取材日記

TOKYO FMが誇る報道スポーツチームが総力を挙げて取材します。
ラジオならではのハートフルなスポーツ報道をお送りします。

日本女子ジャンプ界の若きホープ・伊藤有希選手

今日は、女子ジャンプ競技で
高梨沙羅選手とともに活躍が期待される、
19歳ジャンパー伊藤有希選手に注目します!
女子のジャンプ選手というと高梨選手に注目があつまりますが、
伊藤選手も日本女子ジャンプ界の若きホープなんです!!

今月6日、ノルウェーのリレハンメルで、
ワールドカップ・ジャンプ女子の個人開幕戦が行われました。
高梨選手が2位以下に大差をつけて優勝したこの一戦、
伊藤選手は日本人2位となる17位に入りました。
また、これに先立つ混合団体のワールドカップで、
伊藤選手は、高梨選手や男子の伊東大貴選手らとともに出場し、
見事優勝を果たしています。

伊藤選手は、41歳のベテラン・葛西紀明選手をはじめ、
多くのジャンパーを輩出している北海道の下川町出身。
しかも伊藤選手は、両親ともにスキー選手という
スキー・一家に生まれました。
スキーが身近にある環境のなか、
4歳の時に、お父さんがコーチを勤めていた
下川スキージャンプ少年団でジャンプを始めたそうです。

そして小学6年生の時に出場した国際大会で3位となって注目を集め、
それ以降世界選手権やワールドカップに出場し
上位入賞を果たしています。

そんな伊藤選手ですが、この夏に目覚しい成長をみせ、
今年8月に札幌で行われたサマージャンプ大会では、
高梨選手を抑え優勝!!
自身でも、これまでのシーズンに比べて
ジャンプの調子が安定してきたと語っています。

飛躍の背景にあるのが、
この春から、葛西選手が監督を務めている、
名門実業団チーム「土屋ホームスキー部」に
女子選手として初めて所属したこと。
葛西監督から助走の際の動きや着地の時の姿勢などについて
熱心な指導を受け、
滑りに自信を持てるようになったそうです。

伊藤選手は、所属チームと葛西監督について
こんな風にお話しています。

「土屋ホームスキー部の先輩方は、葛西監督をはじめとして
 全員がオリンピックを経験している選手たちばかりなので、
 選手たちから沢山のオリンピックのことを聞いて
 オリンピックを目指せるということを
 すごく大きな自信にしています。
 葛西監督は、下川町の先輩たちの一人として、
 とても憧れの存在です。
 まさか同じチームでトレーニング出来るなんて、
 本当に夢のように思っています。」

ジャンプを始めたころから、
「下川町の先輩たちのようにオリンピックで活躍したい」
と考えていたという伊藤選手。
ソチオリンピックへの意気込みについて、
こんな風に語ってくれました。

「小さい頃はオリンピックというのが夢の舞台でしたが、
 女子の正式種目が決まり
 夢の舞台が目標の舞台へと変わったので、
 その目標の舞台で活躍できるように、
 その切符をとれるようにトレーニングに励みたいです。」

憧れの舞台への切符を手にするためには、
ワールドカップでの上位入賞がポイントになってきます!
伊藤選手は、21日から
ドイツで開催されるワールドカップ第2戦に出場します!
より一層の活躍に期待したいですね。

■中村亜裕美
  • 19:46

カーリング女子代表 カーママ頑張れ!!

今回は、オリンピック出場が決定した、
女子カーリングを紹介します!!

12月16日、オリンピック出場権の最後のひと枠を賭けたプレーオフ最終戦。
序盤はリードされたものの、1点を追う第8エンドに大量6点を奪って逆転。
更に1点を加えた第9エンドのあとにノルウェーがギブアップして、
日本が10対4で勝利したんです!!

カーリング女子の日本勢としては、5大会連続のオリンピック出場を決めました!
おめでとう!カーリング女子!!

さて、氷の上をゴシゴシゴシ・・・とブラシで擦っている姿が印象的ですが、
「氷上のチェス」あるいは「氷上のビリヤード」とも呼ばれています。
発祥の地は、16世紀スコットランドとされ、
フェアプレーの精神を大切にする、知的で奥の深いスポーツなんです。
ちょっと競技のルールを紹介して置きますと・・・。

カーリングの競技は、「スキップ(主将)」「リード」「セカンド」「サード」の
4人1チームで行います
滑っていくストーンの前を4人のうちの2人がブラシ(またはブルーム)で掃きます。
(これをスウィープするといいます。)
ゴシゴシゴシ・・・と、見る方にはユーモラスな光景ですが、

掃くほうにとってはとてもハードなスポーツなんですね。
微妙な力加減で「ストーン」の位置が変わってきますので、
ものすごーくチームワークが必要とされる競技なんです。

なので、まず日本代表を決めるときも、強い人を4人全国から集める、のではなく、
日本代表になるチームをまず決め、そのチームがオリンピック世界最終予選で戦い、
オリンピックに出る、世界の10枠を競う、という形になっているんですね。

だから、このカーリング女子の代表選手たちは、全員「北海道銀行」所属なんです。

いわば、北海道銀行のカーリング部がオリンピックに出場するという・・・
サラリーマンだったら、会社中が喜んじゃう感覚、わかりますよね?!

そして、代表になったこの北海道銀行「チームフォルティウス」。
中心メンバーの小笠原歩(おがさわらあゆみ)さん、船山弓枝(ふなやまふみえ)さんは、
オリンピック出場選手では珍しい、一児の母なんです!

実は小笠原さん、船山さん共に2002年のソルトレイク、2006年のトリノオリンピックに出場したチームメイト。
トリノの後に一旦は結婚して引退し、出産するも、2011年に結成された北海道銀行の
「チームフォルティウス」の一員として現役に復帰することを決意したんです。

小笠原選手は4歳の男の子のお母さん。
世界最終予選に出発するお母さんに対し、その4歳の息子さんは、
ウルトラマンに出てくる「ガッツ星人」の人形をプレゼントしてくれたそう。

ガッツ星人は、ウルトラマンセブンに出てくる怪獣で、
「いかなる戦いにも負けたことのない無敵のガッツ星人」と自称し、また実際に数多くの戦いにことごとく勝利してきた宇宙の実力者という設定の怪獣なんですが、
お母さん、負けないで、という4歳の息子さんの愛情に応えた小笠原選手。
会見の笑顔がとてもまぶしかったですね。

そして、小笠原選手と同じく1児の母の船山選手。
北海道銀行の「チームフォルティウス」を紹介するページには、
子供が保育園でもらってくる風邪に自分もかかってしまったり、
健康面のコントロールが難しいと語りつつも、
「背負うものがあるのが自分にとっていい状態です」と語っています。

さあ、ソチオリンピックで活躍するカーリング女子代表、
女子北海道銀行の「チームフォルティウス」の姿が今から楽しみですね!

ちなみに、カーリング男子はオリンピック出場枠に入ることが出来なかったので、
女子だけの出場になるソチオリンピックです。
男子の分もがんばってほしいですね!
  • 11:32