2015.09.26
08:55 御嶽山の噴火から1年


1年前の9月27日。
御嶽山が噴火して、
死者・行方不明者63人にものぼる
戦後最悪の火山災害が発生しました。
あれから1年。箱根山や口永良部島、
桜島、阿蘇山と、あちこちで火山が噴火しています。
一方、首都圏に住む私たちが気になるのが富士山です。
噴火する可能性、そして、噴火したらどうなるのか。
東京大学 火山噴火予知研究推進センター
青木陽介助教にお話を伺いました。


 富士山は日本を代表する活火山で、
 最後に噴火したのは1707年。
 300年以上前になります。
 その時は非常に大きな噴火で、
 東京も真っ暗になり、熱い灰が降りました。
 その時と同じ噴火がいま起きたら、
 かなりの被害を蒙ると思います。

 火山灰は非常に細かく、色々な所に入っていきます。
 線香の灰と違って、ガラスが粉々に砕けたようなもので、
 先が尖っています。
 体に吸い込むと目や喉の健康被害を起こしますし、
 コンピューターに入れば被害を蒙るでしょうし、
 飛行機のエンジンの中に入れば溶けて被害を与えますし、
 多方面に渡って被害を与えます。

 コンピューターが発達して
 色々つながった社会になっていますから、
 噴火すると輸送網ですとか、
 コンピューターのネットワークなどに
 大きな影響があるのではないかと思います。

 ただ、今度の富士山の噴火が
 300年前のような爆発的噴火になるかは分からない。
 富士山の噴火は色々な種類の噴火があって、
 溶岩を沢山流す噴火、小さな噴火・・・
 次の噴火がどのタイプなのか非常に予測が難しいんです。

 一つ言えるのは、今のところ富士山には近い未来
 =日/週/月単位くらいですが
 いきなり噴火するような予兆と言うのは全く見られません。


富士山噴火の予兆は今は全くないとのこと。安心しました。
でも、秋の行楽でどこかの山に行く際は、
それが活火山かどうかを必ず確認し、
心構えをした上で訪れてたいですね。


音声ファイルはこちら


2015.09.19
08:55 災害時に備えた東京ガスの取り組み


ここ最近、豪雨による大きな被害や阿蘇山の噴火、
東京を中心とする震度5弱の地震や、
チリ沖地震の影響による津波と
自然災害が立て続けに発生しました。
改めて、自分たちでしっかり備えをしておきたいところです。

そんな中、私たちの生活を支えているライフラインも
災害に備えた取り組みを行なっています。
その中のひとつ『ガス』について。
東京ガスに伺ったところ、いざと言うときは
【3段階でガスをストップ】するとのことです。
詳しくご紹介しましょう。

まず第1段階は、家庭のガスメーターで止める。
このガスメーター、正式名称は『マイコンメーター』と言って、
震度5程度以上の揺れを観測したら、
自動でガスを止めてくれます。
東京ガスによりますと、先週の地震でも
5弱を観測した調布市を中心に、
このマイコンメーターの安全機能により
自動でガスが止まった家庭があったそうです。
だから、昔は「ぐらっときたら、まずは火の始末」と
言っていましたが、
今は「まずは身の安全を確保」なんですね。

第2段階は、地域で止める。
ガスの圧力調整機『地区ガバナ』というものが
東京ガス管内におよそ4,000基あって、
圧力の高い状態で運ばれてきたガスは
ここで調整されて、地域に送られています。
この地区ガバナ、
実はそれぞれに地震計が設置されていて、
震度6弱相当以上の揺れを観測したら
自動でガスを止めてくれます。
なお、設置されている地震計は、
東京ガスが開発した性能の高いものなんだそうです。

