2022.12.24
08:25 帰省した時にできる防災


今年もあと7日となりました。
年末年始に帰省される方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
今朝は、「帰省した時にできる防災」という視点で、
家族や親せきが集まる数少ない機会だからこそ、
改めて確認したい防災についてお届けします。
まずは、
「実家の備えの見直し」です。
高齢者だけで住んでいる場合、
手が回らず、家具の固定や食料の備えなどについて
気になっているものの、十分に備えられていない事があります。
帰省した時に一緒に確認して、一緒に備えておくと安心です。

最近の地震による負傷者は、
30〜50%が家具類の転倒・落下・移動が原因となっています。
ドアや避難経路をふさがないような家具のレイアウトになっているか。
部屋の出入り口や廊下に家具類が置かれていないか?
また、引き出しが飛び出してくる可能性もあるますから
置く方向は大丈夫か?など確認しておきましょう。

家具のレイアウトを見て安全性をチェックしたら、
家具類が、壁にL型のネジなどで止められているか。
ネジ止めが難しい場合は、突っ張り棒とストッパー式または、
突っ張り棒と粘着マットを組み合わせるなど
工夫をして家具の固定をしましょう。

食料備蓄については、期限が切れていないか。備蓄の量は足りているか?
持病をお持ちのご家族がいる方は薬やお薬手帳についても
確認をしておくと安心です。

次に、
「災害時の家族との安否確認について」です。
災害発生時直後は電話が繋がらず、安否確認が難しくなると想定され、
特に被災地同士の連絡が取りにくくなります。
そこで知っておきたいのが「三角連絡方法」です。
被災地同士は連絡が取りにくい事が予想されますが、
被災地と離れた場所の電話は繋がりやすくなります。
あらかじめ、遠方の親戚などを連絡先に決めておくと、
その親戚の電話が中継地点となって、
家族間で安否を確認する事ができるので帰省された時に一度
話しておくと良いでしょう。
また、「災害用伝言ダイヤル171」の使い方をご存じですか?
災害が起きた時に提供される「音声の伝言版」
固定電話、携帯電話、公衆電話から利用する事ができ
1伝言30秒まで録音が可能です。
災害時のみに提供されるサービスですが無料体験日が設定されています。
毎月、1日と15日、そしてお正月の三が日も無料体験日です。
家族や親せきが揃うタイミングで
一度使用方法を確認してみてはいかがでしょうか?

続いて「実家の近所の方との“共助”」です。
災害時には「近所の助け合い」“共助”が大切となります。
災害が発生したら、救急車や消防車がすぐに来るとは限りません。
阪神淡路大震災の時には、近所の人に助けられて助かった方が
多くいました。実家に帰った時には、近所の方に挨拶をしておきましょう。

最後に、帰省のお土産どうしよう?と悩まれていたら、
防災の備蓄になるよう帰省土産を持って行ってはいかがでしょうか?
スープストックトーキョーのレトルトカレーセットや
ニシキヤキッチンのレトルトギフトやスープセット。
トラヤの小形羊羹18個セットは、消費期限が製造から1年となっていて
お菓子の中でも比較的賞味期限が長いのでローリングストックにも
オススメです。
いざという時にすぐに駆け付けられない可能性が
あるからこそ実家に帰省した時に、密に話し合っておきましょう。


音声ファイルはこちら


2022.12.17
08:25 災害時における電動車の活用推進マニュアル


災害が起きた時に電気が使えなくなったら、
みなさんがお持ちのハイブリッド自動車や電気自動車などの
「電動車」が非常用電源になる事をご存じですか?
そのくらいは知っているよ!というあなたも、
非常用電源としての正しい使い方はわかるでしょうか?
自動車メーカーが行った調査では、
電源として利用した人は少なく、
利用方法がわからなかったという声も多く聞かれたという事です。
今回ご紹介したいのが、
経済産業省と国土交通省が連携して作成した
「災害時における電動車の活用推進マニュアル」

