地震が起きた直後は排水管や下水道がどうなったかが分からない状況です。

その時に、いつものように排泄をしてしまうと、水が流せずに便器の中に
汚物がたまったままになってしまう恐れがあります。

また、水が流れたとしても、その排水管がどうなっているのかまでは
分かりません。排水管は、戸建て住宅だと1階と2階、
集合住宅だと自分の住戸と上と下の階が繋がっています。
もしどこかで配管が壊れている場合は、汚水が漏れてしまったり、
トイレから溢れてしまったりと、何らかのトラブルが起きる可能性があります。

あなたのお家のトイレを守る為、その排水管が繋がっている先の人に
迷惑をかけない為にも大きな災害直後は
すぐに水洗トイレを使わない事が基本です。

その上で、水ジャーナリスト・橋本淳司さんは、
簡易トイレを備蓄する事の大切さをこの様に話します。

「きちんとしておかないと、不衛生な環境になってしまって
被災生活が続く中で感染症が発生する等の2次被害が発生する事が多い。
ですから、凝固剤や消臭剤がポリ袋がセットになっている簡易トイレを
なるべく多く準備しておくことが大切だと思います」

橋本さんのお話にもありましたが、
携帯トイレを選ぶポイントは3つです。
まず、住んでいる市区町村で回収できるもの
吸収量が十分で、しっかり固まるもの。
消臭対策などが備わっているものです。

橋本さん
「仮に下水道が使えるとして、水を流せるのか、流せないのか?
下水道が使えれば、トイレを自分で水を確保する事によって使う事ができますね。
その時の流す水の量は、5リットルくらい。生活用水として、
一日15リットルくらい。そううちの中から5リットルが流れていく。

流せない場合は、仮設のトイレを使う事になります。
ですから、簡易トイレを使うにしても、
水を流して使ってみるにしても、一度試してやってみると、
いざ、被災した時にこんな風に使えばいいんだなと
練習してみれば良いと思うんですね。

どこで、それを使うか、隔離された場所はあるのか?
あるいは、においを防ぐ措置はとれるのか?
そんな事も考えておく必要があると思います」

用意はしているけれど、実際に使った事がない。
という方がほとんどだと思います。

使い方や、どこで使うのが良いのか?
隔離された場所や衛生面は大丈夫だろうか?
一度、家族で話し合ってみてはいかがでしょうか?


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