第3段階は、遠隔で止める。
東京ガスには、『シュープリーム』という
地震防災システムがあります。
地震発生時にはこの『シュープリーム』を通じて、
短時間で各地の地震計から地震の情報を収集するほか、
火災や家屋の倒壊などの被害が大きく、
二次災害が予測されるエリアのガス供給を
遠隔操作で止めることができるそうです。
このエリアは200以上のブロックに分かれているので、
きめ細かくガスを止められるとも伺いました。
東京ガスの取り組み、心強いですね。

一方で、大きな地震が起きたあとに多いのが、
家庭で止まったガスをどうすればいいのかの
問い合わせだそうです。
揺れがおさまって無事が確認できたら、
ガスメーターは自分で復帰しましょう。
復帰方法のマニュアルはメーター本体にもついていますし、
東京ガスのHPで、動画で確認することもできます!


音声ファイルはこちら


2015.09.05
08:55 届きましたか?「東京防災」


東京都に住んでいる方は、
そろそろ手元に届いたと言う方もいるかもしれません。
自宅の郵便受けに入れられた、黄色の箱。
東京都オリジナルの防災ブック「防災東京」です。

舛添知事の公約として、スイスのように一家に一冊、
防災や災害時についての手引きを配ることで
自助の力を向上させることを目的にしています。

箱の中には防災ブックのほかにも、
東京都を109のエリアに分けたうち、
あなたの自宅エリアに特化した防災マップも同封されています。
この防災マップには、避難所や避難場所、給水拠点のほか、
災害の状況によっては一般車両は通行できなくなる
道路なども記されています。
また、地図の裏面には家族に関するメモを書いておく欄や
交通機関の最新情報を知ることが出来るツイッターアカウントなど
よりイマドキの内容ともなっています。
このマップだけでも普段から持ち運ぶことをお勧めします。

さて、肝心の防災ブックの中身ですが、
災害が起きる前に【いまやろう】ということで、
事前の備えに関する内容から、
大地震が発生したその瞬間の命の守り方、
揺れが収まった直後に取るべき行動などが
イラストを中心にとても分かりやすく解説されています。

そして大きなポイントとしては、
地震以外にも大雨や暴風、集中豪雨、
土砂災害、落雷、竜巻、大雪火山噴火、
テロ・武力攻撃、感染症・・・といったあらゆる危機に
どう対処すべきかも、書かれている点です。

例えば、最近よく発生して被害ももたらしている竜巻。
『身を守るため』にということで、
東京防災ではこんな風に紹介しています。

まず屋内にいたら。
窓ガラスの破片や飛来物を避けるため、
一戸建て住宅では一階の窓の少ない部屋に移動。
雨戸、カーテンを閉め、
窓から離れて頑丈なテーブルの下で竜巻の通過を待ちます。

屋外にいたら。
突風や飛来物を避けるために、
頑丈な建物の中や地下施設に移動します。
近くにそれらがない場合は、
物陰やくぼみなどに隠れて、竜巻の通過を待ちます。

・・・ということで、
この1冊であらゆることが網羅されていると、私自身も感じます
お手元に届いたら是非、
家族みんなで一度きちんと目を通すことをお勧めします。


音声ファイルはこちら


2015.08.29
08:55 防災かあさんに、あなたも!


今回は、防災に関する本についてご紹介します。

Amazonの防災カテゴリーのランキングトップ10にも入っている
いま話題の本が、今年3月に発売された『防災かあさん』です。
表紙のヘルメットにエプロン姿、勇ましくも可愛い
お母さんのイラストが印象的なんですが、
そんな可愛いイラストとともに全編クイズ形式で
防災・災害に関する知識を親子で学ぶことができます。

例えば、本の中ではこんなクイズが出てきます。

 「避難所」「一時避難場所」「広域避難場所」
 似たような名前が沢山ありますが、
 「一時避難場所」とは、どんなものでしょうか?