2019年の台風15号の際は、停電が長引く千葉県内の被災地に
自動車メーカー各社が電動車を派遣。
携帯電話の充電をはじめ、エアコン、扇風機、冷蔵庫、
洗濯機、夜間照明や地下水汲み上げポンプなどへの
電力供給を行い被災生活の負担軽減に役に立ちました。


『災害時における電動車の活用推進マニュアル』では、
車からの給電方法が2通り紹介されています。
車の室内に100V電源用のコンセントがある場合は、
コンセントを使用可能な状態にすると電化製品の電源として
使える様になります。手順は車種によって違いますので
お手元になるメーカーの取り扱い説明書を確認してみてください。
最大出力、1500Wで、幅広い家電の利用が可能です。
例えば、電子レンジやドライバーは消費電力、1000W 
洗濯機・500W、冷蔵庫は、300Wなど
車内のコンセントからの給電で使用する事ができます。


もう一つの給電方法です。
EV車やPHV車の場合は、急速充電用の給電口から給電できます。
避難所やオフィス、店舗の電力をまかなう事ができます。



また、車内コンセントから給電する際の注意点についても
マニュアルにまとめられています。
車両側の注意点は、
●車両を発進させないよう、シフトはPポジションにして
パーキングブレーキをかける。
●地面が固く平らな場所に駐車し、できれば輪止を設置する。
●発熱する可能性がある為、タコ足配線はしない
●HVやPHVはエンジンが作動する事がある為、
換気の良い場所に停める。

その他の注意点や電気製品側の注意点例も載っています。
安全に使用する為にも知っておきたい情報です。

都内の、地区内残留地区にお住まいの方は、
基本的に在宅避難が推奨されています。
避難生活は長期化する恐れがあります。

こまった時にお持ちの車が役に立つ可能性があります。
車は災害時の強い味方になる側面も。
電動車をお持ちのあなたは、
「災害時における電動車の活用促進マニュアル」を参考に
正しい給電方法を確認してみてはいかがでしょうか?
詳しくは、経済産業省のHPをご覧ください。



音声ファイルはこちら


2022.12.10
08:25 こどものための心理的応急処置


災害などの緊急時、
あなたはどの様に子供に声をかけますか?
地震や事故などの危機的な出来事に直面した子ども達は、
普段とは違う反応や行動を示す事があります。
今朝は、
「災害が起きた時の子供の心のケア〜
こどものための心理的応急処置」についてお伝えします。

国内事業部緊急対応プログラムスペシャリストとして、
こども支援に携わってきた山田心健さんは、
「こどものための心理的応急処置」についてこう説明します。

こどもの為のPFAとは、
災害など緊急時に子供の心を傷つけず、対応するために
「準備・見る・聴く・つなぐ」の行動原則を基本とした
こどものこころの応急手当です。

まず、【準備】
その場で利用できるサービスや支援を調べる。
治安と安全状況について調べるなど自分の安全を守る為の
準備をします。
次に【見る】
明らかに緊急対応を必要としている子供はいないか?
例えば、水や衣類の替え、避難場所を必要としている子供は
いないか?特別な支援を必要としていたり、
深刻なストレスを抱えている子供はいないか?
確認します。

【聴く】
支援が必要と思われる子供に寄り添う。
優しく、穏やかに話しかけ自己紹介をしてみたり
目線がこどもと同じ高さになるように身をかがめたり、
しゃがんだりする。
子供のニーズや気がかりな事について尋ねる。
何が必要で、何が心配かを確認する。
子供の話に耳を傾け、気持ちを落ち着かせる手助けをする。
子供や、その家族に寄り添う。
話す事を無理強いしない。

【つなぐ】
基本的なニーズが満たされ、適切な支援が
うけられる様にサポートする。
自分で問題を対処できる様に手助けする。
危機的な状況下の子供のニーズは多様です。
何でもしてあげるのではなく、できるだけ子供の自助力
を促す。
また、遊びや学びなど、
子供が必要としている特有のニーズを理解し、支援に繋げる。

