あなたは、一次避難所と二次避難所の違いを理解していますか?
一次避難所は、
災害から身をまもる為に緊急的・一時的に避難する場所です。
一方、二次避難所は、
一定期間、避難者が滞在・生活する事を想定した場所です。
また、この二時避難所は、主に高齢者、障害者、乳幼児、
妊婦さんなどの配慮が必要とされる人が入る場です。

都内では、今年に入って、
ホテルを二次避難所に活用しよう!
という取り組みが加速しています。

東京都の統計によると都内のホテル・旅館は3千774棟
20万5千381室あると言われています。
建物の耐震性と大人数が一定期間滞在できるホテルの特徴に着目し、
東京都や区市町村では、災害対策に活用しようという
取り組みが進められてきました。

東京都は、2020年に都内ホテル3団体と
災害時の支援協定を結んでいます。
どのような内容かと言いますと、学校や体育館が被災して
自治体が必要とする避難所を確保できなくなった場合に、
受け入れ可能なホテルの情報を区市町村に提供する。
という内容です。

また、自治体レベルでも進んでいて、
例えば265程のホテルや旅館がある港区は、
現在3つのホテル事業者と協定を締結しています。

現時点で、最大8千室を超える部屋を確保できる見込みだという事で
今後、更に増やせるよう準備を進めるという事です。

この、港区の協定では、
大規模災害時にホテル側が一定期間、空いている客室や宴
会会場を区に優先的に貸し出す事や
体育館での避難生活が長期化する場合、
区民にホテルの移動を促したり、
災害対応にあたる行政職員の宿泊も想定しているという事です。

二次避難所は、避難生活による疲労や健康状態の悪化が
原因の災害関連死を防ぐために設けられます。

能登半島地震ではインフラが寸断された影響で、
学校の体育館など1次避難所の生活環境が悪化して
最大でおよそ5300人がホテルや旅館を活用した
2次避難所に移ったという事がありました。

この事を教訓に、港区だけではなく、
新宿区や千代田区でも取り組みを加速させています。

新宿区では、75歳以上の高齢者や障害者などが
滞在できるよう、18のホテル事業者と協定を結んでいます。
千代田区では、帰宅困難者がホテルの空いたスペースに一時的に
滞在できたり、区の福祉避難所で受け入れきれない要配慮者を
優先的に客室へ入居させたりする取り組みに力を入れています。

能登半島での教訓から都内でも取り組みが加速している
「ホテルを活用した二次避難所」についてお届けしました。


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