 1、 学校のグラウンド、近所の公園、神社などのオープンスペース
 2、 小中学校の体育館などの公共施設
 3、 大規模な公園や団地、大学など

さて、正解は・・・

 1、学校のグラウンドなどのオープンスペースです。

一時避難場所は、燃え広がる火災などから身を守るため
一時的に避難する、比較的規模の小さなオープンスペースが
多いんです。
そこも危険になると、大規模な公園などの「広域避難場所」へ。
なお、小中学校などは、自宅などで生活できなくなった方が
一定期間生活をする「避難所」です。

この本の編集長、石川淳也さんにお話を伺いました。


 防災かあさんは、『災害なんかで誰一人命を失わない日本へ』を
 コンセプトに作りました。
 3月11日当時、僕は岩手の久慈から福島のいわきまで、
 被災地の端から端までを取材して回りました。
 そこで現地のお母さんたちが口々に教えてくれたのは
 「もっともっと事前に準備しておけば、多くの命が助かった。」
 「是非、次に見舞われる大災害地域のお母さん方に
  準備を怠らないように呼びかけて」と託されたんです。
 防災先進県、静岡県富士市では
 防災担当者、防災指導者が全員読んでくれ、
 この本は是非、地域のお母さんたちに読んで欲しい、と
 どんどん広がってきています。


『防災かあさん』。
8月31日(月)13時からは、
表参道の交差点すぐそばにある山陽堂書店で、
現役のお母さんたちによるイベントも行うと言うことです。
あなたも、防災かあさんになりませんか?


音声ファイルはこちら


2015.08.22
08:55 夏休みの自由研究、駆け込みアイデア


子供達の夏休みも、いよいよ終わりですね。
もしかすると、自由研究がまだ終わってない!と
焦っているご家庭もあるかもしれません。
そこで今回は、この番組でこれまでもご紹介した
自由研究としても使える災害時用【ツナ缶ランプ】の
作り方をご紹介します。

ツナ缶をストックしているご家庭は多いと思います。
実はこのツナ缶、いざと言うとき、オイルランプになるんです!
作り方はとても簡単で、
缶の中心に穴を開ける、芯を通す、火をつける、
この3つのステップだけで作れます。

それでは作り方をご紹介します。

ステップ1:ツナ缶の蓋の中心に穴を開ける

 缶の蓋は硬いですが、ドライバーの先端を蓋の中心にあてて、
 そのドライバーのお尻をペンチなどでコンコンと叩くと、
 子供や女性の力でも楽に穴を開けることができます。

次にステップ2、火をつけるための芯を通す

 芯の材料には、ティッシュペーパーを使います。
 ティッシュを広げたときの6分の1くらいをちぎって、
 細長い「こより」にしましょう。
 これを、開けた穴の中に差し込みます。
 差し込む深さは、ツナ缶の真ん中くらいまでがベストです。
 火を点けるため、芯の頭は1〜2センチ、蓋の上に出しておきます。

ステップ3:缶を陶器などのお皿の上に置いて、芯に火をつける
 
 このとき、周りに燃えるものを置かないなど、
 火災には十分注意してくださいね。


さて、肝心のランプが燃え続ける時間なんですが、
家庭で良く使う一番小さい缶でも30〜40分くらい、
中には1時間燃え続けたと言う実験結果もあるそうです!
どのメーカーのものがどれくらいの時間燃え続けたかという
比較を自由研究にしてもいいかもしれませんね。

そして、燃やした後のツナ缶の中身はもちろん食べられます。
スモークされたような香りがついて、なかなか美味しいんですよ。
こちらを使ったレシピも考えてみると良さそうです。

なお、ツナ缶ランプは、
ツナ缶のオイルを利用して燃やすものなので、
ノンオイルのツナ缶やカロリーの低いツナ缶は
ランプ作りに向いていません。ご注意くださいね。

音声ファイルはこちら


2015.08.15
08:55 駆け込みの自由研究にも! 空き缶2つで炊き込みご飯


子供たちの夏休みもそろそろ終わりが見えてきましたね。
と言うことで、今週は駆け込みの自由研究にもぴったりの、
災害時のサバイバルレシピ
『空き缶2つで炊き込みご飯』をご紹介します。
これから、まだキャンプなどに行く方も是非、
参考にして頂ければと思います。