子供の日課や習慣を保ち、子供たちが安心して遊んだり、
学んだり、休息したり、家族や友達とすごせる機会や場所を作りましょう。
ストレスを抱えた子供のケアをする親を支える事も大切です。
心理や精神保健の専門家でなくても誰もが使えます。
詳しくは、セーブ・ザ・チルドレンジャパンのHPから
「子どものための心理的応急処置」と検索してみてください。


音声ファイルはこちら


2022.12.03
08:25 北海道・三陸沖後発地震注意情報


内閣府と気象庁は今月16日から、
「日本海溝・千島海溝地震」の想定震源域である
北海道沖や三陸沖でマグニチュード7クラスの地震が起きた場合、
より大きな「後発地震」への注意を呼び掛ける、
「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表します。
発表時は、速やかに避難できるように、準備を住民に求めます。

内閣府などによると、注意情報を発表するのは、
想定震源域でマグニチュード7以上の地震が発生したケース。
地震発生から2時間後をめどに記者会見を行います。
対象地域は、北海道から千葉県の7道県のうち
「震度6弱以上」か「津波高3メートル以上」が
予想される地域です。
首都圏で対象となるのは、千葉県と茨城県の23の市町村。
そのうち、千葉県は
旭市、いすみ市、大網白里市、勝浦市、山武市、匝瑳市、館山市、
銚子市、一宮町、御宿町、九十九里町、白子町、横芝光町、長生村で
注意情報が出た時に防災対応が求められます。

日本海溝・千島海溝沿いで想定されている巨大地震とは、
東北の東にある日本海溝や北海道の東にある千島海溝を震源とする地震です。
この地震は、宮城県沖の地震、三陸北部の地震、十勝沖・釧路沖の地震
根室沖・の地震・色丹島沖、択捉島沖の地震が想定されています。

この地震では過去にさまざまなタイプの地震が発生していて、
マグニチュード8クラスの巨大地震に加えて、
20メートルを超えるような巨大津波も発生しています。
三陸沖でマグニチュード7.3の
地震が発生した2日後に東日本大震災が発生。
1963年に択捉島南東沖で起きていて、
事前に注意が必要だと判断されました。

対象地域の住民には、
発生後1週間程度、「非常持ち出し品を手元に置く」
「すぐに逃げられる服で就寝する」といった備えを促します。
一方、安全な地域に住む知人や親族の家に避難するかは、
それぞれの判断にゆだねます。

指定避難場所への避難は呼び掛けません。
一定規模の地震後に、大地震へお警戒を呼び掛ける運用は、
南海トラフ地震の「臨時情報」があります。

臨時情報には、「巨大地震警戒」や「巨大地震注意」があり、
警戒の場合は、政府は、津波からの避難に時間がかかる
地域の住民に自主避難や事前避難をよびかける事になっています。

日本海溝・千島海溝地震の注意情報で、そこまで求めないのは、
同じ震源地の想定震源域では、南海トラフ地震と異なり、
マグニチュード7クラスの地震が不定期に頻発している為です。

注意情報の発表は2年に1回程度の頻度になる見通しです。
今朝は、
「北海道・三陸沖後発地震注意情報」についてお伝えしました。
千葉県にお住まいではなくても、旅行先で注意情報がでる
可能性もありますから、
慌てずに冷静に情報の意味を理解できるようにしておきましょう。


音声ファイルはこちら


2022.11.26
08:25 遊びながら防災を学ぶ


今朝は、
子供たちが
遊びながら防災を学ぶという視点でお届けします。

保育園や幼稚園、学校などの避難訓練や防災教育で
キーワードとなっている
「お・か・し・も・ち」=おかしもち
お・・・「おさない」
か・・・「かけない」
し・・・「しゃべらない」
も・・・「戻らない」
ち・・・「ちかづかない」
でおかしもち。
幼い頃に学校で学んだ事があるのではないでしょうか?

