこで、今回は織田選手のエピソードを交えながら
フィギュア衣装の世界について学んでいきましょう!!
まず気になるのは、
フィギュア選手のあの煌びやかな衣装は
いったい誰がデザインして、
どんな工程で作られているの??ということですよね。
佐桐さんによると、衣装のデザイン担当者は選手によって様々で
1)コーチや振付師がデザインする場合、
2)本人がデザインする場合、
3)デザイナーが担当する場合の、
大きく3つのパターンがあるそうです。
ちなみに織田選手は3番目のパターン。
毎年夏ごろに次のシーズンで使用する曲について
織田選手から連絡があり
そこからデザイン画と素材を、数パターン提案するそうです。
デザインが決まったあとも、
プログラムの振り付けが仕上がってくる段階で
振り付けの変更などに合わせて手直ししていきます。
選手から、実際に滑ったみての感想や要望をうけて
修正していくこともあります。
大抵は、大きな大会の前に
一度試してみるパターンが多いのですが
大きい大会で一度着て、その感触をみて、
シーズン途中にもう1着つくるというパターンもあるそうですよ。
こんな風に、最後の最後まで修正を重ねながら
ベストな衣装を目指していくんですが
さまざまな部分に選手のこだわりがあらわれるそう!
そのひとつが、個性の出し方。
フィギュアに大切なのは、トレンドよりも個性なんです!
フィギュア衣装は、
基本的に曲のプログラムのイメージを持って仕上げるので
大きな流行はありません。
それよりも「個性」をアピールする選手のほうが多いんです。
たとえば、女子選手のスカートの裾は
ジャンプなどの演技でひらひら舞うので、
なるべく軽い素材で仕上げるのが原則なんですが、
「これだけ裾についていても私は滑ることが出来るのよ」
というアピールの気持ちから、
スカートにも、フリンジやストーンをつける選手もいるそうです。
また時には「ライバル選手と衣装が似通っている」という理由で、
シーズン中に衣装を変更したりすることもあるそう。
そして選手たちは、
最高の演技を実現するために素材にもこだわります!
フィギュアの衣装は、
体をねじったり回転したりする選手の動きに対応するため
主に「2ウェイ」と呼ばれる、
縦にも横にも伸びる伸縮性のある素材を使います。
ただ時には、「2ウェイ」の素材にはない
風合いや色味を表現するために、
「1ウェイ」とよばれる
一方向だけに伸びる素材などを使うこともあるとのこと。
実は、今シーズンの織田選手の
ショートプログラムの衣装の素材選びをめぐって、
こんなエピソードがあったそうです。
今シーズンの織田選手のショートプログラムは、
映画「コットンクラブ」からの選曲。
そこで佐桐さんは、当初かっちりしたイメージの
「ワンウェイ」素材のパンツをつくったそうなんですが、
仮縫いが終わって完成したときに、
織田さんが「これでドーナツスピン、大丈夫かな。。」と一言。
そこで、急遽2ウェイ素材で作り直したそうなんです。
「美しさ」と「機能性」という、
相反する二つをどこまで融合させられるか、という所が
衣装制作のポイントになってくるんですね!!
そうして完成したのが、先日のNHK杯でも着ていたこちらの衣装。
佐桐さんは衣装制作にあたってのこだわりを、こんな風に話されています。
「織田選手からは、
映画の『スーツを脱いで踊る』楽しい雰囲気を出したいので
あまり堅苦しくなく、でも多少カチっとした部分も欲しいと
リクエストいただいたので
シンプルに織田選手のボディラインが見えるように
タイトめに作らせて頂きました。」
さて、これだけ選手とデザイナーのこだわりが詰まった衣装ですが、
やっぱり『お値段』も気になりますよね。
佐桐さんによりますと、
メーカーでつくる衣装は10万円台から、
スワロフスキーがたくさん付いた、
煌びやかな衣装になると60〜70万円するそうです!
やっぱりお高いですけれど
繊細なフィギュア衣装に間近に触れると、
そのお値段にも納得してしまいます。
選手たちが身につけているのは
美しさと機能性のバランスをこだわりぬいた究極の衣装。
これからフィギュア観戦する際には、
是非衣装にも注目してくださいね!
■中村亜裕美
華麗なる衣装の世界をピックアップします!