【用意する道具】
ジュースやビールなどの350mlの空き缶2つ、
1リットルの牛乳パック3つ
アルミホイル
缶きり
カッターナイフ
軍手

【用意する食材】
米 180グラム
水 150cc
コーンやツナの缶詰などの火が通りやすい具材

【作り方】

?空き缶2つはそれぞれカマドとお釜にするので、
 どちらも、飲み口がついた方の上蓋を缶きりで切り取ります。

?カマドにする方は更に、燃料となる牛乳パックをくべられるよう、
 缶の下半分の一部を少し大きめにカッターで切り取って、
 穴を開けます。

?お釜にする方の空き缶に
 研いだお米と具、水を入れてアルミホイルで蓋をします。

?それらの缶を重ねたら、
 カマドに短冊形に切った牛乳パックを数枚いれて、火をつけます。

?30分ほど牛乳パックを燃やし続ければ、できあがり!

これだけで、あつあつの美味しい炊き込みご飯が作れるんです。
火や缶の切り口に気を付けながら、
お子さんと一緒に是非、作ってみてくださいね。

音声ファイルはこちら


2015.08.08
08:55 防災にオーラルケアを取り入れる


8月8日は語呂合わせで「歯並び(8並び)の日」なんだそうです!
そこで、歯にちなんだ防災の話題をお届けします。

歯ブラシやマウスウォッシュを使って
虫歯や歯周病などを防ぐことを『オーラルケア』と言いますが、
オーラルケアのメーカー サンスターでは東日本大震災をきっかけに、
防災にオーラルケアを取り入れることを呼びかけています。

と言うのも、災害が起きた後、避難所での生活や水不足で
口の中を清潔に保つことが出来ないと、
肺炎を起こしやすくなるんだそうです。
細菌が唾液など一緒に肺に流れ込んでしまう誤嚥性肺炎と言って、
特に高齢者は注意が必要です。
阪神淡路大震災では、
震災に関連した肺炎で200人以上の方が亡くなり、
この誤嚥性肺炎も多かったのではないかと言われています。
そして、意外かもしれませんが、
歯周病は糖尿病を悪化させたり、
心臓病などを引き起こす原因にもなるんだそうです。

でも、そもそも災害時の限られた状況の中で、
どうやって適切にオーラルケアをすればいいのか?
そのコツを、サンスターの広報室に教えて頂きました。

<避難所生活などで歯ブラシがない場合>
食後に30ml(大さじ2杯)程度の水やお茶で
しっかりうがいをするといいそうです。
ハンカチなどを指に巻いて汚れを取るのも、効果があるそうです。

<唾液を出す>
唾液には口の中の汚れを洗い出す働きがあるので、
水分をできるだけ取ること。
そして、耳の真下の部分をマッサージしたり温めたりすると
唾液も出やすくなるんだそうです。

<水が少ない時の歯磨き>
水 大さじ2杯くらいをコップに準備し、
その水でまず歯ブラシを濡らしてから口の中に入れて、
歯磨きを開始。
歯ブラシが少しずつ汚れてくるので、
ティッシュペーパーやウエットティッシュで
歯ブラシの汚れをできるだけ拭き取り、また歯磨き。
これをこまめに繰り返します。
最後に、コップの水で口をすすぐんですが、
一気に水を口に含むのではなく、
2〜3回に分けてすすぐほうが、綺麗になるんだそうですよ。
うがい薬やマウスウォッシュなどがある場合は使うと効果的です。

詳しくはこちらにも掲載されています。
http://jp.sunstar.com/bousai/

特にマウスウォッシュはとても優秀な防災グッズです。
口内炎の痛みなども緩和してくれるので、
非常用持ち出し袋の中に小さなものでもひとつ、
いれておくことをお勧めします。
実は私・古賀涼子(TOKYO FM 防災キャスター)も
阪神淡路大震災の時、
マウスウォッシュに助けられた経験があります。