自宅で災害に見舞われた時は、家族で声を掛けながら
避難するので、しゃべらないは、当てはまりませんが
学校などにいる時に地震が起きた際には、
避難指示が聞こえなくなるので、
しゃべらない様にする事は安全に避難する際に重要です。

そこで、遊びながら、これらのスキルを取得できるように、
家の中や自宅周辺でできる避難に役立つ遊びをご紹介します。

まず、ご紹介する遊びは、
防災知育カードゲーム「ぼうさいダック」

これは、いざという時に一番はじめにとる行動を
素早く実践できる事を目的に開発されました。

対象年齢は、幼児から小学校低学年。
子供たちが、実際に身体を動かし、
声を出して遊びながら学んで貰う為のカードゲームです。

表面は、災害の絵、裏面は、
災害に備えてホーズを録る動物の絵が描かれています。
例えば、表面が地震の絵
裏面には「ダッグ」アヒルの絵の場合は、
地震が起きたら、
身体を丸めて頭を守るダッグ=あひるのポーズをとります。

これを、みんなで身体を動かしながら覚えていきます。
カードは全部で12種類。
災害の絵を示しながら
裏面に書かれている正しいポーズを学んでいきます。
ご家族で、学校のお友達たちと
大人数で遊ぶのも良いかもしれません。

続いて「怖くても慌てない 懐中電灯遊び」

懐中電灯も子供たちにとっては遊びにかわります。
夜間に停電が起きた時、慌てたり、
こわがったりしない様に暗がりの中で遊びます。
幼時から小学生までの年齢が対象です。
懐中電灯、ヘッドライト、LEDランタンなど
灯りを準備して電気を消します。ヘッドライトやランタンで
灯りはありますが、いつも子供たちが遊んでいる空間とは
違う雰囲気になりますよね。

この中で、本を読んだり、おもちゃで遊んだりします。
しまた、この空間の中で夕食を食べるなど、
普段している事を暗がりの中で楽しみながら学んでみるという提案です。
懐中電灯などの起き場所を家族全員が把握できますし、
停電が起きた時も慌てず、冷静に行動できます。

防災に関わる遊びを通して、災害に備える事は重要です。
また、一見関係ないように見える
普段の遊びも災害対策につながっています。

災害は、いつ起きるかわかりません。
子供が遊びの中で経験を沢山積み、
自ら冷静に行動できるように日頃から準備しておきましょう。


音声ファイルはこちら


2022.11.19
08:25 子どもにやさしい防災


今朝は、セーブ・ザ・チルドレンジャパンの
「子どもにやさしい防災」のサイトをご紹介します。
このサイトは、
様々な災害が起こった時の為に、
日頃からどんな備えをすれば良いのか、
災害が起きた時の対応などを子供たちと
一緒に考える時に役立つ情報が紹介されています。

どの様な内容が紹介されているかというと、
「子供と一緒に持ち出し袋の準備」
「みんなで考えよう!自然災害と防災―
みんなに知って欲しい!自然災害のこと」
「楽しみながら学ぶ防災アクション」などのテーマが
動画やイラストなどを交えて分かりやすく解説されています。

その中で今回ご紹介したいのが、
「避難先でもできる遊びのアイディア」という項目にある
「あそびのレシピ」

0歳〜6歳の子供たちを対象に、
子供の発達に着目した遊びを紹介しています。
セーブ・ザ・チルドレンジャパンの
緊急復興支援担当として子供支援に携わってきた
山田心健さんのお話しです。

全国の児童館を支援している、
児童健全育成推進財団さんの協力を得まして、
児童館の職員さんが考案した遊びをリンク先で紹介している。
避難所限られたスペースの中でも遊べるものであったりとか
限られた物資の工作など
新聞紙で遊べる工作〜
避難所生活、保温材、温める効果もある。
新聞紙を使った工作は必要かなと思います。

