今朝は、
「地震で下水道が使えなくなった時に起こる事」と題してお届けします。

能登半島地震では、
広い範囲で断水が続いて水洗トイレが使えない状況が続き、
改めて災害が起きた時のトイレの備え等について
考えるきっかけになった方も多かったのではないでしょうか?

地震が起きた後、下水道が復旧するまでどの位の時間がかかるのか。
水ジャーナリスト・橋本淳司さんの解説です。

「東日本大震災の被災自治体を例にとると、下水道の仮復旧までに
平均35日、最大4か月以上かかっているんですね。
長い日数がかかる、水道と下水道の差は菅の太さ、
2階建ての建物がすっぽり入る。
簡易トイレを準備する事が大切になってくると思います」

東日本大震災では、発災から3時間以内に、
3割の方がトイレに行きたくなったとう報告もあります。
また災害用トイレとして、真っ先に思いつくのが「仮設トイレ」ですが、
避難所にすぐに届くとは限りません。東日本大震災で、
避難所にいきわたるまでに3日以内と回答した自治体が3割という
データがあります。

災害時には、携帯トイレ、簡易トイレ、
マンホールトイレも使いながらトイレ環境を確保する事が大切です。
携帯トイレは、1人、最低でも15回から35回分は備蓄しておきましょう。

マンホールトイレは、避難所のマンホールの上に便器や仕切りを設置する
だけで使用できるトイレの事です。東日本大震災や熊本地震では実際に
使用されました。また、訓練の一環としてイベントで使われていたりもします。
橋本さんは、私たちに向けてこう話します。

「仮設のトイレを使うとか、簡易トイレを使用する事になる、
一度練習すると良いと思う。隔離された空間が必要。
トイレの役割は衛生を保つ為だけでなくて、
自分達の尊厳の問題でもあるんだよ。という事で準備しておくとよい」

防災訓練等に参加してどんな災害用トイレがあるのか、
どのように使うのか考えてみる事もおすすめです。


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