お話を伺ったのは、
ダンス用品の総合メーカーである、チャコット株式会社で
デザイナーを務めていらっしゃる佐桐 結鼓さんです。
佐桐さんは、男子フィギュアの織田信成選手の衣装を
今季を含めて4シーズン担当されているんです!
そこで、今回は織田選手のエピソードを交えながら
フィギュア衣装の世界について学んでいきましょう!!
まず気になるのは、
フィギュア選手のあの煌びやかな衣装は
いったい誰がデザインして、
どんな工程で作られているの??ということですよね。
佐桐さんによると、衣装のデザイン担当者は選手によって様々で
1)コーチや振付師がデザインする場合、
2)本人がデザインする場合、
3)デザイナーが担当する場合の、
大きく3つのパターンがあるそうです。
ちなみに織田選手は3番目のパターン。
毎年夏ごろに次のシーズンで使用する曲について
織田選手から連絡があり
そこからデザイン画と素材を、数パターン提案するそうです。
デザインが決まったあとも、
プログラムの振り付けが仕上がってくる段階で
振り付けの変更などに合わせて手直ししていきます。
選手から、実際に滑ったみての感想や要望をうけて
修正していくこともあります。
大抵は、大きな大会の前に
一度試してみるパターンが多いのですが
大きい大会で一度着て、その感触をみて、
シーズン途中にもう1着つくるというパターンもあるそうですよ。
こんな風に、最後の最後まで修正を重ねながら
ベストな衣装を目指していくんですが
さまざまな部分に選手のこだわりがあらわれるそう!
そのひとつが、個性の出し方。
フィギュアに大切なのは、トレンドよりも個性なんです!
フィギュア衣装は、
基本的に曲のプログラムのイメージを持って仕上げるので
大きな流行はありません。
それよりも「個性」をアピールする選手のほうが多いんです。
たとえば、女子選手のスカートの裾は
ジャンプなどの演技でひらひら舞うので、
なるべく軽い素材で仕上げるのが原則なんですが、
「これだけ裾についていても私は滑ることが出来るのよ」
というアピールの気持ちから、
スカートにも、フリンジやストーンをつける選手もいるそうです。
また時には「ライバル選手と衣装が似通っている」という理由で、
シーズン中に衣装を変更したりすることもあるそう。
そして選手たちは、
最高の演技を実現するために素材にもこだわります!
フィギュアの衣装は、
体をねじったり回転したりする選手の動きに対応するため
主に「2ウェイ」と呼ばれる、
縦にも横にも伸びる伸縮性のある素材を使います。
ただ時には、「2ウェイ」の素材にはない
風合いや色味を表現するために、
「1ウェイ」とよばれる
一方向だけに伸びる素材などを使うこともあるとのこと。
実は、今シーズンの織田選手の
ショートプログラムの衣装の素材選びをめぐって、
こんなエピソードがあったそうです。
今シーズンの織田選手のショートプログラムは、
映画「コットンクラブ」からの選曲。
そこで佐桐さんは、当初かっちりしたイメージの
「ワンウェイ」素材のパンツをつくったそうなんですが、
仮縫いが終わって完成したときに、
織田さんが「これでドーナツスピン、大丈夫かな。。」と一言。
そこで、急遽2ウェイ素材で作り直したそうなんです。
「美しさ」と「機能性」という、
相反する二つをどこまで融合させられるか、という所が
衣装制作のポイントになってくるんですね!!
そうして完成したのが、先日のNHK杯でも着ていたこちらの衣装。
佐桐さんは衣装制作にあたってのこだわりを、こんな風に話されています。
「織田選手からは、
映画の『スーツを脱いで踊る』楽しい雰囲気を出したいので
あまり堅苦しくなく、でも多少カチっとした部分も欲しいと
リクエストいただいたので
シンプルに織田選手のボディラインが見えるように
タイトめに作らせて頂きました。」
さて、これだけ選手とデザイナーのこだわりが詰まった衣装ですが、
やっぱり『お値段』も気になりますよね。
佐桐さんによりますと、
メーカーでつくる衣装は10万円台から、
スワロフスキーがたくさん付いた、
煌びやかな衣装になると60〜70万円するそうです!
やっぱりお高いですけれど
繊細なフィギュア衣装に間近に触れると、
そのお値段にも納得してしまいます。
選手たちが身につけているのは
美しさと機能性のバランスをこだわりぬいた究極の衣装。
これからフィギュア観戦する際には、
是非衣装にも注目してくださいね!
■中村亜裕美
- 17:26