山田さんのお話しの中にあった
新聞紙の工作は、
「避難生活でできる工作」で紹介されています。

2011年東日本大震災が起きた時に
緊急復興支援担当として、
岩手県で5年ほど子供支援を行ってきた山田さんは
避難先での子供たちの言動を見て、
遊びの場を確保する重要性を感じてたと言います。 

標準的な年代であったら
幼児退行、スタッフに甘えたりとか
言動が暴力的になったりとか、普段だったらできていた遊び
コミュニケーション日常生活が崩れて、
子供たちの精神部分に影響しているのだと思います。


内閣府の避難所運営ガイドラインには、
キッズスペースの設置が推奨されています。
推奨ですから全ての避難所に準備されている訳ではありません。
セーブ・ザ・チルドレンの「子どもにやさしい防災」には、
災害が起きた時に子供たちの心身を健康に保つための
知識やヒントが沢山載っています。

一度、HPにアクセスしてみてはいかがでしょうか?
子供たちと防災を学ぶきっかけになりますよ。


音声ファイルはこちら


2022.11.12
08:25 千代田区・災害時合同医療救護訓練から見えた課題


防災FRONTLINE 
TOKYO FM 手島千尋です。
防災FRONTLINEでは、災害や地震が起きた時に
皆さんに役立つ情報を分かりやすくお届けしています。
まずは、この音声をお聴きください。


訓練〜こちら東京逓信病院に参集した岡田です〜
準備を進めています。

今お聴きいただいたのは、先週の土曜日5日に行われた
「千代田区 災害時合同医療救護訓練」の音声です。
今朝は、「医療救護訓練で見えた課題」についてお伝えします。
この訓練には、区の職員や医療従事者をはじめ、
陸上自衛隊、区民など117人が参加しました。

この日、どの様な事が行われたかというと
「緊急医療救護所」の設置や運営に係る訓練と
災害拠点病院6病院との通信訓練です。
千代田区では、日本大学病院、三井記念病院、
東京逓信病院山楽病院、九段坂病院、半蔵門病院と
「緊急医療救護所の設置等に関する」協定を結んでいます。

大規模災害発生の場合、重症や軽傷に関わらず
負傷者が殺到する事が予想されています。
その為、協定を結んでいる災害拠点病院敷地内などに
緊急医療救護所を設置し、治療の優先順位を決めるトリアージを行います。
今回の訓練会場となった逓信病院では、
緊急医療救護所を病院の入り口に設置されました。
そこでのやりとりの様子です。 

急病人・けが人の方〜ストレッチャーに移動させている状態です。
この時点でトリアージタグを選別させているという赤のトリアージ状況です。
病院内にいれて、赤の所に行って、医師の診察を受けるという状況です。

タグをつけられた患者さんは、
逓信病院のロビーに設けられた治療スペースに移動。
トリアージタグと同じ色のシートが引かれた場所で
治療を受けるという流れで訓練が行われていました。

この日本のトリアージタグの色は4色。
緑→黄色→赤→黒の順でと治療の優先順位と怪我の重症度は上がります。
訓練では、今どのような状況なのかなど医師の方がマイクで解説。
一般の方もメモを取りながら真剣に聞いていました。

また、参加していた逓信病院の医師は、
訓練を通じてこの様な事を感じたようです。 


思ったよりですね、沢山の方が参加してくれた。最初は少なかった。
これよかったですよね。
自衛隊のタグと、病院のタグと、消防庁が使うタグと
ちょと違うのがよく分かった。
組織によってトリアージタグが違うというのはあまりよくない。
それを知る機会になった?
そうですね。初めて知りました。 26秒

訓練を通じて、新たな発見があったようです。
千代田区では、コロナの影響で3年ぶりに実施されましたが、
「災害時合同医療救護訓練」は、
通常は年に1度行われているという事です。
あなたの街でも災害時の訓練は定期的に行われています。
今回の様に市民も参加できる場合もありますから
一度参加して学んでみてはいかがでしょうか?
防災FRONTLINE 手島 千尋でした。 

音声ファイルはこちら


2022.11.05
08:25 11月5日は何の日?