当時、私は高校1年生で、
福岡から長野への修学旅行中でした。
(私の高校は高1で修学旅行に行くのです)

帰福する早朝に震災が発生。
新幹線は止まり、長野から一度名古屋へ出て、
そこからバスで長時間、
泉大津のフェリー乗り場まで移動しました。

道中、寝不足やストレス、疲れからか
口の中に痛みを感じだして、
小さな口内炎ができ始めた気配が・・・
でも、バスの中で歯磨きは出来ない。どうしよう!
そんな時ふと、普段から使っていたマウスウォッシュの
携帯用が手元にあることを思い出しました。
我が家は元々マウスウォッシュを使う習慣があったので、
この時も持ってきていたんです。
当時、マウスウォッシュに殺菌効果があるなんて
子供なので深く考えてもおらず、
ミント味ですっきりするかなくらいの気持ちでしたが。
バスの座席で口をぐちゅぐちゅしたあと、
嘘のように痛みが和らいだのにびっくりして、
その後は口内炎も悪化することなく家に帰りつけました。

ストレス下では特に、口内環境も悪化します。
防災にオーラルケア、取り入れることを心からお勧めします!


音声ファイルはこちら


2015.08.01
08:55 親子海遍路 体験ツアー


今回は、夏休みに親子で参加する
被災地でのツアーをご紹介します

以前この番組でもご紹介した『東北お遍路プロジェクト』。
四国のお遍路のように、
東日本大震災の被災地53箇所を巡礼するというもので、
慰霊はもちろん、震災を風化させない、
そして地域の活性化を目的にしています。
http://tohoku-ohenro.jp/

このプロジェクトがスタートして4年近く経つ中、
今回はじめて、小中高校生の子供と親を対象にした
『親子海遍路体験ツアー』を行うことになりました。
ツアーでは、53箇所の巡礼地の中で特に
海と共に生きてきた巡礼地をめぐります。

宿泊と日帰り、2種類のツアーがあります。

そのうち8月29日と30日に行われる1泊2日の
ツアーのテーマは「宮城の海にまつわる体験をする」。
仙台を出発して、最初に訪れる石巻では
震災のときに地元の人たちが
津波から逃れてきた日和山公園や、
およそ400年前の慶長津波のあと
伊達政宗が復興のために造船して
ローマへ派遣したとも言われる慶長使節団の
復元船などを見学します。
http://www.santjuan.or.jp/index.html

その後移動した女川では、魚をさばく体験をしたり、
温泉に入った後はライブや交流会も行われます。

宿泊場所は女川の復興のシンボルとされている、
40台ものトレーラーハウスが並ぶエルファロです。
トレーラーハウスと言ってもお洒落なコテージのような感じで、
1家族に付き1台のトレーラーなので、ゆったり過ごすことができます。
http://elfaro365.com/index_pc.php

翌日は南三陸で漁業体験なども行うそうです。
なお、ツアー料金は
食事や宿泊など全て込みで、親子2人1組で29800円です。

一方、日帰りツアーは8月23日に行われ、
福島県の相馬や宮城県の山元町などをめぐって学びます。
こちらは親子で9800円です。
(※いずれも仙台発着なのでご注意下さい)

このプロジェクトでは、
巡礼地という『場所』だけでなく、
そこにある『物語』を知って、語り継いで欲しいと願っています。

この夏のお子さんの自由研究として
参加するのもいいかもしれませんね。

詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

親子海遍路体験ツアー
http://tohokuohenro.blog.fc2.com/blog-entry-56.html


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2015.07.31
14:08 防災かあさんに、あなたも!


