先週は九州・西日本を中心に浸水被害や河の氾濫、
土砂災害など、台風10号の影響を受けました。

そこで、
今朝は『夏台風と秋台風の違いについて』お伝えします。
台風の季節というと、夏と秋、どちらをイメージしますか?

気象庁のデータによると、
台風は7月から10月にかけて日本付近に接近しています。
つまり、夏も秋も台風の備えが必要です。
ただし、同じ台風でも夏台風と秋台風では性質が違います。

ですから、
『台風災害に備えるポイント』も変わってきます。

まず、6月から8月に発生する夏の台風と
9月から11月に発生する秋台風の大きな違いは、
『台風の移動するスピード』です。

秋の台風は比較的速く移動するのに対して、
夏の台風はゆっくり移動する事が多く、
大雨や暴風の影響が長期化したり、
進路予想が難しくなる事もあります。

秋台風が自動車程のスピードで進むのに対して、
夏の台風は自転車ほどのスピードです。
秋台風は、早く接近して早く去っていくため、
台風本体の影響を受ける時間は少なくて済みます。
一方、夏台風はゆっくり接近してゆっくり去っていく為、
台風本体の影響を受けはじめてから、
受けなくなるまでの時間が長くなります。


そのため、夏の台風は、
雨や風の影響が長期化しやすい可能性があります。

また、秋の台風は偏西風の流れから
進路が予想しやすいのですが、
夏の台風は、進路予想が大きく外れる事もあります。

最近は、地球温暖化の為、
夏の高気圧の勢力が強まって、
9月になっても高気圧が日本に居座って、
台風を流す偏西風が日本に南下できず、
台風がのろのろとやってきて
大雨や暴風が長期化するケースも増えています。

先ほど、秋の台風は動きが速いとお伝えしましたが、
それに加えて、秋雨前線の影響で
「暴風雨」になりやすい特徴があります。

記憶に新しい台風としては、
2019年に発生した房総半島台風です。
関東に上陸したものとしては、観測史上最強クラスの勢力で
千葉県に上陸しました。
千葉市では、観測史上1位の最大風速35.9メートル
最大瞬間風速57.5メートルの暴風が吹きあれるなど、
関東cを中心に19地点で記録的な暴風となり、
千葉県を中心に4千棟を超える住宅が全半壊、
また、送電用の鉄塔が倒れて、
関東地方でおよそ90万戸以上が停電しました。

暴風になりやすい秋台風の対策として、
台風が本州に近づくいう予想が出たら、
〇外に物はおかない。
台風は暴風によって窓ガラスが割れる事もありますが、
強風だけで窓ガラスが割れるケースはほぼ発生していません。
窓ガラスが割れる原因の多くは、
外に置いてあるものが飛ばされて割れるケースがほとんどです。

秋の台風は、
・動きが速い、本州を直撃しやすい。
 秋雨前線の影響で暴風雨になりやすい。
・進路に東日本が含まれやすい
という特徴がある事を知っておきましょう。

9月に入ると、基本的には、
夏台風から秋台風へと変わっていきます。


秋の起きる台風の特徴を理解しておくと、
事前の準備や対策にも役に立ちますよ。



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