きょう、11月5日(土)は津波防災の日です。
2011年3月11日、東日本大震災の発生で
多くの命を奪ったのが「津波」でした。
この様な被害をもたらした理由の1つが、
津波の恐ろしさや避難行動を知らなかった事が挙げられます。

その教訓から、
2011年6月に「津波対策の推進に関する法律」が制定され、
この中で11月5日が「津波防災の日」と定められました。
東北大学 災害科学国際研究所の今村文彦教授は
「津波防災の日の認知度」についてこの様に話します。 

まだまだ認知度は低いようです。
東日本大震災を知らない子供たち。
そして、大人の私達の当時の記憶はどうでしょうか?
薄れてきていませんか?
記録や記憶を思い起こす、知る事ができる場所の一つが、
岩手・宮城・福島などの被災地に建てられた伝承館です。

岩手県 陸前高田市にある
東日本大震災津波伝承館。
「いわて TSUNAMIメモリアル」
命を守り、海と大地と共にいきる。をコンセプトに作られました。
常設展示は、4つのゾーンに分けられています。
まず、ゾーン,藁鮖砲鬚劼發箸。
津波災害を歴史的・科学的視点からひもときます。
年表や地層の標本から過去の三陸沖で発生した津波に
ついて知る事ができる様になっています。
またガイダンスシアターでは、
伝承館のテーマである「命を守り、海と大地と共に生きる」を
コンセプトにした映像が流れます。

ゾーン△蓮◆峪実を知る」というテーマ。
被災の現場をとらえた写真、被災者の声、記録などを通して、
東日本大震災、津波の事実を見つめます。
津波の脅威を実感させる、まがったバス停や駅の看板。
消防車両などが展示されています。

ゾーンは、「教訓を学ぶ」ここでは、
命を守る為の教訓を共有します。
写真や表、グラフを駆使した展示パネルで被災時の状況や
避難所での生活を振り返り、命を守る為にできる事を考えます。

ゾーンぁ嵒興を共に進める」東日本大震災の津波を乗り越えて
前へ進む被災地の姿をお伝えするゾーンです。

新型コロナウイルス感染の行動制限が緩和されている今、
「東日本大震災津波伝承館」を訪れてみてはいかがでしょうか?

最後に、今村先生からあなたへメッセージです。 

防災FRONTLINE 手島 千尋でした。


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2022.10.29
08:25 冬の防災


今週に入って更に冷え込みが厳しくなってきました。
そこで今朝は、「冬の防災」についてお伝えします。

27年前に起きた阪神淡路大震災は1月
1946年に発生した昭和南海地震は12月と
いずれも「冬」に発生しました。

首都直下地震や南海トラフ地震で
最大の被害が発生すると予想される季節は“冬”です。

冬の夕方や深夜に地震が起きると
被害が最大になると言われています。
被害を減らすためにはどんな事に気をつけるべきでしょうか?
冬の防災対策として
「寒さへの対応」と「火災を防ぐ」という視点があります。

まず、「寒さへの対応」ですが、
生活する上においての“衣・食・住”から
考えると、地震や津波からの被害は逃れられても、
避難生活が長期化する事もあります。

過去の震災をみても、災害関連死は、
原因は寒さである事も多いと言われています。

衣食住の「衣」
防寒具は災害用の特別なものも売られていますが、
手袋や使い捨てカイロ、ジャンパー、
厚手の靴下、トレーナーの上着防寒用の帽子など、
「日常から使っているものが災害時にも役立つ」という
視点で考えてみましょう。
また、災害用持ち出し袋の中の洋服
夏用のままになっていませんか?
衣替えと一緒で、夏物から冬物に
変えておきましょう。

