まもなく、熊本地震の発生から9年です。
今朝は、『私たちが熊本地震から学ぶこと』と題してお伝えします。

熊本地震では、4月14日にM6.5の一度目の揺れがあり、
その28時間後に、M7.3の2度目の大きな揺れが街を襲いました。
気象庁は、1度目の大きな地震が『前震』
2度目の地震が『本震』であると発表しました。

さて、
熊本地震で相次いだのは「車中泊や軒先避難」です。
一連の熊本地震では、強い余震が続き、
その結果、建物へのダメージが大きく、
多くの人が車中泊や家の軒先で避難生活を強いられる事になりました。
県のアンケートでは、避難した人の7割が
「車中泊」を経験したと回答しています。

内閣府では、災害による避難者支援の一環として、
自動車で寝泊まりする車中泊向けのスペースを整備する様に、
自治体に求めています。

災害が起きた時、車の中での避難生活も選択肢の1つとして
考えている方はメリットとデメリットを理解しておく事が大切です。


まず、メリットとしては、
二次災害の不安が少ない。プライバシーが守られる。
ペットと一緒に避難ができる。などがあります。

一方デメリットもあります。一番大きな事は「健康リスク」です。
車中泊避難で起こりやすいのは、エコノミークラス症候群。
エコノミークラス症候群とは、長時間同じ姿勢を取る事で起きる疾患で、
長時間、体を動かさずにいると足の静脈に血栓ができて呼吸困難や動悸が起きる危険があります。

例えば、運転席や助手席のシートを倒して寝ると、
どうしても長時間同じ姿勢でいる事になるので発症リスクが高まります。
時々、車外へ出て適度な運動をする、社内で寝る時は足を下げて寝ない、
水分を定期的に摂取する、ふくらはぎのマッサージをするなどの予防対策が大切です。

レジャーで使うアイテムは、そのまま車中泊避難に利用できます。
これらのアイテムを活用して、少しでも快適な環境を作る事が
ストレス軽減にもつながります。

毛布やタオル、アイマスク、使い捨てカイロ、冷却シートの用意。
また、災害時はガソリンスタンドが閉まっていたりする事態も考えられます。
いざという時に余裕を持って行動できるように、
日頃から燃料は満タンにする事を週間にしておくと良いでしょう。

車中泊避難で困る事のひとつがトイレです。避難所でもトイレに関しては、
数の不足や衛生管理などが問題になります。車中泊の場合、近くにトイレがない
場合もあります。トイレがないからと言って、水分や食べる事を我慢すると
体調を崩す原因になりますから、その為にも携帯用トイレや避難時に使える
簡易トイレなどの用意は必ずしておきましょう。

更に、ポータブル電源があると安心です。
災害が起きた時、車中泊の経験がなくいきなり行うと危険も伴います。
事前の準備や、気を付けるべき事を頭にいれ、
可能であれば、アウトドアの一環として車中泊を経験しておくと、
楽しみながら知識や必要なものが明確になるのでオススメです。

車中泊は、事前の準備や知識を得ていないと危険な側面もありますから、
災害に備えて心構えをしておきましょう。
今朝は、『私たちが熊本地震から学ぶこと』と題してお伝えしました。


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