今回は、防災に関する本についてご紹介します。

Amazonの防災カテゴリーのランキングトップ10にも入っている
いま話題の本が、今年3月に発売された『防災かあさん』です。
表紙のヘルメットにエプロン姿、勇ましくも可愛い
お母さんのイラストが印象的なんですが、
そんな可愛いイラストとともに全編クイズ形式で
防災・災害に関する知識を親子で学ぶことができます。

例えば、本の中ではこんなクイズが出てきます。

 「避難所」「一時避難場所」「広域避難場所」
 似たような名前が沢山ありますが、
 「一時避難場所」とは、どんなものでしょうか?

 1、 学校のグラウンド、近所の公園、神社などのオープンスペース
 2、 小中学校の体育館などの公共施設
 3、 大規模な公園や団地、大学など

さて、正解は・・・

 1、学校のグラウンドなどのオープンスペースです。

一時避難場所は、燃え広がる火災などから身を守るため
一時的に避難する、比較的規模の小さなオープンスペースが
多いんです。
そこも危険になると、大規模な公園などの「広域避難場所」へ。
なお、小中学校などは、自宅などで生活できなくなった方が
一定期間生活をする「避難所」です。

この本の編集長、石川淳也さんにお話を伺いました。


 防災かあさんは、『災害なんかで誰一人命を失わない日本へ』を
 コンセプトに作りました。
 3月11日当時、僕は岩手の久慈から福島のいわきまで、
 被災地の端から端までを取材して回りました。
 そこで現地のお母さんたちが口々に教えてくれたのは
 「もっともっと事前に準備しておけば、多くの命が助かった。」
 「是非、次に見舞われる大災害地域のお母さん方に
  準備を怠らないように呼びかけて」と託されたんです。
 防災先進県、静岡県富士市では
 防災担当者、防災指導者が全員読んでくれ、
 この本は是非、地域のお母さんたちに読んで欲しい、と
 どんどん広がってきています。


『防災かあさん』。
8月31日(月)13時からは、
表参道の交差点すぐそばにある山陽堂書店で、
現役のお母さんたちによるイベントも行うと言うことです。
あなたも、防災かあさんになりませんか?




2015.07.25
08:55 災害を生き延びる「8つの生きる力」


東北大学を中心とするチームが先日、
【災害を生き抜くために有利な性格や考え方】が、
「生きる力」として8つにまとめられることを発表しました。

これは、
東日本大震災で被災した宮城県の
およそ1400人へのアンケートに基づいて、
災害科学・脳科学・心理学・認知科学・情報学と言った
様々な角度から分析したものだそうです。

この研究によって、災害を生きのびるために
日頃から備えておくべき力が何か分かった!
ということなんですが・・・
それは具体的にどういう力なのか。

東北大学 加齢医学研究所 杉浦元亮 准教授に伺いました。


 様々な意見をまとめていく中で、
 幾つかの意見が、これはひとつの同じことを言っているらしい、として
 まとめて行ったんです。
 1つめが、人をまとめる力(リーダーシップ)
 2つめが、問題に対応する力(問題解決)
 3つめが、人を思いやる力(愛他性)、
 4つめが、信念を貫く力(頑固さ)、
 5つめが、きちんと生活する力(エチケット)、
 6つめが、気持ちを整える力(感情制御)、
 7つめが、人生を意味付ける力(自己超越)、
 8つめが、生活を充実させる力(能動的健康)
 ・・・と言う風に名前を付けました。

 今回明らかになっている範囲ですと、
 気持ちを整える力=感情制御が
 様々な場面で役に立ってくると言うことが分かりました。
 例えば、地震が起きたときにすぐに津波のことを考えて
 避難するであるとか、
 避難所で様々な問題を解決する、
 あるいは自分の心と体の健康を保つなど
 全てに、この『気持ちを整える力=感情制御』が
 効いていると言うことが分かりました。




これらの中でも特に『気持ちを整える力』が重要ということですね。
感情制御と言うことですが・・・
あなたは普段から出来るほうでしょうか?
今後の防災教育も、具体的な災害時の行動だけでなく、
よりメンタルな部分の備えを取り入れるよう、
考えていかなくてはならないようです。


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