衣食住の「食」
食べるものでも、「体が温まるもの」を食べるという事を
最優先に考えると、カセットコンロのボンベは冬の間は
少し多めに買ってストックしておくのも良いかもしれません。
また、火を使わずに食品を温められるキッドも販売されていたりします。

衣食住の「住」
住む所に関しても、電気やガスなどのライフラインが断たれた場合でも
寒さをしのげるスペースを考えておく事が必要です。
一時的に車に避難をして暖を取る事も考えられますので、
車の中にも、衣類や毛布などを備えておくと安心です。
車の燃料を早めに給油しておく事も大切です。

続いて「火災を防ぐ」です。
過去に発生した、
関東大震災、阪神淡路大震災、東日本大震災で
共通している被害は「火災」です。

特に冬に発生する地震では、暖房器具の利用や乾燥した気候、
強風により一旦火災が発生すると延焼するなど火災のリスクも高くなります。
地震火災を防ぐためにも火の元の確認や消火器の設置、
消火器の正しい使い方を学んでおくなど
火災から身を守る事を考えておく事が冬の防寒対策で重要です。

これから、本格的な冬を迎えます。地震が起きた時、
「冬の季節は被害が拡大する可能性が高まる時期」という事を
頭に入れておきましょう。


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2022.10.22
08:25 災害時重要になる「お薬手帳」


今朝は、災害時の備え、今こそ確認したい
「おくすり手帳」の重要性についてお伝えします。

薬の服用履歴やアレルギーの有り無しを記録しておくこの手帳。

医療用の薬は、
本来、医師の診察を受けた上で処方箋を出してもらわなければ
薬局で受け取る事はできません。

しかし、厚生労働省は熊本地震をきっかけに、
持病を持つ被災者が処方箋を持たずに薬局に訪れた場合でも
後から処方箋を書いて貰う事を条件に
薬局で薬を受け取る事ができる様になりました。

薬局の薬剤師に主治医と連絡をとってもらい、
処方内容を確認してもらうのが原則です。
ただし、主治医と連絡をとる事ができない場合は、
お薬手帳、薬の包装などから持病の薬である事がわかれば、
薬剤師に薬を出してもらう事ができます。

災害時には、普段行く、医療機関や薬局が被災して
閉まっている事も少なくなりません。
また他県など遠方に避難する事もあります。

こうした場合、普段と違う薬局に行く事になりますが、
初めて行く薬局には、あなたの薬歴はありません。
ですが、お薬手帳があればスムーズに薬を受け取る事ができます。

日本薬剤師会の報告によると、
東日本大震災の際、震災で医療支援に入った多くの医療従事者が
被災地で診療を行う上でお薬手帳が役にたったと語っています。

東京都では、「令和4年度 おくすり講座」
薬にまつわる災害時の心構えについて動画でわかりやすく紹介しています。
この動画は、薬剤師と相談者との会話形式で具体例を交えて解説されています。

内容の一部をご紹介します。
「災害時に怪我をしたり、病気になったらどうするの?」 

他に、持病のある方が注意する事
災害時に受けやすい健康被害、持病がある方が注意する事、
お薬手帳の活用の鍵。
その他、災害に備えて家庭に備えておく薬や救急用具
などについて解説されています。

非常にわかりやくまとまっている動画です
東京都公式動画チャンネル「東京動画」から
「おくすり講座」で検索してみてください。

無料で視聴する事ができます。

私達が、普段何気なく使っているお薬手帳ですが、
災害時ほど重要な役割を果たします。

持病がある方は、お薬手帳を作り、
何冊もお持ちの方は1冊にまとめましょう。
その上で、
「普段から常に持ち歩く様にする」
「すぐに持ち出せる場所に置いておく」
「避難用持ち出し袋の中に入れておく」
「保管場所を家族に知らせておく」事も大切です。

音声ファイルはこちら


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